北條加奈 必ず役立つ合唱の本 ボイトレと身体の使い方編 (2017) |
2020.8.20
「必ず役立つ合唱の本」と題する本が何冊か、ヤマハから出版されています。
図書館で、そのボイトレ編をみつけました。
監修は、相澤直人さんで、著者は、北條加奈さんです。
相澤さんは、東京の「あい混成合唱団」(略称:あい混)の総合監督を務めていて、
北條さんは、そのボイストレーナーという関係です。
あい混のホームページ(https://www.ai-kon.net/)に、いくつか動画が掲載されていて、参考になります。
音楽は、ソロや、少人数でも、作り上げることができますが、
交響楽団や、混成合唱団のような大人数で作り上げる音楽もあります。
大人数の音楽は、音色が増え、複雑な音楽を作り上げることができますが、
全体をどのようにまとめあげるべきかという問題を抱えます。
この本の「はじめに」で、監修の相澤さんは、大きく声を上げておられますので、
いくつか部分を引用します。
日本の合唱コンクールではいまだに、大きな声、よい発声で歌い通した団体が過大に評価される傾向もあります。
そのため「感心するけど感動はしないという演奏を耳にされた方もいるでしょう。
「ありがとう」という感謝のことばをまるで怒っているかのような強い声で歌い、
「かなしい」という切なさあふれることばを、眉毛を上げ、やはり力強い発声で歌う違和感・・・・。
コンサートホールなど響きのある空間で数十名の合唱団が一斉に「よい声自慢大会」をすると、
不思議なほどに色がなくなり、多彩な表現とは程遠くなります。
日本の合唱表現に足りないのは「息づかい」と「音色」の概念だと思います。
どちらも作曲家が楽譜上で指示することは困難ですので、演奏者がさまざまな工夫をする必要があります。
そして、これらを実現するためのテクニックが、この本に詰まっています。
そもそも息について考えたこともなかった方は、大きな驚きと喜びを得る事ことでしょう。
北條メソッドは、合唱表現の幅を従来の「声の芸術」から「息の芸術」へと大きく広げるものなのです。
目次を、詳しく紹介します。
はじめに
序章 マンガ 美しく歌うために
第1章 「よい声」を知ろう
「よい声」ってどんな声?
よい声が出ないのはなぜ?
よい声で歌うためには?
よい声を出すための発声練習
年齢と個性に合ったトレーニングを意識
相澤直人先生のあいコラム��
第2章 よい声のための身体を作ろう
トレーニングの基本は身体と呼吸のバランス
よい姿勢をつくろう
よい姿勢のための日常トレーニング
猫背予防のストレッチ
反り腰予防のストレッチ
よい呼吸とは?
よい呼吸のトレーニング
第3章 よい声のための息の流れを身につけよう
のどとあごの力を抜く
「息の流れ」をスムーズにする
息の幅を整える
音域を広げる
息の悩み対処法
第4章 母音のトレーニング
母音を発音するための準備
「a」の発音トレーニング
「o」と「u」の発音トレーニング
「e」と「i」の発音トレーニング
母音と母音の間を味わうトレーニング
第5章 子音のトレーニング
子音を発音するための準備
「s」の発音トレーニング
「t」の発音トレーニング
「m」の発音トレーニング
「y」の発音トレーニング
流れに乗って子音を感じるトレーニング
子音を使った表現で知っておきたいこと
第6章 表現力を高めるトレーニング
「息の流れ」にイメージを乗せる
音量変化を表現するトレーニング
音の形を表現するトレーニング
第7章 声を合わせるためのトレーニング
自分の身体を味わうストレッチ
声を遠くまで届けるトレーニング
響きの方向をそろえるトレーニング
カンニングブレスのトレーニング
相澤直人先生のあいコラム��
第8章 本番に備えよう
演奏前は身体と心を整えよう
演奏会場の雰囲気を味方にしよう
楽譜の持ち方は大丈夫?
本番直前の発生は?
緊張したときの対処法
相澤直人先生のあいコラム��
実践練習
「朧月夜」
「第九」 (抜粋)
ウムラウト (Umlaut) のトレーニング
練習の現場から 「息の流れ」と響きで生まれる表現力豊かな歌の世界
第1章の、よい声を出すための発声練習で、
発声練習には、ピアノを使ったものと、ピアノを使わないものの2種類があります
との指摘があります。
音程・高音・低音などの具体的なトレーニングの時には、ピアノを使いますが、
柔軟な声を出すための練習の時には、ピアノは、使わないほうがいいのです。
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