対訳 万葉恋歌 (2000) |
2021.01.19 更新2021.01.25
図書館の外国語配架のほうに、この本がありました。
英語タイトルは、Love Songs from Man'yōshū です。
著者は、切り絵が、宮田雅之さん(1926年10月30日 - 1997年1月5日)、
解説が、大岡信さん(1931年2月16日 - 2017年4月5日)、
英訳が、リービ英雄さん(1950年11月29日 -)、
エッセイが、ドナルド・キーンさん(1922年6月10日 - 2019年2月24日)という豪華陣です。
宮田雅之さんは、上海から帰国の途中に急逝され、この本の出版時には、すでにお亡くなりでした。
大岡さんも、ドナルド・キーンさんも、すでにお亡くなりで、ご存命は、リービ英雄さんだけです。
万葉集から選ばれた、35首の恋歌に、宮田さんの切り絵と、大岡さんの解説と、
リービさんの、英訳和歌と、大岡さんの解説の英訳が付いています。
切り絵の題材が、歌とマッチしているので、お互いに関連させながら覚えるといいと思います。
英訳の詩も、すばらしいのですが、やはり、日本人にとっては、和歌の方が覚えやすいと思います。
宮田さんは、「万葉恋歌」と題した切り絵画集を出版されています。
そこに収録されている切り絵と、こちらの切り絵との関係は、よくわかりませんが、
少なくとも、切り衛画集の表紙の絵は、こちらの18番の、玉垂の小簾の絵です。
以下に、備忘録として、元の和歌と、リービ英雄さんの英訳和歌を抜き出し、
英訳和歌の直訳を付けます。
01. 万葉集 巻1-20 額田王
あかねさす Going over the fields of murasaki grass
あかねさす
進んでいます、紫の草の野原を|
紫野行き
that shimmer crimson,
むらさきのゆき 真っ赤に揺らめいている|、
標野行き
going over the fields marked as imperial domain,
しめのゆき
進んでいます、帝の土地と標された野原を
野守は見ずや
will the guardian of the fields not see you
のもりはみずや
野原の管理人には、あなたは見えないでしょうか
君が袖振る
as you wave your sleves at me?
きみがそでふる
あなたが私に袖を振っているところを
02 万葉集 巻19-4139 大伴家持
春の苑
In the spring garden
はるのその
春の庭に
くれなゐにほふ
the crimson is lustrous:
くれないにおう
深紅が輝かしい
桃の花
girl who appears
もものはな 少女がいて
した照る道に
standing on the path
したてるみちに 道に立っているようだ
出で立つをとめ
beneath the gleam of peach blossoms.
いでたつおとめ 桃の花の輝きの下に
03 万葉集 巻8-1456 藤原朝臣広嗣
この花の
In a single sprig
このはなの
春の小枝の
一よの内に
of these blossoms
ひとよのうちに このつぼみの中に
百種の
are conceale a hundred words;
ももくさの
百種の言葉が隠れている
言そ隠れる
ことそこもれる
おほろかにすな
do not treat me lightly.
おおろかにすな
私を軽く扱うことなかれ
04 万葉集 巻10-1896 柿本朝臣人麻呂歌集
春されば
Like the lithe bending
はるされば
しなやかにたわむ
しだり柳の
of the weeping willows
しだりやなぎの シダレヤナギの枝のように
とををにも
when spring arrives,
とおおにも
春が来た時
妹は心に
so my woman has set herself upon my soul,
いもはこころに
私の女は、自らを私の魂の上に据える
乗りにけるかも
bending it, pliantly.
のりにけるかも
枝を柔らかく曲げながら
05 万葉集 巻19-4197 大伴家持
妹に似る
Ever since I saw in it
いもににる
その中に、見つけて以来ずっと|
草と見しより
a resemblance to you, my woman,
くさともしより
あなたの面影を|、いとしい女よ、
我が標めし
I marked off the kerria grass on the field -
わがしめし
私は、野原のヤマブキ草に徴を付けた
野辺の山吹
のべのやまぶき
誰か手折りし
now someone has plucked it.
たれかたをりし
今、誰かが摘んでしまった。
06 万葉集 巻5-861 大伴旅人
松浦川
Quick are the rapids
まつうらがわ
速きかな、早瀬の流れ
川の瀬速み
in the Matsuura River;
かわのせはやみ 松浦川;
紅の do the maidens wet the hems
くれないの
少女たちが、裾を濡らす
裳の裾濡れて of their crimson robes
ものすそぬれて
真っ赤なローブ
鮎か釣るらむ as they catch the sweetfish there?
ゆかつるらむ 鮎を釣ろうとしているのか?
07 万葉集 巻4-688 大伴坂上郎女
青山を
Do not let him find out
あおやまを 彼に知らせるな
横ぎる雲の
by smiling at me so apparently
よこぎるくもの 私にそんなにあからさまに微笑みかけたりして
いちしろく
like the clouds that clearly cross
明らかに横切っていく雲のように|
我と笑まして
over the verdant mountains.
われとえまして 青々とした山の上を|。
人に知らゆな
ひとにしらゆな
説明 いちしろく は、著しく。ゑます は、おほほえみになる。
しらゆな は、知られるな。
08 万葉集 巻12-2866 読人不詳
人妻に
Whose words are these,
ひとづまに
これは、誰の言葉なの
言ふは誰がこと
spoken to the wife of another?
いうはたがこと 他人の妻に話しかけるとは
さ衣の
Whose words are these,
さごろもの これは誰の言葉なの
この紐解けと
that bade me untie
このひも とけと 私に解けと命じるのは|
言ふは誰がこと
the sash of my robe
いうはたがこと 私のローブの帯を|。
09 万葉集 巻3-326 門部王(かどべのおおきみ)
見渡せば
Gazing out,
みわたせば
見渡せば
明石の浦に
I see the fires that fishemen have lit
あかしのうらに 漁師達が灯した火が見える
燭す火の
in Akashi Cove,
ともすひの 明石の浦に
ほにそ出でぬる
like the longing for my woman
ほにそいでぬる 我が女(妻)への恋の炎のように|
妹に恋ふらく
that has flared from me.
いもにこうらく 私から燃え上がった|
説明 ほ は、秀でて目立つもの、ほにそいでぬる は、目立つものとして出現すること
10 万葉集 巻8-1461 紀女郎(きのいらつめ)
昼は咲き The silk-tree flower that
blooms in the day
ひるはさき ネムノキの花は、昼に咲き
夜は恋ひ寝る
closes as it sleeps,
よるはこいねる 夜に寝る時閉じる
合歓木の花
yearning through the night.
ねむのはな 夜の間中、恋焦がれながら。
君のみ見めや
Should only its lord look upon it?
きみのみみめや ご主人だけが、それを見ているべきなの?
戯奴さへに見よ
You too, my vassal, enjoy the sight.
わけさえにみよ 我が臣下よ、御前も、見て楽しみなさい。
11 万葉集 巻8-1500 大伴坂上郎女
夏の野の
Painful is the love
なつののの
苦しきは愛
繁みに咲ける
that remains unknown to the beloved
しげみにさける それは、愛する人には、知られません
姫百合の
like the star lily that has bloomed
ひめゆりの 咲いた姫百合のように|
知らえぬ恋は
in the thick foliage
しらえぬこいは 繁った葉っぱの群れの中に|
苦しきものそ
of the summer field
くるしきものそ 夏の野原の|。
12 万葉集 巻11-2356
高麗錦
One of the sashes of Korean brocade
こまにしき
朝鮮錦の帯びの一つ
紐の片方ぞ
that, in our vow, we tie together
ひものかたへぞ 固く誓って、共に結びしが
床に落ちにける
has come undone and fallen on the floor
とこにおちにける
ほどけて、床に落ちていた
明日の夜し
If you promise to visit me when night returns
あすのよし 私を尋ねてくれると約束するなら|夜になって|
来なむと言はば
きなむといわば
取り置きて待たむ
I shall keep it, awaiting you.
とりおきてまたむ 私は、それを取って置きます、あなたを待って。
13 万葉集 巻10-2274 読人不詳
臥いまろび
I may toss and turn,
こいまろび
私は(眠れずに)寝返りを打つ
恋ひは死ぬとも
but even should I die from the longing
こいはしぬとも
しかし、私は、焦がれて死のうとも
いちしろく
I shall not make it visible,
私は、それを見せはすまい
色には出でじ
reveal it in clear colors
いろにはいでじ 鮮明な色でさらけ出したりはすまい|
朝顔が花
like the blossoms of the morning glory.
あさがおがはな 朝顔の花のような|
14 万葉集 巻6-994 大伴家持
振り放けて
As I turn my gaze upward
ふりさけて 私が、視線を上に向けて
三日月見れば
and see the crescent moon,
みかづきみれば 三日月を見ると
一目見し
I am reminded
ひとめみし 思い出す
人の眉引き
of the trailing eyebrows
ひとのまよびき 引きずる眉を|
思ほゆるかも
of the woman I saw but once.
おもほゆるかも 一度だけ見た女の|
15 万葉集 巻4-521 常陸娘子(ひたちのおとめ)
庭に立つ
Do not forget
にわにたつ 忘れるな
麻手刈り干し
this Eastern woman,
あさでかりほし この東の女を、
布さらす
cutting the hemp
ぬのさらす 麻を刈っていて|
東女を
that grows in the garden
あずまおんなを 庭に生えている|、
忘れたまふな
and drying it for cloth in the sun.
わすれたまうな そして、それを、布にするため、日の下で乾かしている。
16 万葉集 巻11-2599 読人不詳
験なき
I have fallen into a yearning
しるしなき
私は、恋に落ちてしまった|
恋をもするか
with no requite,
こいをもするか 効験(効能)の無い|、
夕されば
for a girl who, when night comes,
ゆうされば 少女に|夜がくると
人の手まきて
sleeps pillowed in another's arms.
ひとのてまきて 他人の腕枕に眠る|。
寝らむ児故に
ねらむこゆえに
17 万葉集 巻4-488 額田王
君待つと
As I stay here yearning,
きみまつと
私は、ここに、焦がれて佇みます|
我が恋ひ居れば
while I wait for you, my lord,
わがこいおれば あなたをじっと待ちながら|、ご主人さま、
我がやどの
the autumn wind blows,
わがやどの 秋風が吹きます、
簾動かし
swaying the bamboo blids
すだれうごか 竹のすだれを揺らしながら|
秋の風吹く
of my lodging.
あきのかぜふく 私の宿の|。
18 万葉集 巻11-2364 読人不詳
玉垂の
Come to me
たまだれの こちらにおいで
小簾のすけきに
again and again,
おすのすけきに 何度でも
入り通ひ来ね
slipping between the jewelled blinds.
いりかよいこね 玉簾の間から滑り込んで。
たらちねの
If my mother, with her milk-full breasts,
もし、たらちねの母が、
母が問はさば
should ask what is that sound,
ははがとわさば その音は何かと尋ねるなら
風と申さむ
let us tell her it's the wind.
かぜともうさむ それは風だと告げましょう
19 万葉集 巻8-1527 山上憶良
彦星し It seems that the herd
boy
ひこぼしし
牛引き男が、
妻迎へ舟
has begun rowing the boat
つまむかえふね 舟を漕ぎ始めたようだ|
漕ぎ出らし
across the sky to meet his wife:
こぎづらし
空をよぎって妻に会うために|:
天の川原に
the mist is rising
あまのかわらに 霧が立ち始めた
霧の立てるは
on the riverbank of heaven.
きりのたてるは 天の川原に。
20 万葉集20-4311 大伴家持
秋風に
I stay here waiting for him
あきかぜに 私は、ここに彼を待つ
今か今かと
in the autumn wund, my sash untied,
いまかいまかと 秋風が吹き、帯をほどく
紐解きて
wondering, is he coming now,
ひもときて いぶかりながら|今来るか、
うら待ち居るに
is he coming now?
うらまちおるに 今来るかと|。
月傾きぬ
And the moon is low in the sky.
つきかたぶきぬ 月は、空に低い。
21 万葉集19-4222 久米朝臣広縄(くめのあそんひろつな)
このしぐれ
Autumn showers,
秋のしぐれよ、
いたくな降りそ
do not fall so hard,
いたくなふりそ そんなに強く降るな、
我妹子に
for I would pick the yellowing leaves
わぎもこに
私は、黄色の葉っぱを摘んで
見せむがために
and show them to my girl.
みせむがために 彼女に見せたいのだ
黄葉取りてむ
もみじとりてむ
22 万葉集 巻11-2564 読人不詳
ぬばたまの
Tonight too
今夜もか、
妹が黒髪
does my woman's pitch-black hair
いもがくろかみ
私の女の漆黒の髪が、
今夜もか
trail upon the floor
こよいもか 床を引きずるのか|
我がなき床に
where she sleeps without me?
わがなきとこに 私なしで彼女が眠る|?
なびけて寝らむ
なびけてねらむ
23 万葉集 巻11-2368 柿本朝臣人麻呂歌集
たらちねの
Since I left the arms
私が、去って以来|
母が手離れ
of my mother
ははがてはなれ 母の手を|
かくばかり
with her milk-full breasts,
たらちねの|、
すべなきことは
never have I felt
私は、感じたことがない
いまだせなくに
so very helpless and confused.
こんなに頼りなくうろたえるとは。
24 万葉集 巻8-1659
真木の上に
Thick and fast stream my thoughts of you,
まきのうえに
重く早く流れる、貴方への思いが、
降り置ける雪の
like the layers
ふりおけるつきの 層のように|
しくしくも of endlessly falling snow
とめどなく降り積もる雪の|
思ほゆねかも upon the cedars.
おもほゆるかも 杉の木に|。
さ夜問へ我が背
Come to me at night, my man.
さよとえわがせ
私のところに来れ、今宵、我が人よ。
25 万葉集 巻11-2520 読人不詳
刈り薦の
Though I sleep
かりこもの 私は、寝ているけれど|
一重を敷きて
with but a single thin rush mat
ひとえをしきて たった一枚の薄いイグサの敷物の上に|
さ寝れども
for my bedding,
さねれども 私の寝床として|、
君とし寝れば
I am not cold at all
きみとしぬれば 私は、少しも、寒くありません、
寒けくもなし
when I sleep with you, my lord.
さむけくもなし
貴方と一緒に眠る時には。ご主人さま。
26 万葉集 巻15-3724
君が行く
O for a heavenly fire!
きみがゆく ああ、天の火よ!
道の長手を
I would reel in
みちのながてを 私は、巻き込みたい
繰り畳ね
the distant road you travel,
くりたたね 貴方の旅する長い道を、
焼き滅ぼさむ
fold it up,
やきほろぼさむ それを畳んで、
天の火もがな
and burn it to ashes.
てんのひもがな 燃やして、灰にしたい。
27 万葉集 巻6-1030 聖武天皇
妹に恋ひ Yearning for my woman,
いもにこい 私の女を恋慕い
吾の松原
I gaze into the distance
あがのまつばら 私は、遠くを見つめる|
見渡せば
from the pine fields of Aga.
みわたせば アガの松原から|。
潮干の潟に
An the crane soars, crying
しおひのかたに 一羽の鶴が、飛び立つ、叫びながら、
鶴鳴き渡る
across the lagoon at ebb tide.
つるなきわたる 干潮の干潟を横切りながら。
28 万葉集 巻11-2542 読人不詳
若草の Pillowed, for the first
time,
わかくさの 初めての手枕だ|
新手枕を
in the fresh new arms
にいてまくらを 初々しい腕の中で|
まきそめて
of a girl like the young grass:
若草のような少女の|:
夜をや隔てむ
must there be intervals between such nights,
よをやへだてむ そんな夜に間隔を開けなければならないのか|
憎くあらなくに
though there be no disaffection?
にくくあらなくに 憎さなど全く無いのに|?
29 万葉集 巻12-2987 読人不詳
梓弓 Brave man like the
catalpa bow
あずさゆみ 梓弓のような強い男
引いて緩へぬ
that, once drawn,
ひいてゆるへぬ 一度引いても
ますらをや
does not slacken --
緩まない --
恋といふものを
can it be that he is unable to bear
こいというものを
そんなことはあり得るのか、
忍びかねてむ
the vicissitudes of love?
しのびかねてむ
愛の変遷に耐えられないということが。
30 万葉集 巻2-124 園臣生羽娘子(そののおみいくはのおとめ)
人皆は They all tell me
ひとみなは 皆は言う
今は長しと
that my hair hangs too long.
いまはながしと 私の髪は、余りに長く
たけと言へど
that I should put it up.
たけといえど 束ねて上げろと。
君が見し髪
But I do not care if this hair that you saw
きみがみしかみ でも、私は、気にしない、貴方の見たこの髪が
乱れたりとも
should stay dishevelled.
みだれたりとも 乱れたままであったとしても。
31 万葉集 巻11-2578 読人不詳
朝寝髪 I shall not take a brush
あさねがみ 私は、櫛をいれません、
我は梳らじ
to this hair that lies
われはけずらじ この髪に|
愛しき
dishevelled in the morning,
うるわしき
今朝、乱れたままになっている|、
君が手枕
for it retains the touch
きみがたまくら
何故なら、保持しているからよ|感触を|
触れてしものを
of my dear lord's arms that pillowed me.
ふれてしものを 私のご主人さまが、手枕をしてくれたその腕の|。
32 万葉集11-2540 読人不詳
振分の My thoughts
are of my girl:
ふりわけの
私の思いは、彼女のこと:
髪を短み
her hair, partrd in the middle
かみをみじかみ
髪は、中央で振り分けられ、
青草を
is too short to be raised an tie
あおくさを 短すぎて、持ち上げて結うことができない、
髪にたくらむ
like a woman's,
かみにたくらむ 女の髪のように、
妹をしそ思ふ
and so in it she bundles green leaves.
いもをしそおもう
だから、彼女は、青草を髪に包む。
33 万葉集 巻8-1426 山部宿禰赤人
我が背子に The plum blossoms
わがせこに 梅の花
見せむと思ひし that I thought I would
show to my man
みせむとおもいし 私のお方に見せようと思ったけど
梅の花 cannot be distinguished
now
うめのはな 今は隠れて見えません
それとも見えず from the falling snow.
それともみえず 雪が降っていて
雪の降れれば
ゆきのふれれば
34 万葉集 巻17-3970 大伴家持
あしひきの If just for a moment, my
lord,
もし、一時でも、ご主人様
山桜花 I could have viewed
together with you
やまざくらばな 貴方と共に、見る事が出来ましたなら|
一目だに the blossoms of the wild
cherries
ひとめだに 山桜の花を|
君とし見てば on the foothill-trailing
mountain,
きみとしみてば あしひきの山の|、
我恋ひめやも would I be caught in
yearning like this?
あれこひめやも こんなに恋焦がれることもないでしょうに。
35 万葉集 巻7-1262 読人不詳
あしひきの I am the wife who chastely
remains
私は、妻です、純潔に待っています
山椿咲く as you go out to stalk the
boar,
やまつばきさく 貴方は、猪を追い詰める為に出かけています
八つ峰越え crossing eight peaks
やつをこえ 八つの峰を越えて|
鹿待つ君が where bloom the wild
camellias
ししまつきみが 山桜の咲く|
斎ひ妻かも of the foothill-trailing
mountain.
いわいつまかも あしひきの山の|。
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