元吉ひろみ 今日から弾けるいきいきピアノ (2016) 

2019.1.26

 図書館で、この本も借りてきました。

指でなぞる大人のピアノ」(2007)や「指でなぞる大人のピアノ[ちょっと本格編]」(2007)の出版から10年近く経過し、

内容もかなり更新されていました。

 例えば、指の脳トレに関しては、普段使う事の少ない小指や薬指も動かすトレーニングであることとか、

左手と右手の両手を使うことで、右脳と左脳の連携が良くなる ということなどです。

 

 確かに、ピアノを弾けない人は、ピアノが弾ける人が、何故、左手と右手で違うことが弾けるのかと驚くのですが、

いつか、ラジオで、あるピアニストが、バイオリンやギターで、左手と右手が違う事をやっていることこそ驚きだと

言っているのを聞いたことがあります。

 ピアノにしても、バイオリンにしても、楽器を練習すると、右脳と左脳の連携がよくなるということかもしれませんね。

 

 素早く「ド」を見つけよう という題の章があります。

演奏中には、次に弾くキーに、素早く移動することが必要ですが、

シニアの敏捷性は、20歳代の約半分に低下しているのだそうです。

 そこで、鍵盤の左の方の から、一オクターブ毎に、 を素早く、正確に弾くという練習がいいそうです。

もちろん、だけでなく、でも でも、やってみましょう。

 

 閑話休題。音楽で、キーというと、通常は、ハ長調というときの調のことですが、ピアノの鍵盤(キーボード)の鍵も、キーです。

類似語に、音高 がありますが、英語では、ピッチです。

 

 「両手の壁」を乗り超えよう という題の章があります。

両手で弾くことが、何度練習してもできず、独学する人の殆どは、ここで挫折するそうです。

しかし、「左右で違う指を同時に動かす」ことは、日常生活ではほとんどなく、うまくできなくて当然なので、

あきらめずに練習を続けると、少しずつ、しかし、確実にできるようになっていきますと励ましてくれます。

 両手の練習は、ピアノが弾けるようになるためだけでなく、脳トレに挑戦することなのだとおっしゃっているのです。

 

 両手の練習は、なるべく早い時期から始めることをおすすめしますともあります。

 私の場合、幸い、60歳になったときに、練習を始めましたので、何曲かは、両手で弾くことができます。

練習すれば、弾けるということが分かって、弾ける曲数を増やすつもりもなく、真面目に練習することはやめましたが、

練習を続けていれば、脳トレとしても、大切なことだったのだなと反省しました。

 

 この本にも、ピアノ学習のヒントは、沢山含まれているのですが、元吉さんは、もっと詳しい本を、2013年に出版されました。

目次を見るだけでも、重要な項目が列挙されていて、ピアノ学習の参考になると思いますので、

以下に示します。

 

シニア世代に教える最高のピアノレッスン法 (2013)

目次

第1章 幸せを分かちあうピアノレッスン

 ●魅力1.熱心さ

 ●魅力2.生徒の目が輝いてくる

 ●魅力3.弾けたときの喜びよう!

 ●魅力4.人間としてのお手本

 ●魅力5.笑い

 ●魅力6.優しさ

 ●「シニア」の意味

 ●こんな教え甲斐のある生徒はいない!

 ●シニア世代にピアノは大人気

第2章 「シニア世代」を理解する まずは知っておきたい“エイジング"ということ

 ●“エイジング"による変化

 ●健康を害することもある

 ●能力と加齢の関係

 ●指の動き

 ●指の巧緻性

 ●左右異なる動きで弾く

 ●左右異なる強さで弾く

 ●次の音にパッと移る

 ●弾き出すまでの時間

 ●視覚・聴覚の影響

 ●ミスタッチが多い?

 ●暗譜できる?

 ●学習能力はどれくらい?

 ●期待できる健康効果

 ●シニア世代の健康志向

 ●指の機能アップ

 ●脳の活性化

 ●心の健康度アップ

 ●レッスン内容と健康効果の関係

 ●ワインが熟成するがごとく

第3章 シニア世代へのピアノ指導 コツと注意点 ・ピアノ指導の実現

 ●大人の学びは“自己決定型"

 ●能力と負担の割合が大切

 ●レッスン間隔は余裕をもって

 ●同年代でのグループレッスンがうまくいく

 ●指導は、ゆっくり楽しく優しく

 ●選曲のポイント

 ●曲作りの楽しみをとり入れて

 ●宿題のアイデア

 ●連弾/アンサンブルの楽しみ

 ●ボランティア演奏にチャレンジ

 ●年齢層ごとの特徴

 ●指導の4つのこだわり

第4章 レッスンの現場から 実践のためのアイデア集

 ●生徒さんの呼び方

 ●弾き始めるまでの時間を短くするには

 ●音符を覚えるには

 ●指の動きを確認するには

 ●老眼のための便利メガネ

 ●確実な暗譜の方法

 ●弾けた曲を忘れないために

 ●レッスンの終わり方

 ●発表会のアイデア

 ●開講方法 ~教えてみたい先生へ~

 ●第1回目のレッスンメニュー

 

 

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