ミュージカル卑弥呼 |
2021.03.31
現在、萬葉集の解読をすすめていて、古事記や日本書紀も、少しずつ読み始めていますが、
記紀万葉を読んでも、わからない、隠された歴史があります。
その最大の例が、卑弥呼です。日本書紀にも、古事記にも、卑弥呼の名前はでてきませんので、
私は、卑弥呼の邪馬台国は、大和朝廷とは関係なく、北九州にあったと簡単に考えていますが、
歴史学的には、まだ決着はついていないと思います。
最近、卑弥呼をテーマにしたミュージカルがあることを知り、調べてみました。
今年の3月に、アイムという劇団の25年周年記念公演として、上演されたのです。
https://www.theater-im.com/himiko-25th-anniversary
劇団I'M(アイム)は、ウィキペディアによると、1996年に札幌で誕生した劇団で、2012年に仙台に移動し、
2014年に一般社団法人 地域舞台創造I'Msとなりました。2021年に、25周年となることから、
誕生の地 札幌で、記念公演を開催したわけです。
ミュージカル卑弥呼の詳細な内容説明が、 https://www.theater-im.com/himiko にあり、
プロモーションビデオが、2つ掲載されています。
劇団I'M/2010オリジナルミュージカル『卑弥呼』PV
https://www.youtube.com/watch?v=CpOeHjZLaTc
劇団I'M 2007 HIMIKO Promotion
https://www.youtube.com/watch?v=0-0tZlPiKRw
脚本は、代表の三木弘和さんなのですが、ご本人と、卑弥呼役の坪田知紗さんのお二人で、
昨年6月に実施したオンライン説明会のダイジェスト版ビデオがアップされています。
https://www.youtube.com/watch?v=XXV1DHOIlzE
ダイジェスト版といいながらも、75分の長時間物で、製作意図が詳しく解説されていて、
非常に参考になります。
卑弥呼は、北九州にある邪馬台国の女王で、魏志倭人伝では、卑弥呼という漢字が当てられていますが、
日本では、日巫女 という名前だったと思われます。
卑弥呼の時代は、中国の三国志の時代で、上記の対談ビデオの中に、中国映画のレッド・クリフの
プロモーションビデオが流されますが、あの赤壁の戦いが戦われたのと同時代です。
卑弥呼は、中国の魏に、西暦239年には、朝貢の使節を送りますが、
魏からは、即時退陣せよなどの難題を強硬に要求され、苦境に陥ります。
また、邪馬台国の南に位置する狗奴国が、魏と手を結んで、邪馬台国に戦をしかけてきます。
しかし、卑弥呼は、戦争という手段は、とりませんでした。日食という天変地異が起きたのです。
さて、過去や将来に全世界で起こる日食は、米国のNASAのウェブ頁で調べることができます。
https://eclipse.gsfc.nasa.gov/solar.html
西暦101-200年の日食カタログ https://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEcat5/SE0101-0200.html
西暦201-300年の日食カタログ https://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEcat5/SE0201-0300.html
北九州でもみられる日食として、以下の3つがみつかります。
158年7月13日夕方 https://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEsearch/SEsearchmap.php?Ecl=01580713
247年3月24日夕方 https://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEsearch/SEsearchmap.php?Ecl=02470324
248年9月05日朝方 https://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEsearch/SEsearchmap.php?Ecl=02480905
247年3月24日の日食は、卑弥呼が亡くなる1年前です。
夕刻近く、太陽が西に傾いたころに、日食が始まります。
人々が、恐れおののくなか、卑弥呼は、この天変地異を利用して、戦争の回避に成功します。
そう、このミュージカルのテーマは、戦争反対 なのです。
さて、日食といえば、天照大神の天岩戸伝説を思い浮かべます。このことから、
三木さんは、卑弥呼は、天照大神ではないかというロマンを心にいだいておられます。
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