純碁(石埋め碁) |
jump tp 2023.06.11 2023.06.14
2018.5.20
東大教養囲碁講座のテキスト新書に、石埋め碁が紹介されていて、石埋め碁、すなわち、純碁をしりました。
囲碁は、自分の石で囲った陣地の、石の置いていない空白の部分の地の目数で勝負し、境界に置かれた石の数は、考慮外です。
純碁は、自分の陣地の中にも、どんどん石を埋めていき、盤上の石の数で勝負しますので、境界の石も、役割を果たします。
下手に石を埋めていくと、最後の一目のときに、相手に打たれて、全滅しますので、最終的に、二眼を作ることが肝要です。
囲碁では、相手が自分の陣地内に打ってきた石を、最終的に取るところまでやらずに、終局時に
死に石 と判定されれば、取って、相手の陣を埋める生き死に判定をするという 美しくないことをしますが、
純碁は、最後まで打ちますので、そういう問題は発生しないのかと思います。
また、両者の境界にできてしまうダメも、発生しないのではないかとも、推測します。
しかし、囲碁と純碁が、本質的にどう違うのか、まだ、理解できていませんので、しばらく、純碁の世界にさまよってみようと思います。
大きな碁盤を使うと、自分の地を石で埋めていくのが大変なので、大きくても、せいぜい9路盤までと思います。
この頁では、6路盤を使います。
6路盤は、狭いので、相手の陣地内に石を打っても、すぐに囲まれて取られてしまいますので、打ち込みの問題は発生しません。
いかにして、陣地の境界を、自分に有利になるように決めるかという、最初のぶつかり合いが、勝敗を決めます。
境界が定まる途中で、自分の石が相手に囲まれて取られても、別の場所を一気に獲得するようなワザが開発できるのではないかと思っています。
東大教養囲碁講座のテキスト新書の70頁から始まる石埋め碁の模範対局を復習しましょう。
1.黒4三、2.白3四 最初は、互いに、三三の位置に打ちます
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一++++++
二++++++
三+++●++
四++○+++
五++++++
六++++++
3.黒4四、4.白3三 残りの三三の位置に打ちます
123456
一++++++
二++++++
三++○●++
四++○●++
五++++++
六++++++
5.黒4二、6.白3二、 両者とも、上にノビます
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一++++++
二++○●++
三++○●++
四++○●++
五++++++
六++++++
7.黒3五、8.白2五、 黒が白の領域に、入れて下さいと打ち、白は、入れませんと打ちます
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一++++++
二++○●++
三++○●++
四++○●++
五+○●+++
六++++++
9.黒4五、 黒は、ナナメを守ります
10. 白2六 白は、自分の陣地を守ります
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一++++++
二++○●++
三++○●++
四++○●++
五+○●●++
六+○++++
11.黒3一、 12.白2一 黒が入れて下さいと打ち、白は入れませんと打ちます
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一+○●+++
二++○●++
三++○●++
四++○●++
五+○●●++
六+○++++
13.黒4一、 黒は、3一の黒がアタリなので、防いで打ちます
14.白2二 白は、2二の位置を守って、打ちます
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一+○●●++
二+○○●++
三++○●++
四++○●++
五+○●●++
六+○++++
15.黒3六、 黒が、打って、領域が確定します。普通の囲碁は、ここで終わりです。
16.白2四 白は、更に、自分の陣の中を埋めていきます。
123456
一+○●●++
二+○○●++
三++○●++
四+○○●++
五+○●●++
六+○●+++
17.黒5六、 黒は、すきまを作って打ちます。4六の位置は、白の着手禁止点になります
18.白1三 白も、すきまを作って打ちます。2三の位置は、黒の着手禁止点になります
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一+○●●++
二+○○●++
三○+○●++
四+○○●++
五+○●●++
六+○●+●+
19.黒5四、 黒は、すきまを作って打ちます。次に6五に打つ予定です
20.白1五 白も、すきまを作って打ちます。1四の位置は、黒の着手禁止点になります
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一+○●●++
二+○○●++
三○+○●++
四+○○●●+
五○○●●++
六+○●+●+
21.黒6五、 黒は、予定通り6五に打ちます。5五は、着手禁止点です。
22.白1二 白は、すきまを作って打つ位置がなくなったので、1二を埋めます。
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一+○●●++
二○○○●++
三○+○●++
四+○○●●+
五○○●●+●
六+○●+●+
23.黒6三、 黒は、すきまを作って打ちます。6四の位置は、白の着手禁止点になります
24.白1四 白は、1四を埋めます。
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一+○●●++
二○○○●++
三○+○●+●
四○○○●●+
五○○●●+●
六+○●+●+
25.黒5二、 黒は、すきまを作って打ちます。5三の位置は、白の着手禁止点になります
26.白2三 白は、2三を埋めます。 2眼作りましたので、白石は、安泰です。
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一+○●●++
二○○○●●+
三○○○●+●
四○○○●●+
五○○●●+●
六+○●+●+
27.黒6一、 黒は、すきまを作って打ちます。5一の位置も、6三の位置は、白の着手禁止点になります
28.パス 白は、パスします。
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一+○●●+●
二○○○●●+
三○○○●+●
四○○○●●+
五○○●●+●
六+○●+●+
29.黒6四、 黒も、石埋めを開始します。
30.パス 白は、パスします。
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一+○●●+●
二○○○●●+
三○○○●+●
四○○○●●●
五○○●●+●
六+○●+●+
31.黒6二、32.パス、33.黒5五、 34.パス、35.黒5三、36.パス、37.黒5一、 と進みます。
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一+○●●●●
二○○○●●●
三○○○●●●
四○○○●●●
五○○●●●●
六+○●+●+
黒も、自分の陣に2眼を作って、両者ともパスとなったため、終局です。
黒が、19子、白が、13子で、黒の6子勝ちです。
白は、右半分の相手の陣に入り込む努力をしなかったので、寄り切られての負けとなりました。
純碁は、最後に、石を埋めていく作業が、結構大変だなと感じました。
もう少し慣れてきたら、9路盤でも挑戦してみようと思います。
COSMI というウェブ上のコンピュータ将棋は、純碁にも対応しています。
https://www.cosumi.net/jungo.html
6路盤にも対応しているので、目下、これを使って、勉強中です。
私は、まだ、アタリになったのを見逃す初心者なので、COSMIにも、負けてしまいます。
もう少し上達した時点で、模範棋譜を作成してみたいと考えています。
COSMI は、他のユーザーの既存の棋譜を見ることができます。
cosumi 6路盤(純碁) you というキーワードで、グーグル検索しても、あまり、ヒットしません。
例えば
という既存棋譜があります。
碁盤の下の右向き三角を押すと、棋譜が、一手ずつ再生されます。
棋譜の再生時に、棋譜解析機能が使えるので、試してみましょう。
次に打つべき良い手が、大中小の〇で示されます。
例えば、上記の既存棋譜で、黒白黒白と打った5手目は、
となり、黒2四 が、最善手です。
黒白と打った7手目は、
となり、黒2三 が、最善手です。
さらに、4手進んだ11手目は、
となり、白の陣地内の黒3五 が最善手です。
15手目は、
となり、黒5五 が最善手のようですが、実際は、黒4二 と打たれました。
32手目で、
となり、1眼開いた場所が、5ヵ所できました。
白は、打つ場所がなく、パスなので、開いた場所を3ヵ所埋めて、
2眼残したのが、最終図です。
黒が19、白が13で、黒の6目勝ち となりました。
打ち方を間違えなければ、先手の黒が勝てるのではないかと思います。
東大教養囲碁講座のテキスト新書の70頁から始まる6路版の石埋め碁の棋譜データを、
COSUMIのオンライン棋譜ビューアに入力してみました。
棋譜データは、
(;GM[1]FF[4]PB[You]PW[COSUMI]SZ[6]KM[0]RE[B+6]
;B[dc];W[cd];B[dd];W[cc];B[db];W[cb];B[ce];W[ae];B[de];W[bf]
;B[ca];W[ba];B[da];W[bb];B[cf];W[bd];B[ef];W[ac]);B[ed];W[ae]
;B[fe];W[ab];B[fc];W[ad];B[eb];W[bc];B[ea];W[bc];B[fd];W[]
;B[fb];W[];B[ee];W[];B[ec];W[];B[ea])
です。入力結果は、下記のとおりです。
[6路盤] 黒(You) 6目勝ち - 囲碁プラザゲーム COSUMI
碁盤の下にスライダーがあり、左右の ▶ ◀ を押して、一手ずつ動かすことができますし、
●を動かして、任意の場所に動くことができます。
スライダーに重なって表示されるグラフは、形勢を示し、上が黒優勢、下が白優勢です。
また、棋譜解析機能は、「日本ルール」として解析するとのことですので、
残念ながら、純碁としての解析をしてくれているわけではありません。
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一++++++
二++++++
三++++++
四++++++
五++++++
六++++++
ご意見等がありましたら、think0298(@マーク)ybb.ne.jp におよせいただければ、幸いです。
ホームページアドレス: https://think0298.stars.ne.jp