山田規三生 キミオのおもろい詰碁道場 

2018.6.4

 私は、頭の体操として、数独を毎日1題欠かさず解いていますが、詰将棋や詰碁も、頭の体操としてすばらしいと思います。

 特に詰碁は、黒石と白石の配置がパターンを形成して、どこが危険が、どうであれば安全かなどを学ぶことで、

パターン認識能力を育ててくれるのではないかと、期待できます。

 

 1手詰め、3手詰め等の初歩の詰碁の勉強から始めていますが、図書館に、もう少し上級のこの本がありましたので借りてきました。

 キミオ先生が、小学校5年生で、囲碁1級の梅ちゃんに教えるというスタイルですが、冒頭に梅ちゃんが、

詰碁は、同じ形が実戦に現れることが少ないから、勉強しても役に立たない気がします。

と、先生に、イチャモンを付けます。先生は

強くなるためには、大切なことですよ。

と諭しながらも、

では、すぐに役に立つ実践詰碁を教えましょう。

と、レッスンを開始します。

 

 詰将棋は、王手を連続で掛けて、相手の王様を詰ますゲームで、その重要性は、明白なので、

実戦にでてこようがこまいが、勉強しても役に立たない とは、誰も思いません。

 詰碁は、最終局面での話ではなく、陣取り合戦の途中での話なので、どこで役に立つのか、いささか分かりにくいと思います。

 初心者の場合は、実戦でどう役に立つのかを考えるよりは、囲碁の前段の石取りゲームをして、石の打ち方の技量をあげるのだ、

すなわち、頭の体操なのだ と思って、ひたすら、勉強すればいいのだと思います。

 

 さて、第1章 すぐに役立つ実践詰碁 では、17個の基本型が解説されています。

キミオ先生が、基本の基本としてあげる基本型1を以下に紹介します。

 原本では、右上の隅ですが、座標表示の便宜上、左上隅に変更しました。

 白が、左上に陣を張ろうとしていても、それを黒で囲まれると、危険に陥ってしまいます。

次は、白番です。どこに打てば、いいでしょうか。

 123456
一++++++
二+++○●+
三+○○○●+
四+●●●●+
五++++++

 白の打つ場所として、3か所、考えましょう。

 123456   123456   123456
一+
++++  一++++++  一++++++
二+++○●+  二+
+○●+  二+++○●+
三+○○○●+  三+○○○●+  三○○○●+
四+●●●●+  四+●●●●+  四+●●●●+
五++++++  五++++++  五++++++

 これらに対し、黒は、次のように打ちます。

 123456   123456   123456
一+○++++  一++++++  一+++++
++○●+  二+○+○●+  二+++○●+
三+○○○●+  三○○○●+  三○○○○●+
四+●●●●+  四+●●●●+  四+●●●●+
五++++++  五++++++  五++++++

 次の白の手は

 123456   123456   123456
一+○++++  一++++++  一++++
二●++○●+  二○+○●+  二+++○●+

○○○●+  三○○○●+  三○○○○●+
四+●●●●+  四+●●●●+  四+●●●●+
五++++++  五++++++  五++++++

 次の黒の手は

 123456   123456   123456
一+○+++  一+++++  一++○●++
二●++○●+  二○+○●+  二++○●+

○○○●+  三○○○●+  三○○○○●+
四+●●●●+  四+●●●●+  四+●●●●+
五++++++  五++++++  五++++++

 次の白の手は

 123456   123456   123456
一+○++  一++++  一++○●++
二●++○●+  二○+○●+  二++○●+

○○○●+  三○○○●+  三○○○○●+
四+●●●●+  四+●●●●+  四+●●●●+
五++++++  五++++++  五++++++

 一番右は、黒に2二と打たれて、万事窮す です。

左と中の場合でも、次に黒に以下の様に打たれると、白は、死んでしまいます。

 123456   123456
一+○○●++  一+●○++
二●+○●+  二○+○●+

○○○●+  三○○○●+
四+●●●●+  四+●●●●+
五++++++  五++++++

 従って、基本型1のように、黒に囲まれてしまうと、白は、どのように逃げても、死んでしまいます。

 

 詰碁は、正解が一つだけというルールがあり、このように解答が複数あるものは、失題となるそうです。

 ここでは、あえて、基本型と呼んで、回答が複数ある場合も、とりあげているとのことです。

 

 しかし、手がいくつもありうると、相手が、どう返して来るか、決まらず、曖昧になる気がします。

 

 詰将棋の場合は、必ず、王手を指し、相手は、王手を逃れなければならないので、差す手が、ほぼ決まります。

 詰碁の問題が、どのように作られているのか、ゆっくり、確かめたいと思っています。

 

 

 123456789
一+++++++++
二+++++++++
三+++++++++
四+++++++++
五+++++++++
六+++++++++
七+++++++++
八+++++++++
九+++++++++

 

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