石平 有本香 リベラルの中国認識が日本を滅ぼす (2015)    

2024.03.21

 ジャーナリストの有本香さんは、2017年に、『「小池劇場」は日本を滅ぼす』という渾身の小池都知事 糾弾本を世に問いましたが、

その2年前にも、「日本を滅ぼす」という本を出していたんですね。

 有本香さんは、長年、中国問題に関心を持ち、2010年に石平さんとの最初の共著「バブル崩壊で死ぬか、インフレで死ぬか:不動産国家・中国の行方」を発表しましたが、本書は共著第2弾です。

 有本香さんは、2023年に旗揚げした日本保守党の最も中心に陣取って、日本保守党が正しい方向に発展するように指揮しておられます。

有本さん担当のあとがき から引用します。

 2015年の夏から、中国を巡る報道がいっそう騒がしくなっている。
 株価の暴落、天津はじめ、各地で連続して起きた大爆発、習近平国家主席の肝入りだった軍事パレードでの異様な光景、その後の訪米・・・・・。どれ一つをとってみても、共産党の中国が栄耀栄華の時代を過ぎ、不安定化に向かっていることは明らかで、本来、最もそれに体制を整えるべきは我が国、日本なのだが、どうもそうした空気にない。
 この夏、石平さんが驚いたように、日本の政治シーン、そして国会の周辺では、「アンポハンタイ」がかまびすしく、そのあまりの大音量に、中国から聞こえてきているはずの「不穏な音」もかき消されたかのようだった。
 このままではいけない。今こそ、日本は、中国への対処法を現実的に考え、備えなければならない。そうした問題意識から、石平さんと対談を行うことになった。
 「アンポハンタイ!」が、日本に迫るあらゆる不穏な音をかき消す、というのは、まさしく戦後、繰り返されてきた象徴的な光景である。日本の「リベラル」を自任する人たち、メディアの大声が、日本人の目と耳を塞いでしまい、国際社会で起きていることを見えなく、聞こえなくしてしまう。この社会的悪癖に、私たちはそろそろ終止符を打たねばならない。
(中略)
 的外れな中国認識から距離を置き、中国という隣国、あるいは日中関係を冷静に見つめ直すことは、二国間の関係云々ということをはるかに超えて、私たちの未来に待つ事柄のすべてについて考える作業となる。その有意義な時間を、<b>同い齢の盟友</b>、石平さんと共有できたことを幸いと感じ、いっそう問題の深堀りに努めてまいりたいと思うに至っている。

そう、石平さんと、有本さんは、1962年生まれの同い齢なのです。

石平さんも、担当するまえがきで、こう語ります。

「リベラル」と称される人々、あるいは自称する人々の「中国認識」「中国観」には、普段は温厚な(?)私たちでも、「幼稚」「無知」「噴飯もの」「本末転倒」「偏執」などのやや過激な言葉を使いたくなるのが実情である。

 実際、私たちはこの対談中、知性も理性もあるはずのおとなたちが、どうしてこれほど浅薄にして幼稚な「中国認識」しか持てないのかと呆れたものだ。首を傾けたり、ため息をついてしまったりすることも多くあった。

 しかし問題は、その程度の「中国認識」しか持っていない多くの「リベラル」が、日本社会の中で一定の影響力を持っている点にある。彼らの多くは有名大学の教授や、知名度の高い文化人、あるいはテレビで活躍する有識者などの立場にいるから、その発言や著作が、多くの国民に影響を与えていることは事実である。


この対談が行われた2015年当時には、すでに中国は、国内では極悪非道なことをし、国外に対しては、中国が世界の覇権を得ようとしていることを隠さなくなり、中国が極めて危険で悪質な国家であることを日本国民が知り始めていました。

それにもかかわらず、日本のリベラルと呼ばれる人たちは、相変わらず、中国を擁護する立場に留まっているのは、いったい何故なのか、お二方とも、結局、まだ理由がわかりません。

社会が一度信じた常識が、変化するのには、時間がかかるということなのでしょうか。
しかし、少しずつ、変化しているように感じています。

 

目次

まえがき 石平

第1章 史上初の日中関係が始まった
 見えない日中戦争
 心理的に「狙っている」ミサイル
 中国が使う「歴史問題」の変化
 「歴史」と「カネ儲け」の綻(ほころ)び
 カンフル剤は在庫切れ
 習近平は小平を意識している
 「非常事態」という名目
 退路を断った習近平
 習近平という人物の頭の中
 国の崩壊を遅らせる「戦争」
 異次元の賭博が大手を振る
 「リベラル」は死んでいる
 2億6000万人がやって来たら
 中国人労働者と将来の難民問題
 原因があって安保法制がある
 「日中韓」という同列をやめよ
 中国問題はすべて日本の問題になる

第2章 なぜリベラルは中国を弁護するのか
 「日本が戦争に近づいている」
 まるで「年老いた紅衛兵」
 習近平は一文も出さずシンパを作る
 共産主義者と日本
 「中国はきっとまともになる」
 「大柄な美女」の殺し文句
 元中国人が理解できない日本人
 習近平の代弁者を買って出る文化人
 朝日新聞的「信念」
 中国の人権問題を無視する「リベラル」
 「リベラル」は常に間違っている
 日本の「中国史」は共産党史そのもの
 プロパガンダを持ち帰ったインテリ
 用意されていた日本人のためのシナリオ
 本当の意味での「政治不信」がない日本

第3章 「中華帝国」が海を渡るという厄災
 習近平と正面からぶつかる気概がない
 アジアが中国の軍門に降ることになる
 ベトナム漁船が沈没した時に日本は
 アメリカの弱腰による混乱
 初めて「中華帝国」が海を渡って来る
 ロシアは中国に傾斜するか
 なぜ中国は尖閣に言及しなくなったか
 日本も尖閣に上陸していない
 小笠原に200隻でお手上げ
 中国が目指す2020年の制海権

第4章 AIIB・一帯一路と日本の戦い
 日中「競合」の理由
 仮想的ではなく現実の敵
 「日本の影響力」乗っ取り戦略
 「バスに乗り遅れるな」と言う人
 乗っ取り屋に「一緒に住もうよ」
 一つの策略ですべてをひっくり返す
 AIIBも「一帯一路」もぼろが出る
 「株価防衛総力戦」には終わりがない
 日本は「銭多人儍」
 「爆買い」見誤るな
 「日中友好」で育てた下地
 「日本の10倍の市場」という幻想
 中国人自身が人民元を信用していない

第5章 プロパガンダでつくられた日中関係
 「オオカミの国」が「パンダの国に」
 周恩来の本性を見抜けない日本
 小平の大芝居
 「南京大虐殺」は中国の教科書にもなかった
 姉妹都市を使った歴史戦
 対日感情をコントロールした大衆文化
 江沢民の「反日教育」と天皇陛下訪中
 「正装が人民服なのね」
 両国民にバレ始めたプロパガンダ
 「内なる中国」のプロパガンダ
 「中華民族の兄弟姉妹に向けて」
 アジアで唯一の馬鹿な国

第6章 「新中華秩序」から「日本」を守る方法
 国策となった中国の「日本叩き」
 「靖国」カードと個人的認識
 「配慮」した後に続いた敗北の歴史
 民族最重要のソフトパワーは歴史
 中国人の「歴史」に史実はいらない
 歴史戦だけは他国と連携できない
 中国は貴重な存在でもある
 中国批判をすると「ネット右翼」
 中国の民主化運動を支援せよ
 「謀略偏差値」が低い日本人
 思想・精神・法律・安保のすべてに無防備
 この戦争に勝たなければ未来はない

あとがき 有本香

 

ご意見等がありましたら、think0298(@マーク)ybb.ne.jp におよせいただければ、幸いです。

ホームページアドレス: https://think0298.stars.ne.jp