ニューズウィーク日本語版 (2020.3.3) AI時代の英語学習 |
2025.01.25
現代は、18世紀後半に始まった産業革命に匹敵する、AI革命の時代だと思います。
AI革命は、将棋や囲碁の世界を革命的に変革しましたが、英語学習も変革の波を受けています。
英語学習ににおける変革は、いろんな本や雑誌でとりあげられてきましたが、
ニューズウィーク日本語版のこの号のAI翻訳で英語学習はこう変わるという記事が
よくまとまっているので、紹介します。著者は、井口景子さん(ジャーナリスト、翻訳家)です。
18頁
2018年3月、マイクロソフトの研究チームが、人間に対するAIの勝利を宣言した。
といっても、囲碁やチェスの話ではない。このチームが挑んだのは機械翻訳。
中国語のニュース記事を英語に翻訳した訳文が、プロの翻訳家と同じ水準に達していると判定されたのだ。
「自動翻訳で人間に並ぶことが夢だったが、これほど早く実現するとは思わなかった」と、チームを率いる黄学東(ホアン・シュエトン)は胸を張った。
機械翻訳なんて、笑い話のネタになるような誤訳が満載の代物
− そんなイメージはもう古い。
確かに、1980年代に本格化した、辞書と文法のルールを機械に教え込む手法は実用には程遠かった。
その後登場した多くの対訳データから正しそうな訳を割り出す統計的アプローチも、特に日本語と英語のように系統の異なる言語間ではとんでもない誤訳や不自然な表現が目立った。
潮目が変わったきっかけは、人工知能(AI)のディープラーニング(深層学習)を活用した「ニューラルネットワーク」翻訳の登場だ。
2016年にこの技術の実用化が始まると、翻訳の質は革命的に向上。
わずか数年のうちに、AI翻訳はグローバル社会の新たなインフラとして急速に存在感を高めている。
このあと、「TOEIC960点の実力」という節で、AI翻訳の実力を説明し、
「AIに決定的に足りないもの」という節て、AI翻訳の問題点について説明したあと、
このように締めくくります。
23頁
AI翻訳と人間が当たり前に共存する時代に、小学校での英語の教科化や大学入試へのスピーキングテスト導入といった国内の改革論議は既に周回遅れかもしれない。
「前提が一変した現状を踏まえて、政策立案者も学習者一人一人も、英語との向き合い方を根本から考え直すべきだ」と、鳥飼は言う。
正解は簡単には見つからないが、少なくとも会社に指示されたTOEICのスコアを目指して横並びで英会話学校に通っていればいい時代ではない。ダーウィンが言うように「生き残るのは強い者ではなく変化に適応できる者」なのだから。
ニューズーウィーク日本版のバックナンバーは、私は、キンドル版で入手しました。
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