2015.1.4
英語で否定疑問文に対するYes Noの使い方が、日本語と違うのは、ご存知と思います。
行きませんでしたか? Didn’t you go?
はい、行きませんでした。 No, I didn’t go
いいえ、行きました。 Yes, I did go.
質問に対して、はい、そうです。いいえ、違います。 と答えるのが、「はい」、「いいえ」の使い方だと理解している日本人とって、英語のYes, Noの使い方は、なかなか理解できません。
クイズや、インタビューの質問に、YesかNoで答えることがありますが、質問が否定文であった場合に、大きな問題が発生します。
大阪は日本の首都ではない。Yesか、Noか。と質問されると、日本人は、Yesと答えます。当然、英語ではNoが答えですが、日本では間違いとなってしまいます。最近は、Yes, Noではなく、○か×かという選択肢になっているようです。
質問には、肯定文を使うと、この問題は発生しません。I think he did not go. という文章よりも、I don’t think he went. という文章のほうが英語的だということを聞いたことがあります。何故そうなのかについては、よくわかりませんが、否定文による混乱を避けるためなのかもしれません。
日本の通常会話で、否定疑問文に対して、次のように答えることがあります。
この近くに、交番はありませんか。はい、あります。
お茶にしませんか? はい、(いただきます)。
交番はありますか? と聞かれても、交番はありませんか? と聞かれても、はい、ありますと答えるのは英語的ですね。
話はすこしずれますが、YesとNoが反対になる、もう一つの例があります。
Would you mind my sitting here? ここに、座ってかまいませんか。
日本人は、はい、どうぞ。と答えるつもりで、yesと答えてしまいますが、これはだめです。
これは、would you mind を構いませんかと訳すところに問題があります。英文では、構いますか、もしく、駄目ですかと聞いているわけですから、いいえ、構いませんよ。と答えるべきなのです。
2015.1.10
think の否定形には、以下のような反語的使い方があります。
Do you think so? そう思いますか?
Yes, I do. はい、そう思います。
No, I don’t think so. いいえ、思いません。
Don’t you think so? そう思いませんか?
Yes, I do. はい、そう思います。
No, I don’t think so. いいえ、思いません。
そう思いませんかと否定形で聞いても、肯定の答えを予想するのは、英語も、日本語も同じですね。
日本語で、交番はありませんか?と否定形で質問されたときの答え方についても、、質問された人は、質問した人が、交番はありますか のつもりで質問したことがわかるので、「はい、あります。」と答えるというのも、微妙な心の働きですね、
2015.1.23
英語には、付加疑問 (tag question) という語法があり、日本語と異なっています。
You went, didn't you?
日本語では、文末に か? をつけることにより疑問文になりますが、not は使いません。
行きましたか? You went, did you?
否定疑問文に対する感覚の違いは、このあたりにも由来するのかもしれませんね。
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