an弾手 お父さんのためのピアノ教室 (2004) 

2019.7.24

 この本には、特徴的な副題がたくさん付いています。

体験的コード奏法超入門 目からウロコのピアノ速習法

こんなにカンタンに 本格的な ソロ・ピアノが弾ける!

 an弾手さんの本名は、鮎川久雄(1948- ) さんです。

イタリア語のアンダンテ は、動詞のアンダーレ(歩く) に由来し、歩くような速さ、ゆっくり歩く速さ の意味となります。

 鮎川さんは、40代のときに、コード奏法に出会い、入門して、弾けるようになりました。

この本にも、出会いのいきさつが少し書かれていますが、詳しくは、くまもと文化の風 というサイトにある

初心者おじさんan弾手のピアノ奮戦記 を覗いてみてください。連載700回も続いたんですよ。

その頁の下の方に、連載のテーマ別、および、日付別リストがあります。

  そして、その連載を基にして、この教則本が作成されたわけです。

 この本には、コード奏法の練習法が、ちゃんと書き込まれていますので、

コード奏法のできない方は、まず、この本で、練習することをお勧めします。

 

 その前に、コード奏法といっても、色んな方法があります。

この本の、76頁に、以下のようなまとめがあります。

コード奏法の色々を知ろう

�� 左手でコードを弾き、右手でメロデイーを弾く。

(a) オーソドックスな、よくあるコード奏法

(b) ジャズ風の奏法

�� 左手はベースラインを中心としたコードを弾き、右手はコードを押さえる

�� 左手はベースラインを中心としたコードを弾き、右手はメロディの下にコードを加えて弾く。

��(a) が、通常のコード奏法で、右手でメロデイ、左手で、コードを重ねるかアルペジオにして弾きますが、

どちらかというとやや初心者っぽいサウンドになりがちです。

そこで、��(b)のように、左手のコードを工夫したジャズ風の奏法が考案されていきます。

�△蓮▲瓮蹈妊�ーは、歌や他の楽器にまかせ、右手も、左手も伴奏を弾きます。

 左手は、あくまでも、コードのベース音を弾き、右手で、コードを色々と工夫するやり方で、

 この方法の教本も、よくみかけます。

��は、この本のやり方で、右手のメロディーも、音が速く動くときは、単音ですが、

 長音や、同じ音が繰り替えされる時には、単音ではなく、和音にすることで、重みをだします。

 

 この本の一番の特徴は、19頁

左手のパターンを作ろう

です。

 左手のコードを、1度、3度、5度と重ねる場合、メジャーと、マイナーでは、真ん中の指の位置が変化します。

 そこで、コードを、1度、5度、8度と重ねることにすると、メジャーでも、マイナーでも、同じ音になります。

 3種の練習譜が用意されています。右手のコード進行和音に対し、左手のアルペジオ3種類です。

 

 3度の音は、右手のメロディーの中に加えることができるといいのですが、できない場合は、

 左手のコードに10度の音を加えます。

 Cメジャーの場合は、C、G、C、E となり、同時には弾けないので、C、G、E、C とアルペジオで弾きます。

 最初、Cを小指で弾き、Gを人差し指で弾いたあと、小指を離して、親指でEを弾き、親指を戻してCを弾きます。

 22頁に、2つの伴奏スタイルの例示があります。

 

 コード奏法の初心者は、まず、ハ長調の練習曲で練習して、技術を習得する必要があります。

しかし、実際には、ハ長調以外の曲も沢山ありますので、黒鍵を弾かなければならなくなります。

  主要なコードでの、アルペジオでの指の順番をまとめますと、

 C メジャー(調号無)では、C 、G 、E 、C  コードC は、ヘ長調の第四でも登場します

 G メジャー(調号1#)では、G 、D 、B 、G  コードG は、ハ長調の第五にも登場します

 D メジャー(調号2#)では、D 、A 、F#、D  コードD は、ト長調の第五にも登場します

 A メジャー(調号3#)では、A 、E 、C#、A  コードA は、ニ長調の第五にも登場します

 E メジャー(調号4#)では、E 、B 、G#、E  コードE は、イ長調の第五、ハ長調の第三にも登場します

 B メジャー(調号5#)では、B 、F#、D#、B  コードB は、ホ長調の第五、ト長調の第三にも登場します

 F メジャー(調号1b)では、F 、C 、A 、F  コードF は、ハ長調の第四にも登場します

 Bbメジャー(調号2b)では、Bb、F 、D 、Bb コードBbは、

 Ebメジャー(調号3b)では、Eb、Bb、G 、Eb コードEbは、

 

 A マイナー(調号無)では、A 、E 、C 、A

 E マイナー(調号1#)では、E 、B 、G 、E

 B マイナー(調号2#)では、B 、F#、D 、B

 F#マイナー(調号3#)では、F#、C#、A 、F#

 C#マイナー(調号4#)では、C#、G#、E 、C#

 D マイナー(調号1b)では、D 、A 、F 、D

 G マイナー(調号2b)では、G 、D 、Bb、G

 C マイナー(調号3b)では、C 、G 、Eb、C

 F マイナー(調号4b)では、F 、C 、Ab、F

 

 bや#のついた鍵盤は、黒鍵となります。

 Dメジャー(ニ長調)で、コードDを弾くときは、D 、A 、F#、D となりますが、

 D 、A 、Fシャープ、D と覚えるのではなく、

 D 、A と同じ高さで読み、Fを一声高く読んで、Dは、下げて読んで、覚えるといいと思います。

 

28頁と29頁に、色んな調(キー)におけるダイアトニック・コードの一覧表があります。

通常のコードの教科書には、ハ長調以外のコードの説明があまりまりません。

コード名を指定すれば、どの音を弾けばよいかは計算できるので、不要と言えば不要なのですが、

どのキーのときに、どのコードが、どの役割を果たすのかは、この一覧表を見るにしかないので、

やはり、この一覧表は、必要と思います。

 

 31頁から、例題曲による練習が始まります。

 31頁には、メロディーとコードだけが書かれた、「富士山」のリード・シートが示されます。

 32、33、34、35、37頁に、5種類のコード奏法による伴奏例が示されますので、

これをしっかり練習することが必要です。

 42頁から、別の例題曲に進みますが、コードの種類も、少しずつ増えていきます。

 51頁はト長調、54頁はヘ長調の例題曲です。

 

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