詩吟の漢詩 

2019.1.29

 詩吟で謡われる漢詩を紹介します。漢詩原文、読み下し文、現代語直訳、のあとに、

詩吟の読みをひらがなで示し、譜付けの一例を  

右の数字記号で示します。    ラ シ ド ミ ファ ラ シ ド
                乙 1 2 3 3゚ 5 6 7

 

● 泛海 (はんかい)  海に泛(うか)ぶ  王守仁 (王陽明)

険夷原不滞胸中  険夷 原より 胸中に滞らず

  険しいか平かかは、元来、胸中にこだわることはない

何異浮雲過太空  何ぞ異ならん 浮雲の大空を過ぐるに

  どうして異なろうか(いや異ならない) 浮き雲が大空を流れ過ぎるのと

夜静海濤三万里  夜は静かなり 海濤 三万里

  今夜は静かだ、海の波が三万里 続いている

月明飛錫下天風  月明 錫を飛ばして 天風に下る

  月あかりに (仙人が) 錫杖を飛ばして 天より吹く風に 駆け下る

けんい もと〜    キョおチュうに〜     とどこおらず〜
53゚3゚  33゚33゚3  566667653゚3 23゚3゚3゚3゚33゚321乙

なんぞ ことならん〜   ふうんの〜  たいくうを〜    すぐるに〜
211 乙222121乙 3゚3333゚3 3゚5555653゚3 23゚333

よるは〜   しずかなり〜  かいとう〜      さんまんり〜
53゚3゚33゚5 653゚3゚33゚3 566667653゚3 23゚3゚333゚321乙

げつめい〜   シャくをとばして〜  てんぷうに〜    くだる〜
乙11121乙 3゚3323333゚3 3゚5555653゚3 2333゚3

 

● 黄鶴楼送孟浩然之広陵  黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之(ゆ)くを送る  李白

故人西辞黄鶴楼  故人西のかた黄鶴楼を辞し

 親友が西の方角の黄鶴楼を辞し

煙花三月下揚州  煙花 三月 揚州に下る 

 煙花(春霞と花)の三月に、揚州(広陵)に下っていく

孤帆遠影碧空尽  孤帆の遠影 碧空に尽き  

 孤帆(一艘の帆船)の遠影が、青空の彼方に尽き

唯見長江天際流  唯だ見る 長江の天際に流るるを

 ただ見る。揚子江が天の果てまで流れるのを。

こじん にしのかた〜   こうかくろうを〜     じし
53゚3゚  33゚3゚3゚3゚33゚3 566676667653 3゚333゚321乙

えんか〜   さんがつ〜  ようしゅうに〜    くだる〜
21121乙 3゚3333゚3 655555653゚3 2333゚3

こはんの〜   えんえい〜   へきくうに〜     つき〜
766676  5666765 566667653゚3 3゚33゚321乙

ただみる〜   チョうこうの〜  てんさいに〜    ながるるを〜
212121乙 3゚33333゚3 3゚5555653゚3 23゚3゚333

  

● 静夜思    静夜思     李白

牀前看月光  牀前 月光を看る

 寝床の前に(射し込む)月光を看る

疑是地上霜  疑うらくは是れ地上の霜かと

 疑ってみることには、これ、地上の霜かと

説明 本来は、疑がわくは、とあるべきですが、疑うらく、告ぐらく、すらく、といった使い方もされています。

挙頭望山月  頭を挙げて山月を望み

低頭思故郷  頭を低れては故郷を思う

ショおぜん〜   げっこうを〜     みる〜
2゚3゚3゚3゚33゚3 5 6667653゚3 3゚333゚321乙

うたごうらくは〜   これ〜  ちじょうの〜    しもかと〜
乙11121121乙 3゚33゚3 3゚5 55653゚3 23゚333

こうべを〜   あげては〜   さんげつを〜     のぞみ〜
3777676 5666765 766667653゚3 2333゚321乙

こうべを〜  たれては〜  こキョうを〜    おもう〜
乙11121 3゚3333゚3 6555653゚3 23゚33

 

● 題烏江亭  烏江亭に題す  杜牧

勝敗兵家事不期  勝敗は兵家も事 期せず

  勝敗は、兵法家も予期できない事である

包羞忍恥是男兒  羞を包み恥を忍ぶは 是れ 男兒

  (敗れたとしても)羞恥に耐え忍ぶのは、これ、男児である

江東子弟多才俊  江東の子弟 才俊多し

  江東の若者には、俊才が多い

説明 江東は、揚子江の南側で揚子江が北に向かって流れている地域。項羽の出身地。

捲土重来未可知  捲土重来 未だ 知るべからず

  土を巻き上げて重ねて(劉邦に)攻め寄れば、(どうなったか)未だわからない

ショうはいは〜 へいかも〜   こと〜     きせず
2゚3゚3゚3゚3゚3゚ 53゚3゚3゚33゚3 567653゚3 23゚33゚321乙

はじをつつみ〜   はじをしのぶは〜  これ〜    だんじ〜
乙21乙2121乙 23゚323゚3゚33゚3 65653゚3 3゚333

こうとうの〜   してい〜   さいシュん〜     おおし〜
37777676 576765 56667653゚3 3゚333゚321乙

けんど〜   チョうらい〜  いまだ しる〜    べからず〜
21121乙 23333゚3 233 3゚5653゚3 23゚333

 

● 梅花  梅花  王安石

墻角数枝梅  墻角 数枝の梅

 垣根の角の数本の梅の枝が

凌寒独自開  寒を凌いで 独り自ずから開く

  寒さをしのいで、ひとりおのずから開いている

遥知不是雪  遥かに知る 是れ雪ならざるを

  遠くからもわかる、これが雪ではないことは

為有暗香来  暗香の来たる有るが為なり

  暗香の漂い来るがあるからだ

ショうかく〜   すうしの〜     うめ
2゚3゚3゚3゚33゚3 76667653゚3 233゚321乙

かんを〜 しのいで〜  ひとり おのずから〜    ひらく〜
2111 23゚333゚3 23゚3 3゚5555653゚3 23゚33

はるかに しる〜  これ〜   ゆき〜     ならざるを〜
7666 5676 76565 567653゚3 23゚3゚333゚321乙

あんこうの〜   きたる〜  あるが〜    ためなり〜
乙111121乙 23゚33゚3 655653゚3 23゚333

 

● 送元二使安西  元二の安西に使いするを送る  王維

 王維の友人 元二 が、前線司令部の置かれている安西に使わされるときの送別の歌です

渭城朝雨浥軽塵  渭城の朝雨 軽塵を浥す

  渭城に降る朝の雨は、地面の軽い土ぼこりを潤す

客舎青青柳色新  客舎 青青 柳色 新たなり

  旅館は青々とした柳の色が新鮮だ

勧君更尽一杯酒  君に勧む 更に尽くせ 一杯の酒を

  君に勧めよう 更に、もう一杯の酒を飲み尽くそう

説明 君は、友人の元二のこと。

西出陽関無故人  西のかた陽関を出ずれば故人無からん

  (君が)西の陽関を出てしまえば、(酒を飲みかわす君のような)親友もいなくなる

説明 原文では、故人無し ですが、読み下し文では、らむ を付けて、いなくなるだろう の意を明示します。

いじょうの チョおう〜   けいじんを〜     うるおす〜
2゚3゚ 3゚3゚ 53゚3゚33゚3 566667653゚3 23゚3゚33゚321乙

かくシャ〜  せいせい〜 リュうしょく〜    あらたなり〜
21121 23゚3゚3゚3 3゚55 5653゚3 3゚33333

きみに すすむ〜  さらにつくせ〜  いっぱいの〜     さけを〜
377 56676 76657676 766667653゚3 233

にしのかた〜  ようかんを いずれば〜  こじん〜    なからん〜
乙111121 23゚3゚3゚3゚ 23゚333゚3 655653゚3 23゚3゚33

 

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