MIDI音源

2011.09.04

●  はじめに

  MIDI音源には、いくつかの種類があるので、ここでは、(1) Windows用汎用MIDI音源、(2) プラグイン用MIDI音源、(3) 外部MIDI音源 の3つに分けて説明する。

● Windows用汎用MIDI音源

 通常、Windows では、midiファイルは、Windows Media Playerに関連づけられていて、midiファイルをダブルクリックすると、Windows Media Playerが立ち上がって、演奏を開始する。

 Real Player、QuickTime Player、WinAMPなどの音楽プレーヤーソフトがインストールされていて、midiに対応付けされている場合は、Windows Media Playerではなく、これらのプレーヤーが立ち上がって演奏を開始する。

 midiファイルには、音は含まれていないので、再生する場合は、音源が必要である。通常は、Windowsに標準装備されている、Microsoft GS Wavetable SW Synth が、midi音源として働くが、必ずしもいい音ではないので、別の音源を使用することができる。

 midiの再生において、どの音源を使用するかをわりあてる機能を、MIDIマッパーというが、Windows XPの場合、この機能は、コントロールパネルに含まれる サウンドとオーディオデバイス に含まれる。

Windows XPでのmidi音源の選択方法については、以下の章で説明するが、Windows VISTA以降、OSからMIDIマッパー機能が無くなったため、WIndows Media Playerや、その他のプレーヤーで、midi音源を選択することができなくなった。

● サウンドとオーディオデバイス

 コントロールパネルの、サウンドとオーディオデバイスをダブルクリックして、サウンドとオーディオデバイスのプロパティというWindowを立ち上げる。オーディオというタブを選択して、MIDI音楽の再生 の 既定のデバイスのプルダウンメニューで、使用するデバイスを選択する。

 現在の私のパソコンでは、

 Roland VSC  

 Yamaha UX16-1

  YAMAHA XG WDM SoftSynthesizer

  Microsoft GS Wavetable SW Synth

 TASCAM US-144 MKII MIDI

が選択可能であるので、それぞれについて説明する。

  

● GM規格

 MIDI規格では、音色をプログラム・チェンジで指定する。プログラム・チェンジ番号(PC#)にどういう音色を割り当てるかについて、日本と米国で話し合い、1991年にGM規格(General MIDI System)Level 1を規定した。

 GM規格では、128音色と、

● Microsoft GS Wavetable SW Synth

  これは、Windowsに標準で添付されている音源ですが、ウィキペディアによると、Windows VISTA以降は、名称がMicrosoft GS Wavetable SW Synthに変更され、使用方法が変更になったとのことです。

 既定のデバイス に Microsoft GS Wavetable SW Synth を選択して、バージョン情報 ボタンを押すと、Roland社製の Sound Canvasデジタル サンプルであることがわかります。Roland社製なので、GS規格のソフトウェア音源ということになります。

● Roland Virtual Sound Canvas 3.2

 RolandのVSCには、プラグイン版とスタンドアローン版がある。プラグイン版は、シンガーソングライターなどのDTMソフトにバンドルされて売られており、スタンドアローン版は、独立ソフトとして、ローランド社から販売されていたが、現在、スタンドアローン版の販売は終了となっている。

 シンガーソングライターの最近のバージョンは、VSCをプラグインバージョンとしてインストールするが、シンガーソングライターLiteのバージョン5以前では、スタンドアローン版のインストーラーが付属している。

● YAMAHA XG WDM SoftSynthesizer

 OSが、まだWindows XPの場合は、YAMAHA製のソフトウェア音源である S-YXG50 を使用することができます。インストールの詳細は、インターネットで検索するか、岡田庄司著、作曲術入門、秀和システムなどをご参照ください。岡田氏によると、S-YXG50は、YAMAHAのハードウェア音源であるMU50と同じ波形を持つソフトウェア音源だそうです。

 

● ハードウェア音源

 かつては、YAMAHAやRolandから、何種類かのハードウェア音源が販売されていましたが、現在は、殆ど、販売終了となっています。

CUBASE, SONAR, Music Maker, Singer Song Writerなどの市販の有料のDAWソフトが、優秀なソフトウェア音源を搭載しているために、ハードウェア音源の必要性が減少したことが原因と思いますが、これらのソフトに搭載された音源は、そのソフトに専用となっているものがほとんどで、Windowsにソフトウェア音源として登録して、Media Playerで使用するというような使い方ができません。

 しかし、電子キーボードに搭載されている音源は、ハードウェア音源そのものですので、これをMIDI音源として登録して使用することができます。

つまり、Yamaha UX16-1 もしくは USB オーディオ デバイス を選択することにより、電子キーボードを外部のハードウェア音源として使用できることになります。

 2010年の2月に、Roland社が、Mobile Studio Canvas SD-50 という製品を発売しました。モバイル環境で使用できるオーディオ/MIDIインターフェースですが、強力なハードウェア音源も装備しています。

単に、GS対応の1125音色を備えているだけでなく、ソロ音色という最新の音源も搭載しています。

SD-50には、バイオリン、トロンボーン、尺八という3つのソロ音色が搭載されていますが、新しいハードウェア音源の使い方が開発されていくものと期待しています。

 SD-50 については、藤本健のDigital Audio Laboratory の第409回 に詳しい説明と、音色サンプルがのっているので、興味のある方は、是非、訪問してみてください。

プラグイン音源、VST、  ソフト専用

 

 

         

   

 

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