英語漬け |
2015.1.18
英語に上達するためには、一日に何時間か英語に浸るという生活を何年か続ける必要があります。
母親と父親が違う言葉を話すというような bilingual な環境に育つと、子供は両方の言葉を獲得します。ピアノを上手に弾くとか、将棋や囲碁に強くなるためには、なるべく若いときに夢中になると、有利に上達できます。
年をとってから、これらの技能を身につけようとしても、残念ながら結構、苦労します。しかし、英語が使えるという技能は、グローバル化した現代社会に生きていく人には非常に有利な能力です。ピアノを弾くなどの技能の習得に時間を使うよりも、ずっと実利がありますので、頑張りましょう。
毎日、英語漬けの時間をつくるという生活は、なかなか習慣になりません。健康のために、毎日、1万歩歩くというような、わかりやすい方策があると便利です。
英語のニュースを、見たり聞いたりして、わかるというのが、国際社会人としての目標の一つですが、ニュースを聞いても、ちんぷんかんぷんでは、長続きしません。そこでとっつきやすく、長続きしやすい、段階的な方法を、いくつかご紹介します。
2015.1.18
言語の取得において、耳がいいことは、役に立ちます。私は、耳が良くないほうで、日本国内で旅行して、現地の人が強い方言で話しているのを聞いて、一言もわからず、ちんぷんかんぷんなことがありますが、私の知人に耳のいい人がいて、いくつか言葉をみつけていくうちに、何をしゃべっているのか、少しずつわかるようになるといいます。うらやましい才能です。
耳を鍛えるためには、シャドーイング (shadowing) が役立ちます。聞きながら、聞こえた言葉をそのまま頭の中で発音するという練習法です。映画などで、何をしゃべっているかわからないようなときには、英語字幕のあるDVDなどで、練習することが役立ちます。
シャドーイングができるようになっても、まだ、英語の意味は頭にはいってきません。オーディオ録音付の英語の学習本が多数出版されていますので、自分の興味あるテーマについて書かれた学習本をみつけて、まず意味を理解し、暗記するくらい何度も音読したあと、録音を何度も耳で聞くという練習を繰り返していくうちに、英語は身についていきます。
アメリカに留学して、毎日、英語を読む聞くしゃべるという生活を続けていると、2年くらいたった頃に、ある日突然、英語が耳にすらすらと入ってくる境地に達すると聞いたことがあります。英語を体得するには、これくらいの時間は、かかります。長期的に続けることが肝要です。
2015.1.18
英会話に上達したいなら、英語でしゃべる友達をつくることが一番効果的です。英会話教室とか、海外留学で、そういう人が見つかるといいですし、最近では、職場に外国人がいるというケースも、増えつつあります。また、オンライン英会話といって、海外に居住する先生とインターネットで英会話できる教室がいくつか登場し、廉価で利用することができます。DMM英会話は、テレビで積極的に宣伝しています。英会話の得意な日本人が増えることを期待しています。
2015.1.20
英会話で困るのは、いいたいことが英語でしゃべれないことです。私たちの持っている日本語の語彙と英語の語彙の差は、非常に大きいので、日本語で考えたことを英語でしゃべれないのは、仕方がないことです。このときに、一番役立つ能力は、言い換えの能力です。
奥村美里さんの「英語は5歳児の日本語で考えると面白いように話せる」という本を読んだことがあります。映画の話をしていた男性が、「うぅぅぅ・・・」と言葉に詰まってしまったケースを紹介していました。「魂のこもった作品」といいたかったそうです。こういうとき、どうしたらいいでしょう。5歳の子供に説明するなら、どういうかと考えて、もっとやさしい日本語を思いつき、それを英語で話すという、とっさの言い換え能力が必要なのです。
フランス人のネリエールさんが始めたグロービッシュ (globish) という運動があります。簡単な英語でコミュニケーションしようという運動です。彼の観察によると、英語のネイティブな人と、非ネイティブな人との会話よりも、非ネイティブ同士の会話のほうが、より伝わっているのです。非ネイティブの人が、互いに簡単な英語を使って会話したほうが、伝わるということです。世界で、英語をネイティブとする人は、12%だそうです。すると世界でおこなわれているコミュニケーションの96%については、非ネイティブの人がかかわっています。ですから、コミュニケーションは、簡単な英語、すなわち グロービッシュにしましょうという運動です。グロービッシュが普及して、表現力が増し、いろんな局面で、使えるようになっていくことを期待します。
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