数学を考える  

2026.03.02

 私の孫が、そろそろ大学に進学する歳になってきました。

以前、進路を、理系にするか文系にするか相談されたとき、

理系は、物理にしても、化学にしても、もの作りの楽しみがあるというような話をしたところ、

理系に進もうとしていることがわかり、いささか責任感を、感じています。

 理系といっても、いろんな分野があり、かなり様相は異なるのですが、

理系に進むときの、道具となる基礎的な学問は、語学数学だと思っています。

 

 数学といっても、代数や、集合論や、幾何学など、いろんな分野がありますので、

哲学を学ぶのと似たような広がりがあると思います。

最近、数学では、圏論という分野が流行していることを知り、勉強を始めようと思っていますが、

もっと初歩的、基礎的なテーマを発掘して、解説したいと考えています。

 

 そこで、第一弾として、無限大という概念に取り組む「ヒルベルトのホテル」という問題を考えてみます。

 

ヒルベルト・ホテルは、巨大なホテルで、部屋数が無限大なのですが、

その日は、すべての部屋が満室で、空室は、1つもありません。

一人の客がやってきました。支配人は、どうすれば、この客を泊めることができるでしょうか?

 

 部屋数は、無限大なのですから、いくらでも、客を泊めるとこができるはずなのですが、

空室は1つもないと言われると、泊めることはできないかもしれません。

 従って、この問題は、いかにして空室を作るかという問題と考えてみましょう。

 数学者のヒルベルトさんは、空室を作るために、すべての客に、隣の部屋に

移ってもらうことを考えました。1号室の客は、2号室へという具合に。

すると、1号室が、空室となり、その客を泊めることができました。

 隣の部屋ではなく、10部屋向こうの部屋に移ってもらえば、最初の10部屋が空室となり、

10人の客をとめることができます。

 

今度は、無限大の人数の団体客がやってきました。どうすれば。いいでしょうか?

 

 数学者のヒルベルトさんは、すべての客に、部屋番号が自分の2倍の部屋に移ってもらいました。

1号室は、2号室、2号室は、4号室、3号室は、6号室という具合に。

すると、1号室、3号室、5号室などの奇数番号の部屋が、空室となります。

奇数番号の部屋の数は、無限大なので、団体客を全員、泊めることができます。

 

 これは、昔話の一休さんのような、頓智の話でもあります。

大学を卒業して社会にでたときに、非常に役立つ能力として、問題解決能力があります。

数学が提供する知恵も、この問題解決能力に貢献すると思います。

こういった話題を、なるべく沢山とりあげて、紹介していきたいと考えています。

 

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