國貞克則 増補改訂 決算書がスラスラわかる財務3表一体理解法 (2016) 

2020.6.9

 図書館で、この本の2007年版を借りて来て読書中ですが、増補改訂版が、2016年にでていることを知り、

目次を見ると、全く改訂されているので、この本は、キンドル版で購入しました。

 2007年版は、45万部を超えるベストセラーなのですが、2016年版の帯には、60万部突破と書かれています。

 「はじめに」の著者の言葉を、少し引用します。

「財務3表一体理解法」は、これまでになかった全く新しい会計勉強法です。

これまでの会計勉強法は仕訳のルールを一つひとつ覚えていくというものでした。

一方で、「財務3表一体理解法」という会計勉強法は、会計の全体像と基本的な仕組みをまずザックリと理解するという勉強法です。

(中略)

 これまでは、会計を完全に理解するにはかなりの時間がかかるというイメージがありましたし、現実的にもそうでした。

まずは仕訳の勉強から始めて、そのうえで何年もの実務経験を経なければ、完全に理解することができないのが会計でした。

これまで、会計を理解するにはそういう勉強法しかなかったのです。

(中略)

 本書は5章立てになっています。すでに改訂前の『財務3表一体理解法』をお読みいただいている方は、

今回大幅に増補改訂した箇所である、第4章(2)の国際会計基準や第4章(3)の「純資産の部」の説明、

さらには第2章(2)-17の減価償却や第2章(3)の株主資本等変動計算書の説明を中心にお読みください。

第5章の英文会計は今回新しく追加したものです。

(中略)

 また、第1章の「財務3表の基礎知識」は、今回の増補改訂版のために新しく書き下ろしましたので、

前作よりかなり要点がわかりやすくなっていると思います。

 

 私も、この2冊をゆっくり読んで、財務3表が読めるようになりたいと思っています。

 また、國貞さんには、同じ、朝日新書から、財務3表一体分析法 (2009)財務3表実践活用法 (2012)、と、

財務3表一体分析法 (2009) の全面改訂版である 財務3表図解分析法(2016) も出版していて、

本手法の解説を充実させ、普及に努めておられます。

 

 財務3表のつながりを理解するためには、具体的な取引が、財務3表にどのように現れるかを見るのが一番です。

日本の漆器をインターネットで海外に販売するための会社を設立したときに、発生するであろう取引を例にしています。

2007年版で、事務用品を5万円分購入したとき、貸借対照表(BS)の右側の純資産の部分も変化するという説明がありましたが、

この取引も含まれます。

1 資本金300万円で会社を設立する。

2 事務用品を現金5万円で購入する。(消耗品)

3 パソコンを現金50万円で購入する。(固定資産として計上し、減価償却処理を行う)

4 ホームページ作成を発注し、外注費20万円を現金で支払う。

5 創立費30万円を「資産」に計上する

6 販売する商品を現金150万円で仕入れる

7 商品が現金300万円で売れる

8 ビジネス拡大へ運転資金500万円を借りる

9 商品750万円分を「買掛」で仕入れる

10 「売掛」で1500万円を販売

11 買掛金750万円を支払う (「勘定合って銭足らず」に)

12 売掛金1500万円のうち1000万円を回収する

13 給料50万円を支払う (うち源泉所得税2万円は会社が一時預かる)

14 商品の発送費用100万円を一括支払う

15 短期借入金500万円を返済し、利息50万円を支払う

16 「在庫100万円」を認識する

17 「減価償却10万円」と「繰延資産償却費6万円」を計上する

18 法人税200万円を計上する

 

 

     

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