島村武男 声力トレーニング (2008) 

2018.6.23

 4月頃テレビを見ていると、Eテレの5分番組「まる得マガジン」の、「いい声トレ」 という番組に出くわしました。

5分×8回の短い番組で、3月の放送の再放送でしたが、再放送の再放送などで、すべての回を見ることが出来ました。

また、YouTubeにもアップされたので、何回も見直すことができました。

 全8回のタイトルは、以下の通りです。

第1回 ”いい声”ってどんな声?

第2回 ”いい声”はリラックスした姿勢から

第3回 腹式呼吸で豊かな声に

第4回 横隔膜を動かして疲れない声に

第5回 のどを開けて響く声に

第6回 声帯をコントロールして開きやすい声に

第7回 母音をハッキリ発音

第8回 ”いい声”で話してみよう

 結構、興味深いタイトルなので、テキストも購入したのですが、マンガと写真ばかりで、説明が少ないので、

この本も、購入しました。

 出だしの自己紹介の所を、少し紹介します。

 私は、10年以上前から、年に数回横浜で発声障害のある子どもたちを指導する養護学校の先生方に、発声法を教えています。

このレッスンがしだいに人気になり、一般の方それも70〜80歳の高齢の方たちが参加するようになってきたのです。

 ある日、その方たちから、「自分たちのためだけに発声法を教えてほしい」とのお話がきました。

私は二つ返事でボランティアとして引き受け、月に数回の指導をすることにしたのです。

参加者はみなさん高齢ですが、とても若く見えます。そしてすこぶるお元気です。

これも声をしっかり出しているからなのでしょう。

 この教室は、最初は「しゃべり方教室」というような名前でしたが、やがて「発声教室」となり、とうとう「声楽教室」となってしまいました。

声がよくなってきたことで、「歌いたい!」という気持ちがわき上がってきたようです。

(中略)

 どうぞあなたもよい声をめざして、私が開発した「島村式リトミック(律動法=音楽や、声の出し方の学習法)」を習得し、

そして「声力」を手に入れるために毎日のトレーニングを続けてください。

 よい声とか、声力は、単なるヒントや、簡単な練習では、手に入りません。日々の訓練が必要です。

 

 続く、「声」が気に入られなければ、話も聞いてもらえない という節で、

島村さんは、他人とコミュニケーションをとるときに、その内容や方法でけでなく、大きな「障害物」のことを忘れるなと注意を喚起します。

 その「障害物」とは、いわゆる「好き、嫌い」という人間の生理的な感覚です。

人間は、「好意を持っている人の話はしっかり聞こうとするが、嫌いな人に対しては耳をふさぐ」ことをおこなってしまうのです。

これは理性ではなく、まさしく生理的な問題です。

 ほかの人と会ったとき、まず相手の姿形を目にします。ここでまず「好き、嫌い」のフィルターが働きます。

そのつぎが「声」です。相手の声が、自分の耳に心地よく響けば好意を抱きますし、耳障りなものであれば嫌悪感を持ってしまうのです。

 

 人に好かれる声とは、単に、声の良し悪しではありません。

朝あった時に、笑顔で、「おはようございまーす」と明るく挨拶し、好印象な第一印象を与えることなしには、始まりません。

 

 第4章で、島村式リトミックによる声力の鍛え方 が、解説されます。

 しかし、まる得マガジンのテキストの解説の方が、写真もきれいで、勉強しやすいと思います。

 

 例えば、テキストの42頁のテーマは、”いい声”は口の中で響かせる です。

 ”いい声”は、口の中で共鳴していて、そのためには、軟口蓋を上げ、舌の付け根を下げて、口の中のスペースを広くする必要があります。

 口蓋とは、口の中の天井の部分で、歯に近い前側は固くて、硬口蓋と呼び、奥の柔らかい部分が、軟口蓋と呼ばれれます。

 あくびをして息を吸うときに、軟口蓋の部分が上がるので、その口の形のまま、アーと声を出すと、いい声になります

 

 また、アッと驚いたときも、軟口蓋が上がっていますし、うがいをするときも上がっていますので、

そのときの口の形を覚えて発声することも、いい練習になります。

 テキストの44頁は、げんこつトレーニング です。

げんこつの全部は、口にはいりませんので、人差し指と中指の2本か、薬指もいれた3本の、第二関節の部分を口に入れて

なるべく高い声で、アー、アー と声を出すと、のどの奥が開きます。

 

 これら以外にも、沢山の練習法が載っていますので、地道に練習することが大切です。

 

    

ホームページアドレス: http://www.geocities.jp/think_leisurely/

 


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