文語訳聖書 ヨハネ伝 

2017.8.4   更新2017.8.8, 2017.9.1 2017.10.6  2017.11.8 2017.11.18

 文語の格調をもっともよく表してくれるのは、文語訳聖書だと思います。

 若い人たちに、聖書の文語を理解してもらうために、ここに、直訳日本語の対訳をつけようと考えました。

 文語は、書き言葉なのですが、現代日本語が、言文一致の口語体になってしまった結果、古い言葉になって忘れられようとしています。

 しかし、文語体は、ものごとを簡潔に表現できる、格調高い言葉です。

この文語訳聖書を読んで、文語に馴れ親しんでいただきたいと思っています。

特に、昔の日本語は、主語に、は や が の助詞を付けることをしませんでしたが、この直訳には付けました。

付けた方が、圧倒的に、わかりやすくなります。所々に、その他の文法的な解説も加えました。

 

 さて、聖書は、キリスト教の宗教の本ですので、キリストの奇蹟などのお話がたくさんでてきます。

これを事実として信じるのか、神話のようなものとして捉えるかは、大きな問題です。

また、聖書には、いろんな翻訳があり、内容が少しずつ違います。文語訳聖書の中にも、現代の口語訳との違いがみられます。

今回は、英文もつけて、訳をかえるべきところは、変更しましたが、文語訳聖書の訳文を生かしたところもあります。

最終的な翻訳は、ゆっくりと修正していきたいと思います。

 また、文語訳聖書には、漢字に振り仮名がついていて、漢字とは、違う読み方で読むことを示唆しています。

例えば、ヨハネ伝の冒頭は

太初(はじめ)に言(ことば)あり、言(ことば)は神(かみ)と偕(とも)にあり、言(ことば)は神(かみ)なりき。

となっています。しかし、振り仮名なしでも読める様に、ここでは、

初めに言葉あり、言葉は神と共にあり、言葉は神なりき。

と表記するようにしました。ご承知おきください。

  

第1章

01 初めに言葉あり、言葉は神と共にあり、言葉は神なりき。
最初に言葉があった、言葉は神と共にあった、言葉は神であった。
In the bigging was the Word, and the Word was with God, and the Word was God.

02 この言葉は初めに神とに在り、 彼(言葉)は、最初に神と共にあった、
He was in the beginning with God;

03 万の物これによりて成り、成りたる物に一つとして之によらで成りたるはなし。
全ての物は、(言葉)によって成り、成った物に、一つとして、(言葉)に因らずに成ったものはない。
Through him all things were made; without him nothing was made that has been made.

04 之に生命(いのち)あり、この生命は人の光なりき。
(言葉)
に命があった、この命は、すべての人の光であった。
In him was life, and that life was the light of all mankind.

05 光は暗黒(くらき)に照る、而して暗黒は之を悟らざりき。 
光は、暗黒に照る、しかし、暗黒はこれに勝たなかった。
The light shines in the darkness, and the darkness has not overcome it.

06 神より遣(つかは)されたる人いでたり、その名をヨハネといふ。
神より遣わされた人が出た、その名をヨハネと言う。
There was a man sent from God whose name was John.

07 この人は証(あかし)のために来れり、光に就きて証をなし、また凡ての人の彼によりて信ぜん為なり。
彼は、証しのために来た、光について証しをなし、また全ての人が彼をとおして信じようが為である。
He came as a witness to testify concerning that light, so that through him all might believe.

08 彼は光にあらず、光に就きて証(あかし)せん為に来れるなり。
彼は、光ではない、光について証しをしようとする為に来たのだ。
He himself was not the light; he came only as a witness to the light.

09 もろもろの人をてらす真の光ありて、世にきたれり。
諸々の人を照らす真の光があって、この世にきたのだ。
The true light that gives light to everyone was coming into the world.

10 彼は世にあり、世は彼によりて成りたるに、世は彼を知らざりき。
(言葉)は、この世にいた、この世は(言葉)によって成ったのに、この世は(言葉)を知らなかった。
He was in the world, and though the world was made through him, the world did not recognize him.

11 かれは己の国にきたりしに、己の民は之を受けざりき。
(言葉)は自分の国に来たのに、自分の民は(言葉)を受けいれなかった。
He came to his own home, but his own people received him not.

12 されど之を受けし者、即ちその名を信ぜし者には、神の子となる権をあたへ給へり。
しかし、彼(言葉)を受けいれた者、すなわち、彼(言葉)の名前を信じた者には、神の子となる権利をお与えになった。
But to all who received him, to those who believed in his name, he gave power to become children of God;

13 かかる人は血脈(ちすじ)によらず、肉の欲によらず、人の欲によらず、ただ、神によりて生れしなり。
このような人は、血脈によらず、肉の欲によらず、人の欲によらず、ただ、神によって生まれたのだ。
who were born, not of blood, nor of the will of flesh nor of the will of man, but of God.

14 言葉は肉体となりて我らの中に宿り給へり、我らその栄光を見たり、げに父の独り子の栄光にして、恩恵と真理とにて満てり。
言葉は肉体となって我らの中にお宿りになった。私たちはその栄光を見た、本当に父の独り子としての栄光であり、恩恵と真理で満ちていた。
The Word became flesh and dwelt among us. We have seen his glory, the glory of the one and only Son, who came from the Father, full of grace and truth.

15 ヨハネ彼につきて証をなし、呼はりて言ふ『「わが後にきたる者は我に勝れり、我より前にありし故なり」と、我がかつていへるは此の人なり』
ヨハネは、彼について証しをし、叫んで言った『「私より後に来た者は、私より優れている。彼は、私より先にいたからである』と私が言った人はこの人です。」
(John testified concerning him. He cried out, saying, "This is the one I spoke about when I said, 'He who comes after me has surpassed me because he was before me.'")

16 我らは皆その充ち満ちたる中より受けて、恩恵に恩恵を加へらる。
我らは皆、彼の満ち満ちたものの中から、恩恵に恩恵を加えられた。
Out of his fullness we have all received grace upon grace.

17 律法はモーセによりて与へられ、恩恵と真理とはイエス・キリストによりて来れるなり。
律法はモーセを通して与えられ、恩恵と真理は、イエス・キリストを通して来たのです。
For the law was given through Moses; grace and truth came through Jesus Christ.

18 未だ神を見し者なし、ただ父の懐裡(ふところ)にいます独り子の神のみ之を顕し給へり。
未だ神を見た者はない、ただ父の懐にいらっしゃる独り子の神のみが、彼をお現わしになったのです。
No one has ever seen God, but the only Son, who is in the bosom of the Father, has made him known.

 説明 います(坐す、在す)は、動詞「あり、行く、来る」の尊敬語で、いらっしゃる の意味です。

19 さてユダヤ人、エルサレムより祭司とレビ人とをヨハネの許に遣して『汝は誰なるか』と問はせし時、ヨハネの証はかくのごとし。
さて、ユダヤ人たちが、エルサレムより祭司やレビ人を(彼のもとに)送って彼が誰であるか尋ねさせた時、ヨハネの
証しはこうでした。
Now this was John's testimony when the Jews sent priests and Levites from Jerusalem to ask him who he was.

20 乃ち言ひあらはして諱(い)まず『我はキリストにあらず』と言ひあらはせり。
すなわち、彼は、公言してはばからず、『私は、キリストではない』と公言した。
He did not fail to confess, but confessed freely, "I am not the Messiah.”

説明 諱む=忌む、はばかる

21 また問ふ『さらば何、エリヤなるか』答ふ『然らず』問ふ『かの預言者なるか』答ふ『いな』
また問う『では何か、エリヤですか?』と、彼は答える『違う』と、『あの預言者ですか?』彼は答える『否』と。
They asked him, "Then who are you? Are you Elijah?”He said, "I am not.”"Are you the Prophet?”He answered, "No.”

22 ここに彼ら言ふ『汝は誰なるか、我らを遣しし人々に答へ得るやうにせよ、汝己につきて何と言ふか』
最後に問う『あなたは誰か、私たちを遣わした人にこたえることができるようにして
ください、あなたは自らついて何を言うのか』と。
Finally they said, "Who are you? Give us an answer to take back to those who sent us. What do you say about yourself?”

23 答へて言ふ『我は預言者イザヤの云へるが如く「主の道を直(なほ)くせよと、荒野に呼はる者の声」なり』
答えて言う『私は預言者イザヤの言ったように「主の道をまっすぐにしろと荒野で呼ばわる者の声」である』と
He said, "I am the voice of one crying in the wilderness, 'Make straight the way for the Lord.' as the prophet Isaiah said."

24 かの遣されたる者はパリサイ人なりき。  その遣わされた人たちは、パリサイ人でした。
Now they had been sent from the Pharisees. 

25 また問ひて言ふ『汝若しキリストに非ず、またエリヤにも、かの預言者にも非ずば、何故バプテスマを施すか』
また問うて言う『あなたは、もしキリストでなく、エリヤでもあの預言者でもないなら、何故洗礼を施すのか』
They questioned him, "Why then do you baptize if you are not the Messiah, nor Elijah, nor the Prophet?”

26 ヨハネ答へて言ふ『我は水にてバプテスマを施す。なんじらの中に汝らの知らぬもの一人たてり。
ヨハネは、答えて言う『私は、水で洗練を施します。あなたたちの中に、あなたたちが知らない者が一人立ちました。
"I baptize withe water,” John replied, "but among you stands one you do not know.

27 即ち我が後にきたる者なり、我はその鞋(わらじ)の紐を解くにも足らず』
すなわち彼は、私より後にきた者です、私は、その人のサンダルの紐を解くにも値しません』
He is the one who comes after me, the straps of whose sandals I am not worthy to untie.”

28 これらの事は、ヨハネのバプテスマを施しゐたりしヨルダンの向なるベタニヤにてありしなり。
これらの事は、ヨハネが洗礼を施していたヨルダンの向かいのベタニヤにてあったのです。
This all happened at Bethany on the other side of the Jordan, where John was baptizing.

29 明くる日ヨハネ、イエスの己が許にきたり給ふを見ていふ『視よ、これぞ世の罪を除く神の羔羊。
翌日、ヨハネは、イエスが自分のところにおいでになるのを見て言う『見よ、これこそ世の罪を取り除く神の仔羊です。
The next day John saw Jesus coming toward him and said, "Look, the Lamb of God, who takes away the sin of the world!

30 われかつて「わが後に来る人あり、我にまされり、我より前にありし故なり」と云ひしは此の人なり。
私が、かつて、「私の後に来る人がいて、私を超えてている、私より前にいたからである」と言ったのはこの人です。
This is the one I meant when I said, 'A man who comes after me has surpassed me because he was before me.'

31 我もと彼を知らざりき。然れど彼のイスラエルに顕れんために、我きたりて水にてバプテスマを施すなり』
私はもとより彼を知らなかった。しかし、彼がイスラエルに現れるために、私が来て、水で洗礼を施すのです』
I myself did not know him, but the reason I came baptizing with water was that he might be revealed to Israel.”

32 ヨハネまた証をなして言ふ『われ見しに、御霊鳩(みたまはと)のごとく天より降りて、その上に止れり。
ヨハネは、証言して言う『私が見たことに、御霊が鳩のように天から降りて、彼の上に止まりました。
Then John gave this testimony: "I saw the Spirit come down from heaven as a dove and remain on him.

33 我もと彼を知らざりき。されど我を遣し水にてバプテスマを施させ給ふもの、我に告げて「汝御霊くだりて或人の上に止るを見ん、これぞ聖霊にてバプテスマを施す者なる」といひ給へり。
私は、もとより彼を知らなかった。しかし、私を遣わして水で洗礼を施さ給う方が、私に告げて「あなたは御霊が下って或る人の上に止まるのを見るでしょう、この人こそ、御霊によって洗礼を施す者です」とおっしゃいました。
And I myself did not know him, but the one who sent me to baptize with water told me, 'The man on whom you see the Spirit come down and remain is the one who will baptize with the Holy Spirit.'

34 われ之を見て、その神の子たるを証せしなり』  私はこれを見て、この方が神の子であると証言したのです。』
I have seen and I testify that this is the Son of God.”

35 明くる日ヨハネまた二人の弟子とともに立ちて、   翌日、ヨハネは、再び、二人の弟子とともに立って、
The next day John was there again with two of his disciples.

36 イエスの歩み給ふを見て言ふ『視よ、これぞ神の羔羊』  イエスが通り過ぎ給うのを見て言う、『見よ、これぞ神の小羊』
When he saw Jesus passing by, he said, "Look, the Lamb of God!”

37 かく語るをききて、二人の弟子イエスに従ひゆきたれば、 こう語るのを聞いて、二人の弟子はイエスに従い行ったので、
When the two disciples heard him say this, they followed Jesus.

38 イエス振反りて、その従ひきたるを見て言ひ給ふ『何を求むるか』彼等いふ『ラビ(釈(と)きていへば師)いづこに留り給ふか』
イエスは、振り返って、彼らが従い来るのを見て言い給う『何を求めるのか』、彼等は言う『ラビ(訳せば師)よ、どこにお泊りですか?』
Turning around, Jesus saw them following and asked, "What do you want?”They said, "Rabbi” (which means "Teacher”), "where are you staying?”

39 イエス言ひ給ふ『きたれ、さらば見ん』彼ら往きてその留り給ふ所を見、この日ともに留れり、時は第十時ごろなりき。
イエスは、言い給う『いらっしゃい、そして見たらどうだ』彼等は行って彼がお泊りになっている所を見、この日は彼とともに留まった。時は、第十刻(午後四時)頃でした。
"Come,” he replied, "and you will see.”So they went and saw where he was staying, and they spent that day with him. It was about four in the afternoon.

40 ヨハネより聞きてイエスに従ひし二人のうち一人は、シモン・ペテロの兄弟アンデレなり。
ヨハネから聞いてイエスに従った二人のうち一人は、シモン・ペテロの兄弟のアンデレです。
Andrew, Simon Peter's brother, was one of the two who heard what John had said and who had followed Jesus.

41 この人まづ其の兄弟シモンに遇ひ『われらメシヤ(釈(と)けばキリスト)に遇へり』と言ひて、
彼は、まず、兄弟のシモンに会い、『私たちは
メシア(訳せばキリスト)に会いました』と言って、
He first found his brother Simon and told him, "We have found the Messiah” (that is, the Christ).

42 彼をイエスの許に連れきたれり。イエス之に目を注めて言ひ給ふ『汝はヨハネの子シモンなり、汝ケパ(釈けばペテロ)と称へらるべし』
彼をイエスのもとに連れてきました。イエスは、これに目をとめて言い給う『あなたは、ヨハネの子シモンです。あなたは、ケパ(訳すと、ペテロ)と唱えられるでしょう。
And he brought him to Jesus. Jesus looked at him and said, "You are Simon son of John. You will be called Cephas” (which, when translated, is Peter).

43 明くる日イエス、ガリラヤに往かんとし、ピリポにあひて言ひ給ふ『われに従へ』
翌日、イエスは、ガリラヤに行こうとして、ピリポに会って、言い給う『私に従いなさい』
The next day Jesus decided to leave for Galilee. Finding Philip, he said to him, "Follow me.”

44 ピリポはアンデレとペテロとの町なるベツサイダの人なり。 ピリポは、アンデレとペテロと同じく、ベツサイダの町の人です。
Philip, like Andrew and Peter, was from the town of Bethsaida.

45 ピリポ、ナタナエルに遇ひて言ふ『我らはモーセが律法に録ししところ、預言者たちが録しし所の者に遇へり、ヨセフの子ナザレのイエスなり』
ピリポは、ナタナエルに会って言う『私たちは、モーゼが律法の中に記し、預言者たちが記した人に会いました - ヨセフの子、ナザレのイエスです』
Philip found Nathanael and told him, "We have found the one Moses wrote about in the Law, and about whom the prophets also wrote — Jesus of Nazareth, the son of Joseph.”

46 ナタナエル言ふ『ナザレより何の善き者か出づべき』ピリポ言ふ『来りて見よ』
ナタナエルは言う『
ナザレからどんな良い者が出れるでしょうか』 ピリポは言う『来て見なさい』。
"Can anything good come from Nazareth?” Nathanael asked."Come and see,” said Philip.

47 イエス、ナタナエルの己が許にきたるを見、これを指して言ひ給ふ『視よ、これ真にイスラエル人なり、その衷(うち)に虚僞なし』
イエスは、ナタナエルが近づいてくるのを見て、彼を指して言い給う『見よ、真にイスラエルの人です、その内に偽りがない』
When Jesus saw Nathanael approaching, he said of him, "Here truly is an Israelite in whom there is no deceit.”

48 ナタナエル言ふ『如何にして我を知り給ふか』イエス答えて言ひ給ふ『ピリポの汝を呼ぶまへに、我汝が無花果の樹の下に居るを見たり』
ナタナエルは言う『どうして私をご存じなのですか』、イエスは答えて言い給う『ピリポがあなたを呼ぶ前に、私はあなたがイチジクの木の下にいるのを見ました』
"How do you know me?” Nathanael asked. Jesus answered, "I saw you while you were still under the fig tree before Philip called you.”

49 ナタナエル答ふ『ラビ、汝は神の子なり、汝はイスラエルの王なり』
ナタナエルは答える『ラビ、あなたは神の子です、あなたはイスラエルの王です』
    
Then Nathanael declared, "Rabbi, you are the Son of God; you are the king of Israel.”

50 イエス答へて言ひ給ふ『われ汝が無花果の樹の下にをるを見たりと言ひしに因りて信ずるか、汝これよりも更に大なる事を見ん』
イエスは、答えて言い給う『私が、あなたがイチジクの木の下にいるのを見たと言ったことによって、私を信じるのか。あなたは、これよりも更に大いなることを見るでしょう』

Jesus said, "You believe because I told you I saw you under the fig tree. You will see greater things than that.”

51 また言ひ給ふ『まことに誠に汝らに告ぐ、天ひらけて、人の子のうへに神の使たちの昇り降りするを汝ら見るべし』
また言い給う『誠に誠にあなたたちに告げる、天が開いて、人の子のうえに神の使いたちが昇り降りするのを、あなたたちは、見るでしょう』

 He then added, "Very truly I tell you,i youj will see 'heaven open, and the angels of God ascending and descending on'k the Son of Man.”

   

第2章

01 三日めにガリラヤのカナに婚礼ありて、イエスの母そこに居り、
三日目にガリラヤのカナで婚礼があって、イエスの母がそこにいました、

And on the third day a wedding took place at Cana in Galilee. Jesus' mother was there,

02 イエスも弟子たちと共に婚礼に招かれ給ふ。  イエスも弟子たちと共に、婚礼にお招かれになりました。
and both Jesus and his disciples had been invited to the wedding.

03 葡萄酒つきたれば、母イエスに言ふ『かれらに葡萄酒なし』
ブドウ酒がつきたので、母がイエスに言う 『彼等にブドウ酒がありません』
And when wine was lacking, Jesus' mother says to him, "They have no wine."

04 イエス言ひ給ふ『をんなよ、我と汝となにの関係あらんや、我が時は未だ来らず』
イエスは言い給う 『女よ、あなたと私の間に、どんな関係があるのですか、 私の時は、まだ来ていません。』
Jesus says to her, "What business is there between you and me, woman? My time has not yet come."

05 母僕どもに『何にても其の命ずる如くせよ』と言ひおく。
母は召使たちに『何でも彼の命じるようにしなさい』
と言い置きます。
His mother says to the servants, "Whatever he tells you, do."

06 彼所(かしこ)にユダヤ人の潔(きよめ)の例にしたがひて、四五斗入りの石甕六個ならべあり。
あそこにユダヤ人の
清めの例に従って、四五斗入りの石甕が、六個並べてあります。
And there were six stone water jars lying there, for the ceremonial washing of the Jews, each holding from two to three measures.

07 イエス僕に『水を甕に満せ』といひ給へば、口まで満す。
イエスは、しもべに『水を甕に満たせ』と言い給うので、(しもべは)口まで満たします。

Jesus says to them, "Fill the jars with water." So they filled them to the brim.

08 また言ひ給ふ『いま汲み取りて饗宴長(ふるまいがしら)に持ちゆけ』乃ち持ちゆけり。
また言い給う 『今、汲み取って、料理頭のところに持ってゆけ』 そこで、持って行きました。
And he tells them, "Now draw some out, and take it to the master of the banquet." And they took some.

09 饗宴長、葡萄酒になりたる水を嘗めて、その何所より来りしかを知らざれば(水を汲みし僕どもは知れり)新郎を呼びて言ふ、
料理頭はブドウ酒になった水を舐めて、それが何処から来たかを知らないので、(水を汲んだしもべどもは知っていた)新郎を呼んで、言う
When the master of the banquet tasted the water become wine, not knowing where it had come from, but the servants having drawn the water knowing, the master of the banquet calls the bridegroom,

10 『おほよそ人は先よき葡萄酒を出し、醉のまはる頃ほひ劣れるものを出すに、汝はよき葡萄酒を今まで留め置きたり』
『およそ人は先に良いブドウ酒を出し、酔いのまわる頃
合いに劣ったものを出すのに、あなたは、良いブドウ酒を今迄とって置いたのですね』
and says to him, "Everyone sets out the good wine first, and the cheaper after they have become drunk. You have kept the good wine till now."

11 イエス此の第一の徴(しるし)をガリラヤのカナにて行ひ、その栄光を顕し給ひたれば、弟子たち彼を信じたり。
イエスは、この最初の徴
をガリラヤのカナで行い、その栄光をお顕しになったので、弟子たちは彼を信じました。
This, the first of the miraculous signs, Jesus did in Cana of Galilee, and manifested his glory, and his disciples believed in him.

12 この後イエス及びその母・兄弟・弟子たちカペナウムに下りて、そこに数日留りたり。
この後、イエスと、その母、兄弟、弟子たちは、カペナウムに下って、そこに数日留まりました。
After this he went down to Capernaum, he and his mother, and brothers, and his disciples, and there they stayed for a few days.

13 かくてユダヤ人の過越の祭ちかづきたれば、イエス、エルサレムに上り給ふ。
そして、ユダヤ人の過越しの祭りが近づいたので、イエスは、エルサレムにお上りになった。

And the Passover of the Jews was near, and Jesus went up to Jerusalem.

14 宮の内に牛・羊・鳩を売るもの、両替する者の坐するを見て、
宮の内に、彼は、人々が牛や羊や鳩を売り、両替する者が座っているのを見て、

And in the temple he found those selling cattle, sheep and doves, and the money changers sitting.

15 繩を鞭につくり、羊をも牛をもみな宮より逐ひ出し、両替する者の金を散し、その臺を倒し、
縄から鞭をつくり、羊や牛を含むすべてを宮から追い出し、両替する者のお金をまき散らし、その台を引っくり返し、
And having made a whip out of ropes, he expelled all from the temple, including the sheep and the cattle, and he poured out the coins of the money changers, and overturned the tables,

16 鳩をうる者に言ひ給ふ『これらの物を此所より取り去れ、わが父の家を商売の家とすな』
鳩を売る者に言い給う『これらの物を此処より取り去れ。私の父の家を商売の家とするな』と。

and he said to those selling the doves, "Take these out of here! Do not make the house of my Father a house of commerce!"

17 弟子たち『なんじの家をおもふ熱心われを食はん』と録(しる)されたるを憶ひ出せり。
弟子たちは、『あなたの家を思う熱心さが、私を食い尽くすでしょう』と書かれていたのを思い出した。

His disciples remembered that it is written: "The zeal for your house will consume me."

18 ここにユダヤ人こたへてイエスに言ふ『汝此等の事をなすからには、我らに何の徴を示すか』
ユダヤ人は、答えてイエスに言う『あなたが、このような事をするからには、どんな徴を示すのですか』

The Jews responded therefore and said to him, "What sign are you showing us, that you can do these things?"

19 答へて言ひ給ふ『汝ら此の宮をこぼて、われ三日の間に之を起さん』
イエスは、答えて言い給う 『あなたたちは、この宮を壊しなさい、私は、三日のうちにこれを起こしましょう』
Jesus answered and said to them, "Destroy this temple, and in three days I will raise it."

20 ユダヤ人いふ『この宮を建つるには四十六年を経たり、汝は三日のうちに之を起すか』
ユダヤ人は言う『この宮を建てるには46年かかりました、あなたは、3日のうちにこれを起こすのですが』

Then the Jews said, "This temple was built in forty-six years, and you in three days will raise it?"

21 これはイエス己が体の宮をさして言ひ給へるなり。 イエスは、自分の体の宮のことをさしておっしゃったのです。
But he had spoken of the temple of his body.

22 然れば死人の中より甦へり給ひしのち、弟子たち斯く言ひ給ひしことを憶ひ出して、聖書とイエスの言ひ給ひし言とを信じたり。
ですから、イエスが死者の中から甦えりになったあと、弟子たちは、イエスがこのようにおっしゃったことを思い出して、聖書とイエスがおっしゃった言葉を信じたのです。
When therefore he was raised from the dead, his disciples remembered that he had said this, and they believed the scripture, and the word that Jesus had spoken.

23 過越のまつりの間、イエス、エルサレムに在すほどに、多くの人々その為し給へる徴を見て御名を信じたり。
過越しの祭りの間、イエスが
エルサレムに滞在されたとき、多くの人々は、彼が為した徴を見て、イエスの名前を信じたのです。
And while he was in Jerusalem at the Passover Festival, many believed in his name— seeing the miraculous signs he was doing.

24 されどイエス己を彼らに任せ給はざりき。それは凡ての人を知り、
しかし、イエスは、自身を彼等にはお任せになりませんでした、それは、彼がすべての人を知っていて、

But Jesus on his part did not commit himself to them, because he knew all people,

25 また人の衷にある事を知り給へば、人に就きて証する者を要せざる故なり。
また、人の中にあるものをご存じだったので、
人について証しをする人を必要としなかったからです。
and needed no one to bear witness of man, for he knew what was in man.

     

第3章

01 ここにパリサイ人にて名をニコデモといふ人あり、ユダヤ人の宰(つかさ)なり。
ここにパリサイ人であって名前がニコデモという人がいました、ユダヤ人の
指導者です。
And there was a man of the Pharisees named Nicodemus, a ruler of the Jews.

02 夜イエスの許に来りて言ふ『ラビ、我らは汝の神より来る師なるを知る。神もし共にいまさずば、汝が行ふこれらの徴(しるし)は誰もなし能はぬなり』
彼は夜、イエスのもとに来て言う『ラビ、私たちは、あなたが神からこられた
教師であることを知っています。神がご一緒でないなら、あなたが行うこれらの徴は、誰も為すことができないからです』
He came to Jesus by night, and said to him, "Rabbi, we know that you are a teacher who has come from God. For no one would be able to do these miraculous signs you are doing, unless God were with him."

03 イエス答へて言ひ給ふ『まことに誠に汝に告ぐ、人あらたに生れずば、神の国を見ること能はず』
イエスは、答えて言い給う 『誠に誠にあなたに告げる。人は、新たに生まれないならば、神の国を見ることができない』
Jesus answered and said to him, "Truly, truly I say to you, Unless one is born again, from above, it is not possible to see the kingdom of God."

04 ニコデモ言ふ『人はや老いぬれば、いかで生るる事を得んや、再び母の胎に入りて生るることを得んや』
ニコデモは言う『
人は、すでに老いてしまっているので、どうして生まれることができましょうや、再び、母の胎に入って生まれることができましょうや』
Nicodemus says to him, "How is it possible for someone who is old, to be born? Can he enter a second time into his mother's womb, and be born?"

説明 老いぬれば は、動詞老ゆの連用形老い+助動詞ぬの已然形ぬれ+ば で、すでに老いてしまっているので の意です。

05 イエス答へ給ふ『まことに誠に汝に告ぐ、人は水と霊とによりて生れずば、神の国に入ること能はず、
イエスは、答え給う『誠に誠にあなたに告げる。人は水と霊
によって生まれなければ、神の国に入ることはできない。
Jesus answered, "Truly, truly I say to you, unless one is born from water and spirit, it is not possible to enter into the kingdom of God.

明 生まれずば は、動詞生まるの未然形生まれ+打消しの助動詞ずの未然形ず+ば で、生まれなければ の意です。

   生まれざれば と、已然形の場合は、生まれないので、生まれないときはいつも の意となります。

06 肉によりて生るる者は肉なり、霊によりて生るる者は霊なり。
肉によって生まれた者は肉であり、霊によって生まれた者は霊である。
That born from flesh is flesh, and that born from Spirit is spirit.

07 汝ら新に生るべしと我が汝に言ひしを怪しむな。
「あなたたちは、新しく生まれなければならない」と私があなたに言ったことを、不思議がるな。
You should not be surprised that I said to you, 'You must be born from anew.'

08 風は己が好むところに吹く、汝その声を聞けども、何処より来り何処へ往くを知らず。すべて霊によりて生るる者も斯くのごとし』
風は自ら好きなところに吹く、あなたはその声を聞いても、どこから来てどこへ行くかを知らない。すべて霊によって生まれる者は、
このとおりである』
The wind blows where it will, and the sound of it you hear, but you do not know where it is coming from, and where it is going. Such is everyone born from the Spirit."

09 ニコデモ答へて言ふ『いかで斯かる事どものあり得べき』
ニコデモは、答えて言う『どうしてそんなことがあり得ましょうか』

Nicodemus answered and said to him, "How can these things be?"

10 イエス答へて言ひ給ふ『汝はイスラエルの師にして、猶かかる事どもを知らぬか。
イエスが答えて言い給う『あなたはイスラエルの教師にして、なおこんなことを知らないのか。

Jesus answered and said to him, "You are Teacher for Israel, and not familiar with these things?

11 誠にまことに汝に告ぐ、我ら知ることを語り、また見しことを証す、然るに汝らその証を受けず。
誠に誠にあなたに告げる、私たちは、知っていることを語り、見たことを
証言する。それなのに、あなたたちは、その証しを受け入れない。
Truly, truly I tell you, we are saying what we know, and testifying to what we have seen, and you people do not accept our testimony.

12 われ地のことを言ふに汝ら信ぜずば、天のことを言はんにはいかで信ぜんや。
私が地上の事を言うのにあなたたちが信じなければ、天上のことを言おうとして、どうして信じるでしょうか。

If I have told you earthly things and you do not believe, how will you believe if I tell you heavenly things?

13 天より降りし者、即ち人の子の他には、天に昇りしものなし。
天より降りて来た者、すなわち、人の子のほかには、天に昇った者はいない。

And no one has gone up into heaven except the one who came down from heaven, the Son of Man.

14 モーセ荒野にて蛇を挙げしごとく、人の子もまた必ず挙げらるべし。
モーセが荒野で蛇を挙げたように、人の子もまた、
必ず挙げられるでしょう。
And as Moses lifted up the snake in the desert, in like manner the Son of Man must be lifted up,

15 すべて信ずる者の彼によりて永遠の生命を得ん為なり』  信じる者すべてが、彼によって、永遠の命を得るからなのです』
so that everyone who believes in him may have eternal life.

16 それ神はその独り子を賜ふほどに世を愛し給へり、すべて彼を信ずる者の亡びずして、永遠の生命を得んためなり。
神は、その独り子を賜うほどにこの世をお愛しになりました。彼を信じる者すべてが滅びないで、永遠の命を得ようがためなのです。

"For God so loved the world, that he gave his only begotten Son, so that everyone who believes in him would not perish, but have everlasting life.

17 神その子を世に遣し給へるは、世を審かん為にあらず、彼によりて世の救はれん為なり。
神がその子をこの世にお遣わしになったのは、この世を裁こうとする為ではなく、彼によってこの世が救われんが為です。

For God did not send his Son into the world to condemn the world, but that the world might be saved through him.

18 彼を信ずる者は審かれず、信ぜぬ者は既に審かれたり。神の独り子の名を信ぜざりしが故なり。
彼を信じる者は裁かれず、信じない者はすでに裁かれています。神の独り子の名を信じなかったがためです。

The person who believes in him is not condemned. The person who does not believe, is condemned already, because he has not believed in the name of God's only begotten Son.

19 その審判は是(これ)なり。光、世にきたりしに、人その行為の悪しきによりて、光よりも暗黒を愛したり。
その審判がこれです。光がこの世に来たのに、人は、その行為が悪いことにより、光よりも暗黒を愛したのです。

And this is the condemnation: The light has come into the world. And human beings loved the darkness more than the light, because their works were continually evil.

20 すべて悪を行ふ者は光をにくみて光に来らず、その行為の責められざらん為なり。
すべて悪を行う者は、光を憎んで光に来ません、その行為が明るみに出されない為です。

For everyone practicing evil things, hates the light, and does not come toward the light, so that his works may not be exposed.

21 真をおこなふ者は光にきたる、その行為の神によりて行ひたることの顕れん為なり。
真理を行う者は光にやって来ます、
その行為を神によって行ったことが現れんが為です。
But one doing the truth comes toward the light, so that his works may be manifest, that they have been accomplished in God."

22 この後イエス、弟子たちとユダヤの地にゆき、そこにともに留りてバプテスマを施し給ふ。
こののちイエスは、弟子たちのユダヤの地に行き、そこに一緒に留まって、洗礼を施しになりました。

After these things, Jesus and his disciples went into the Judean territory, and there he was spending time with them, and baptizing.

23 ヨハネもサリムに近きアイノンにてバプテスマを施しゐたり、そこに水おほくある故なり。人々つどひ来りてバプテスマを受く。
ヨハネも、サリムの近くのアイノンで洗礼を施していました、そこには水がたくさんあるからです。
人々は集まって来て洗礼を受けます。
And John also was baptizing at Aenon near Salim, because there was plenty of water there, and they were coming and getting baptized.

24 ヨハネは未だ獄に入れられざりしなり。  ヨハネは、未だ、獄に入れられていなかったのです。
For John was still not yet thrown into prison.

25 ここにヨハネの弟子たちと一人のユダヤ人との間に、潔(きよめ)につきて論起りたれば、
ここにヨハネの弟子たちと或る一人のユダヤ人の間に、清めについて議論が起こったので、
Then a dispute arose between the disciples of John and a certain Jew about ceremonial washing.

26 彼らヨハネの許に来りて言ふ『ラビ、視よ、汝とともにヨルダンのかなたにありし者、汝が証せし者、バプテスマを施し、人みなその許に往くなり』
彼等はヨハネのもとに来て言う『ラビ、見なさい、あなたと共に
ヨルダン河の向こう側にいた人、あなたが証した人が、洗礼を施し、みなそのもとに行っています』
And they came to John and said to him, "Rabbi, he who was with you on the other side of the Jordan, about whom you testified, behold, that man is baptizing, and everyone is moving to him."

27 ヨハネ答へて言ふ『人は天より与へられずば、何をも受くること能はず。
ヨハネは答えて言う『
人は天より与えられなければ、何も受けることはできない。
John answered and said, "A human being is not able to receive a thing that is not given to him from heaven.

28 「我はキリストにあらず、唯、その前に遣されたる者なり」と我が言ひしことに就きて証する者は汝らなり。
「私はキリストではない、只、その前に遣わされた者です」と私が言ったことについて証しする人は、あたたたちです。

You yourselves bear me witness that I said, 'I am not the Anointed One, but am sent ahead of him.'

29 新婦をもつ者は新郎なり、新郎の友は、立ちて新郎の声をきくとき大に喜ぶ、この我が喜びいま満ちたり。
新婦をもつ者は、新郎です、
新郎の友は、立って彼に耳を傾け、大彼の声を聞いて大いに喜ぶ。この私の喜びは、満たされる。
The one possessing the bride is bridegroom, and the friend of the bridegroom, who stands and hears him, rejoices with a joy at the voice of the bridegroom. That joy, my joy, is therefore fulfilled.

30 彼は必ず盛になり、我は衰ふべし』  彼は、必ず盛んになり、私は、衰えるでしょう』
He must increase, and I must decrease.

31 上より来るものは凡ての物の上にあり、地より出づるものは地の者にして、その語ることも地の事なり。天より来るものは凡ての物の上にあり。
上から来るものは凡ての物の上にあり、地上より出るものは、地上の物であって、それが語ることも地上の事です。天上から来る者は、凡ての物の上にある。

"The one who comes from above is above all; the one who is from the earth is of the earth, and speaks of the earth. The one who comes from heaven is above all.

32 彼その見しところ聞きしところを証し給ふに、誰もその証を受けず。
彼は、見たところ聞いたところを証しになったのに、誰もその証を受け入れない。

He testifies to what he has seen and heard, and no one accepts his testimony.

33 その証を受くる者は、印(いん)して神を真なりとす。
その証を受け入れる者は、
印を押して神が真であるとする(神が真であることを確認する)。
The person who accepts his testimony has vouched that God is truthful.

34 神の遣し給ひし者は神の言をかたる、神、御霊を賜(たま)ひて量(はか)りなければなり。
神がお遣わしになった者は、神の言葉を語る。神は、御霊を限りなく賜るからである。

For he whom God has sent speaks the words of God; because to him God gives the Spirit without measure.

35 父は御子を愛し、萬物をその手に委ね給へり。  父は御子を愛し、すべての物を御子の手にお与えになった。
The Father loves the Son, and has given all things into his hand.

36 御子を信ずる者は永遠の生命をもち、御子に従はぬ者は生命を見ず、反って神の怒その上に止るなり。
御子を信じる者は、永遠の命をもち、御子に従わない者は、命を見ない、かえって、神の怒りが彼の上に留まるのです。
The person who believes in the Son, has eternal life, but the one who disobeys the Son will not see life, but rather, the wrath of God remains upon him."

    

第4章

01 主、おのれの弟子を造り、之にバプテスマを施すこと、ヨハネよりも多しと、パリサイ人に聞えたるを知り給ひし時、
主(イエス)が、
自分の弟子を作って、洗礼を施すことが、ヨハネよりも多かったと、パリサイ人の耳に入ったことを、お知りになったとき、
Then, when the Lord knew that the Pharisees had heard that Jesus was making and baptizing more disciples than John,

02 (その実イエス自らバプテスマを施ししにあらず、その弟子たちなり)
(実際、イエス自らが洗礼を施したのではなく、その弟子たちであった)
(although Jesus himself was not baptizing, but his disciples),

03 ユダヤを去りてまたガリラヤに往き給ふ。  ユダヤを去って、またガリラヤにお行きになる。
he left Judea, and went back into Galilee.

04 サマリヤを経ざるを得ず。  しかしサマリヤを通過せざるを得ない。
But he had to pass through Samaria.

05 サマリヤのスカルといふ町にいたり給へるが、この町はヤコブその子ヨセフに与へし土地に近くして、
サマリヤのスカルという町に到着されました、この町はヤコブがその子ヨセフに与えた土地の近くで、
Thus he came to a town in Samaria called Sychar, near the plot of ground Jacob had given to his son Joseph.

06 ここにヤコブの泉あり。イエス旅路に疲れて泉の傍らに坐し給ふ、時は第六時頃なりき。
ヤコブの井戸がありました。イエスは、旅に疲れて、井戸の傍にお座りになる。6時頃であった。
And Jacob's well was there. So there Jesus was, sitting down by the well, tired from the journey. It was about 6 p.m.

07 サマリヤの或女、水を汲まんとて来りたれば、イエス之に『われに飮ませよ』と言ひ給ふ。
サマリヤの或る女が、水を汲もうとやってきたので、イエスは、『私に飲ませよ』とおっしゃられる。
A woman of Samaria comes to draw water. Jesus says to her, "Give me a drink."

08 弟子たちは食物を買はんとて町にゆきしなり。  弟子たちは、食料を買おうと町に行っていたからである。
(For his disciples had gone into the town to buy food.)

09 サマリヤの女いふ『汝はユダヤ人なるに、如何なればサマリヤの女なる我に、飮むことを求むるか』これはユダヤ人とサマリヤ人とは交りせぬ故なり。
サマリヤの女は言います 『あなたはユダヤ人なのに、どうしてサマリヤの女である私に、飲むことを求めるのですか』 これはユダヤ人とサマリヤ人は交際しないからです。
Then the Samaritan woman says to him, "How is it you, being a Jew, are asking a drink from me, a Samaritan woman?" (For Jews do not use dishes in common with Samaritans.)

10 イエス答へて言ひ給ふ『汝若し神の賜物を知り、また「我に飮ませよ」といふ者の誰なるを知りたらんには、之に求めしならん、さらば汝に活ける水を与へしものを』
イエスは、答えて言い給う『あなたがもし神の賜物を知って居て、また「私に飲ませて」と言う人が誰であるかを知っていたなら、彼に求めたでしょう、そして、あなたに活きた水を与えたことでしょうに』
Jesus answered and said to her, "If you knew the gift of God, and who it is saying to you, 'Give me a drink,' you would have asked him, and he would have given you living water."

11 女いふ『主よ、汝は汲む物を持たず、井は深し、その活ける水は何所より得しぞ。
女は言う、『主よ、あなたは汲むものを持たず、井戸は深い、その活きた水をどこから得たのですか?
She says to him, "Sir, you do not have a bucket, and the shaft is deep. Where then do you hold the living water?

12 汝はこの井を我らに与へし我らの父ヤコブよりも大なるか、彼も、その子らも、その家畜も、これより飮みたり』
あなたは、この井戸を私たちに与えた私たちの父ヤコブよりも偉大なのですか。彼も、その子供たちも、家畜も、この井戸から飲んだのです』

Are you greater than our forefather Jacob, who gave us the well, and drank from it himself, and also his sons and his animals?"

13 イエス答へて言ひ給ふ『すべて此の水をのむ者は、また渇かん。
イエスは、答えて言い給う 『すべてこの水を飲む人は、また渇くでしょう。
Jesus answered and said to her, "Everyone who drinks from this water will thirst again,

14 されど我が与ふる水を飮む者は、永遠に渇くことなし。わが与ふる水は彼の中にて泉となり、永遠の生命の水湧きいづべし』
しかし私が与える水を飲む者は、永遠に渇くことがない。私が与える水は、彼の中で泉となり、永遠の命の水が湧き出るでしょう』
but whoever drinks from the water which I will give him will by no means ever thirst again. Indeed, the water I give him will become in him a fountain of water springing up into life without end."

15 女いふ『主よ、わが渇くことなく、又ここに汲みに来ぬために、その水を我にあたへよ』
女は言う 『主よ、私が渇くことなく、またここに汲みに来ないために、その水を私にください』
The woman says to him, "Sir, give me this water. Then I wouldn't get thirsty, and neither would I have to keep coming over here to draw."

16 イエス言ひ給ふ『ゆきて夫をここに呼びきたれ』  イエスは、言い給う 『行って、夫をここに呼んできなさい』
He says to her, "Go call your husband, and come back here."

17 女こたへて言ふ『われに夫なし』イエス言ひ給ふ『夫なしといふは宜(うべ)なり。
女は答えて言う 『私には夫はいません』 イエスは言い給う 『夫がないというのは、本当です。
The woman answered and said to him, "I do not have a husband." Jesus says to her, "Yuo are right in saying, 'I have no husband.'

18 夫は五人までありしが、今ある者は汝の夫にあらず。無しと云へるは真なり』
夫は五人までいたが、今いる者はあなたの夫ではない。無いと言うのは真実です。』

For you have had five husbands, and he you now have is not your husband. This you have said honestly."

19 女いふ『主よ、我汝を預言者とみとむ。  女は言う 『主よ、私は、あなたが預言者であると認めます。
The woman says to him, "Sir, I am perceiving that you are a prophet.

20 我らの先祖たちは此の山にて拝したるに、汝らは拝すべき所をエルサレムなりと言ふ』
私たちの先祖たちは、この山で礼拝しましたが、あなたたちは礼拝すべきところはエルサレムにあると言います』

Our ancestors worshiped on this mountain, and you say that the place where one must worship is in Jerusalem."

21 イエス言ひ給ふ『をんなよ、我が言ふことを信ぜよ、此の山にもエルサレムにもあらで、汝ら父を拝する時きたるなり。
イエスは言い給う『女よ、私が言うことを信じなさい、この山でも、エルサレムでもなく、あなたたちが父を礼拝する時が来たのです。

Jesus says to her, "Believe me, woman, a time is coming when you will worship the Father neither on this mountain nor in Jerusalem.

22 汝らは知らぬ者を拝し、我らは知る者を拝す、救はユダヤ人より出づればなり。
あなたたちは、知らない者を礼拝し、私たちは知っている物を礼拝します、救いはユダヤ人から出るからです。
You Samaritans worship what you do not know. We worship what we know, for salvation is of the Jews.

説明 出づれば は、動詞出る の已然形に、接続助詞ば、が付いて、仮定ではなく順接で、出るので、出るから の意味になります。

23 されど真の礼拝者の、霊と真とをもて父を拝する時きたらん、今すでに来れり。父はかくのごとく拝する者を求め給ふ。
しかし、真の礼拝者が、霊と真理をもって父を礼拝する時がくるでしょう、今すでに来ている。父はこのように礼拝する者を求め給うからです。

Nevertheless, a time is coming, and is now come, when the true worshipers will worship the Father in spirit and in truth, for indeed that is the kind the Father seeks as those worshiping him.

24 神は霊なれば、拝する者も霊と真とをもて拝すべきなり』
神は霊なので、礼拝する人も、霊と真理とをもって礼拝すべきです。』
God is spirit, and those worshiping him, must worship in spirit and in truth."

25 女いふ『我はキリストと称ふるメシヤの来ることを知る、彼きたらば諸般のことを我らに告げん』
女が言う 『私はキリストと称するメシアが来ることを知っています、彼が来たなら諸般のことを私たちに告げるでしょう』
The woman says to him, "I do know that Messiah" (called Christ) "is coming. When he comes, he will teach us everything."

26 イエス言ひ給ふ『汝と語る我はそれなり』 イエスは、言い給う 『あなたと語っている私が、それです』
Jesus says to her, "I, the one speaking to you, am he."

27 時に弟子たち帰りきたりて、女と語り給ふを怪しみたれど、何を求め給ふか、何故かれと語り給ふかと問ふもの誰もなし。
その時弟子たちが帰り来て、
イエスが女と話しておられるのを怪しみましたが、何をお求めなのか、何故女と語っておられるのかを問う人は誰もいませんでした。
And at this point his disciples came, and they were surprised that he was talking with a woman. Still, no one said, "What do you want?" or, "Why are you talking with her?"

28 ここに女その水瓶を遺(のこ)しおき、町にゆきて人々にいふ、 ここに女は、水瓶を残しておいて、町に行って人々に語ります、
Then, the woman left her water jar, and went away into the town. And she says to the people,

29 『来りて見よ、わが為しし事をことごとく我に告げし人を。この人あるいはキリストならんか』
『来て見なさい、私がした事をことごとく私に言った人を。この人は、あるいは、キリストではありませんか』

"Come, see a man who told me everything I ever did. Could he be the Messiah?"

30 人々町を出でてイエスの許にゆく。  人々は、町を出て、イエスの所に行きます。
They were proceeding out of the town and coming toward him.

31 この間に弟子たち請ひて言ふ『ラビ、食し給へ』  この間に、弟子たちは、勧めて言う 『ラビ、お食べ下さい』
In the meantime, his disciples were pleading with him, saying, "Rabbi, eat."

32 イエス言ひ給ふ『我には汝らの知らぬ我が食する食物あり』
イエスは言い給う 『私にはあなたたちの知らない私の食べる食べ物があります』
But he said to them, "I have food to eat that you do not know about."

33 弟子たち互にいふ『たれか食する物を持ち来りしか』  弟子たちは互いに言う 『誰か食べ物を持って来たのだろうか』
His disciples therefore were saying to each other, "Has someone brought him something to eat?"

34 イエス言ひ給ふ『われを遣し給へる物の御意を行ひ、その御業をなし遂ぐるは、是わが食物なり。
イエスは、言い給う 『私をお遣わしになった方の御心を行い、その御業を成し遂げることこそ、私の食べ物です。
Jesus says to them, "My food is to do the will of him who sent me, and to accomplish his work.

35 汝ら收穫時の来るには、なほ四月ありと言はずや。我汝らに告ぐ、目をあげて畑を見よ、はや黄ばみて收穫時になれり。
お前たちは、収穫の時が来るまでに、まだ四月あると、言わないか。私はお前たちに言う、目を上げて畑を見なさい、はや黄ばんで、収穫時になっている。
Do you not say, 'There is four months yet, and then comes the harvest'? Behold, I say to you, lift up your eyes, and look upon the fields. For they are white even now for harvest.

36 刈る者は価を受けて永遠の生命の実を集む。播く者と刈る者とともに喜ばん為なり。
刈る人は、対価をもらって、永遠の命の実を集める。播く人と刈る人が一緒に喜ぶためです。

The one harvesting is taking his wages, and gathering fruit resulting in eternal life, so that34 the one sowing and the one harvesting may rejoice together.

37 諺(ことわざ)に、彼は播き此は刈るといへるは、ここにおいて真なり。
諺に、一人が播き、別の人が刈る と言っているのは、ここにおいて、真実である。

For the saying, 'One is the sower and another is the reaper,' is true in this:

38 我汝らを遣して、労せざりしものを刈らしむ。他の人々さきに労し、汝らはその労を收むるなり』
私はお前たちを遣わして、あなたたちが労働しなかったものを刈らさせる。他の人達が先に労働し、あなたたちは、その労を収穫するのです。

I have sent you to harvest what you have not worked. Others have done the hard work, and you have joined in their labor."

39 此の町の多くのサマリヤ人、女の『わが為しし事をことごとく告げし』と証したる言によりてイエスを信じたり。
この町の多くのサマリヤ人は、女が『私が為した事をことごとく
言った』と証した言葉によってイエスを信じました。
And many of the Samaritans from that town had believed in him because of the woman's word testifying, "He told me everything I ever did."

40 かくてサマリヤ人御許にきたりて、此の町に留らんことを請ひたれば、此所に二日とどまり給ふ。
こうして、サマリヤ人はイエスの所にきて、この町に留まることを願ったので、ここに、二日お留まりになった。

When therefore the Samaritans came to him, they asked him to remain with them, and he remained two days.

41 御言によりて猶もおほくの人信じたり。  イエスの御言葉により、更に多くの人が信じました。
And, because of his word, many more believed.

42 かくて女に言ふ『今われらの信ずるは、汝のかたる言によるにあらず、親しく聴きて、これは真に世の救主なりと知りたる故なり』
彼等は、女に言います 『今私たちが信じるのは、あなたが語る言葉によるのではなく、
実際に聴いて、これは真に世の救い主であるとわかったが故です』
And to the woman they said, "No longer because of your talk do we believe; for we have heard for ourselves, and we know that this man truly is the Savior of the world."

43 二日の後、イエスここを去りてガリラヤに往き給ふ。 二日後、イエスは、ここを去って、ガリラヤにお行きになります。
And after the two days he departed from there into Galilee.

44 イエス自ら証して、預言者は己が郷にて尊ばるる事なしと言ひ給へり。
イエスは、自ら証言して、預言者は、自分の故郷では尊敬される事がないとおっしゃいました。

(Now Jesus himself testified, that in his own native place a prophet has no honor.)

45 かくてガリラヤに往き給へば、ガリラヤ人これを迎へたり。前に彼らも祭に上り、その祭の時にエルサレムにて行ひ給ひし事を見たる故なり。
こうしてガリラヤにお行きになり、ガリラヤ人が迎えました。
以前に彼等も祭りに行き、その祭りのときに、エルサレムにて、イエスが行われた事を見たためです。
When then he arrived in Galilee, the Galileans welcomed him – having seen all the things that he had done in Jerusalem at the festival, for they also had gone to the festival.

46 イエスまたガリラヤのカナに往き給ふ、ここは前に水を葡萄酒になし給ひし所なり。時に王の近臣あり、その子カペナウムにて病みゐたれば、
イエスは、また、ガリラヤのカナにお行きになります、
ここは以前に水をブドウ酒になされたところです。さて、王の近臣がいて、その子がカペナウムで病んでいました。
He came again therefore to Cana in Galilee, where he had made the water wine. And there was a certain royal official there whose son lay sick at Capernaum.

47 イエスのユダヤよりガリラヤに来り給へるを聞き、御許にゆきて、カペナウムに下りその子を医(いや)し給はんことを請ふ、子は死ぬばかりなりしなり。
イエスがユダヤからガリラヤに来られたのを聞き、イエスの所に行って、カナペウムまで下って、その子を治してくださることを頼みます。その子は、死にかかっていたからです。

When this man heard that Jesus was coming out of Judea into Galilee, he went to him and asked that he would come and heal his son, for he was about to die.

48 ここにイエス言ひ給ふ『汝ら徴と不思議とを見ずば、信ぜじ』
ここにイエスが言い給う 『あなたたちは、徴や不思議を見なければ、信じないでしょう』

Jesus therefore said to him, "Unless you people see signs and wonders, you will never believe."

49 近臣いふ『主よ、わが子の死なぬ間に下り給へ』
近臣が言う 『主よ、私の子が死なない間におくだり下さい。」

The royal official says to him, "Sir, come down before my child dies."

50 イエス言ひ給ふ『かへれ、汝の子は生くるなり』彼はイエスの言ひ給ひしことを信じて帰りしが、
イエスは、言い給う『帰りなさい、あなたの子供は
生きている』 彼はイエスのおっしゃったことを信じて帰りましたが、
Jesus says to him, "Go. Your son stays alive." The man believed the word that Jesus had said to him, and departed.

51 下る途中、僕ども往き遇ひて、その子の生きたることを告ぐ。
下る途中に、僕たちが出会って、その子が生き帰ったことを告げる。

And even as he was going back down, his servants met him saying that his boy was living.

52 その癒えはじめし時を問ひしに『昨日の第七時に熱去れり』といふ。
その直り始めた時間を
問うたところ、『昨日の午後一時に熱が去った』と言う。
He therefore ascertained from them the exact time in which he had gotten better. They therefore said to him, "The fever left him yesterday at the seventh hour."

53 父その時の、イエスが『汝の子は生くるなり』と言ひ給ひし時と同じきを知り、而して己も家の者もみな信じたり。
父は、その時間が、イエスが『あなたの子供は生きている』とおっしゃった時間と同じ
ことを知り、従って、自分も家の者もみな信じました。
Then the father realized: that was the hour in which Jesus had said to him, "Your son stays alive." And he and his whole household believed.

説明 同じき は、形容詞同じの連体形。 同じきを知る は、同じきことを知る のような意味となります。

54 是はイエス、ユダヤよりガリラヤに往きて為し給へる第二の徴なり。
これは、イエスが、ユダヤからガリラヤに行ってなされた第二の徴です。
Again, this second miraculous sign Jesus performed while coming out of Judea into Galilee.

    

第5章

01 この後ユダヤ人の祭ありて、イエス、エルサレムに上り給ふ。
この後、ユダヤ人の祭りがあって、イエスは、エルサレムにお上りになる。

After these things, there was a festival of the Jews, and Jesus went up to Jerusalem.

02 エルサレムにある羊門のほとりに、ヘブル語にてベテスダといふ池あり、之にそひて五つの廊あり。
エルサレムにある羊門のほとりに、ヘブル語でペテスタという池があり、これに沿って五つの回廊がある。

Now there is in Jerusalem near the Sheep Gate a pool, which in Hebrew is called Bethesda, having five colonnades.

03 その内に病める者、盲人(めしひ)、跛者(あしなへ)、痩せ衰へたる者どもおびただしく臥しゐたり。(水の動くを待てるなり。
その中に、病人、盲人、脚の不自由な人、体の麻痺した人など大勢が臥していました。
(水の動くのを待っているのです、
In these a great number of disabled people used to lie, the blind, the lame, the paralyzed, (waiting for the moving of the water;

04 それは御使のをりをり降りて水を動かすことあれば、その動きたるのちいや先に池にいる者は、如何なる病にても癒ゆる故なり)
それは、御使いが、ときどき池に降りてきて、水面を動かすことがあり、水面が動いたあとに最初に池に入ったものは、どんな病でも治るからです。)
for an angel of the Lord went down at certain seasons into the pool, and troubled the water: whoever stepped in first after the troubling of the water healed of whatever disease he had.

05 ここに三十八年病になやむ人ありしが、  ここに38年間病に悩む人がいましたが、
And one man was there who had had a disability thirty-eight years.

06 イエスその臥し居るを見、かつその病の久しきを知り、之に『汝癒えんことを願ふか』と言ひ給へば、
イエスは、その臥しているのを見て、かつ、その病が久しいのを知って、彼に、『あなたは治ることを願うか』と言い給うと

When Jesus saw him lying there and learned that he had had his condition now for a long time, he says to him, "Do you want to get well?"

07 病める者こたふ『主よ、水の動くとき、我を池に入るる者なし、我が往くほどに、他の人さきだち下るなり』
病人は答える 『主よ、水が動くとき、私を池に入れる
人がいません、私が行く間に、他の人が先に下りるのです』
The invalid answered him, "Lord, I have no one to put me into the pool when the water is stirred, and while I am going, someone else goes down ahead of me."

08 イエス言ひ給ふ『起きよ、床(とこ)を取りあげて歩め』  イエスは言い給う 『起きなさい、寝床を持ち上げて歩きなさい』
Jesus says to him, "Stand up. Pick up your mat and walk."

09 この人ただちに癒え、床を取りあげて歩めり。 その日は安息日に当りたれば、
この男は、ただちに治り、寝床を持ち上げて歩きました。その日は、安息日に当たっていたので、
And immediately the man became well, and he picked up his mat and walked. And that day was during a Sabbath.

10 ユダヤ人医(いや)されたる人にいふ『安息日なり、床を取りあぐるは宜しからず』
ユダヤ人は、いやされた人に言う 『安息日です。寝床を持ち上げるのは、よろしくありません』

The Jews therefore said to the man who had been healed, "It is a Sabbath, and not lawful40 for you to carry your mat."

11 答ふ『われを医ししその人「床を取りあげて歩め」と云へり』
答える 『私を治した人が「寝床を持ち上げて歩け」と言いました』
He answered them, "The man who made me well, he told me, 'Pick up your mat and walk.'

12 かれら問ふ『「取りあげて歩め」と言ひし人は誰なるか』
彼等は、問う『「持ち上げて歩け」と言った人は誰ですか』

They asked him, "Who is the man telling you to pick up and walk?"

13 されど医されし者は、その誰なるを知らざりき、そこに群衆ゐたればイエス退き給ひしに因る。
しかし
いやされた人は、それが誰かを知りませんでした、そこに群集がいたので、イエスが退かれたからです。
But the man who was healed had not known who it was, for Jesus had slipped away, a crowd being in the place.

14 この後イエス宮にて彼に遇ひて言ひ給ふ『視よ、汝癒えたり。再び罪を犯すな、恐らくは更に大なる悪しきこと汝に起らん』
この後、イエスは、宮で彼に会っておっしゃいます『みなさい、あなたは治りました。再び罪は犯すな、恐らくもっと大いな悪いことが
起きるでしょう』
After these things Jesus finds him at the temple and said to him, "Behold, you are well. Do not sin any longer, or something worse might happen to you."

15 この人ゆきてユダヤ人に、おのれを医したる者のイエスなるを告ぐ。
この男は、行って、ユダヤ人に、自分をいやした人はイエスであることを告げる。

The man went away and reported to the Jews that Jesus was the one who had made him well.

16 ここにユダヤ人、かかる事を安息日になすとて、イエスを責めたれば、
ここに、ユダヤ人、このような事を安息日に
するといって、イエスを責めたので
And for this reason the Jews persecuted Jesus, because he was doing these things on the Sabbath.

17 イエス答へ給ふ『わが父は今にいたるまで働き給ふ、我もまた働くなり』
イエスは、お答えになる『私の父は、今にいたるまでお働きである、私もまた働くのです』

But he answered them, "My Father is working continuously up to now, so I also am working."

18 これに由りてユダヤ人いよいよイエスを殺さんと思ふ。それは安息日を破るのみならず、神を我が父といひて、己を神と等しき者になし給ひし故なり。
これによってユダヤ人は、いよいよイエスを殺そうと思う。それは安息日を破るだけでなく、神を私の父と言って、自分を神と等しい者にされたからです。

For this reason the Jews tried all the more to kill him, because not only was he breaking the Sabbath, but he was also saying God was his own father, making himself equal to God.

19 イエス答へて言ひ給ふ『まことに誠に汝らに告ぐ、子は父のなし給ふことを見て行ふほかは、自ら何事をも為し得ず、父のなし給ふことは子もまた同じく為すなり。
イエスは、答えて言い給う 『誠に誠にあなたたちに告げる、子は父のなさることを見て行うほかは、自ら何事もすることができない、父のなさることは、子もまた、同じようにするのです。

Therefore Jesus responded and said to them, "Truly, truly I say to you, the Son is not able to do anything of himself, but only what he sees the Father doing; for whatever things that One does, these things also the Son does likewise.

20 父は子を愛して、その為す所をことごとく子に示し給ふ。また更に大なる業を示し給はん、汝等をして怪しましめん為なり。
父は子を愛して、そのなさる所をことごとく子にお示しになる。また更に大いなる業
をお示しになるでしょう、あなたたちを驚かさせるためです。
For the Father loves the Son, and shows him every thing that he does. And indeed, greater works than these he will show him, such that you will be constantly amazed.

21 父の死にし者を起して活し給ふごとく、子もまた己が欲する者を活すなり。
父が死んだ人を起こしてお生かしになるように、子もまた自分が欲する人を生かすのです。

For just as the Father raises the dead and makes them alive, in this way also the Son makes alive those whom he wishes.

22 父は誰をも審き給はず、審判をさへみな子に委ね給へり。
父は誰をもお裁きにはなりません、審判をさえ、みな子におまかせになります。

Moreover, the Father judges no one, but instead has given all judgment to the Son,

23 これ凡ての人の父を敬ふごとくに子を敬はん為なり。子を敬はぬ者は、之を遣し給ひし父をも敬はぬなり。
これは、凡ての人が父を敬うように、子を敬おう為です。子を敬わない人は、子をお遣わしになった父をも敬わないのです。

that all may honor the Son just as they honor the Father. The person who does not honor the Son is not honoring the Father who sent him.

24 誠にまことに汝らに告ぐ、わが言をききて我を遣し給ひし者を信ずる人は、永遠の生命をもち、かつ審判に至らず、死より生命に移れるなり。
誠に誠にあなたたちに告げる、私の言葉を聞いて私をお遣わしになった人を信じる人は、永遠の命をもち、かつ審判には至らず、死から生に移ったのです。

"Truly, truly I say to you, the person who hears my word and believes the One who sent me, has eternal life, and is not going into judgment, but has crossed over out of death into life.

25 誠にまことに汝らに告ぐ、死にし人、神の子の声をきく時きたらん、今すでに来れり、而して聞く人は活くべし。
誠に誠にあなたたちに告げる、死んだ人が、神の子の声を聞く時が来るでしょう、今すでに来ています、そして、聞く人は生きるでしょう。

Truly, truly I say to you, a time is coming, and is now come, when the dead will hear the voice of the Son of God, and the ones who hear will live.

26 これ父みづから生命をもち給ふごとく、子にも自ら生命をもつことを得させ、
これは、父自らが命をお持ちになるように、子にも自ら命を持つことが出来させ、

For just as the Father has life in himself, so he has granted to the Son also to have life in himself.

27 また人の子たるに因りて、審判する権を与へ給ひしなり。
また人の子であることによって、審判する権利をお与えになったのです。

And to him he has given authority to do the judging, because he is the son of a human.

28 汝ら之を怪しむな、墓にある者みな神の子の声をききて出づる時きたらん。
あなたたちは、これを驚いてはいけない、墓にいる人がみな神の子の声を聞いて出てくる時がくるでしょう。

"Do not be amazed at this, for a time is coming, when all those in the graves will hear his voice,

29 善をなしし者は生命に甦へり、悪を行ひし者は審判に甦へるべし。
善をなした人は命のために甦り、悪を行った人は審判のために甦るでしょう。

and come forth, those who have done good into a resurrection of life, and those who have done evil into a resurrection of judgment.

30 我みづから何事もなし能はず、ただ聞くままに審くなり。わが審判は正し、それは我が意を求めずして、我を遣し給ひし者の御意を求むるに因る。
私自身は何事もできません、ただ聞くままに裁くのです。私の審判は正しく、それは、私の意志を求めないで、私をお遣わしになった人の御心を求めるからです。

I from myself am not able to do a thing; only as I hear do I judge, and my judgment is righteous, because I am not seeking my own will, but the will of Him who sent me.

31 我もし己につきて証せば、我が証は真ならず。  私がもし自己について証しをするなら、私の証しは真実ではない。
"If I testify about myself, my testimony is not valid.

32 我につきて証する者は他にあり、その我につきて証する証の真なるを我は知る。
私について証しをする人はほかにいます、その私について証しをする証しが真実であることを私は知っている。

There is another who testifies about me, and I know that the testimony which he testifies about me is true.

33 汝ら前に人をヨハネに遣ししに、彼は真につきて証せり。
あなたたちは、以前、人をヨハネに遣わしたが、彼は真実について証しをした。

"You have sent to John, and he has testified to the truth.

34 我は人よりの証を受くる事をせねど、唯汝らの救はれん為に之を言ふ。
私は人からの証しを受けることはしないが、ただ、あなたたちが救われるためにこれを言う。

I do not accept testimony from a human being; but I am saying these things so that you may be saved.

35 かれは燃えて輝く灯火(ともしび)なりしが、汝等その光にありて暫時(しばし)よろこぶ事をせり。
彼(ヨハネ)は、燃えて輝く
灯火でしたが、あなたたちは、その光の中で、しばしよろこぶ事をした。
That one was a burning and shining lamp, and in his light you were willing to exult, for a time.

36 されど我にはヨハネの証よりも大なる証あり。父の我にあたへて成し遂げしめ給ふわざ、即ち我がおこなふ業は、我につきて父の我を遣し給ひたるを証し、
しかし私にはヨハネの証しよりも大いなる証しがある。父が私に与えて成し遂げさせようとされた業、すなわち、私が行う業は、私について、父が私を遣わしたことを証す、

"But I have testimony weightier than that of John. For the works which the Father has given me to finish, the same works which I am doing, they testify about me that the Father has sent me.

37 また我をおくり給ひし父も、我につきて証し給へり。汝らは未だその御声を聞きし事なく、その御形を見し事なし。
また、私をお遣わしになった父も、私についてお証しになった。あなたたちは、
未だ、そのお声を聞いたことはなく、そのみ姿を見たこともない。
And the Father who sent me, He has testified about me. You have neither heard His voice at any time nor seen His form.

38 その御言は汝らの衷(うち)にとどまらず、その遣し給ひし者を信ぜぬに因りて知らるるなり。
父の御言葉は、あなたたちの中に留まりません、
父がお遣わしになった者をあなたたちが信じないことで分かるのです。
And His word, you do not have living in you, because you do not believe him whom he has sent.

39 汝らは聖書に永遠の生命ありと思ひて之を調ぶ、されどこの聖書は我につきて証するものなり。
You diligently study the Scriptures, because you think that in them you have eternal life. And these are the ones that testify about me.
あなたたちは、聖書に永遠の命があると思ってこれを調べている、しかし、聖書は私について証しするものです。

40 然るに汝ら生命を得んために我に来るを欲せず。 しかるに、あなたたちは、命を得ようとするために私の所に来ることを欲しない。
Yet you refuse to come to me that you may have life.

41 我は人よりの誉をうくる事をせず、  私は、人から誉を受けることはしない。
"I do not accept praise from human beings;

42 ただ汝らの衷に神を愛する事なきを知る。  ただあなたたちの中に神を愛することがないのを知っている。
but I know you, that you do not have the love of God in yourselves.

43 我はわが父の名によりて来りしに、汝等われを受けず、もし他の人おのれの名によりて来らば之を受けん。
私は父の名によって来たのに、あなたたちは私を受け入れない、もし他の人が彼自身の名前によって来たなら、あなたたちは彼を受け入れるでしょう。

I have come in my Father's name, and you do not accept me; if someone else comes in his own name, him you will accept.

44 互に誉をうけて、唯一の神よりの誉を求めぬ汝らは、いかで信ずることを得んや。
お互いに誉を受け取るのに、唯一の神からの誉を求めないあなたたちは、どうして、信じることができるのでしょうか。
How is it possible for you to believe, accepting honor from one another, and not seeking the praise from the only God?

45 われ父に汝らを訴へんとすと思ふな、訴ふるもの一人あり、汝らが頼とするモーセなり。
私が父にあなたたちを訴えようとすると思うな、訴える人が一人いる、あなたたちが頼りとするモーゼです。
"But do not think that I will accuse you before the Father. The one accusing you is Moses, on whom you have placed your hope.

46 若しモーセを信ぜしならば、我を信ぜしならん、彼は我につきて録したればなり。
もしモーゼを信じたならば、私を信じたはずです、彼は私について書いたからです。

For if you were believing Moses, you would be believing me, for he wrote about me.

47 されど彼の書を信ぜずば、いかで我が言葉を信ぜんや』
しかしモーゼの書を信じないなら、どうして私の言葉を信じましょうや』

But since you are not believing his writings, how will you believe my statements?"

    

第6章

01 この後イエス、ガリラヤの海、即ちテベリヤの海の彼方にゆき給へば、
この後イエスが、
ガリラヤの海、即ちテベリヤの海の彼方にお行きになると、
After these things, Jesus went across to the other side of the Sea of Galilee (the Sea of Tiberias).

02 大(おおい)なる群衆これに従ふ、これは病みたる者に行ひ給へる徴を見し故なり。
大勢の群衆がこれに従う、これはイエスが病んでいる人に行ないになった徴を見たからです。

And a large crowd followed him, because they had seen the miraculous signs he had been performing on the sick.

03 イエス山に登りて、弟子たちと共にそこに坐し給ふ。 イエスは、山に登って、弟子たちと共にそこにお座りになる。
Jesus went up on the mountain, and there he was sitting, with his disciples.

04 時はユダヤ人の祭なる過越に近し。  時は、ユダヤ人の祭りである過越しに近い。
And the Passover was near, the festival of the Jews.

05 イエス眼をあげて大なる群衆のきたるを見て、ピリポに言ひ給ふ『われら何所(いづこ)よりパンを買ひて、此の人々に食はすべきか』
イエスは、眼を上げて大勢の群衆が来たのを見て、ピリポに言い給う 『私たちは、どこ
からパンを買って、この人たちに食べさすことができるか』
Then, lifting up his eyes and seeing that a large crowd was coming toward him, Jesus says to Philip, "Where might we buy loaves so that these people can eat?"

06 かく言ひ給ふはピリポを試むるためにて、自ら為さんとする事を知り給ふなり。
こうおっしゃるのはピリポを試すためであって、
自身がしようとする事は知っておられたのです。
But he said this testing him, for he himself had known what he was about to do.

07 ピリポ答へて言ふ『二百デナリのパンありとも、人々すこしづつ受くるになほ足らじ』
ピリポは答えて言う『
200デナリのパンがあっても、人々が少しずつ貰うにはなお足りないでしょう』
Philip answered him, "Two hundred denarii are not enough loaves for them to each get a little!

08 弟子の一人にてシモン・ペテロの兄弟なるアンデレ言ふ  弟子の一人でシモン・ペテロの兄弟のアンデレが言う
One of his disciples, Andrew the brother of Simon Peter, said to him,

09 『ここに一人の童子(わらべ)あり、大麦のパン五つと小き肴二つとをもてり、されど此の多くの人には何にかならん』
『ここに一人の童子がいる、大麦のパン五つと小さい肴二つを持っている、しかし、この多くの人には何になるでしょう』
"There is a youth here who has five barley loaves and two fish, but what are they in the face of so many?"

10 イエス言ひ給ふ『人々を坐せしめよ』その所に多くの草ありて人々坐せしが、その数おほよそ五千人なりき。
イエスは言い給う
『人々を座らせなさい』 その場所に多くの草があって、座りましたが、その数は、おおよそ5000人でした。
Jesus said, "Get the people to recline." Now there was plenty of green grass in the place. The men therefore reclined, the number about five thousand.

11 ここにイエス、パンを取りて謝し、坐したる人々に分ちあたへ、また肴をも然(しか)なして、その欲するほど与へ給ふ。
ここにイエスは、パンを取って感謝し、座っている人々に分かち与え、また肴もそうして、欲しいだけお与え給う。

Then Jesus took the loaves, and after giving thanks, he distributed to those reclining, and likewise from the fish, as much as they wanted.

12 人々の飽きたるのち弟子たちに言ひ給ふ『廃(すた)るもののなきように擘(さ)きたる余(あまり)をあつめよ』
人々が食べ飽きたあと、弟子たちに言い給う『捨てるものがないように裂いた余りを集めなさい』

And when they were full, he says to his disciples, "Gather the fragments that are left over, so that nothing is wasted."

13 乃ち集めたるに、五つの大麦のパンの擘(さ)きたるを食(くら)ひしものの余、十二の筐に満ちたり。
すぐに集めましたが、5つの大麦のパンを裂いたのを食べたものの余り、12の籠に満ちました。

So they gathered, and filled twelve large baskets with fragments of the five barley loaves left over by those who had eaten.

説明 即ちは、乃ち と書くと、つまり という意味ですが、即ち と書くと、すぐに という意味になります

14 人々その為し給ひし徴を見ていふ『実にこれは世に来るべき預言者なり』
人々はイエスのなされた徴を見て言います『実にこれはこの世にやって来るべき預言者です』

Then the people, having seen the sign he had done, were saying, "This surely is the Prophet who was to come into the world."

15 イエス彼らが来りて己をとらへ、王となさんとするを知り、またひとりにて山に遁れ給ふ。
イエスは、彼らが来て自分を捕らえ、王としようとするのを知り、また、一人で山にお逃れになる。

Jesus therefore, knowing that they were about to come and take him by force to try to make him king, withdrew again into the mountain, himself alone.

16 夕になりて弟子たち海にくだり、  夕刻になり弟子たちが湖畔に下りて行き、
And when evening had come, his disciples had gone down to the lake,

17 船にのり海を渡りて、カペナウムに往かんとす。既に暗くなりたるに、イエス未だ来りたまはず。
船に乗り湖を渡ってカペナウムに行こうとする。すでに暗くなったのに、イエスがまだいらっしゃらない。
and gotten into a boat, and were proceeding across the lake toward Capernaum. And now darkness came, and Jesus had not yet come to them,

18 大風ふきて海ややに荒(あれ)出づ。  大風が吹いて、湖が次第に荒れ出す。
and as a great wind was blowing, the lake was becoming very rough.

19 かくて四五十丁こぎ出でしに、イエスの海の上をあゆみ、船に近づき給ふを見て怖れたれば、
かくして四五十丁こぎ出ると、イエスが湖の上を歩き、船に近づいてこられるのを見て怖れたので

Then, after having rowed about twenty-five or thirty stadia, they behold him walking on the lake, and getting close to the boat, and they were afraid.

20 イエス言ひ給ふ『我なり、怖(おそ)るな』  イエスは言い給う 『私だ、怖れるな』
But he says to them, "It is I. Don't be afraid."

21 乃ちイエスを船に歓び迎へしに、船は直ちに往かんとする地に着けり。
すなわち、イエスを船に喜んで迎えましたが、船はただちに行こうとする地に着きました。

Then they willingly took him into the boat. And immediately the boat was at the shore to which they were headed.

22 明くる日、海のかなたに立てる群衆は、一艘のほかに船なく、又イエスは弟子たちと共に乘りたまはず、弟子たちのみ出でゆきしを見たり。
あくる日、湖の向こうに立っている群集は、船が一艘のほかに
なく、また、イエスは弟子たちと一緒に乗っていらっしゃらず、弟子たちのみ出て行ったのを見ました。
The next day, the crowd that had stayed on the other side of the lake realized that no other boat had been there except one, and that Jesus had not gotten into the boat with his disciples, but his disciples had gone away alone.

23 (時にテベリヤより数艘の船、主の謝して人々にパンを食はせ給ひし所の近くに来る)
(その時テベリヤより数艘の船が、主が感謝を捧げて人々にパンを食べさせた場所の近くに来ます)
(Other boats, from Tiberias, arrived near the place where they had eaten the loaves, where the Lord had given thanks.)

24 ここに群衆はイエスも居給はず、弟子たちも居らぬを見て、その船に乘り、イエスを尋ねてカペナウムに往けり。
ここに群集は、イエスも居られず、弟子たちもいないのを見て、その船に乗り、イエスを訪ねてカペナウムに行きました。

When therefore the crowd saw that neither Jesus nor his disciples were there, they got into the boats and went to Capernaum in search of Jesus.

25 遂に海の彼方にてイエスに遇ひて言ふ『ラビ、何時ここに来り給ひしか』
ついに海の彼方で、イエスに会って、言う『ラビ、いつここにいらっしゃいましたか』

And finding him across the lake, they said to him, "Rabbi, when did you get here?"

26 イエス答へて言ひ給ふ『まことに誠に汝らに告ぐ、汝らが我を尋ぬるは、徴を見し故ならで、パンを食ひて飽きたる故なり。
イエスは、答えて言い給う『誠に誠にあなたたちに告げる、あなたたちが私を尋ねるのは、徴を見たからでなく、パンを食べて飽きた(満ち足りた)からです。

Jesus answered them, and said, "Truly, truly I say to you, you are looking for me, not because you saw miraculous signs but because you ate the loaves and were satisfied.

27 朽ちる糧のためならで、永遠の生命にまで至る糧のために働け。これは人の子の汝らに与へんとするものなり、父なる神は印して彼を証し給ひたるに因る』
朽ちる食糧のためでなく、永遠の命にまで至る糧のために働きなさい。これは人の子があなたたちに与えようとするものです。父なる神は印を押して彼を証し給われたからです』

Do not work for food that perishes, but for food that abides, resulting in eternal life, which the Son of Man will give you. For on him has God the Father set his seal."

28 ここに彼ら言ふ『われら神の業を行はんには何をなすべきか』
ここに彼等は言う『わたしたちが神の業を行おうと
するには、何をなすべきですか』
They therefore said to him, "What should we do in order to be working the works of God?"

29 イエス答へて言ひ給ふ『神の業はその遣し給へる者を信ずる是(これ)なり』
イエスは、答えて言い給う
『神の技は、かみがお遣わしになった人を信じること、これです』
Jesus answered, and said to them, "This is the work of God, that you believe in that one whom he has sent."

30 彼ら言ふ『さらば我らが見て汝を信ぜんために、何の徴をなすか、何を行ふか。
彼等は言う『されば私たちが
見てあなたを信じようがために、何の徴をなさいますか、何を行いますか。
So they said to him, "What sign then are you performing, so that we may see, and believe you? What works are you working?

31 我らの先祖は荒野にてマナを食(くら)へり、録して「天よりパンを彼らに与へて食(く)はしめたり」と云へるが如し』
私たちの先祖は荒野にてマナを
食べました、記録に「天よりパンを彼等に与えて食べさせた」と言われているように。
Our forefathers ate the manna in the desert; as it is written: 'He gave them bread out of heaven to eat.

32 イエス言ひ給ふ『まことに誠に汝らに告ぐ、モーセは天よりのパンを汝らに与へしにあらず、されど我が父は天よりの真のパンを与へ給ふ。
イエスは言い給う『誠に誠にあなたたちに告げる、モーセは天よりのパンをあなたたちに与えたのではない、しかし私の父は天よりの真のパンをお与えになる。

Jesus therefore said to them, "Truly, truly I say to you, the bread out of heaven is not given you by Moses; the true bread out of heaven my Father is giving you.

33 神のパンは天より降りて生命を世に与ふるものなり』 神のパンは天より下って命を世に与えるものです』
For the bread of God is the one coming down out of heaven and giving life to the world."

34 彼等いふ『主よ、そのパンを常に与へよ』  彼等は言う 『主よ、そのパンを常に与えてくれ』
They said therefore to him, "Lord, give us that bread evermore."

35 イエス言ひ給ふ『われは生命のパンなり、我にきたる者は飢ゑず、我を信ずる者はいつまでも渇くことなからん。
イエスは言い給う『わたしは命のパンです、私に来た者は飢えず、私を信じる者はいつまでも渇くことがないでしょう。

Jesus said to them, "I am the bread of life. The person who comes to me, would never hunger, and the one believing in me would never thirst.

36 されど汝らは我を見てなほ信ぜず、我さきに之を告げたり。
しかしあなたたちは私を見てなお信じない、私は先にこれを告げている。

But as I told you, you have seen me and still you are not believing.

37 父の我に賜ふものは皆われに来(きた)らん、我にきたる者は我これを退けず。
父が私にお与えになる人は皆私のところに来るでしょう。私のもとに来る人を私は退けない。

All flesh that the Father gives to me will come to me, and the one who comes to me, I would certainly not drive away.

38 夫(それ)わが天より降りしは、我が意をなさん為にあらず、我を遣し給ひし者の御意(みこころ)をなさん為なり。
そもそも私が天より降りたのは、私の意志を行うためではなく、私をお遣わしになった人の御心を行うためである。

For I have come down from heaven not to do my will, but the will of him who sent me.

39 我を遣し給ひし者の御意(みこころ)は、すべて我に賜ひし者を、我その一つをも失はずして、終の日に甦へらする是(これ)なり。
私をお遣わしになった人の御心は、
すべて私におよこしになった人を、私がその一人も失わないで、終わりの日に蘇らせること、これです。」
And this is the will of him who sent me: that of all flesh that he has given me, I would not lose any of it, but raise it up at the last day.

40 わが父の御意は、すべて子を見て信ずる者の永遠の生命を得る是なり。われ終の日にこれを甦へらすべし』
私の父の御心は、
すべて子を見て信じる人が、永遠の命を得ること、これです。私は終わりの日にこれを甦らすでしょう』
For this is the will of my Father: that anyone looking to the Son and believing in him would have eternal life, and I would raise him up at the last day."

41 ここにユダヤ人ら、イエスの『われは天より降りしパンなり』と言ひ給ひしにより、
ここにユダヤ人たちは、イエスが『私は天より降りて来たパンである』と言われたので

Then the Jews started grumbling about him, because he said, "I am the bread having come down out of heaven."

42 呟きて言ふ『これはヨセフの子イエスならずや、我等はその父母を知る、何ぞ今「われは天より降れり」と言ふか』
つぶやいて言う『これはヨセフの子のイエスではないか、私たちはその父母を知っている、何で今「私は天より降りて来た」と言うのか』

And they were saying, "Isn't this the Jesus son of Joseph whose father and mother we know? How can he now say, 'I have come down out of heaven'?"

43 イエス答へて言ひ給ふ『汝ら呟き合ふな、 イエスは答えて言い給う 『あなたたちは、つぶやき合うな、
Jesus answered and said to them, "Stop grumbling among yourselves.

44 我を遣しし父ひき給はずば、誰も我に来ること能はず、我これを終の日に甦へらすべし。
私を遣わした父が引き寄せて下さらなかったら、誰も私のところに来ることは出来ない、私は、その人を終わりの日に蘇らせるでしょう。

No one can come to me unless the Father who sent me draws him, and I would raise him up at the last day.

45 預言者たちの書に「彼らみな神に教へられん」と録されたり。すべて父より聴きて学びし者は我にきたる。
預言者たちの書に「彼等みな神に教えられる」と記録されている。すべて父より聞いて学んだ者は、私のところに来る。

It is written in the Prophets: 'And they shall all be taught by God. Everyone who has heard and learned from the Father, comes to me.

46 これは父を見し者ありとにあらず、ただ神よりの者のみ父を見たり。
これは
父を見た人がいるということではない、ただ神から来た人のみが、父を見たのです。
Not that anyone has seen the Father except the one who is from God; he has seen the Father.

47 まことに誠に汝らに告ぐ、信ずる者は永遠の生命をもつ。
誠に誠にあなたたちに告げる、信じる者は永遠の命を持つ。

Truly, truly I say to you, the person who does believe in me has eternal life.

48 我は生命のパンなり。  私は命のパンである。
I am the bread of life.

49 汝らの先祖は、荒野にてマナを食ひしが死にたり。 あなたたちの先祖は、荒野にてマナを食べたが、死んでしまった。
Your forefathers ate the manna in the desert, and they died.

50 天より降(くだ)るパンは、食ふ者をして死ぬる事なからしむるなり。
天より下った
パンは、食べる者をして、死ぬ事がなくさせるのです。
But this is bread coming down out of heaven such that one may eat of it and would not die.

51 我は天より降(くだ)りし活けるパンなり、人このパンを食はば永遠に活くべし。我が与ふるパンは我が肉なり、世の生命のために之を与へん』
私は天より下った活きたパンである、人はこのパンを食べれば永遠に活きるでしょう。私が与えるパンは、私の肉です。世の命のためにこれを与えましょう』

I am the living bread come down out of heaven. If someone eats of this bread, he will live for ever. Namely, the bread is my flesh, which I will give for the life of the world."

52 ここにユダヤ人たがひに争ひて言ふ『この人はいかで己が肉を我らに与へて食はしむることを得ん』
ここにユダヤ人互いに争って言う『この人はどうして自分の肉を私たちに与えて食べさせることができるのか』

Then the Jews began to argue sharply among themselves, saying, "How can this man give us his flesh to eat?"

53 イエス言ひ給ふ『まことに誠に汝らに告ぐ、人の子の肉を食はず、その血を飮まずば、汝らに生命なし。
イエスは言い給う『誠に誠にあなたたちに告げる、人の子の肉を食べず、その血を飲まなければ、あなたたちに命はない。

Jesus therefore said to them, "Truly, truly I say to you, unless you eat the flesh of the Son of Man and drink his blood, you have no life in you.

54 わが肉をくらひ、我が血をのむ者は、永遠の生命をもつ、われ終の日にこれを甦へらすべし。
私の肉を食べ、私の血を飲む者は、永遠の命を持つ、私は、終わりの日にこれを甦らせるでしょう。

The person eating my flesh and drinking my blood has eternal life, and I will raise him up at the last day.

55 夫わが肉は真の食物、わが血は真の飮物なり。 そもそも私の肉は真の食べ物、私の血は真の飲み物です。
For my flesh is true food, and my blood is true drink.

56 わが肉をくらひ我が血をのむ者は、我に居り、我もまた彼に居る。
私の肉を食べ私の血を飲む者は、私の中におり、私もまた彼のなかにいる。

The one eating my flesh and drinking my blood abides in me, and I in him.

57 活ける父の我をつかはし、我の父によりて活くるごとく、我をくらふ者も我によりて活くべし。
活きた父が私を遣わし、私が父によって生きるように、私を食べる者も私によって活きるでしょう。

Just as the living Father has sent me, and I live by means of the Father, so also that person eating me will live by means of me.

58 天より降りしパンは、先祖たちが食ひてなほ死にし如きものにあらず、此のパンを食ふものは永遠に活きん』
天より降りて来たパンは、先祖たちが食べてなお死んだようなものではない、このパンを食べるものは永遠に活きるでしょう』

This bread coming down out of heaven is not like the bread the forefathers ate and then died. The person eating this bread will live for ever."

59 此等のことはイエス、カペナウムにて教ふるとき、会堂にて言ひ給ひしなり。
これらのことは、イエスが、カペナウムで教えるとき、会堂にておっしゃったのです。

These things he said while teaching in the synagogue at Capernaum.

60 弟子たちの中おほくの者これを聞きて言ふ『こは甚だしき言なるかな、誰か能く聴き得べき』
弟子たちの中の多くの者が、これを聞いて言う『これは甚だしい言葉であるな。誰が聞くことができましょうや

Then many of his disciples hearing said, "This is a hard teaching. Who can listen to it?"

61 イエス弟子たちのこれに就きて呟くを自ら知りて言ひ給ふ『このことは汝らを躓かするか。
イエスの弟子たちが
、これについてつぶやくのを自ら知って、言い給う 『このことがあなたたちを躓かせるのか。
But knowing in himself that his disciples were grumbling about this, Jesus said to them, "This is shocking you?

62 さらば人の子のもと居りし所に昇るを見ば如何に。 されば、人の子がもと居た所に昇るのを見ればいかがか。
Then what if you were seeing the Son of Man ascend to where he was before?

63 活すものは霊なり、肉は益する所なし、わが汝らに語りし言は、霊なり、生命なり。
活かすものは霊です。肉は、役立つ所がありません。私があなたたちに語った言葉は、霊です、命です。

Spirit is what makes alive; flesh counts for nothing. The words that I have spoken to you are spirit, and they are life.

64 されど汝らの中に信ぜぬ者どもあり』イエス初より、信ぜぬ者どもは誰、おのれを売る者は誰なるかを知り給へるなり。
しかしあなたたちの中に信じない人たちがいる』 イエスは、初めから、信じない者は誰で、自身を売る
ものは誰であるかをご存じです。
Yet some of you are not believing." For Jesus had known from the beginning who the ones not believing were, and who the one was, who would betray him.

65 かくて言ひ給ふ『この故に我さきに汝らに告げて、父より賜はりたる者ならずば我に来るを得ずと言ひしなり』
かくして言い給う『この故に私は先にあなたたちに告げて、
父がおよこしになった人でなければ私のところに来ることはできないと言ったのです』
He went on to say, “This is why I told you that no one has the ability to come to me, unless it is given to him from the Father.”

66 ここにおいて、弟子たちのうち多くの者かへり去りて、またイエスと共に歩まざりき。
ここにおいて、弟子たちのうちの多くの者が帰り去って、再びイエスと一緒に歩きませんでした。

From this, many of his disciples drew back, and no longer went along with him.

67 イエス十二弟子に言ひ給ふ『なんじらも去らんとするか』
イエスは、十二弟子に言い給う 『あなたたちも去ろうとするのか』
Jesus therefore said to the twelve, "You are not thinking of leaving too, are you?"

68 シモン・ペテロ答ふ『主よ、われら誰にゆかん、永遠の生命の言は汝にあり。
シモン・ペテロは答える『主よ、私たちは誰のとろこに行きましょうか、永遠の命の言葉はあなたにあります。

Simon Peter answered him, "Lord, to whom shall we go? You have the words of eternal life.

69 又われらは信じかつ知る、汝は神の聖者なり』 また私たちは、信じかつ知っています、あなたは神の聖者です。
And we have believed and have come to know that you are the Holy One of God."

70 イエス答へ給ふ『われ汝ら十二人を選びしにあらずや、然るに汝らの中の一人は悪魔なり』
イエスは答え給う『私はあなたたち十二人を選んだのではないか、しかし、あなたたちの中の人には悪魔です』

Jesus responded to them, "Have I not chosen you, the Twelve, for myself? Yet one of you is a devil."

71 イスカリオテのシモンの子ユダを指して言ひ給へるなり、彼は十二弟子の一人なれど、イエスを売らんとする者なり。
イスカリオテのシモンの子ユダを指しておっしゃっのです、彼は十二弟子の一人ですが、イエスを売ろうとする者なのです。
He was speaking of Judas, son of Simon of Kerioth; for he, one of the Twelve, was going to betray him.

    

第7章

01 この後イエス、ガリラヤのうちを巡りゐ給ふ、ユダヤ人の殺さんとするに因りて、ユダヤのうちを巡ることを欲し給はぬなり。
この後イエスは、ガリラヤの中を巡っておられた、ユダヤ人が彼を殺そうとしているので、ユダヤの中をめぐることをお望みでないのです。

And after these things, Jesus was walking around in Galilee, for he was not wanting to walk in Judea, because the Jews were seeking to kill him.

02 ユダヤ人の仮庵の祭ちかづきたれば、  ユダヤ人の仮庵の祭りが近づいたので、
But the Jewish Festival of Booths was near.

03 兄弟たちイエスに言ふ『汝の行ふ業を弟子たちにも見せんために、此所を去りてユダヤに往け。
兄弟たちがイエスに言う 『あなたの行う業を弟子たちにも見せるために、ここを去ってユダヤに行け。
So his brothers said to him, "Remove yourself from here and go to Judea, so that your disciples there also will see the miracles you are doing.

04 誰にても自ら顕(あらは)れんことを求めて、隠(ひそか)に業をなす者なし。汝これらの事を為すからには、己を世にあらはせ』
誰でも
自ら有名になることを求めて、密かに行動する人はいない。これらの事をするからには、自分を世に示しなさい。
For no one who wants to become famous, acts in secret. If you really are doing these things, show yourself to the world."

05 是その兄弟たちもイエスを信ぜぬ故なり。  これは、イエスの兄弟たちも、イエスを信じていないからです。
For even his own brothers did not believe in him.

06 ここにイエス言ひ給ふ『わが時はいまだ到らず、汝らの時は常に備(そなは)れり。
ここにイエスは言い給う『私の時はまだ来ていまい。あなたたちの時は、常に、備わっている。

Jesus therefore said to them, "The time for me has not yet come. But for you the time is always suitable.

07 世は汝らを憎むこと能(あた)はねど我を憎む、我は世の所作の悪しきを証すればなり。
世は、あなたたちを憎むことはできないが、私を憎んでいる。わたしは世の行いが悪いと証ししているからです。

The world cannot hate you, but me it hates, because I testify about it, that its works are evil.

08 汝ら祭に上れ、わが時いまだ満たねば、我は今この祭にのぼらず』
あなたたちは祭りに上りなさい。私の時はまだ満ちていないので、私は今この祭りには上りません』

You go up to the festival. I am not going up to this festival, because for me the time is not yet fully come."

09 かく言ひて尚ガリラヤに留り給ふ。  このように言って、なお、ガリラヤに留まり給う。
And having said these things, he remained in Galilee.

10 而して兄弟たちの祭にのぼりたる後、あらはならで潜びやかに上り給ふ。
しかし、兄弟たちが祭りに上った後、イエスも目立たずに、潜びやかに、お上りになる。

And when his brothers had gone up to the festival, then he also went up, not openly, but in secret.

説明 あらはならで は、形容動詞あらはなり に打消しの助詞で が続いて、あらわではなく、目立たず の意です。

11 祭にあたりユダヤ人らイエスを尋ねて『かれは何所に居るか』と言ふ。
祭りにあたり、ユダヤ人らは、イエスを探して、『彼はどこにいるか』と言う。

The Jews therefore were looking for him in the festival, and saying, "Where is that fellow?"

12 また群衆のうちに囁(ささや)く者おほくありて、或は『イエスは善き人なり』といひ、或は『いな、群衆を惑すなり』と言ふ。
また、群衆の中に囁く人達が多くいて、或る者は『イエスは善い人だ』と言い、或る人は『いや、群衆を惑わしている』と言う。
And there was much whispering about him in the crowds. Some were maintaining, "He is a good man." Others were saying, "No. On the contrary, he is misleading the people."

13 されどユダヤ人を懼(おそ)るるに因りて、誰もイエスのことを公然に言はず。
しかしユダヤ人を恐れるがために、誰も、イエスの事を公然には言わない。

Though none would speak about him openly, for fear of the Jews.

14 祭も、はや半となりし頃、イエス宮にのぼりて教へ給へば、
祭りが、はや半ばとなった頃、イエスが、宮に上って
、お教えになると
And when it was already the middle of the festival, Jesus went up to the temple, and was teaching.

15 ユダヤ人あやしみて言ふ『この人は学びし事なきに、如何にして書を知るか』
ユダヤ人は、不思議がって言う『この人は学んだことがないのに、どうして
書を知っているのか』
The Jews then were marveling, saying, "How does this man know letters, not having received instruction?"

16 イエス答へて言ひ給ふ『わが教はわが教にあらず、我を遣し給ひし者の教なり。
イエスは、答えて言い給う『私の教えは、私の教えではない、私をお遣わしになった方の教えである』

Jesus therefore answered them and said, "My teaching is not mine, but rather his who sent me.

17 人もし御意を行はんと欲せば、此の教の神よりか、我が己より語るかを知らん。
人がもし御心を行おうと欲するなら、この教えが神より来たか、私が自分から
語っているかが、分かるでしょう。
If someone is inclined to do His will, he will find out about the teaching, whether it is from God, or I am speaking from myself.

18 己より語るものは己の栄光をもとむ、己を遣しし者の栄光を求むる者は真なり、その中に不義なし。
自分から語る人は自分の栄光を求める、自分を遣わした者の栄光を求める人は真実です、その中に不義はない。

One who speaks from himself is seeking his own glory. But one seeking the glory of Him who sent him, such a one is true, and there is no unrighteousness in him.

19 モーセは汝らに律法を与へしにあらずや、されど汝等のうちに律法を守る者なし。汝ら何ゆゑ我を殺さんとするか』
モーゼはあなたたちに律法を与えたのではないか、しかし、あなたたちの中に律法を守る者はいない。あなたたちは、なにゆえに、私を殺そうとするのか。

Has not Moses given you the law? Yet none of you performs the law. Why are you trying to kill me?"

20 群衆こたふ『汝は悪鬼に憑かれたり、誰が汝を殺さんとするぞ』
群集は答える『あなたは、悪鬼に憑かれている。誰があなたを殺そうとしているのか』

The crowd responded, "You have a demon. Who is trying to kill you?"

21 イエス答へて言ひ給ふ『われ一つの業をなしたれば、汝等みな怪しめり。
イエスが答えておっしゃいます『私が一つの業を行ったので、あなた達はみな驚いている。
Jesus answered and said to them, "One work I did, and you are all appalled.

22 モーセは汝らに割礼を命じたり(これはモーセより起りしとにあらず、先祖より起りしなり)この故に汝ら安息日にも人に割礼を施す。
モーセは、あなた達に割礼を命じました(
これはモーセより起こったというのではない、先祖から起こったのです) この故にあなた達は安息日にも、人に割礼を施すのです。
Why is it Moses gave you circumcision (not that it is from Moses, but rather from the patriarchs) and during the Sabbath you circumcise a man?

23 モーセの律法の廃らぬために、安息日に人の割礼を受くる事あらば、何ぞ安息日に人の全身を健かにせしとて我を怒(いか)るか。
モーセの律法が廃れないために、安息日に人の割礼を受ける事があるなら、何で安息日に人の全身を健やかにしたとして私のことを怒るのか。

If a man receives circumcision during the Sabbath so that the law of Moses not be broken, why are you incensed at me that I have made the whole man whole during the Sabbath?

24 外貌(うわべ)によりて裁(さば)くな、正しき審判にて審(さば)け』 うわべて裁くな、正しい審判で裁け』
Judge not by appearances, but judge the righteous judgment."

25 ここにエルサレムの或る人々いふ『これは人々の殺さんとする者ならずや。
ここに、エルサレムのある人達が言う『これは人々が殺そうとしている人ではないか。

Then some of the Jerusalemites were saying, "Is this not the man they are trying to kill?

26 視よ、公然に語るに、之に対して何をも言ふ者なし、司(つかさ)たちは此の人のキリストたるを真に認めしならんか。
見なさい、公然と語っているのに、これに対して何を言う者
もいない、役人達は、この人がキリストであることを認めたのではないか。
And behold he is speaking openly, and they say nothing to him. Could it be the authorities have actually come to know that this is the Christ?

27 されど我らは此の人の何所よりかを知る、キリストの来る時には、その何所よりかを知る者なし』
しかし私たちはこの人が何処から来たかを知っている、キリストが来る時は、何処から来るかを知っている人はいない』

Except this man, we know where he is from; but the Christ, when he comes, no one will know where he is from."

28 ここにイエス宮にて教へつつ呼はりて言ひ給ふ『汝ら我を知り、亦わが何所よりかを知る。されど我は己より来るにあらず、真の者ありて我を遣し給へり。汝らは彼を知らず、
ここにイエスは、宮で
教えながら、大声で叫んで言い給う『あなた達は私を知っており、また、私が何処から来たかを知っている。しかし、私は自分で来たのではない、真の人がいて、私をお遣わしになったのです。あなた達は彼を知りません、
Then Jesus cried out in the temple, teaching and saying, "Yes, me you know, and you know where I am from. Yet I have not come of myself. True rather is the One who sent me; him you do not know.

29 我は彼を知る。我は彼より出で、彼は我を遣し給ひしに因りてなり』
私は
彼を知っています。私は彼から出て、彼は私をお遣わしになったからです。』
I know him, because I am from him, and that One has sent me."

30 ここに人々イエスを捕へんと謀りたれど、彼の時いまだ到らぬ故に手出する者なかりき。
ここに人々は、イエスを捕らえようと謀りましたが、彼の時はいまだ来ていないが故に、手出しする人はいませんでした。

Then they were trying to seize him, yet no one laid a hand on him, because his hour had not yet come.

31 かくて群衆のうち多くの人々イエスを信じて『キリスト来るとも、此の人の行ひしより多く徴を行はんや』と言ふ。
かくして、群衆の中で多くの人々がイエスを信じ『キリストが来ても、この人が行ったよりも多くの徴を行うだろうか』と言います。

But many of the crowd put trust on him, and they were saying, "When the Christ comes, will he perform more signs than this man has done?"

32 イエスにつきて群衆のかく囁(ささや)くことパリサイ人の耳に入りたれば、祭司長・パリサイ人ら彼を捕へんとて下役(したやく)どもを遣ししに、
イエスについて群衆がこのように囁いていることがパリサイ人の耳に入ったので、祭司長やパリサイ人達は、彼を捕らえようとして下役
達を遣わしたので、
The Pharisees heard these whisperings of the crowd about him, and the chief priests and the Pharisees sent officers82 to arrest him.

33 イエス言ひ給ふ『我なほ暫く汝らと共に居り、而してのち我を遣し給ひし者の御許に往く。
イエスが言い給う『私は、なお暫く、あなた達と共にいて、その後に、私をお遣わしになった人の許に行きます。

Jesus continued and said, "Just a short time more I am with you, and then I am going away, to the One who sent me.

34 汝ら我を尋ねん、されど逢はざるべし、汝等わが居る所に往くこと能はず』
あなた達は私を捜すでしょう、しかし会わないでしょう、あなた達は私がいる所に行くことはできません』

You will look for me, and will not find me, and where I am, you are not able to come."

35 ここにユダヤ人ら互に云ふ『この人われらの逢ひ得ぬいづこに往かんとするか、ギリシヤ人のうちに散りをる者に往きて、ギリシヤ人を教へんとするか。
ここでユダヤ人達は互いに言う『この人は私たちが会うことのできない何処に行こうとするのか、ギリシヤ人の間に散っているユダヤ人の所に行って、ギリシヤ人に教えようとするのか。

The Jews therefore said among themselves, "Where is this man about to go, that we will not find him? Is he about to go into the Dispersion among the Greeks, and teach the Greeks?

36 その言葉に「汝ら我を尋ねん、然れど逢はざるべし、汝ら我がをる所に往くこと能はず」と云へるは何ぞや』
彼の言葉に「あなた達は私を捜すだろう、しかし会えないだろう、あなた達は私がいるところに行くことはできない」と言ったのは、何ですか』

What is the meaning of this statement that he said, 'You will look for me and will not find me, and where I am you are not able to come'?"

37 祭の終りの大なる日に、イエス立ちて呼はりて言ひ給ふ『人もし渇かば我に来りて飮め。
祭りの終わりの盛大な日に、イエスが、立って大声で言い給う『人がもし喉が渇けば、来て飲め。

And in the great and final day of the festival, there stood Jesus. And he cried out, saying, "If anyone is thirsty, he should come to me; and drink,

38 我を信ずる者は、聖書に云へるごとく、その腹より活ける水、川となりて流れ出づべし』
私を信じる者は、聖書に言うように、彼のお腹から活きた水が、川となって流れ出るでしょう』

he who believes on me. As the scripture has said, streams of living water will flow from his belly."

39 これは彼を信ずる者の受けんとする御霊を指して言ひ給ひしなり。イエス未だ栄光を受け給はざれば、御霊いまだ降らざりしなり。
これは、彼を信じる人が受けようとしている御霊を指しておっしゃったのです。イエスは、まだ栄光を受けておられないので、御霊は、いまだ降りていないからです。

Now this he said in reference to the Spirit, whom those believing in him were about to receive. For the Spirit was not yet present, because Jesus had not yet been glorified.

40 此等の言葉をききて群衆のうちの或人は『これ真にかの預言者なり』といひ、
これらの
言葉を聞いて、群衆のうち或る人は『これは真にかの預言者です』と言い、
Some in the crowd therefore who heard these words were saying, "Surely this man is the Prophet."

41 或人は『これキリストなり』と言ひ、又ある人は『キリストいかでガリラヤより出でんや、
或る人は『これはキリストです』と言い、また或る人は『キリストがどうしてカリラヤより
出るでしょうか。
Others were saying, "This man is the Christ." The former were then saying, "What? The Christ comes from Galilee?

42 聖書に、キリストはダビデの裔(すえ)またダビデの居りし村ベツレヘムより出づと云へるならずや』と言ふ。
聖書に、キリストは、ダビデの末裔
でダビデの居た村ベツレヘムから出ると言っているではないか』 と言う。
Didn't the scripture say that the Christ comes from the seed of David and from Bethlehem, the village where David lived?"

43 かくイエスの事によりて、群衆のうちに紛争おこりたり。
このようにイエスの事によって、群衆の中に紛争がおこりました。

A split therefore occurred in the crowd because of him.

44 その中には、イエスを捕へんと欲する者もありしが、手出する者なかりき。
その中には、イエスを捕らえようと欲する人もいましたが、手出しする人はいませんでした。

And some of them wanted to arrest him, but no one laid a hand on him.

45 しかして下役(したやく)ども、祭司長・パリサイ人らの許に帰りたれば、彼ら問ふ『なに故かれを曳き来らぬか』
こうして下役達は、祭司長やパリサイ人達の許に帰りましたが、彼等は問います『どうして彼を引いてこなかったのか』

Then the officers went to the chief priests and Pharisees, and those said to them, "Why have you not brought him?"

46 下役ども答ふ『この人の語るごとく語りし人は未だなし』
下役達は答えます『この人の語るように語った人は、未だいません』

The officers answered, "Never has someone spoken so, like this man speaks."

47 パリサイ人等これに答ふ『汝らも惑されしか、 パリサイ人達はこれに答えて 『あなた達も惑わされたか、
The Pharisees therefore answered them, "Have you also been deceived?

48 司たち又はパリサイ人のうちに、一人だに彼を信ぜし者ありや、
役人達やパリサイ人の中に、一人でも、彼を信じた者がいるか、

Has anyone of the authorities or of the Pharisees believed on him?

49 律法(おきて)を知らぬこの群衆は詛(のろ)はれたる者なり』  律法を知らないこの群集は、呪われた者です』
As for this crowd, cursed are they, not understanding the law."

50 彼等のうちの一人にてさきにイエスの許に来りしニコデモ言ふ、
彼等の中の一人で、先に、イエスの許に来ていた
イコデモが言います、
Nicodemus, the one who had come to him previously, who was one of them, says to them,

51 『われらの律法は、先その人に聴き、その為すところを知るにあらずば、審く事をせんや』
『私達の律法は、先ず、その人から聴き、その行為を知ることがなければ、裁いたりしましょうか

"Our law does not judge the man unless it first hears from him, and knows what he is doing, does it?"

52 かれら答へて言ふ『汝もガリラヤより出でしか、査(しら)べ見よ、預言者はガリラヤより起る事なし』
彼等は答えて言う 『あなたもガリラヤの出か、
調べて見なさい、預言者はガリラヤから出ることはない』
They answered and said to him, "You aren't from Galilee too, are you? Investigate and see, that no prophet arises out of Galilee."

53 [かくておのおの己が家に帰れり。   こうして、各々、自分の家に帰りました。
And each went to his home.

 

第8章

01 イエス、オリブ山にゆき給ふ。  イエスは、オリーブ山に行かれます。
But Jesus went to the Mount of Olives.

02 夜明ごろ、また宮に入りしに、民みな御許に来りたれば、坐して教へ給ふ。
夜明け頃、また宮に入ったところ、民が皆、御許に来たので、座ってお教えになる。
And at dawn he showed up in the temple again, and all the people were coming toward him. And having sat down he was teaching them.

03 ここに学者・パリサイ人ら、姦淫のとき捕へられたる女を連れきたり、真中に立たせイエスに言ふ、
ここに学者やパリサイ人達が、姦淫のときに捕らえられた女を連れてきた、真ん中に立たせてイエスに言う、

And the Torah scholars and the Pharisees are bringing toward him a woman caught in adultery. And after they stood her in the midst,

04 『師よ、この女は姦淫のをり、そのまま捕へられたるなり。
『師よ、この女は姦淫のとき、
そのまま捕らえられたのです。
they say to him, "Teacher, this woman was caught in the very act of adultery.

05 モーセは律法に、斯かる者を石にて撃つべき事を我らに命じたるが、汝は如何に言ふか』
モーセは、律法で、このような人を石で撃つべきである事を私たちに命じましたが、あなたはどう言いますか』

In the Law, Moses charged us to stone such women. What then do you say?"

06 かく云へるは、イエスを試みて、訴ふる種を得んとてなり。イエス身を屈め、指にて地に物書き給ふ。
こう言ったのは、イエスを試しても訴える種を得ようとしてです。イエスは、身を屈め、指で地面にものを書き給う。

Now this they were saying tempting him, in order that they might obtain basis to accuse him. But Jesus bent down and was writing on the ground with his finger, [taking no notice].

07 かれら問ひて止まざれば、イエス身を起して『汝らの中、罪なき者まづ石を擲(なげう)て』と言ひ、
彼らが問うて止まないので、イエスは身を起こして 『あなた達の中で、罪がない者が、まず石を投げなさい』と言って
And after they kept on questioning him, he straightened up and said to them, "The one among you who is sinless should be first to throw a stone at her."

08 また身を屈(かが)めて地に物書き給ふ。  また身を屈めて地面にものを書き給う。
And after bending down again, he continued writing on the ground.

09 彼等これを聞きて良心に責められ、老人をはじめ若き者まで一人一人いでゆき、唯イエスと中に立てる女とのみ遺れり。
彼等はこれを聞いて良心に責められ、老人を初め若い者まで、一人一人出て行き、只、イエスと真ん中に立った女とのみが残りました。

And after they heard this, they went away, one by one, starting with the oldest, until he alone was left, and the woman still in the midst.

10 イエス身を起して、女のほかに誰も居らぬを見て言ひ給ふ『女よ、汝を訴へたる者どもは何所にをるぞ、汝を罪する者なきか』
イエスは身を起こして、女のほかに誰もいないのを見て言い給う『女よ、あなたを訴えた人達は何処にいるか、あなたを罰する人はいないか』

And Jesus straightened up, and said to her, "Woman, where are they? Has no one condemned you?"

11 女いふ『主よ、誰もなし』イエス言ひ給ふ『われも汝を罪(つみ)せじ、往け、この後ふたたび罪を犯すな』]
女は言う『主よ、誰もいません』 イエスは言い給う 『私もあなたを罰すまい、行け、この後再び罪を犯すな』
And she said, "No one, sir." And Jesus said, "Neither am I condemning you. Go, and sin no more."

12 かくてイエスまた人々に語りて言ひ給ふ『われは世の光なり、我に従ふ者は暗き中を歩まず、生命の光を得べし』
かくしてイエスは、また人々に語って言い給う 『私は世の光です、私に従う者は暗い中を歩かない、生命の光を得るでしょう』
Jesus then spoke to them again, saying, "I am the light of the world. The person who follows me will not walk around in the darkness, but on the contrary, he will have for himself the light of life."

13 パリサイ人ら言ふ『汝は己につきて証(あかし)す、汝の証は真ならず』
パリサイ人達は言う『あなたは自分について証しする。あなたの証しは、真ではない』

The Pharisees therefore said to him, "You are testifying about yourself. Your testimony is not valid."

14 イエス答へて言ひ給ふ『われ自ら己につきて証すとも、我が証は真なり、我は何所より来り何所に往くを知る故なり。汝らは我が何所より来り、何所に往くを知らず、
イエスは答えて言い給う『私は自分について証しするとしても、私の証しは真です、私は何処から来て何処に行くかを知っているからです。あなた達は私が何処から来て、何処に行くかを知らない、

Jesus answered and said to them, "Even if I testify about myself, my testimony is valid, because I know where I came from, and where I am going. But you do not know where I am coming from, or where I am going.

15 汝らは肉によりて審く、我は誰をも審かず。  あなた達は、肉によって裁く、私は誰をも裁かない。
You judge by the flesh; I judge no one.

16 されど我もし審かば、我が審判は真なり、我は一人ならず、我と我を遣し給ひし者と共なるに因る。
しかし私がもし裁けば、私の審判は真です、私は一人ではない、私と私をお遣わしになった方が共にいるからです。

But even if I judge, my judgment is valid, because I am not alone: it is I and the one who sent me.

17 また汝らの律法に、二人の証は真なりと録されたり。
また、あなた達の律法に、二人の証しは真であると記されている。

Now even in your law it is written, that the testimony of two persons is valid.

18 我みづから己につきて証をなし、我を遣し給ひし父も我につきて証をなし給ふ』
私は、みずから自分について証しをなし、私をお遣わしになった父も私について証しをおなさいになる』
I am one testifying about myself, and the one who sent me is testifying about me, the Father."

19 ここに彼ら言ふ『汝の父は何所にあるか』イエス答へ給ふ『汝らは我をも我が父をも知らず、我を知りしならば、我が父をも知りしならん』
ここに彼等は言う『あなたの父は何処にいるのか』 イエスはお答えになる『あなた達は私も私の父をも知らない、私を知ったならば、私の父も知ったでしょう』

Then they were saying to him, "Where is your father?" Jesus answered, "Neither me nor my father do you know. If you knew me, you would know my father also."

20 イエス宮の内にて教へし時、これらの事を賽錢函の傍らにて語り給ひしが、彼の時いまだ到らぬ故に、誰も捕ふる者なかりき。
イエスが宮の中で教えた時、
これらの事を賽銭箱の傍でお語りになったが、彼の時はまだ来ないために、誰も捕える人はいませんでした。
These statements he spoke in the treasury, teaching in the temple, and no one seized him, because his hour had not yet come.

21 かくてまた人々に言ひ給ふ『われ往く、汝ら我を尋ねん。されど己が罪のうちに死なん、わが往くところに汝ら来ること能はず』
こうしてまたイエスは
人々に言い給う 『私は行きます。あなた達は私を捜すでしょうが、自分の罪の中に死ぬでしょう。私が行くところにあなた達は来ることができない。』
Continuing, he said to them, "I am going; and you will seek me, and you will die in your sins. Where I am going, you are not able to come."

22 ユダヤ人ら言ふ『「わが往く所に汝ら来ること能はず」と云へるは、自殺せんとてか』
ユダヤ人達は言う『「私が行く所にあなた達は来ることが出来ない」と言うのは、自殺しようとしてことか」

So the Jews were saying, "Is he going to kill himself, that he says, 'Where I am going, you are not able to come'?"

23 イエス言ひ給ふ『汝らは下より出で、我は上より出づ、汝らは此の世より出で、我は此の世より出でず。
イエスは言い給う『あなた達は下から来て、私は上から来る、あなた達はこの世から来て、私はこの世から来ない。

And he said to them, "You are from below, I am from above; you are of this world, I am not of this world.

24 之によりて我汝らは己が罪のうちに死なんと云へるなり。汝等もし我のそれなるを信ぜずば、罪のうちに死ぬべし』
これによって私はあなた達が自分の罪のうちに死ぬだろうと言ったのです。あなた達は、もし私がそれであることを信じなければ、罪のうちに死ぬでしょう』
I said to you that you will die in your sins. For if you do not believe that I am who I am, you will die in your sins."

25 彼ら言ふ『汝は誰なるか』イエス言ひ給ふ『われはまさしく汝らに告げ来りし所の者なり。
彼等は言う『あなたは誰ですか』 イエスは言い給う『私は、あなた達に最初から話してきた所の者です。

Therefore they were saying to him, "Who are you?" Jesus said to them, "Even what I have told you from the beginning.

26 われ汝らに就きて語るべきこと審くべきこと多し、而して我を遣し給ひし者は真なり、我は彼に聴きしその事を世に告ぐるなり』
私には、あなた達について語るべきこと、裁くべきことが沢山
ある、しかし、私をお遣わしになった人は真です、私は、彼から聞いたことを世に告げるのです。』
I have many things to say about you, and to judge. But the one who sent me is true, and I, what things I hear from him, those are the things I speak in the world."

27 これは父をさして言ひ給へるを、彼らは悟らざりき。
これは父のことを指しておっしゃったのですが、彼等は悟りませんでした。

They did not understand that he was speaking to them of the Father.

28 ここにイエス言ひ給ふ『汝ら人の子を挙げしのち、我のそれなるを知り、又わが己によりて何事をも為さず、ただ父の我に教へ給ひしごとく、此等のことを語りたるを知らん。
ここにイエスは言い給う『あなた達は、人の子を挙げたあと、私がそれであることを知り、また、私が自分勝手には何事もせず、ただ、父が私にお教えになったように、これらの事を語ったのだと知るでしょう。

Then Jesus said, "When you lift up the Son of Man, then you will find out that I am he, and of myself I do nothing, but rather exactly as the Father has taught me, those things I speak.

説明 挙げる とは、十字架にかける ことを指していると思われます。

29 我を遣し給ひし者は、我とともに在(いま)す。我つねに御意に適ふことを行ふによりて、我を独りおき給はず』
私をお遣わしになった人は、私とともにおられます。私が常に御心にかなうことを行うので、私を独りにしてはおかれないのです。
And the one who sent me is continually with me. He has not left me alone, because I always do the things pleasing to him."

30 此等のことを語り給へるとき、多くの人々イエスを信じたり。
イエスがこれらのことをおっしゃったとき、多くの人はイエスを信じました。

As he was speaking these things, many believed in him.

31 ここにイエス己を信じたるユダヤ人に言ひ給ふ『汝等もし常に我が言葉に居らば、真にわが弟子なり。
ここにイエスは、自分を信じたユダヤ人に言い給う『あなた達はもし、常に私の
言葉に居れば、真に私の弟子です。
Jesus was therefore saying to the ones who had believed in him, "If you continue in my word, you are true disciples of mine,

32 また真理を知らん、而して真理は汝らに自由を得さすべし』
また真理を知るでしょう、そして、真理はあなた達に自由を得させるでしょう。

and you will know the truth, and the truth will make you free."

33 かれら答ふ『われはアブラハムの裔(すえ)にして、未だ人の奴隷となりし事なし。如何なれば「汝ら自由を得べし」と言ふか』
彼等は答える『私はアブラハムの
末裔であって、未だ人の奴隷となった事はない。どうして「あなた達は自由を得るでしょう」と言うのですか。』
They responded to him, "We are seed of Abraham, and to no one have we ever been enslaved. How do you mean, that we will become free?"

34 イエス答へ給ふ『まことに誠に汝らに告ぐ、すべて罪を犯す者は罪の奴隷なり。
イエスは、答え給う『誠に誠にあなた達に告げる、すべて罪を犯す人は、罪の奴隷です。

Jesus answered them, "Truly, truly I say to you, everyone doing sin is a slave of sin.

35 奴隷はとこしへに家に居らず、子は永遠に居るなり。 奴隷は永遠には家にいない、子は永遠にいるのです。
And the slave does not abide in the house in perpetuity; the Son abides in perpetuity.

36 この故に子もし汝らに自由を得させば、汝ら実に自由とならん。
この故に、子がもしあなた達に自由を得させれば、あなた達は実に自由となるでしょう。

If therefore the Son should make you free, you will be free indeed.

37 我は汝らがアブラハムの裔なるを知る、されど我が言葉汝らの衷(うち)に留らぬ故に、我を殺さんと謀る。
私はあなた達がアブラハムの末裔であることを知っている、しかし、私の言葉があなた達の中に留まらないので、私を殺そうと謀っている。
I know that you are seed of Abraham; yet you are trying to kill me, because my word has no room in you.

38 我はわが父の許にて見しことを語り、汝らは又汝らの父より聞きしことを行ふ』
The things that I have seen with the Father, I speak, and you then the things you have heard from your father, you are doing."
私は私の父の許で見たことを語り、あなた達は、あなた達の父から聞いたことを行う。』

39 かれら答へて言ふ『われらの父はアブラハムなり』イエス言ひ給ふ『もしアブラハムの子ならば、アブラハムの業をなさん。
彼等は答えて言う『私達の父はアブラハムです』 イエスは言い給う『もしアブラハムの子ならば、アブラハムの業をするでしょう。

They answered and said to him, "Our father is Abraham." Jesus says to them, "If you were children of Abraham, you would be doing the works of Abraham.

40 然るに汝らは今、神より聴きたる真理を汝らに告ぐる者なる我を殺さんと謀る。アブラハムはかかることを為さざりき。
しかしあなた達は、今、神から聞いた真理をあなた達に告げている私を殺そうと謀っている。アブラハムは
、こんな事をしませんでした。
But as it is, you are trying to kill me, someone who has spoken to you the truth he has heard from God. This, Abraham did not do.

41 汝らは汝らの父の業を為すなり』かれら言ふ『われら淫行によりて生れず、我らの父はただ一人、即ち神なり』
あなた達はあなた達の父の業をなすのです。』 彼等は言う『私たちは淫行からは生まれません、私たちの父はただ一人、即ち神です。』

You are doing the works of your father." They said to him, "We were not born of fornication; we have one Father, even God."

42 イエス言ひ給ふ『神もし汝らの父ならば、汝ら我を愛せん、われ神より出でて来ればなり。我は己より来るにあらず、神われを遣し給へり。
イエスは言い給う『神がもしあなた達の父ならば、あなた達は私を愛するでしょう、私が神から出て来たからです。私は自分から来たのではありません、神が私をお遣わしになったのです。

Jesus said to them, "If God were your father, you would love me, for I went out from God and have arrived here. For neither did I come of myself, but that One sent me.

43 何故わが語ることを悟らぬか、これわが言葉をきくこと能はぬに因る。
どうして私が語ることが分からないのか、これは私の言葉を聞くことができないからです。

What is the reason you do not understand my speech? Because you are not able to tolerate my word.

44 汝らは己が父悪魔より出でて、己が父の欲を行はんことを望む。彼は最初より人殺なり、また真(まこと)その中になき故に真(まこと)に立たず、彼は虚僞(いつはり)をかたる毎に己より語る、それは虚僞者にして虚僞の父なればなり。
あなた達は自分の父なる悪魔から出て、自分の父の欲望を行おうと望む。彼(悪魔)は最初から人殺しです、また
真理がその中にないので、真理に立つことはない、彼は虚偽を語る時、その本性(心底)から語る、彼は虚偽者にして、虚偽の父であるからである。
You are of your father, the Devil, and the yearnings of your father you want to do. That one has been homicidal from the beginning, and in the truth he has never stood still, because there is no truth in him. When he speaks a lie, he is speaking from his own things, for he is a liar, and the father of the lie.

45 然るに我は真を告ぐるによりて、汝ら我を信ぜず、 そして、私が真理を告げるので、あなた達は私を信じない。
So I, because I am saying the truth, you do not believe me.

46 汝等のうち誰か我を罪ありとして責め得る。われ真を告ぐるに、我を信ぜぬは何故ぞ。
あなた達のうちだれが私を罪ありとして責めることがてぎますか。私が真理を告げるのに、私を信じないのはどうしてか?

Who of you is convicting me of a sin? If I am saying the truth, why is it you do not believe me?

47 神より出づる者は神の言葉をきく、汝らの聴かぬは神より出でぬに因る』
神より出る者は神の言葉ょ聞く、あなた達が聞かないのは神から出ていないからです。
The ones who are of the Father hear the statements of the Father. This is why you do not hear; you are not of God."

48 ユダヤ人こたへて言ふ『汝はサマリヤ人にて悪鬼に憑かれたる者なりと、我らが云へるは宜(うべ)ならずや』
ユダヤ人が答えて言う『あなたはサマリヤ人で、悪鬼に憑かれている者だと、私たちが言うのは尤もではないか』

The Jews answered and said to him, "Do we not rightly say that you are a Samaritan, and have a demon?"

49 イエス答へ給ふ『われは悪鬼に憑かれず、反つて我が父を敬ふ、汝らは我を軽んず。
イエスは答え給う『私は悪鬼に憑かれていない、
逆に私の父を敬っている、あなた達は私を軽んじる。
Jesus answered, "I do not have a demon. Quite the opposite, I am honoring my Father. And you are dishonoring me.

50 我はおのれの栄光を求めず、之を求めかつ審判(さばき)し給ふ者あり。
私は自分の栄光を求めない、
これを求め、かつ審判されるお方がいる。
It is not me seeking my glory. There is One seeking, and judging.

51 誠にまことに汝らに告ぐ、人もし我が言葉を守らば、永遠に死を見ざるべし』
誠に誠にあなた達に告げる、人がもし私の言葉を守れば、永遠に死を見ないでしょう。

Truly, truly I say to you, If someone follows my word, death he will by no means see, into all time."

52 ユダヤ人いふ『今ぞ汝が悪鬼に憑かれたるを知る。アブラハムも預言者たちも死にたり、然るに汝は「人もし我が言葉を守らば、永遠に死を味はざるべし」と云ふ。
ユダヤ人が言う『今こそあなたが悪鬼に憑かれているのが分かる。アブラハムも預言者達も死にました、しかし、あなたは「人がもし私の言葉を守れば、永遠に死を味わないでしょう」と言う。

The Jews said to him, "Now we know that you have a demon. Abraham died, and also the Prophets, and you say, 'If someone follows my word, death he will by no means experience, into all time.'

53 汝われらの父アブラハムよりも大(おほい)なるか、彼は死に、預言者たちも死にたり、汝はおのれを誰とするか』
あなたは私たちの父アブラハムよりも偉大なのか、彼は死に、預言者達も死にました、あなたは自分が誰というのか』
Are you greater than our forefather Abraham, who died? And the Prophets also died. What sort of man do you reckon yourself?"

54 イエス答へ給ふ『我もし己に栄光を帰せば、我が栄光は空し。我に栄光を帰する者は我が父なり、即ち汝らが己の神と称ふる者なり。
イエスが答え給う『私がもし自分に栄光を帰すれば、私の栄光は虚しい。私に栄光を帰する人は私の父です、すなわち、あなたたちが自分の神だと称えている人です。

Jesus answered, "If I glorify myself, that glory of mine is worthless. My Father is the one glorifying me, the one that you say is your God.

55 然るに汝らは彼を知らず、我は彼を知る。もし彼を知らずと言はば、汝らの如く僞者(いつわりもの)たるべし。されど我は彼を知り、且その御言葉を守る。
しかしあなた達は彼を知らず、私は彼を知っている。もし私が彼を知らないと言えば、あなた達のように私は偽りものでしょう。しかし、私は彼を知っており、かつそのみ言葉を守ります。
And you have never known him, but I know him. Now if I were to say that I do not know him, I would be a liar like you. But I do know him, and his word I am following.

56 汝らの父アブラハムは、我が日を見んとて楽しみ且これを見て喜べり』
あなた達の父アブラハムは、私の日を見ようとして楽しみ、かつ、これを見て喜びました』

Abraham, your forefather, made exultation yearning to see my day. And he saw it, and was thrilled."

57 ユダヤ人いふ『汝未だ五十歳にもならぬにアブラハムを見しか』
ユダヤ人は言う『あなたは未だ五十歳にもならないのに、アブラハムを見たのか』
The Jews therefore said to him, "You are not yet fifty, and you have beheld Abraham?"

58 イエス言ひ給ふ『まことに誠に汝らに告ぐ、アブラハムの生れいでぬ前より我は在るなり』
イエスは言い給う『誠に誠にあなた達に告げる、アブラハムの生まれ出るより前から私は存在する』

Jesus said to them, "Truly, truly I say to you, before Abraham was, I am."

59 ここに彼ら石をとりてイエスに擲(なげう)たんとしたるに、イエス隠れて宮を出で給へり。
ここで彼らが石をとってイエスに投げようとしたので、イエスは隠れて宮を出られました。
Then they picked up stones to throw at him. But Jesus hid himself, and went forth from the temple.

   

第9章

01 イエス途(みち)往くとき、生れながらの盲人(めしい)を見給ひたれば、
イエスが道行くとき、生まれながらの盲人を御見かけになったので、

And as he was going along, he saw a man blind from birth.

02 弟子たち問ひて言ふ『ラビ、この人の盲目にて生れしは、誰の罪によるぞ、己のか、親のか』
弟子たちが問うて言う『ラビよ、この人が盲目で生まれたのは、誰の罪によるのか、自分のか、親のか』

And his disciples queried him, saying, "Rabbi, who sinned, this man or his parents, that he would be born blind?"

03 イエス答へ給ふ『この人の罪にも親の罪にもあらず、ただ彼の上に神の業の顕れん為なり。
イエスが答え給う『この人の罪でも親の罪でもない、ただ彼の上に神の業が現れる為です。

Jesus answered, "Neither that this man sinned, nor his parents, but that the works of God might be displayed in him.

04 我を遣し給ひし者の業を我ら昼の間になさざる可からず。夜きたらん、その時は誰も働くこと能はず。
私をお遣わしになった人の業を私たちは昼の間にしないといけない。夜が来るでしょう、その時は誰も働くことができない。
We must be working at the works of him who sent me, while it is day. Night is coming, when no one can work.

05 われ世にをる間は世の光なり』  私は世にいる間は、世の光です。
As long as I am in the world, I am the light of the world."

06 かく言ひて地に唾(つばき)し、唾(つばき)にて泥をつくり、之を盲人の目にぬりて言ひ給ふ、
こう言って地に唾し、唾で泥をつくり、これを盲人の目に塗って言い給う、

When he had said these things, he spit on the ground, and made mud with the saliva, and rubbed the mud on the man's eyes.

07 『ゆきてシロアム(釈けば遣されたる者)の池にて洗へ』乃ちゆきて洗ひたれば、見ゆることを得て帰れり。
『行ってシロアム(訳すと 遣わされた者)の池で洗え』 即ち行って洗ったところ、
見えることが出来て帰った。
And he said to him, "Go, wash in the pool of 'Siloam' " (which when translated is "Sent"). He went therefore and washed, and came back seeing.

08 ここに隣人および前に彼の乞食なるを見し者ども言ふ『この人は坐して物乞ひゐたるにあらずや』
ここに隣人および以前に彼が乞食であることを見た人達が言う『この人は座って物乞いしていたのではないか』

His neighbors therefore, and those who had previously observed him being a beggar, were saying, "Isn't this the man usually sitting and begging?"

09 或人は『それなり』といひ、或人は『否、ただ似たるなり』と言ふ。かの者『われはそれなり』と言ひたれば、
或る人は『それです』と言い、或る人は『違う、ただ似ているんです』と言う。彼の人は『私がそれです』と言ったので、

Some were saying, "This is the same man." Others were saying, "No; he only looks like him." He himself kept saying, "I am the one."

10 人々言ふ『さらば汝の目は如何にして開きたるか』
人々は言います『そうならあなたの目はどうして開いたのですか』

They were saying therefore to him, "How were your eyes opened?"

11 答ふ『イエスといふ人、泥をつくり我が目に塗りて言ふ「シロアムに往きて洗へ」と、乃ち往きて洗ひたれば、物見ることを得たり』
彼は答えます『イエスという人が、泥を作り私の目に塗って言います「シロアムに行って洗え」と、すぐに行って洗いましたので、ものを見ることができました』

He answered, "The man named Jesus made mud and rubbed my eyes with it, and he told me, 'Go to Siloam and wash.' So when I went and washed, I saw again."

12 彼ら『その人は何所に居るか』と言へば『知らず』と答ふ。
彼等が『その人はどこにいるか』と言えば、彼は『知らない』と答える。

And they said to him, "Where is that man? He says, "I don't know."

13 人々さきに盲目なりし者をパリサイ人らの許に連れきたる。
人々は、先に盲目だった人を、パリサイ人の許に連れてきました。

And they take him to the Pharisees, the man who had once been blind.

14 イエスの泥をつくりて其の人の目をあけし日は安息日なりき。
イエスが泥を作ってその人の目を開けた日は安息日でした。

And the day on which Jesus had made mud and opened his eyes had been a Sabbath.

15 パリサイ人らも亦いかにして物見ることを得しかと問ひたれば、彼いふ『かの人わが目に泥をぬり、我これを洗ひて見ゆることを得たり』
パリサイ人達も又、どうして物を見ることが出来たかと問うたので、彼は言う『かの人が私の目に泥を塗り、私はこれを洗って見えることができました』

So again, the Pharisees also asked him how he came to see. And he told them, "He put mud on my eyes, and I washed, and now I see."

16 パリサイ人の中なる或人は『かの人、安息日を守らぬ故に、神より出でし者にあらず』と言ひ、或人は『罪ある人いかで斯かる徴をなし得んや』と言ひて互に相争ひたり。
パリサイ人の中の或る人は『かの人は、安息日を守らないので、神から出た人ではない』と言い、或る人は『罪ある人が、どうして徴をなすことができるのか』と言って、互いに相争いました。

Some of the Pharisees therefore were saying, "This man is not from God, because he does not keep the Sabbath." But others were saying, "How can a sinful man do such miracles?" So there was a split among them.

17 ここにまた盲目なりし人に言ふ『汝の目をあけしに因り、汝は彼に就きて如何にいふか』彼いふ『預言者なり』
ここにまた、彼等は盲目だった人に言う『あなたの目を開けたことで、あなたは彼についてどう言いますか』 彼は言う『預言者です。』

Then they are talking to the blind man again: "What do you say about him? For it was your eyes he opened." And he said, "He is a prophet."

18 ユダヤ人ら、彼が盲目なりしに見ゆるやうになりしことを、未だ信ぜずして、目の開きたる人の両親を呼び、
ユダヤ人達は、彼が盲目だったのに見えるようになったことを、未だ信じないで、目が開いた人の両親を呼び、

The result was the Jews did not believe about him that he used to be blind and then saw; until they summoned the parents of the one who had received his sight.

19 問ひて言ふ『これは盲目にて生れしと言ふ汝らの子なりや、さらば今いかにして見ゆるか』
問うて言う『これは盲目にて生まれたというあなた達の子ですか、そうなら、今どうして見えるのか』
And they questioned them, saying, "Is this your son, the one you say was born blind? And if so, how does he now see?"

20 両親こたへて言ふ『かれの我が子なることと、盲目にて生れたる事とを知る。
両親は答えて言う『彼が私の子であることと、盲目にて生まれたことを知っています。

His parents therefore answered and said, "We know that this is our son, and that he was born blind.

21 されど今いかにして見ゆるかを知らず、又その目をあけしは誰なるか、我らは知らず、彼に問へ、年長けたれば自ら己がことを語らん』
しかし今どうして見えるかは知りません、又、その目を開けたのは誰であるか、私たちは知りません、彼に問いなさい、年が長けているので自分で自分のことを語るでしょう』

But how he now sees, we do not know. Or who opened his eyes, we do not know. Ask him; he is of age. He will speak for himself."

22 両親のかく言ひしはユダヤ人を懼れたるなり。ユダヤ人ら相議りて『若しイエスをキリストと言ひ顕す者あらば、除名すべし』と定めたるに因る。
両親がこう言ったのは、ユダ人を恐れたからです。ユダヤ人達は、相はかって『もしイエスをキリストと言い表す人がいれば、除名すべきである』と定めたからです。

His parents said these things because they were fearing the Jews. For the Jews had already decided that anyone who acknowledged Him to be the Christ would be put out of the synagogue.

23 両親の『かれ年長けたれば彼に問へ』と云へるは此の故なり。
両親が『彼は年が長けているので、彼に問え』と言ったのはこの為です。

This is why his parents said, "He is of age; ask him."

24 かれら盲目なりし人を再び呼びて言ふ『神に栄光を帰せよ、我等はかの人の罪人たるを知る』
彼等は盲目だった人を再び呼んで言う『
神に栄光を帰して真実を言いなさい、私たちは、彼が罪人であることを知っている』
Then the man who had been blind they summoned a second time. And they said to him, "Give credit to God. We know that this man is sinful."

25 答ふ『かれ罪人なるか、我は知らず、ただ一つの事をしる、即ち我さきに盲目たりしが、今見ゆることを得たる是なり』
答える『彼が罪人であるかどうか、私は知らない、ただ一つのことを知っています。つまり、私は以前に盲目だしたが、今、見ることを得たことこれです。

He then answered, "Whether he is sinful, I do not know. One thing I know: Whereas I used to be blind, now I see."

26 彼ら言ふ『かれは汝に何をなししか、如何にして目をあけしか』
彼等は言う『彼はあなたに何をしましたか、どうして目を開けたのですか』

They said therefore to him, "What did he do to you? How did he open your eyes?"

27 答ふ『われ既に汝らに告げたれど聴かざりき。何ぞまた聴かんとするか、汝らもその弟子とならんことを望むか』
答える『私は既にあなた達に告げたけれど聞かなかった。何故また聞こうとするのか、あなた達もその弟子になりたいと望むのか』
He answered them, "I told you already, and you didn't listen. Why do you want to hear it again? Do you want to become his disciples too?"

28 かれら罵りて言ふ『汝は其の弟子なり、我等モーセの弟子なり。
彼等は罵って言う『あなたはその弟子です、私たちはモーゼの弟子です。

And they ridiculed him and said, "You are the disciple of that one. We are disciples of Moses.

29 モーセに神の語り給ひしことを知れど、此の人の何所よりかを知らず』
私たちはモーセに神がお語りになったことは知っているが、この人が何処から来たかを知らない』
We know for sure that God has spoken to Moses; but this fellow, we don't know where he comes from."

30 答へて言ふ『その何所よりかを知らずとは怪しき事なり、彼わが目をあけしに。
答えて言う『
その何処から来たかを知らないとは不思議な事です、彼は私の目を開けたのに。
The man answered and said to them, "Well, there certainly is something strange in this, that you don't know where he comes from, and he opened my eyes.

31 神は罪人に聴き給はねど、敬虔にして御意をおこなふ人に聴き給ふことを我らは知る。
神は罪びとにはお聞きにならないが、敬虔にして御心を行う人にはお聞きになることを、私たちは知っている。
We know that God does not hear the sinful. But if someone is God-fearing, and practicing his will, this kind he hears.

32 世の太初(はじめ)より、盲目にて生れし者の目をあけし人あるを聞きし事なし。
この世の初めから、盲目で生まれた人の目を開けたひとがいるとは聞いたことがない。

Since time began, reports have not been heard that someone opened the eyes of one born blind.

33 かの人もし神より出でずば、何事をも為し得ざらん』
あの人が、もし神より
出ないなら、何事をもできないでしょう』
If this man were not from God, he would not have been able to do anything."

34 かれら答へて『汝全く罪のうちに生れながら、我らを教ふるか』と言ひて、遂に彼を追ひ出せり。
彼等は答えて『あなたは全く罪のうちに生まれながら、我らを教えるのか』と言って、遂に彼を押し出しました。

They answered and said to him, "You were born totally in sin, and you are teaching us?" Then they threw him out.

35 イエスその追ひ出されしことを聞き、彼に逢ひて言ひ給ふ『汝人の子を信ずるか』
イエスは、その人が追い出されたことを聞いて、彼に会って言い給う『あなたは人の子を信じますか』

Jesus heard that they had thrown him out, and finding him, he said, "Do you believe in the Son of Man?"

36 答へて言ふ『主よ、それは誰なるか、われ信ぜまほし』 答えて言う『主よ、それは誰ですか、私は信じたいです』
That one answered and said, "And who is he, sir, so that I may believe in him."

説明 まほし は、したい、してほしい という希望を表す助動詞で、動詞の未然形につきます。

37 イエス言ひ給ふ『汝彼を見たり、汝と語る者はそれなり』
イエスが言い給う『あなたは彼を見ました、あなたと語っている人がそれです』

Jesus said to him, "Not only have you seen him, but he is the one talking with you."

38 ここに彼『主よ、我は信ず』といひて拝せり。 ここに彼は『主よ、私は信じます』と言って、拝みました。
And he said, "I believe, Lord." And he worshipped him.

39 イエス言ひ給ふ『われ審判の為にこの世に来れり。見えぬ人は見え、見ゆる人は盲目とならん為なり』
イエスは言い給う『私は審判のためにこの世に来ました。見えない人は見え、見える人は盲目となるためです』

And Jesus said, "For judgment I have come into this world, so that those not seeing may see, and that those seeing, may become blind."

40 パリサイ人の中イエスと共に居りし者、これを聞きて言ふ『我らも盲目なるか』
パリサイ人の中のイエスと共に居た人が、これを聞いて言う『私たちも盲目ですか』

Some of the Pharisees heard these words, some who were with him, and they said to him, "And us, we are not blind, are we?"

41 イエス言ひ給ふ『もし盲目なりしならば、罪なかりしならん、されど見ゆと言ふ汝らの罪は遺れり』
イエスは言い給う『もし盲目だったならば、罪はなかったでしょう、しかし、見えるというあなた達の罪は残っています』
Jesus said to them, "If you were blind, you would have no sins. But as you are now saying, 'We see,' your sins remain.

   

第10章

01 『まことに誠に汝らに告ぐ、羊の檻に門より入らずして、他より越ゆる者は、盗人なり、強盗なり。
『誠に誠にあなた達に告げる、羊の檻に門から入らないで、ほかから超える人は、盗人です、強盗です。

"Truly, truly I say to you, someone not entering the sheep fold through the door, but instead climbing up another way, that one is a thief and a bandit.

02 門より入る者は、羊の牧者(ひつじかい)なり。  門から入る人は、羊飼いです。
But the one entering through the door, is the shepherd of the sheep.

03 門守(かどもり)は彼のために開き、羊はその声をきき、彼は己の羊の名を呼びて牽きいだす。
門番は羊飼いのために開き、羊はその声を聞き、羊飼いは自分の羊の名前を呼んで引っぱり出します。
The doorkeeper opens for this one, and the sheep hear his voice. And he calls his own sheep by name, and leads them forth.

04 ことごとく其の羊をいだしし時、これに先だちゆく、羊その声を知るによりて従ふなり。
ことごとく羊を出した時、これに先導して行きます、羊はその声を知っているので従うのです。

When he has brought out all his own, he goes on before them, and the sheep follow him, because they know his voice.

05 他の者には従はず、かえって逃ぐ、他の者どもの声を知らぬ故なり』
他の者には従わず、かえって、逃げます、他の者たちの声を知らないからです。
But a stranger they will not follow, but will flee from him, because they do not know the voice of strangers."

06 イエスこの譬(たとへ)を言ひ給へど、彼らその何事をかたり給ふかを知らざりき。
イエスはこのたとえをおっしゃいましたが、彼等はそれが何事をお語りになったかが分かりませんでした。
This parable Jesus told them, but they did not understand what the principles were that he was speaking to them.

07 この故にイエス復(また)いひ給ふ『まことに誠に汝らに告ぐ、我は羊の門なり。
この故にイエスは又言い給う『誠に誠にあなた達に告げる、私は羊の門である。

Again therefore Jesus said to them, "Truly, truly I say to you, I am the door of the sheep.

08 すべて我より前に来りし者は、盗人なり、強盗なり、羊は之に聴かざりき。
すべて私の前に来た者は、盗人である、強盗である、羊はこれを聞かなかった。

All who came before me are thieves and bandits; but the sheep did not hear them.

09 我は門なり、おほよそ我によりて入る者は救はれ、かつ出入をなし、草を得べし。
私は門である、およそ私によって入る者は救われ、かつ出入りして、草を得るでしょう。

I am the door. If anyone enters through me, he will be saved, and will go in and go out, and find pasture.

10 盗人のきたるは盗み、殺し、亡さんとするの他なし。わが来るは羊に生命を得しめ、かつ豊に得しめん為なり。
盗人が来るのは、盗み、殺し、滅ぼそうとする
以外にない。わたしが来るのは羊に命を得させ、かつ豊に得させるためである。
The thief does not come, except to steal, and to kill, and to ruin. I have come so they might have life, and have it more.

11 我は善き牧者なり、善き牧者は羊のために生命を捨つ。  私は善い羊飼いである、善い羊飼いは羊の為に命を捨てる。
"I am the good shepherd. The good shepherd lays down his life for the sheep.

12 牧者ならず、羊も己がものならぬ雇人は、豺狼(おほかみ)のきたるを見れば羊を棄てて逃ぐ、――豺狼は羊をうばひ且ちらす――
羊飼いでなく、羊が自分のものでない雇い人は、狼が来るを見れば羊を捨てて逃げる、――狼は羊を奪いかつ追い散らす――
The wage earner, not being a shepherd, and for whom the sheep are not his own, sees the wolf coming and abandons the sheep and flees, and the wolf seizes them and scatters them.

13 彼は雇人にて、その羊を顧みぬ故なり。 彼は雇い人であり、その羊を顧みないためである。
For he is a wage earner, and it matters not to him about the sheep.

14 我は善き牧者にして、我がものを知り、我がものは我を知る、
私は善い羊飼いであり、私のもの(羊)を知り、私のもの(羊)は私を知っている、

"I am the good shepherd, and I know mine, and mine know me.

15 父の我を知り、我の父を知るが如し、我は羊のために生命を捨つ。
父が私を知り、私が父を知っているのと同じである、私は羊のために命を捨てる。
Just as the Father knows me, and I know the Father. And I lay down my life for the sheep.

16 我には亦この檻のものならぬ他の羊あり、之をも導かざるを得ず、彼らは我が声をきかん、遂に一つの群ひとりの牧者となるべし。
私には又この檻のものではない他の羊がいる、これをも導かざるを得ない、彼等は私の声を聞くでしょう、ついには一つの群れ、一人の羊飼い
となるでしょう。
Other sheep I also have, which are not of this fold; those also I am to bring, and my voice they will hear, and the result will be one flock, one shepherd.

17 之によりて父は我を愛し給ふ、それは我ふたたび生命を得んために生命を捨つる故なり。
これによって父は私をお愛しになる、それは私が再び命を得るために命を捨てるからです。

For this my Father loves me, that I lay down my life, such that I will take it up again.

説明 捨つ は、動詞で、捨てる の意。下二段活用(て、て、つ、つる、つれ、てよ)

18 人これを我より取るにあらず、我みづから捨つるなり。我は之をすつる権あり、復これを得る権あり、我この命令をわが父より受けたり』
人がこの命を私から取るのではない、私が自ら捨てるのです。私にはこれを捨てる権利があり、また、これを得る権利がある。私はこの命令を私の父から受けました。

No one takes it from me; I lay it down of myself. I have authority to lay it down, and I have authority to take it up again; this order I received from my Father.

19 これらの言葉によりて復ユダヤ人のうちに紛争(あらそひ)おこり、  これらの言葉によって又ユダヤ人のうちに紛争が起こり
Because of these words, there was again a split among the Jews.

20 その中なる多くの者いふ『かれは悪鬼に憑かれて気狂へり、何ぞ之にきくか』
その中にいる多くの者が言う『彼は
悪鬼に憑かれて気が狂った、どうして彼に聞くのか』
Many of them were saying, "He has a demon, and he's crazy. Why are you listening to him?"

21 他の者ども言ふ『これは悪鬼に憑かれたる者の言葉にあらず、悪鬼は盲人の目をあけ得んや』
Others were saying, "These are not the expressions of someone demonized. Can a demon open the eyes of the blind?"
他の人達は言う『これは悪鬼に憑かれた人の子千葉ではない、悪鬼は盲人の目を開けることができましょうか』

22 その頃エルサレムに宮潔(みやきよめ)の祭あり、時は冬なり。 その頃エルサレムに宮清めの祭りがありました、時は冬です。
Then came the Festival of Dedication at Jerusalem. It was winter,

23 イエス宮の内、ソロモンの廊を歩み給ふに、  イエスは神殿の中、ソロモンの廊下を歩き給うが
and Jesus was walking in the temple, in the Portico of Solomon.

24 ユダヤ人ら之を取囲みて言ふ『何時まで我らの心を惑しむるか、汝キリストならば明白(あらは)に告げよ』
ユダヤ人達が彼を取り囲んで言う『いつまで私たちの心を惑わしめるのか、あなたはキリストなら明白に告げなさい』
Then the Jews surrounded him, and were saying to him, "How long are you keeping our souls in suspense? If you are the Christ, tell us clearly."

25 イエス答へ給ふ『われ既に告げたれど汝ら信ぜず、わが父の名によりて行ふわざは、我に就きて証す。
イエスは答え給う『私は既に告げたけれどあなた達は信じない、私の父の名によって行う業は、私について証しする。

Jesus answered them, "I told you, and you do not believe. The works that I am doing in the name of my Father, these testify for me.

26 されど汝らは信ぜず、我が羊ならぬ故なり。 しかしあなた達は信じない、私の羊でなすからです。
Yet, you are not believing, because you are not of my sheep.

27 わが羊はわが声をきき、我は彼らを知り、彼らは我に従ふ。 私の羊は私の声を聞き、私は彼等を知り、彼等は私に従う。
My sheep hear my voice, and I know them, and they follow me.

28 我かれらに永遠の生命を与ふれば、彼らは永遠に亡ぶることなく、又かれらを我が手より奪ふ者あらじ。
私は彼等に永遠の命を与えたので、彼等は永遠に亡ぶことなく、又、彼等を私の手から奪う者はいないでしょう。

And I give to them eternal life, and they will by no means perish, into all time, and no one will snatch them out my hand.

29 彼らを我にあたへ給ひし我が父は、一切のものよりも大(おほい)なれば、誰にても父の御手よりは奪ふこと能はず。
彼等を私にお与えになった私の父は、一切のものよりも偉大なので、誰によっても父の御手より奪うことはできない。

My Father, the one who gave them to me, he is greater than all, and no one is able to snatch them out of the Father's hand.

30 我と父とは一つなり』   私と父は一つです。』
I and the Father are one."

31 ユダヤ人また石を取りあげてイエスを撃たんとす。  ユダヤ人また石を取り上げてイエスを撃とうとする。
Again, the Jews lifted up stones in order to stone him.

32 イエス答へ給ふ『われは父によりて多くの善き業を汝らに示したり、そのいづれの業ゆゑに我を石にて撃たんとするか』
イエスは答え給う『私は父によって多くの善い技をあなた達に示した、そのいずれの業のゆえに私を石で撃とうとするのか』

Jesus responded to them, "Many good works I have shown you from the Father. For which work of them are you stoning me?"

33 ユダヤ人答ふ『汝を石にて撃つは善きわざの故ならず、涜言(けがしごと)の故にして、汝人なるに、己を神とする故なり』
ユダヤ人が答える『
あなたを石で撃つのは善い業の故ではない、冒涜の言葉の故であって、あなたは人なのに、自分を神とするからです』
The Jews answered him, "Not for good works are we stoning you, but for blasphemy, because you, being a human, are making yourself God."

34 イエス答へ給ふ『汝らの律法(おきて)に「われ言ふ、汝らは神なり」と録(しる)されたるに非ずや。
イエスは答え給う『あなた達の律法に「私は言う、あなた達は神です」と記されて
いるのではないか。
Jesus answered them, "Is it not written in your law, 'I have said, "You are gods"'?

35 かく神の言葉を賜はりし人々を神と云へり。聖書は廃るべきにあらず、
このように神の言葉を賜った人々を神と言いました。聖書は廃れるべきではない。

Why, since he called those to whom the word of God came 'gods,' and the scripture cannot be voided,

36 然るに父の潔め別ちて世に遣し給ひし者が「われは神の子なり」と言へばとて、何ぞ「涜言(けがしごと)を言ふ」といふか。
しかるに父が聖別して世にお遣わしになった者が「私は神の子である」と言ったからといって、どうして「冒涜の言葉を言う」と言うのか。
do you say to the one the Father has consecrated and sent into the world, 'You are blaspheming,' because he said, 'I am the Son of God'?

説明 聖別 もしくは 清め別つ とは、旧約聖書では、神がある使命のために人を選別する意味で使われます。

37 我もし我が父のわざを行はずば、我を信ずな、 私がもし私の父の業を行わないなら、私を信じるな、
If I am not doing the works of my Father, do not believe me.

38 もし行はば、たとひわれを信ぜずとも、その業を信ぜよ。さらば父の我にをり、我の父に居ることを知りて悟らん』
もし行うならば、例え私を信じなくとも、その技を信じなさい。そうすれば父が私にいて、私が父にいることを知って悟るでしょう』
And if I am doing them, even if you do not believe me, believe the works, so that you may acknowledge and know that the Father is in me, and I in the Father."

39 かれらまたイエスを捕へんとせしが、その手より脱れて去り給へり。
彼等はまたイエスを捕らえようとしたが、イエスはその手を逃れてお去りになった。
And again they were trying to arrest him. And he got out of their grasp.

40 かくてイエスまたヨルダンの彼方、ヨハネの最初にバプテスマを施したる所にいたり、そこにとどまり給ひしが、
こうしてイエスはまたヨルダンのかなた、ヨハネが最初に
洗礼を施した所に至り、そこにお留まりになったが、
And he went back to the other side of the Jordan, to the place where John had earlier been baptizing, and he stayed there a while.

41 多くの人みもとに来りて『ヨハネは何の徴(しるし)をも行はざりしかど、この人に就きてヨハネの言ひし事は、ことごとく真なりき』と言ふ。
多くの人が御許に来て『ヨハネはなんの徴しも行わなかったが、この人についてヨハネが言った事は、ことごとく真であった』と言う。
And many came to him. And they were saying, "Though John performed no miraculous sign, everything John said about this man was true."

42 而して多くの人かしこにてイエスを信じたり。 こうして多くの人が彼の地でイエスを信じました。
And many there believed in him.

   

第11章

01 ここに病める者あり、ラザロと云ふ、マリヤとその姉妹マルタとの村ベタニヤの人なり。
ここに病気の人がいます、ラザロと言います、マリヤとその姉妹のマルタの村ベタニアの人です。
Now a certain man was ailing, Lazarus from Bethany, the village of Mary and her sister Martha.

02 此のマリヤは、主に香油をぬり、頭髮にて御足を拭ひし者にして、病めるラザロはその兄弟なり。
このマリアは、主に香油を塗り、頭髪で御足を拭った人であって、病気のラザロはその兄弟です。

And the Mary who anointed the Lord with perfumed ointment and wiped his feet off with her hair, was the one whose brother was ailing.

03 姉妹ら人をイエスに遣して『主、視よ、汝の愛し給ふもの病めり』と言はしむ。
姉妹たちは人をイエスに遣わして『主よ、見てください、あなたのお愛しになる人が病気です』と言わせる。
The sisters therefore sent to him, saying, "Lord, behold, the one you love is ailing."

04 之を聞きてイエス言ひ給ふ『この病は死に至らず、神の栄光のため、神の子のこれに由りて栄光を受けんためなり』
これを聞いてイエスは言い給う『この病気は死に至らない、神の栄光のために、神の子がこれによって栄光を受けるためです』

And when he heard, Jesus said, "This sickness is not to death, but rather for the glory of God, in order that the Son of God be glorified through it."

05 イエスはマルタと、その姉妹と、ラザロとを愛し給へり。
イエスは、マルタと、その姉妹のマリアとラザロとを、お愛しでした。
(But Jesus loved Martha, and her sister, and Lazarus.)

06 ラザロの病みたるを聞きて、その居給ひし所になほ二日とどまり、
ラザロが病気になったのを聞いて、その居られた所になお二日留まり、

When then he heard that he was ailing, at that time he actually remained in the place in which he was, for two days.

07 而してのち弟子たちに言ひ給ふ『われらまたユダヤに往くべし』
そののち弟子達に言い給う『私たちはまたユダヤに行くべきです』
Only then, after this, he says to the disciples, "Let us go back to Judea."

08 弟子たち言ふ『ラビ、この程(ほど)もユダヤ人、汝を石にて撃たんとせしに、またかしこに往き給ふか』
弟子達は言う『ラビよ、この間もユダヤ人が、あなたを石で撃とうとしたのに、また彼の地に行かれるのか』

The disciples are saying to him, "The Jews were just now trying to stone you, and you are going back there?"

09 イエス答へ給ふ『一日に十二時あるならずや、人もし昼あるかば、此の世の光を見るゆゑに躓くことなし。
イエスは答え給う『昼は12時間あるではないか、人がもし昼に歩けば、この世の光を見るので躓くことはない。

Jesus answered, "Are there not twelve hours of day? If someone walks around in the day, he does not stumble, because he sees the light of this world.

10 夜あるかば、光その人になき故に躓くなり』  夜歩けば、光がその人にないので躓くのです』
But if someone walks around in the night, he stumbles, because the light is not with him."

11 かく言ひてまたその後いひ給ふ『われらの友ラザロ眠れり、されど我よび起さん為に往くなり』
こう言ってまたその後言い給う『私たちの友ラザロは眠ってしまった、しかし私はよび起そうとするために行くのです』
He said these things. And after this, he is saying to them, "Our friend Lazarus has fallen asleep, but I am going in order to wake him up."

12 弟子たち言ふ『主よ、眠れるならば癒ゆべし』  弟子達が言う『主よ、眠っているなら癒えるでしょう』
The disciples therefore said to him, "Lord, if he has fallen asleep, that will help him."

13 イエスは彼が死にたることを言ひ給ひしなれど、弟子たちは寢ねて眠れるを言ひ給ふと思へるなり。
イエスは彼が死んだことをおっしゃったのですが、弟子達は寝て眠っていることを言い給うと思ったのです。

But Jesus had spoken of his death, whereas they thought he was speaking of the repose of sleep.

14 ここにイエス明白(あらは)に言ひ給ふ『ラザロは死にたり。  ここにイエスは明白に言い給う『ラザロは死んでしまった。
So then, Jesus said to them plainly, "Lazarus died.

15 我かしこに居らざりし事を汝等のために喜ぶ、汝等をして信ぜしめんとてなり。されど我ら今その許に往くべし』
私は彼の所に居なかったことをあなた達の為に喜ぶ、あなた達を信じさせようとしてです。しかし今私たちはそのもとに行きましょう』

And for your sakes I am glad I was not there, so that you may believe. But let us go to him."

16 デドモと称ふるトマス、他の弟子たちに言ふ『われらも往きて彼と共に死ぬべし』
デドモと名乗るトマス、他の弟子たちに言う『渡井氏達も行って彼と共に死にましょう』

Then Thomas, the one called the Twin, said to the rest of the disciples, "Let us go also, and die with him."

17 さてイエス来り見給へば、ラザロの墓にあること既に四日なりき。
さてイエスが来られてご覧になると、ラザロが墓にあること既に四日でした。

Arriving therefore, Jesus found him already in the tomb four days since.

18 ベタニヤはエルサレムに近くして、二十五丁ばかりの距離なるが、
ベタニヤはエルサレムに近くて、二十五丁ばかりの距離ですが、

Now Bethany was close to Jerusalem, about fifteen stadia apart,

19 数多(あまた)のユダヤ人、マルタとマリヤとをその兄弟の事につき慰めんとて来れり。
数多くのユダヤ人が、マルタとマリヤをその兄弟の事について慰めようとして来ました。
and many of the Jews had come to Martha and Mary, to console them regarding their brother.

20 マルタはイエス来給ふと聞きて出で迎へたれど、マリヤはなほ家に坐し居たり。
マルタはイエスが来られると聞いて出迎えましたが、マリヤはまだ家に座っていました。

When therefore Martha heard that Jesus was coming, she went to meet him; but Mary stayed put in the house.

21 マルタ、イエスに言ふ『主よ、もし此所に在(いま)ししならば、我が兄弟は死なざりしものを。
マルタは、イエスに言う『主よ、
もしここにいらっしゃったなら、私の兄弟は死ななかったのに。
Martha therefore said to Jesus, "Lord, if you had been here, my brother would not have died.

22 されど今にても我は知る、何事を神に願ひ給ふとも、神は与へ給はん』
しかし今でも私は知っています、何事を神にお願いになっても、神はお与えになるでしょう』

Even now, I know that whatever things you ask God for, God will grant you."

23 イエス言ひ給ふ『汝の兄弟は甦へるべし』  イエスは言い給う『あなたの兄弟は甦るでしょう』
Jesus says to her, "Your brother will rise again."

24 マルタ言ふ『をはりの日、復活のときに甦へるべきを知る』
マルタは言う『終わりの日、復活のときに甦るでしょうことを知っています』
Martha says to him, "I know that he will rise again in the resurrection at the last day."

25 イエス言ひ給ふ『我は復活なり、生命なり、我を信ずる者は死ぬとも生きん。
イエスは言い給う『私は復活です、命です。私を信じる人は、死んでも生きるでしょう。
Jesus said to her, "I am the resurrection, and the life. The person who believes in me, even though he dies, will live;

26 凡そ生きて我を信ずる者は、永遠に死なざるべし。汝これを信ずるか』
およそ生きて私を信じる人は、永遠に死なないでしょう。あなたはこれを信じますか』
and everyone who is living and believes in me, will never die. Do you believe this?"

27 彼いふ『主よ然り、我なんぢは世に来るべきキリスト、神の子なりと信ず』
マルタは言う『主よ、はい、私は、あなたがこの世に来られるべきキリスト、神の子であると信じます』
She says to him, "Yes, Lord. I have come to believe that you are the Christ, the Son of God, the one expected to come into the world."

28 かく言ひて後、ゆきて竊(ひそか)にその姉妹マリヤを呼びて『師きたりて汝を呼び給ふ』と言ふ。
こう言ったあと、行ってこっそりその姉妹のマリアを呼んで『師が来られてあなたをお呼びです』と言う。

And having said this she went off, and discreetly invited her sister Mary, as follows, "The Teacher is here, and is asking for you."

29 マリヤ之をきき、急ぎ起ちて御許に往けり。  マリヤはこれを聞き、急いで起きてみもとに行きました。
That one then, when she heard, quickly got up and was coming toward him.

30 イエスは未だ村に入らず、尚(なほ)マルタの迎へし所に居給ふ。
イエスはまだ村に入らず、
まだマルタが出迎えた所にいらっしゃいました。
(Jesus had not yet come into the village, but was still at the place where Martha had met him.)

31 マリヤと共に家に居りて慰め居たるユダヤ人、その急ぎ立ちて出でゆくを見、かれは歎かんとて墓に往くと思ひて後に従へり。
マリヤと共に家にいて慰めていたユダヤ人は、マリヤが急いで立って出て行くのを見て、彼女は嘆こうとして墓に行くと思って後に従いました。

The Jews therefore who were with Mary in the house and consoling her, when they saw how she quickly got up and went out, they followed her, thinking, "She is going to the tomb, to grieve there."

32 かくてマリヤ、イエスの居給ふ所にいたり、之を見てその足下に伏し『主よ、もし此所に在ししならば、我が兄弟は死なざりしものを』と言ふ。
こうしてマリヤは、イエスのいらっしゃる所に来て、これを見てその足元に臥して『主よ、もしここにいらしたなら、私の兄弟は死ななかったのに』と言う。

Mary therefore, when she arrived where Jesus was, fell at his feet when she saw him, saying to him, "Lord, if you had been here, my brother would not have died."

33 イエスかれが泣き居り、共に来りしユダヤ人も泣き居るを見て、心を傷め悲しみて言ひ給ふ、
イエスは、彼女が泣いていて、一緒に来たユダヤ人も泣いているのをみて、心を痛め悲しんで言い給う、

Then Jesus, when he saw her weeping, and the Jews who had come with her weeping, he heaved with deep emotion, and churned inside himself.

34 『かれを何所に置きしか』彼ら言ふ『主よ、来りて見給へ』
『彼をどこに置いたか』 彼等は言う『主よ、来てご覧ください』

And he said, "Where have you laid him?" They are saying to him, "Lord, come and see."

35 イエス涙をながし給ふ。  イエスは涙をお流しになる。
Jesus showed tears.

36 ここにユダヤ人ら言ふ『視よ、いかばかり彼を愛せしぞや』
ここにユダヤ人たちが言う『見よ、どれだけ彼を愛していたことか』
The Jews therefore were saying, "See how he loved him."

37 その中の或者ども言ふ『盲人の目をあけし此の人にして、彼を死なざらしむること能はざりしか』
その中のある人たちが言う『盲人の目を開けたこの人にして、彼を死ななくさせることは出来なかったか』
But some of them said, "Shouldn't he who opened the eyes of the blind man, also have been able to make it so this man would not have died?"

38 イエスまた心を傷めつつ墓にいたり給ふ。墓は洞にして石を置きて塞げり。
イエスはまた心を痛めつつ墓にいらっしゃる。墓は洞穴で、石を置いて塞いでいました。

Then Jesus, again heaving inside himself, arrives at the tomb. And a cave it was, and a stone was there, covering over it.

39 イエス言ひ給ふ『石を除(の)けよ』死にし人の姉妹マルタ言ふ『主よ、彼ははや臭し、四日を経たればなり』
イエスは言い給う『石をのけなさい』
死んだ人の姉妹のマルタが言う『主よ、彼はもはや臭い、四日を経ているのですから』
Jesus says, "Take away the stone." Martha, the sister of the one who was dead, says, "Lord, by now he smells; it is the fourth day."

40 イエス言ひ給ふ『われ汝に、もし信ぜば神の栄光を見んと言ひしにあらずや』
イエスは言い給う『私はあなたに、もし信じれば神の栄光を見るでしょうと言ったではないか』

Jesus says to her, "Did I not tell you, that if you believed, you would see the glory of God?"

41 ここに人々石を除けたり。イエス目を挙げて言ひ給ふ『父よ、我にきき給ひしを謝す。
ここに人々は意思をのけました。イエスは目を上にむけて言い給う『主よ、私をお聞き下さったことを感謝します。

They therefore took away the stone. And Jesus lifted his eyes aboveward, and said, "Father, I thank you, that you have heard me.

42 常にきき給ふを我は知る。然るに斯く言ふは、傍(かたは)らに立つ群衆の為にして、汝の我を遣し給ひしことを之に信ぜしめんとてなり』
常にお聞きくださることを私は知っています。しかしながらこう言うのは、そばに立っている群集の為であって、あなたが私をお遣わしになったことを信じさせようとしてです』
But I already knew that you always hear me. Only for the sake of the crowd standing around did I say this, so that they may believe that it was you who sent me."

43 斯く言ひてのち、声高く『ラザロよ、出で来れ』と呼はり給へば、
こう言ってのち、声高く『ラザロよ、出てきなさい』と呼ばわりなさると、
And having said these things, he shouted out with a loud voice, "Lazarus, come out!"

44 死にしもの布にて足と手とを卷かれたるまま出で来る、顏も手拭(てぬぐひ)にて包まれたり。イエス『これを解きて往かしめよ』と言ひ給ふ。
死んだ人が布で足と手を巻かれたまま出てくる、顔も手拭いで包まれている
。イエスは『これを解いて行かせなさい』と言い給う。
The dead man came out, his feet and hands bound up with bandages, and his face wrapped in a handkerchief. Jesus says to them, "Untangle him and allow him to go."

45 かくてマリヤの許に来りて、イエスの為し給ひし事を見たる多くのユダヤ人、かれを信じたりしが、
こうしてマリヤのもとに来てイエスがなされた事を見た多くのユダヤ人は、彼を信じましたが、

Many of the Jews therefore, of those who had come to Mary and seen what he did, believed in him.

46 或者はパリサイ人に往きて、イエスの為し給ひし事を告げたり。
ある者はパリサイ人のところに行って、イエスが為された事を告げました。

But some of them went to the Pharisees, and told them what things Jesus had done.

47 ここに祭司長・パリサイ人ら議会を開きて言ふ『われら如何に為すべきか、此の人おほくの徴を行ふなり。
ここに祭司長・パリサイ人達は議会を開いて言う『私たちはどうすべきか、ひの人は多くの徴を行うのです。

So the chief priests and the Pharisees assembled a Sanhedrin. And they were saying, "What are we doing, that this man is performing so many signs?

48 もし彼をこのまま捨ておかば、人々みな彼を信ぜん、而してロマ人きたりて、我らの土地と国人とを奪はん』
もし彼をこのまま捨てて置けば、人々はみな彼を信じるでしょう、そうしてローマ人が来て、私たちの土地と人を奪うでしょう。

If we leave him alone like this, everyone will believe in him, and the Romans will come, and take away both our place and our nation."

49 その中の一人にて此の年の大祭司なるカヤパ言ふ『汝ら何をも知らず。
その中の一人で、その年の大祭司であるカヤバが言う『あなたたちは何も知らない。
But one of them, Caiaphas, who was high priest that year, said to them, "You people know nothing.

50 ひとりの人、民のために死にて、国人(くにびと)すべての滅びぬは、汝らの益なるを思はぬなり』
人にの人が民のために死んで、
国の人の全てが滅びないのが、あなたたちの利益であることを考えていないのです。
Neither are you considering how it is expedient for you that one man die for the people, and not the whole nation perish."

51 これは己より云へるに非ず、この年の大祭司なれば、イエスの国人のため、
これは自分から言ったのではない、その年の大祭司であるので、イエスが国の人のために

But this, from himself he did not say. But rather, being high priest that year, he prophesied, that Jesus was about to die for the nation.

52 又ただに国人の為のみならず、散りたる神の子らを一つに集めん為に死に給ふことを預言したるなり。
また、ただ国の人の為だけでなく、散らばっている神の子たちを一つに集めようとするために死に給うことを予言したのです。

And not for the nation only, but such that the children of God scattered about, he would gather also, into one people.

53 彼等この日よりイエスを殺さんと議(はか)れり。 彼等はこの日からイエスを殺そうと謀りました。
Thus from that time on they were resolved that they would kill him.

54 されば此の後イエス顕(あらは)にユダヤ人のなかを歩み給はず、此所を去りて、荒野にちかき所なるエフライムといふ町に往き、弟子たちと共に其所に留り給ふ。
そこでこの後イエスは公然とはユダヤ人の中を御歩きにならず、この場所を去って、荒れ野に近い所であるエフライムという町に行って、弟子たちとともにそこにお留まりになる。

Therefore, Jesus no longer walked openly among the Jews, but departed from there to an area next to the desert, to a town called Ephraim, and there he stayed, along with his disciples.

55 ユダヤ人の過越の祭近づきたれば、多くの人々身を潔めんとて、祭のまへに田舍よりエルサレムに上れり。
ユダヤ人の過越しの祭りが近づいたので、多くの人達を清めようと、祭りの前に田舎からエルサレムにのぼりました。

But then the Passover of the Jews was near, and many went up to Jerusalem from out of the country before the Passover, to purify themselves.

56 彼らイエスをたづね、宮に立ちて互に言ふ『汝ら如何に思ふか、彼は祭に来らぬか』
彼等はイエスを訪ね、宮殿に立って互いに言う『あなたたちはどう思うか、イエスは祭りに来ないか』

They were watching for Jesus therefore, and speaking with one another, as they stood in the temple, "How does it seem to you? That he is not coming to the festival at all?"

57 祭司長・パリサイ人らは、イエスを捕へんとて、その在所(ありか)を知る者あらば、告げ出づべく預(かね)て命令したりしなり。
祭司長・パイサイ人達は、イエスを捕らえようとして、その居所を知る人がいれば、告げ出るように予め命令していたのです。
Now the chief priests and the Pharisees had given orders, that if anyone knew where he was, he should report it, so that they might arrest him.

     

第12章

01 過越の祭の六日前に、イエス、ベタニヤに来り給ふ、ここは死人の中より甦へらせ給ひしラザロの居る所なり。
過越しの祭りの六日前に、イエスは、ベタニヤにおいでになる、ここは死人の中から蘇らせられたラザロのいる所です。

Then, six days before the Passover, Jesus came to Bethany, where Lazarus was, whom Jesus had raised from the dead.

02 此所にてイエスのために饗宴を設け、マルタは事(つか)へ、ラザロはイエスと共に席に著ける者の中にあり。
ここでイエスのために夕食を用意し、マルタは給仕し、ラザロは、イエスと共に席についていた人の中にいます。
So they made a supper for him there, and Martha was serving, and Lazarus was one of those reclining with him.

03 マリヤは価高き混りなきナルドの香油一斤を持ち来りて、イエスの御足にぬり、己が頭髮にて御足を拭ひしに、香油のかをり家に満ちたり。
マリヤは高価で混じりの無いナルドの香油一斤を持ってきて、イエスの御足に塗り、自分の頭髪で三足を拭いましたので、香油の香りが家中に満ちました

Then Mary, having taken a litre of expensive ointment of pure oil of nardroot, anointed the feet of Jesus, and with her hair, she wiped his feet. And the house was filled with the smell of the ointment.

04 御(み)弟子の一人にて、イエスを売らんとするイスカリオテのユダ言ふ、
弟子の
一人で、イエスを売ろうとするイスカリオテのユダが言う、
But Judas the Keriothite, one of his disciples, the one about to betray him, says,

05 『何ぞこの香油を三百デナリに売りて、貧しき者に施さざる』
『どうしてこの香油を三百デナリで売って、貧しい人に施さないのですか』
"Why was this ointment not sold for three hundred denarii and given to the poor?"

06 かく云へるは貧しき者を思ふ故にあらず、おのれ盗人にして、財嚢(かねいれ)を預(あづか)り、その中に納むる物を掠(かす)めゐたればなり。
こう言うのは貧しい人を思うからではない。自分が盗人であって、
金袋を預かり、その中に納まっている物を掠め取っていたからです。
But he said this not because it mattered to him about the poor, but because he was a thief, and having charge of the moneybag, he would steal from what was put in.

07 イエス言ひ給ふ『この女の為すに任せよ、我が葬りの日のために之を貯へたるなり。
イエスは言い給う『この女の為すに任せなさい、私の葬りの日のためにこれを貯えていたのです。

Jesus said therefore, "Leave her alone. It was that she kept it for the day of my burial.

08 貧しき者は常に汝らと共に居れども、我は常に居らぬなり』
貧しい者は常にあなた達の通りいるけれども、私は常にはいないのです』

The poor you always have with you, but me, you do not always have."

09 ユダヤの多くの民ども、イエスの此所に居給ふことを知りて来る、これはイエスの為のみにあらず、死人の中より甦へらせ給ひしラザロを見んとてなり。
ユダヤの多くの民達が、イエスがここにいらっしゃることを知って来る、これはイエスの為だけではなく、死人の中から甦らせ給ったラザロを見ようとしてです。

Then the great crowd of the Jews found out that he was there, and they came, not only because of Jesus, but also that they might see Lazarus, whom he had raised from the dead.

10 かくて祭司長ら、ラザロをも殺さんと議る。 かくして祭司長達は、ラザロも殺そうと謀る。
So the chief priests resolved that they would kill Lazarus also,

11 彼のために多くのユダヤ人さり往きてイエスを信ぜし故なり。
彼のために多くのユダヤ人が去って行ってイエスを信じたからです。

for many of the Jews were going out because of him, and then believing in Jesus.

12 明くる日、祭に来りし多くの民ども、イエスのエルサレムに来り給ふをきき、
あくる日、祭りに来た多くの民達は、イエスがエルサレムに来ておられるのを聞いて、

The next day, the great crowd that had come for the festival, hearing that Jesus is arriving into Jerusalem,

13 棕梠(しゅろ)の枝をとりて出で迎へ、『「ホサナ、讃(ほ)むべきかな、主の御名によりて来る者」イスラエルの王』と呼はる。
シュロの枝を取って出迎え、『「
ホサナ、祝福あれ、主の御名によって来る人に」 イカラエルの王』と呼ばわる。
took the fronds of palm trees, and went out into a merging with him. And they were crying out: "Hosanna! "Blessed is he who comes in the name of the Lord, the king of Israel!’

14 イエスは小驢馬(ころば)を得て之に乘り給ふ。これは録(しる)して、
イエスは小さなロバを入手してこれに乗り給う。これは記録に

And Jesus, having found a young donkey, took his seat upon it, just as it is written:

15 『シオンの娘よ、懼(おそ)るな。視よ、汝の王は驢馬の子に乘りて来り給ふ』と有るが如し。
『シオンの娘よ、
恐れるな。見よ、あなたの王はロバの子に乗っていらっしゃる』とあるように。
"Fear not, O daughter of Zion; Behold, your king is coming sitting on the foal of a donkey."

16 弟子たちは最初これらの事を悟らざりしが、イエスの栄光を受け給ひし後に、これらの事のイエスに就きて録(しる)されたると、人々が斯く為ししとを思ひ出せり。
弟子達は最初これらの事を悟らなかったが、イエスが栄光をお受けになった後に、これらの事がイエスについて書き記されたことと、人々が
そのように為したことを思い出しました。
These things his disciples did not know at first, but once Jesus was glorified, then they remembered that these things had been written in reference to him, and that these things they had done to him.

17 ラザロを墓より呼び起し、死人の中より甦へらせ給ひし時に、イエスと共に居りし群衆、証をなせり。
イエスがラザロを墓から呼び起こし、死人の中から蘇へらせになった時、イエスと共にいた群衆は、証ししました。

The crowd therefore, the one that had been with him when he called Lazarus from the tomb and raised him from the dead, had been bearing witness.

18 群衆のイエスを迎へたるは、かかる徴を行ひ給ひしことを聞きたるに因りてなり。
群衆が
イエスを迎えたのは、このような徴を行いになったことを聞いたことによってなのです。
Because of this the crowd had come out to join him, that they had understood him to have done this sign.

19 パリサイ人ら互に言ふ『見るべし、汝らの謀ることの益なきを。視よ、世は彼に従へり』
パリサイ人達は互いに言う『見なさい、あなた達の謀ることが無駄なことを。見よ、世間は彼に従った』

Then the Pharisees said to each other, "Observe, that you are not prevailing at all. Behold, the world has gone after him!"

20 礼拝せんとて祭に上りたる者の中に、ギリシヤ人数人ありしが、
礼拝しようとして祭りに上ってきた者の中に、ギリシア人が数人いましたが、

And among those going up to worship at the festival, were some Greeks.

21 ガリラヤなるベツサイダのピリポに来り、請ひて言ふ『君よ、われらイエスに謁えんことを願ふ』
ガリラヤにあるベツサイダのピリポの所に来て、請うて言う『君、私たちはイエスに拝謁したいと思います』
These, then, came up to Philip, he from Bethsaida, Galilee. And they beseeched him, saying, "Sir, we wish to see Jesus."

22 ピリポ往きてアンデレに告げ、アンデレとピリポと共に往きてイエスに告ぐ。
ピリポは行ってアンデレに告げ、アンデレとピリポは共に行ってイエスに告げる。

Philip comes and tells Andrew; Andrew and Philip come and tell Jesus.

23 イエス答へて言ひ給ふ『人の子の栄光を受くべき時きたれり。
イエスは答えて言い給う『人の子の栄光を受けるべき時が来た。

And Jesus responds to them as follows: "The hour has come, that the Son of Man should be glorified.

24 誠にまことに汝らに告ぐ、一粒の麦、地に落ちて死なずば、唯一つにて在らん、もし死なば、多くの果を結ぶべし。
誠に誠にあなた達に告げる、一粒の麦が地に落ちて死ななければ、只一つのままでしょう、もし死ねば、多くの果実を結ぶでしょう。

Truly, truly I say to you, if a kernel of wheat does not fall to the ground and die, it remains only one; but if it dies, it bears much fruit.

25 己が生命を愛する者は、これを失ひ、この世にてその生命を憎む者は、之を保ちて永遠の生命に至るべし。
自分の命を愛する人は、これを失い、この世でその命を
憎む人は、これを保って永遠の命に至るでしょう。
The person who loves his life loses it, and the one who hates his life in this world will preserve it into eternal life.

26 人もし我に事(つか)へんとせば、我に従へ、わが居る所に我に事ふる者もまた居るべし。人もし我に事ふることをせば、我が父これを貴び給はん。
人がもし私に仕えようとするなら、私に従いなさい、私がいる所に、私に使える人もまた、いるでしょう。人がもし、私に使えるということをするなら、私の父はこれをお喜びになるでしょう。

If someone is serving me, he must follow me; and where I am, there also my servant will be. If someone is serving me, my Father will honor him.

27 今わが心さわぐ、われ何を言ふべきか。父よ、この時より我を救ひ給へ、されど我この為にこの時に到れり。
今私の心は騒いでいる、私は何を言うべきでしょう。父よ、この時から私を御救い下さい、しかし、私はこの為にこの時にやってきたのです。

"Now, my soul has become troubled. And what shall I say– 'Father, save me from this hour?' No, for this very thing I have arrived to this hour."

28 父よ、御名の栄光をあらはし給へ』ここに天より声いでて言ふ『われ既に栄光をあらはしたり、復さらに顕さん』
父よ、御名の栄光を表してください』 ここに天から声が出て言う『私は既に栄光を表した、また更に表しましょう』

"Father, glorify your name." Then a voice came from heaven: "I both have glorified it, and will glorify again."

29 傍らに立てる群衆これを聞きて『雷霆(いかづち)鳴れり』と言ひ、ある人々は『御使かれに語れるなり』と言ふ。
傍らに立っている群衆はこれを聞いて『雷鳴が鳴った』と言い、ある人々は『御使いが彼に語ったのだ』と言う。

The crowd therefore standing and hearing was maintaining thunder to have happened. Others were saying, "An angel spoke to him."

30 イエス答へて言ひ給ふ『この声の来りしは、我が為にあらず、汝らの為なり。
イエスは答えて言い給う『この高雅来たのは、私の為ではない、あなた達の為です。

Jesus answered and said, "Not for my sake has this voice happened, but for you.

31 今この世の審判は来れり、今この世の君は逐ひ出さるべし。
今この世の審判が来ました、今この世の支配者は追い出されるでしょう。

Now comes judgment of this world. Now the ruler of this world will be thrown out.

32 我もし地より挙げられなば、凡ての人をわが許に引きよせん』
私がもしこの地より挙げられたならば、凡ての人を私の許に引き寄せましょう』

And I, if I be lifted up from the earth, will attract all mankind to me."

33 かく言ひて、己が如何なる死にて死ぬるかを示し給へり。
このように言って、自分がどんな死によって死ぬかをお示しになりました。

Now this he was saying signaling what manner of death he was about to die.

34 群衆こたふ『われら律法(おきて)によりて、キリストは永遠に存(ながら)へ給ふと聞きたるに、汝いかなれば人の子は挙げらるべしと言ふか、その人の子とは誰なるか』
群衆は答える『私達は律法によって、キリストは永遠に存在なさると聞いたのに、あなたはどうして人の子は挙げられるでしょうと言うのか、その人の子とは誰ですか』

The crowd then responded to him: "We have heard out of the law that the Christ remains for ever, so how is it you are saying that the Son of Man is to be lifted up? Who is this Son of Man?"

35 イエス言ひ給ふ『なほ暫し光は汝らの中にあり、光のある間に歩みて、暗黒(くらき)に追及(おひつ)かれぬやうにせよ、暗き中を歩む者は往方(ゆくて)を知らず。
イエスは言い給う『なお暫く光はあなた達の名かなある、光のある間に歩んで、暗黒に追いつかれないようにしなさい、暗黒の中を歩く人は行く手を知らない。
Jesus therefore said to them, "The light is among you a little while longer. Walk, while you have the light, so that darkness does not overtake you. For the person walking in darkness does not know where he is going.

36 光の子とならんために、光のある間に光を信ぜよ』 イエス此等のことを語りてのち、彼らを避けて隠れ給へり。
光の子となるために、光がある間に光を信じなさい』 イエスはこれらのことを語ってのち、彼等を避けてお隠れになった。

While you have the light, believe in the light, so that you may be children of light." Jesus spoke these things, then went away and was hidden from them.

37 かく多くの徴を人々の前におこなひ給ひたれど、なほ彼を信ぜざりき。
こんなに多くの徴を人々の前で行いになりましたが、人々はなおも彼を信じませんでした。

But, though having done so many signs right in front of them, they were not believing in him,

38 これ預言者イザヤの言葉の成就せん為なり。曰く 『主よ、我らに聞きたる言葉を誰か信ぜし。 主の御腕は誰にあらはれし』
これは預言者イザヤの言葉が成就する為です。言う『主よ、私たちが聞いた言葉を誰が信じたのでしょう。種の御腕は誰に現れたのでしょう』

so that the word of Isaiah the prophet would be fulfilled, which said, "Lord, who has believed our report? And the arm of the Lord, to whom has it been revealed?"

39 彼らが信じ得ざりしは此の故なり。即ちイザヤまた云へらく、
彼らが信じられなかったのはこの為です。
つまりイザヤがまた言ったことには、
Because of this they were not able to believe: that again, Isaiah said,

説明 接尾辞 く は、動詞、助動詞の未然形に付いて、名詞化します。思はく は、思ったこと。曰く は、言ったことには、の意。

    また文末で体言止めとして用いられ、詠嘆を表します。知らなく は、分からないことよ。

40 『彼らの眼を暗くし、心を頑固(かたくな)にし給へり。 これ目にて見、心にて悟り、翻(ひるが)へりて、 我に医(いや)さるる事なからん為なり』
(神は)彼等の眼を暗くし、心を
頑固になされた。これは、目で見、心で悟り、翻って、(彼らが)私に癒されることがないであろうからです』
"He has blinded their eyes, and he has hardened their hearts, so that they would neither see with their eyes, nor understand with their hearts, nor look back around, such that I would heal them."

41 イザヤの斯く云へるは、その栄光を見し故にて、イエスに就きて語りしなり。
イザヤがこう言ったのは、その栄光を見たからで、イエスについて語ったのです。

(Isaiah said these things, because he saw Jesus' glory, so he spoke about him.)

42 されど司たちの中にもイエスを信じたるもの多かりしが、パリサイ人の故によりて言ひ顕すことをせざりき、除名せられん事を恐れたるなり。
しかし役人達の間にもイエスを信じた人が多かったが、パリサイ人のため言い表すことをしませんでした、除名されることを恐れたのです。
Even so, many even of the rulers believed in him. But, because of the Pharisees, they were not confessing it, for fear they would be put out of the synagogue.

43 彼らは神の誉よりも人の誉を愛でしなり。  彼等は神の誉よりも、人の誉を愛でたのです。
For: They loved the approval of human beings over and above the approval of God.

44 イエス呼はりて言ひ給ふ『われを信ずる者は我を信ずるにあらず、我を遣し給ひし者を信じ、
イエスは大声で言い給う『私を信じる人は私を信じるのではない、私をお遣わしになった人を信じ、

But Jesus cried out, and said, "The person believing in me, is not believing in me but in the one who sent me,

45 我を見る者は我を遣し給ひし者を見るなり。 私を見る人は私をお遣わしになった人を見るのです。
and the one looking upon me, is looking upon the one who sent me.

46 我は光として世に来れり、すべて我を信ずる者の暗黒(くらき)に居らざらん為なり。
私は光としてこの世に来ました、すべて私を信じる人が暗黒にいないためです。

I have come into the world as a light, so that everyone believing in me may not abide in darkness.

47 人たとひ我が言葉をききて守らずとも、我は之を審かず。夫わが来りしは世を審かん為にあらず、世を救はん為なり。
人がたとえ私の言葉を聞いて守らなくとも、私はこれを裁かない。それ私が来たのは世を裁こうとするためではなく、世を救おうとする為です。

"And if someone hears my sayings and does not keep them, I do not judge him. For I did not come in order to judge the world, but to save the world.

48 我を棄て我が言葉を受けぬ者を審く者あり、わが語れる言葉こそ終(をはり)の日に之を審くなれ。
私を棄てて私の言葉を受けない人を裁く人がいる、私が語った言葉こそ
終わりの日にこれを裁くのです。
The person rejecting me and not believing my statements, has what judges him: the word which I spoke, that will judge him at the last day.

説明 最後の なれ は、断定の助動詞 なり の已然形で、係助詞 こそ に対応しています。

49 我はおのれに由りて語れるにあらず、我を遣し給ひし父みづから、我が言ふべきこと語るべきことを命じ給ひし故なり。
私は自分勝手に語るのではない、私をお遣わしになった父がみずから、私が言うべきこと語るべきことをお命じになったからです。

For I from myself have not spoken; rather, the Father who sent me, he has given me commandment, what I should say, and how I should speak.

50 我その命令の永遠(とこしへ)の生命たるを知る。されば我は語るに我が父の我に言ひ給ふままを語るなり』
私はその命令が永遠の命であることを知る。ですから私が語るときに私の父が私に言い給うままを語るのです』
And I know, that his commandment means eternal life. Therefore, what things I speak, just as the Father has said them to me, I speak them just so."

     

第13章

01 過越の祭の前に、イエスこの世を去りて父に往くべき己(おの)が時の来れるを知り、世に在る己(おのれ)の者を愛して、極(きはみ)まで之を愛し給へり。
過越しの祭りの前に、イエスはこの世を去って父の所に行くべき自分の時が来たのを知り、この世にいる自分の者達を愛して、極限までこれを愛し給われました。

And before the Festival of Passover, Jesus, aware that the hour had come for him to pass on from this world to the Father, and having loved those of his own in the world, loved them to the end.

02 夕餐(ゆふげ)のとき、悪魔早くもシモンの子イスカリオテのユダの心に、イエスを売らんとする思(おもひ)を入れたるが、
夕食の時、悪魔が早くもシモンの子のイスカリオテのユダの心に、イエスを売ろうとする
思いを入れましたが、
And supper having started, with the devil having already put it in the heart of Judas son of Simon of Kerioth to betray him,

03 イエス父が萬物をおのが手にゆだね給ひしことと、己の神より出でて神に到ることを知り、
イエスは、父が万物を自分の手におゆだねになったことと、自分が神から出て神に至ることを知り、

and aware that the Father had given all things into his hands, and that he had come forth from God and to God he was going,

04 夕餐より起ちて上衣をぬぎ、手巾(てぬぐひ)をとりて腰にまとひ、
夕食の席から立って上着を脱ぎ、手拭いをとって腰にまとい、

Jesus rises from the supper and lays down his clothing, and taking a towel, he fastened it around himself.

05 ついで盥(たらひ)に水をいれて、弟子たちの足をあらひ、纏ひたる手巾にて之を拭ひはじめ給ふ。
続いてたらいに水を入れて、弟子達の足を洗い、纏っていた手拭いでこれを拭い始められました。

Then, he is putting water into a basin. And he began to wash the feet of the disciples, and to wipe them off with the towel in which he was girded.

06 かくてシモン・ペテロに至り給へば、彼いふ『主よ、汝わが足を洗ひ給ふか』
こうしてシモン・ペテロに至られたので、彼は言う『主よ、あなたは私の足をお洗いになるのか』

Thus he comes to Simon Peter. Who says to him, "Lord, You are washing my feet?"

07 イエス答へて言ひ給ふ『わが為すことを汝いまは知らず、後に悟るべし』
イエスは答えて言い給う『私がなす事をあなたは今は知らない、後に悟るでしょう』
Jesus answered, and said to him, "What I am doing, you do not know yet, but after these things, you will know."

08 ペテロ言ふ『永遠(とこしへ)に我が足をあらひ給はざれ』イエス答へ給ふ『我もし汝を洗はずば、汝われと関係なし』
ペテロは言う『永遠に
私の足をお洗いなさるな』 イエスは答え給う『私がもしあなたを洗わなければ、あなたは私と関係がない』
Peter says to him, "No way will you ever wash my feet." Jesus answered him, "Unless I wash you, you have no place with me."

09 シモン・ペテロ言ふ『主よ、わが足のみならず、手をも頭をも』
シモン・ペテロは言う『主よ、私の足だけでなく、手をも頭をも』

Simon Peter says to him, "Lord. Not just my feet, but my hands and my head as well."

10 イエス言ひ給ふ『すでに浴したる者は足のほか洗ふを要せず、全身きよきなり。かく汝らは潔し、されどことごとくは然らず』
イエスは言い給う『
すでに浴した人は足のほかは洗うを要しない、全身清いのです。このようにあなた達は清い、しかしことごとく(全員)がそうではない』
Jesus says to him, "One who is bathed has no need, except for the feet, to wash, but is clean on the whole. And you men are clean; though not all of you."

11 これ己を売る者の誰なるを知り給ふ故に『ことごとくは潔からず』と言ひ給ひしなり。
これ自分を売る人が誰であるかをお知りであるが故に『ことごとくが清いのではない』とおっしゃったのです。
For he already knew of the one betraying him; for this reason he said, "Not all of you are clean."

12 彼らの足をあらひ、己が上衣(うはぎ)をとり、再び席につきて後いひ給ふ『わが汝らに為したることを知るか。
彼等の足を洗い、自分の上着
を取り、再び席について後言い給う『私があなた達にしたことが分かるか。
When therefore he had washed their feet and taken his clothes and reclined again, he said to them, "Do you know what I have done for you?

13 汝ら我を師また主ととなふ、然か言ふは宜なり、我は是(これ)なり。
あなた達は私を師または主と唱える、そう言うのはもっともです。
私はそれです。
You call me 'Teacher' and 'Lord,' and rightly you say so, for I am.

14 我は主また師なるに、尚汝らの足を洗ひたれば、汝らも互に足を洗ふべきなり。
私は主または師であるのに、なおあなた達の足を洗ったので、あなた達も互いに足を洗うべきです。

If therefore I, the Lord and the Teacher, have washed your feet, you also ought to wash the feet of one another.

15 われ汝らに模範を示せり、わが為ししごとく汝らも為さんためなり。
私はあなた達に模範を示しました、私がしたようにあなた達もするためです。

For I have given an example for you, so that just as I have done, you also might do.

16 誠にまことに汝らに告ぐ、僕はその主よりも大ならず。遣されたる者は之を遣す者よりも大ならず。
誠に誠にあなた達に告げる、しもべはその主よりも大きくない。遣わされた者はこれを遣わす者よりも大きくない。

Truly, truly I say to you: A servant is not greater than his lord, neither an emissary greater than the one who sent him.

17 汝等これらの事を知りて之を行はば幸福(さいはひ)なり。
あなた達はこれらの事を知ってこれを行うならば、幸いです。

Since these things you are knowing, blessed are you if you do them.

18 これ汝ら凡ての者につきて言ふにあらず、我はわが選びたる者どもを知る。されど聖書に「我とともにパンを食ふ者、われに向ひて踵(きびす)を挙げたり」と云へることは、必ず成就すべきなり。
これはあなた達すべての人について言うのではない、私は私が選んだ人たちを知っている。しかし聖書に「私と共にパンを食べる者が、私に向かって
踵を挙げた」と言っていることは、必ず成就すべきです。
"I am not speaking about all of you; I know whom I have chosen; but, so that the scripture is fulfilled, 'Someone eating my bread has lifted up his heel against me.'

説明 踵(きびす、かかと)を挙げる は、直訳で、必ずしも、逆らうという意味はないのですが、lift the heel against は、蹴る という意味です。

19 今その事の成らぬ前に之を汝らに告ぐ、事の成らん時、わが夫なるを汝らの信ぜんためなり。
今その事が成就
する前にこれをあなた達に告げる、事が成ろう時、私がそれであることをあなた達が信じるようになるためです。
"Yes indeed: I am telling you before it happens, so that when it happens, you may believe who I am.

説明 成らぬ前 は、ぬ は否定助動詞なので、成らない前 ですが、転ばぬ先の杖 が、現代語では、転ぶ前の杖 と訳すのと同じだと思います。

20 誠にまことに汝らに告ぐ、わが遣す者を受くる者は我をうくるなり。我を受くる者は我を遣し給ひし者を受くるなり』
誠に誠にあなた達に告げる、私を遣わす者を受ける者は私を受けるのです、私を受ける者は私をお遣わしになった者を受けるのです』

Truly, truly I say to you, The person who accepts whomever I send, is accepting me; and the person who accepts me, is accepting the One who sent me."

21 イエス此等のことを言ひ終へて、心さわぎ証をなして言ひ給ふ『まことに誠に汝らに告ぐ、汝らの中の一人われを売らん』
イエスはこれらの事を言い終えて、心が騒ぎ、証しして、言い給う『誠に誠にあなた達に告げる、あなた達の中の一人かせ私を売るでしょう』

When he had said these things, Jesus was disturbed in his spirit, and he testified, and he said, "Truly, truly I say to you: One of you will betray me."

22 弟子たち互に顏を見合せ、誰につきて言ひ給ふかを訝る。 弟子達は互いに顔を見合わせ、誰について言い給うかを訝る。
The disciples were looking at one another, puzzling over about whom he was speaking.

23 イエスの愛し給ふ一人の弟子、イエスの御胸によりそひ居たれば、
イエスが愛し給う一人の弟子が、イエスの御胸に寄り添っていたので、
One of his disciples was reclining in the bosom of Jesus, the one Jesus loved.

24 シモン・ペテロ首にて示し『誰のことを言ひ給ふか、告げよ』といふ。
シモン・ペテロは、(この者に)首で示し(合図して) 『誰のことを言い給うのか、伝えよ(聞いてこい)』 と言う。
Simon Peter therefore nods to this one to inquire of Jesus about whom he was speaking.

25 彼そのまま御胸によりかかりて『主よ、誰なるか』と言ひしに、
彼はそのままみ胸によりかかって『主よ、誰ですか』と言ったので、
That one therefore simply leaned back onto the chest of Jesus and says to him, "Lord, who is it?"

26 イエス答へ給ふ『わが一撮(ひとつまみ)の食物(くひもの)を浸して与ふる者は夫なり』かくて一撮の食物を浸して、シモンの子イスカリオテのユダに与へ給ふ。
イエスは答え給う『私が一つまみの食物を浸して与える者がそれです』 こうして一つまみの食物を浸して、シモンの子イスカリオテのユダにお与えになる。
Jesus replied, "It is that one for whom I shall dip and give the piece of bread." After dipping the piece of bread therefore, he takes it and gives it to Judas, the son of Simon of Kerioth.

27 ユダ一撮の食物を受くるや、悪魔かれに入りたり。イエス彼に言ひ給ふ『汝が為すことを速かに為せ』
ユダが一つまみの食物を受けるや否や、悪魔が彼に入りました。イエスは彼に言い給う『あなたのする事を速やかにしなさい』

And after the bread transaction, at that time Satan entered into that one. Then Jesus says to him, "What you are doing, do quickly."

28 席に著きゐたる者は一人として、何故かく言ひ給ふかを知らず。
席についている者は一人として、何故こう言い給うのかを知らない。
But none of those reclining knew why he said this to him.

29 ある人々は、ユダが財嚢(かねいれ)を預るによりて『祭のために要する物を買へ』とイエスの言ひ給へるか、また貧しき者に何か施さしめ給ふならんと思へり。
或る人々は、ユダが金袋を預かっているので『祭りのために必要とする物を買え』とイエスが言い給うのか、または貧しい者に何か施させようとなさっているのでしょうと思いました。

For some thought that since Judas was in charge of the money bag, Jesus was telling him, "Buy things we need for the festival," or, that he should give something to the poor.

30 ユダ一撮の食物を受くるや、直ちに出づ、時は夜なりき。
ユダはひとつまみ
の食物を受けるや否や、直ちに外に出る、時は夜でした。
When therefore that one had taken the piece of bread, he immediately went out. And it was night.

31 ユダの出でし後、イエス言ひ給ふ『今や人の子、栄光をうく、神も彼によりて栄光をうけ給ふ。
ユダが出た後、イエスは言い給う『今や人の子が、栄光を受ける、神も彼によって栄光をお受けになる。
Then after he had gone out, Jesus says, "Now is the Son of Man glorified, and in him God is glorified.

32 神かれに由りて栄光をうけ給はば、神も己によりて彼に栄光を与へ給はん、直ちに与へ給ふべし。
神が彼によって栄光をお受けになれば、神も自分で彼に栄光をお与えになるでしょう、直ちにお与えになるでしょう。

If God is glorified in him, God will also glorify the Son in himself, and glorify him at once.

33 若子(わくご)よ、我なほ暫く汝らと共にあり、汝らは我を尋ねん、されど曾てユダヤ人に「汝らは我が往く所に来ること能はず」と言ひし如く、今汝らにも然か言ふなり。
子供たちよ、私はなお暫くあなた達と共にいる、あなた達は私を尋ねるでしょう、しかしかつてユダヤ人に「あなた達は私が行く所に来ることはできない」と言ったように、今あなた達にもそう言うのです。

"Children, I am with you only a little while longer. You will seek me, and just as I said to the Jews, I now say to you also: 'Where I am going, you are not able to come.'

34 われ新しき誡命(いましめ)を汝らに与ふ、汝ら相愛(あいあい)すべし。わが汝らを愛せしごとく、汝らも相愛すべし。
私は新しい戒めをあなた達に与える、あなた達は相愛すべきです。私があなた達を愛したごとく、あなた達も相愛すべきです。

"A new commandment I give to you, that you love one another. Just as I have loved you, so you also should love one another.

35 互に相愛する事をせば、之によりて人みな汝らの我が弟子たるを知らん』
互いに愛することをすれば、これによって人はみなあなた達が私の弟子であることを知るでしょう』
By this will everyone know that you are my disciples: if you have love among one another."

36 シモン・ペテロ言ふ『主よ、何所にゆき給ふか』イエス答へ給ふ『わが往く所に、汝今は従ふこと能はず。されど後に従はん』
シモン・ペテロは言う『主よ、何処にお行きになるのか』 イエスは答え給う 『私が行く所に、あなたは今は従う事ができない。しかし後に従うでしょう』

Simon Peter says to him, "Lord, where are you going?" Jesus replied, "Where I am going, you are not able to follow me now, but you will follow later."

37 ペテロ言ふ『主よ、いま従ふこと能はぬは何故(なにゆゑ)ぞ、我は汝のために生命を棄てん』
ペテロは言う『主よ、今従うことができないのは何故ですか、私はあなたの為に命を棄てましょう』
Peter says to him, "Why am I not able to follow you now? I will lay down my life for you."

38 イエス答へ給ふ『なんぢ我がために生命を棄つるか、誠にまことに汝に告ぐ、汝三度われを否むまでは、鷄鳴かざるべし』
イエスは答え給う『あなたは私のために命を捨てるか、誠に誠にあなたに告げる、あなたが三度私を否むまでは、鶏は鳴かないでしょう』
Jesus answers, "You will lay down your life for me? Truly, truly I say to you, a rooster will not crow, until such time you deny me three times.

   

第14章

01 『汝ら心を騷がすな、神を信じ、また我を信ぜよ。  『あなた達は心を騒がすなかれ、神を信じ、また私を信じなさい。
"Do not let your hearts be troubled. Trust in God. Trust also in me.

02 わが父の家には住所おほし、然らずば我かねて汝らに告げしならん。われ汝等のために所を備へに往く。
私の父の家には住処は多い、もしそうでなければ、
私は以前あなた達に告げたでしょう。私はあなた達のために住処を備えに行く。
In my Father's house there are many abodes. Otherwise, would I have told you that I am going to prepare a place for you?

03 もし往きて汝らの為に所を備へば、復きたりて汝らを我がもとに迎へん、わが居るところに汝らも居らん為なり。
もし行ってあなた達のために住処を具えれば、また来てあなた達を私の所に迎えましょう、私がいる所にあなた達もいる為です。
And if I go and prepare a place for you, I will come back and take you in with myself, so that where I am, there you may be also.

04 汝らは我が往くところに至る道を知る』  あなた達は私が行くところに至る道を知っている』
And where I am going, you know the way."

05 トマス言ふ『主よ、何所にゆき給ふかを知らず、いかでその道を知らんや』
トマスが言う『主よ、何処にお行きになるかを知りません、どうしてその道を知りましょうや』

Thomas says to him, "Lord, we don't know where you are going— how is it we know the way?"

06 イエス彼に言ひ給ふ『われは道なり、真理なり、生命なり、我に由らでは誰にても父の御許にいたる者なし。
イエスは彼に言い給う『私は道です、真理です、命です、私によらないでは誰も父のみ許に至る者はいない。

Jesus says to him, "I am the way, and the truth and the life. No one comes to the Father except through me.

07 汝等もし我を知りたらば、我が父をも知りしならん。今より汝ら之を知る、既に之を見たり』
あなた達はもし私を知ったならば、私の父をも知ったでしょう。今からあなた達は彼を知る、既に彼を見ました』
If you have come to know me, you will come to know my Father as well; indeed, from now on you know him, and have seen him."

08 ピリポ言ふ『主よ、父を我らに示し給へ、さらば足れり』 ピリポが言う『主よ、父を私たちに示し給え、それで満足です』
Philip says to him, "Lord, show us the Father, and that will satisfy us."

09 イエス言ひ給ふ『ピリポ、我かく久しく汝らと共に居りしに、我を知らぬか。我を見し者は父を見しなり、如何なれば「我らに父を示せ」と言ふか。
イエスは言い給う『ピリポよ、私はこんなに久しくあなた達と共にいたのに、私を知らないのか。私を見た者は父を見たのです、どうして「私たちに父を示せ」と言うのか。

Jesus says to him, "All this time I have been with you, and you have not come to know me, Philip? The person who has seen me has seen the Father; how is it you say, 'Show us the Father'?

10 我の父に居り、父の我に居給ふことを信ぜぬか。わが汝等にいふ言葉は、己によりて語るにあらず、父われに在して御業をおこなひ給ふなり。
私が父にいて、手々が私にい給うことを信じないのか。私があなた達に言うことばは
、自分勝手に語るのではない、父が私に在って御業を行い給うのです。
Do you not believe that I am in the Father and the Father is in me? The statements which I say to you I do not speak from myself, but the Father abiding in me is doing his works.

11 わが言ふことを信ぜよ、我は父にをり、父は我に居給ふなり。もし信ぜずば、我が業によりて信ぜよ。
私が言うことを信じなさい、私は父にいて、父は私にい給うのです。もし信じなければ、私の業によって信じなさい。

Believe me that I am in the Father and the Father is in me. But if not, believe because of those works.

12 誠にまことに汝らに告ぐ、我を信ずる者は我がなす業をなさん、かつ之よりも大なる業をなすべし、われ父に往けばなり。
誠に誠にあなた達に告げる、私を信じるものは私が
なす業をなすでしょう、かつこれよりも大いなる業をなすでしょう、私が父の所に行くからです。
The person who believes in me, truly, truly I say to you, the works that I do, that one also shall do, and even greater than these shall do, because I am going to the Father.

13 汝らが我が名によりて願ふことは、我みな之を為さん、父、子によりて栄光を受け給はんためなり。
あなた達が私の名によって願うことは、私はみなこれを為すでしょう、父は子によって栄光をお受けになるためです。

Indeed, whatever you shall request in my name, this I will do, so that the Father may be glorified in the Son.

14 何事にても我が名によりて我に願はば、我これを成すべし。
何事でも、私の名によって私に願えば、私はこれを成すでしょう。

If you ask me161 for something in my name, I will do it.

15 汝等もし我を愛せば、我が誡命(いましめ)を守らん。 あなた達はもし私を愛せば、
あなた達はもし私を愛せば、私の戒めを守るでしょう。あなた達はもし私を愛せば、
"If you love me, you will keep my commandments.

16 われ父に請はん、父は他に助主(たすけぬし)をあたへて、永遠に汝らと共に居らしめ給ふべし。
私は父に請いましょう、
父はほかに助けぬしを与えて、永遠にあなた達と共にいさせ給うでしょう。
And I will ask the Father, and he will give you another Counselor, that he may be ever with you,

17 これは真理の御霊(みたま)なり、世はこれを受くること能はず、これを見ず、また知らぬに因る。汝らは之を知る、彼は汝らと共に居り、また汝らの中に居給ふべければなり。
これは真理の御霊です、世はこれを受けることができない、これを見ず、また知らないからです。あなた達はこれを知っている、彼はあなた達と共にいて、またあなた達の中に
いらっしゃるでしょうからです。
the Spirit of truth, which the world is unable to receive, because it neither perceives him nor knows him. You know him, because he abides among you, and will be in you.

18 我汝らを遣して孤児(みなしご)とはせず、汝らに来るなり。
私はあなた達を残して孤児とはしない、あなた達の所に来ます。

I will not leave you as orphans; I am coming to you.

19 暫くせば世は復われを見ず、されど汝らは我を見る、われ活くれば汝らも活くべければなり。
しばらくすると世はまた私を見ない、しかしあなた達は私を見る、私が生きればあなた達も生きるでしょうからです。

Just a little while longer and the world will be seeing me no more; but you will be seeing me. Because I will be living, you also will live.

20 その日には、我わが父に居り、汝ら我に居り、われ汝らに居ることを汝ら知らん。
その日には、私は私の父の所におり、あなた達は私の所におり、私があなた達の所にいることをあなた達は知るでしょう。

In that day you will know, that I am in my Father, and you in me, and I in you.

21 わが誡命(いましめ)を保ちて之を守るものは、即ち我を愛する者なり。我を愛する者は我が父に愛せられん、我も之を愛し、之に己を顕すべし』
私の戒めを保ってこれを守る者は、即ち私を愛する者です。私を愛する者は私の父に愛せられるでしょう、私も彼を愛し、彼に私を表すでしょう。
The person who has my commandments and also keeps them, that is the one who loves me. And the one who loves me, will be loved by my Father, and I also will love him, and will reveal myself to him."

22 イスカリオテならぬユダ言ふ『主よ、何故おのれを我らに顕して、世には顕し給はぬか』
イスカリオテではないユダが言う『主よ、なぜ自身を私たちに現わして、世にはお現しに
ならないのか』
Judas (not the Keriothite) says to him, "Lord, and on what basis is it that, to us, you intend to reveal yourself, and not to the world?"

23 イエス答へて言ひ給ふ『人もし我を愛せば、わが言葉を守らん、わが父これを愛し、かつ我等その許に来りて住所を之とともにせん。
イエスは答えて言い給う『人がもし私を愛せば、私の言葉を
守るでしょう、私の父は彼を愛し、かつ私達は彼の許に来て、住処を彼とともにするでしょう。
Jesus answered, and said to him, "If someone loves me, he will keep my word, and my Father will love him; and we will come to him, and make our abode with him.

24 我を愛せぬ者は、わが言葉を守らず。汝らが聞くところの言葉は、わが言葉にあらず、我を遣し給ひし父の言葉なり。
私を愛さない者は、私の言葉を守らない。あなた達が聞くところの言葉は、私の言葉ではない、私をお遣わしになった父の言葉です。
One who does not love me will not keep my word. And the word that you are hearing is not mine, but the Father's, who sent me.

25 此等のことは我汝らと共にありて語りしが、  これらのことは私はあなた達と共にいて語りましたが、
"These things I have spoken to you while abiding with you.

26 助主(たすけぬし)すなはちわが名によりて父の遣し給ふ聖霊は、汝らに萬の事ををしへ、又すべて我が汝らに言ひしことを思ひ出さしむべし。
助けぬし、すなわち私の名によって父がお遣わしになった精霊は、あなた達に万の事を教え、またすべて私があなた達に行った事を思いださせるでしょう。
But the Counselor, the Holy Spirit, whom the Father will send in my name, that one will teach you all things, and remind you of all the things I have said to you.

27 われ平安を汝らに遺す、わが平安を汝らに与ふ。わが与ふるは世の与ふる如くならず、汝ら心を騷がすな、また懼るな。
私は平安をあなた達に残す、私の平安をあなた達に与える。
私が与えるのは世が与える如くではない、あなた達は心を騒がすなかれ、また恐れるなかれ。
"Peace I leave with you; my peace I give to you. Not as the world gives, do I give to you. Do not let your heart be troubled, neither let it be afraid.

28 「われ往きて汝らに来るなり」と云ひしを汝ら既に聞けり。もし我を愛せば、父にわが往くを喜ぶべきなり、父は我よりも大なるに因る。
「私は行って、そしてあなた達のところに来る」と言ったことをあなた達は既に聞いた。もし私を愛せば、父に私が行くことを喜ぶべきです、父は私よりも大いなるからです。
"You heard how I said to you, 'I am going away, and will be coming to you.' If you loved me, you would rejoice that I am going to the Father, for the Father is greater than I.

29 今その事の成らぬ前に、これを汝らに告げたり、事の成らんとき汝らの信ぜんためなり。
今その事が
成就する前に、これをあなた達に告げました、事が成ろう時、あなた達が信じるようになる為です。
And now I have told you, before it happens, so that when it happens, you will believe.

30 今より後われ汝らと多く語らじ、この世の君きたる故なり。彼は我に対して何の権もなし、
今より後、私はあなた達と多くを語るまい、この世の支配者が来るからです。彼は私に対して何の権力もない、
I will not speak with you much longer, for the ruler of this world is coming. And he has no power on me;

31 されど斯くなるは、我の、父を愛し、父の命じ給ふところに従ひて行ふことを、世の知らん為なり。起きよ、いざ此所を去るべし。
しかしこうなるのは、私が、父を愛し、父がお命じになるところに従って行うことを、世が知るためです。起きなさい、いざここを去るべし。
but, just as the Father has commanded me, this I do, so that the world may know that I love the Father.
"Arise, let us leave here."

     

第15章

01 我は真の葡萄の樹、わが父は農夫なり。  私は真のブドウの木である、私の父は農夫です。
"I am the true vine, and my Father is the farmer.

02 おほよそ我にありて果を結ばぬ枝は、父これを除き、果を結ぶものは、いよいよ果を結ばせん為に之を潔め給ふ。
およそ私にあって実を結ばない枝は、父がこれを除き、実を結ぶものは、いよいよ実を結ばせようとする為にこれを清め給う。

Every branch in me bearing no fruit, he removes, and every branch bearing the fruit, he cleans, so it may bear more fruit.

03 汝らは既に潔し、わが語りたる言葉に因りてなり。 あなた達はすでに清い、私が語った言葉によってです。
You are now clean, because of the word which I have spoken to you.

04 我に居れ、さらば我汝らに居らん。枝もし樹に居らずば、自ら果を結ぶこと能はぬごとく、汝らも我に居らずば亦然り。
私にいなさい、そうすれば私はあなた達にいましょう。枝がもし樹にいなければ、自分で実を結ぶことが出来ないように、あなた達も私にいなければまた同じです。

Abide in me, and I in you. Just as the branch is not able to bear fruit from itself, unless it abides in the vine, in the same way neither are you, unless you abide in me.

05 我は葡萄の樹、汝らは枝なり。人もし我にをり、我また彼にをらば、多くの果を結ぶべし。汝ら我を離るれば、何事をも為し能はず。
私はブドウの木、あなた達は枝です。もし人が私にいて、私がまた彼にいれば、多くの実を結ぶでしょう。あなた達が私を離れれば、何事もすることができない。
"I am the vine; you are the branches. The one who abides in me and I in him, this one bears much fruit, for without me you can produce nothing.

06 人もし我に居らずば、枝のごとく外に棄てられて枯る、人々これを集め火に投げ入れて焼くなり。
人がもし私にいなければ、枝のように外に捨てられて枯れる、人々はこれを集め火に投げ入れて焼くのです。

If someone does not abide in me, he is thrown aside like the branch that is withered; they gather such and put them in the fire; and it is burned.

07 汝等もし我に居り、わが言葉汝らに居らば、何にても望に従ひて求めよ、さらば成らん。
あなた達はもし私にいて、私の
言葉があなた達にいれば、何でも望みに従って求めなさい、そうすれば成就するでしょう。
If you abide in me, and my sayings abide in you, ask whatever you will, and it will happen for you.

08 汝ら多くの果を結ばば、わが父は栄光を受け給ふべし、而して汝等わが弟子とならん。
あなた達が多くの実を結べば、私の父は栄光を受け給うでしょう、そしてあなた達は私の弟子となるでしょう。

In this my Father is glorified, that you bear much fruit, and show to be my disciples.

09 父の我を愛し給ひしごとく、我も汝らを愛したり、わが愛に居れ。
父が私をお愛しになったように、私もあなた達を愛しました、私の愛にいなさい。

"Just as the Father has loved me, I also have loved you; abide ye in my love.

10 汝ら若しわが誡命(いましめ)をまもらば、我が愛にをらん、我わが父の誡命を守りて、その愛に居るがごとし。
あなた達がもし私の戒めを守れば、私の合いにいるでしょう、私は私の父の戒めを守って、その愛にいるがごとく。

If you keep my commandments, you are abiding in my love, just as I have kept my Father's commandments and am abiding in his love.

11 我これらの事を語りたるは、我が喜悦(よろこび)の汝らに在り、かつ汝らの喜悦の満されん為なり。
私がこれらの事を語ったのは、私が喜びのあなた達にいて、かつあなた達の喜びが満たされよう為です。

These things I have spoken to you, so that my joy may be in you, and that your joy may be full.

12 わが誡命(いましめ)は是(これ)なり、わが汝らを愛せしごとく互に相愛せよ。
私の戒めはこれです、私があなた達を愛したように互いに相愛しなさい。

This is my commandment: that you love one another, as I have loved you.

13 人その友のために己の生命を棄つる、之より大(おほい)なる愛はなし。
人がその友のために自分の命を棄てる、これより大いなる愛はない。

Greater love has no one than this: that one lay down one's life for one's friends.

14 汝等もし我が命ずる事をおこなはば、我が友なり。  あなた達がもし私が命じる事を行えば、私の友です。
You are my friends, if you practice the things I am commanding you.

15 今よりのち我汝らを僕といはず、僕は主人のなす事を知らざるなり。我汝らを友と呼べり、我が父に聴きし凡てのことを汝らに知らせたればなり。
今より後私はあなた達をしもべとは言わない、しもべは主人のする事を知らないのです。私はあなた達を友と呼んだ、私の父に聞いた
全ての事をあなた達に知らせたからです。
No longer do I call you servants, for the servant does not know what his lord is doing. But you I have called friends, because all things that I have heard from my Father, I have made known to you.

16 汝ら我を選びしにあらず、我汝らを選べり。而して汝らの往きて果を結び、且その果の殘らんために、又おほよそ我が名によりて父に求むるものを、父の賜はんために汝らを立てたり。
あなた達が私を選んだのではない、私があなた達を選んだ。そしてあなた達が行って実を結び、かつその実が残るために、およそ私の名によって父に求める物を父が
お与えになるであろうために、あなた達を立てたのです。
You have not chosen me, but I have chosen you, and appointed you, that you go and bear fruit, and that your fruit might abide, so that whatever you ask the Father in my name, it may be granted to you.

17 これらの事を命ずるは、汝らの互に相愛せん為なり。 これらの事を命じるのは、あなた達が互いに相愛するためです。
These instructions I am giving you, so that you will love one another.

18 世もし汝らを憎まば、汝等より先に我を憎みたることを知れ。
世がもしあなた達を憎めば、あなた達より先に私を憎んだことを知りなさい。

"If the world hates you, be assured that it hated me first, before you.

19 汝等もし世のものならば、世は己がものを愛するならん。汝らは世のものならず、我汝らを世より選びたり。この故に世は汝らを憎む。
あなた達がもしこの世の者ならば、世は自分の者を愛するでしょう。あなた達はこの世の者ではない、私はあなた達を世から選びました。この故に世はあなた達を憎む。

If you were of the world, the world would like its own; but because you are not of the world, and indeed rather I have chosen you out of the world, for this the world hates you.

20 わが汝らに「僕はその主人より大ならず」と告げし言葉をおぼえよ。人もし我を責めしならば、汝等をも責め、わが言葉を守りしならば、汝らの言葉をも守らん。
私があなた達に「しもべはその主人より偉大ではない」と告げた事を覚えなさい。人がもし私を責めたならば、あなた達をも責め、私の言葉を守ったなら、あなた達の言葉も守るでしょう。
Be mindful of the word that I said to you, 'A servant is not greater than his lord.' If they persecuted me, they will persecute you also. If they took my word to heart, they will take yours to heart also.

21 すべて此等のことを我が名の故に汝らに為さん、それは我を遣し給ひし者を知らぬに因る。
すべてこれらの事を私の名の故にあなた達にするでしょう、それは私をお遣わしになった者を知らないからです。

But all these things they will do against you because of my name, for they do not know the One who sent me.

22 われ来りて語らざりしならば、彼ら罪なかりしならん。されど今はその罪いひのがるべき様(やう)なし。
私が来て語らなかったなら、彼等は罪がなかったでしょう。しかし今はその罪を言い逃れる方法はない。

If I had not come and spoken to them, they would have no sin; but now, they have no excuse for their sin.

23 我を憎むものは我が父をも憎むなり。  私を憎む者は私の父をも憎むのです。
One who hates me also hates my Father.

24 我もし誰もいまだ行はぬ事を彼らの中に行はざりしならば、彼ら罪なかりしならん。されど今ははや我をも我が父をも見たり、また憎みたり。
私がもし誰も未だ行わない事を彼等の中で行わなかったのならば、彼等の罪はなかったでしょう。しかし、彼等は今はもはや私も私の父をも見ました
、また憎みました。
If I had not done works among them which no one else has done, they would have no sin; but now they have both seen and hated both me and my Father.

25 これは彼らの律法に「ひとびと故なくして我を憎めり」と録したる言葉の成就せん為なり。
これは彼等の律法に「人々は理由なく私を憎んだ」と記録されている言葉の成就するためです。

But so that the word written about them in the law might be fulfilled, 'They hated me without a cause.'

26 父の許より我が遣さんとする助主、すなはち父より出づる真理の御霊のきたらんとき、我につきて証せん。
父の許から私が遣わそうとする助け主、すなわち父から出る真理の御霊かせくるだろう時、私について証しするでしょう。

"When the Counselor has come, whom I will send to you from the Father, the Spirit of Truth, who flows forth from the Father, he will bear witness about me.

27 汝等もまた初より我とともに在りたれば証するなり。 あなた達もまた、初めから私とともにいたので証しかるでしよう。
And you also will bear witness, because you have been with me from the beginning.

    

第16章

01 我これらの事を語りたるは、汝らの躓かざらん為なり。 私がこれらの事を語ったのは、あなた達が躓かないためです。
"These things I have spoken to you so that you may not fall away.

02 人なんぢらを除名すべし、然のみならず、汝らを殺す者みな自ら神に事ふと思ふとき来らん。
人があなた達を除名すべし、それだけでなく、あなた達を殺す者がみな自ら神に仕えると思う時が来るでしょう。

They will cause you to be put out of the synagogue; but an hour is coming such that everyone who kills you will reckon to be offering up religious service to God.

03 これらの事をなすは、父と我とを知らぬ故なり。 これらの事をするのは、父と私を知らないからです。
And these things they will do, because they have not known the Father, neither me.

04 我これらの事を語りたるは、時いたりて我が斯く言ひしことを汝らの思ひいでん為なり。初より此等のことを言はざりしは、我なんぢらと共に在りし故なり。
私がこれらの事を語ったのは、時が来て私がこう言ったことをあなた達が思い出すであろう為です。初めからこりらの事を言わなかったのは、私があなた達と共にいたからです。

But these things I have spoken to you, so that when the hour of them comes, you might remember them, that I told you.
"And I have not told you these things from the beginning, because I was with you.

05 今われを遣し給ひし者にゆく、然るに汝らの中、たれも我に「何所にゆく」と問ふ者なし。
今私は私をお遣わしになった者の所に行く、しかしあなた達の中で、誰も私に「何処に行く」と問う者がいない。
But now, I am going to the one who sent me, and none of you is asking me, 'Where are you going?'

06 唯これらの事を語りしによりて、憂(うれひ)なんぢらの心にみてり。
ただ、私がこれらの事を語ったことで、憂いがあなた達の心に満ちました。
Instead, because I have spoken these things to you, sorrow has filled your heart.

07 されど、われ実(まこと)を汝らに告ぐ、わが去るは汝らの益なり。我さらずば助主なんぢらに来(きた)らじ、我ゆかば之を汝らに遣さん。
しかし私は真実をあなた達に告げる、私が去るのはあなた達の利益です。私が去らなければ助け主はあなた達のところに
来ないでしょう、私が行けばこれをあなた達に遣わすでしょう。
But I am telling you the truth: it works out better for you that I go away, for if I were not to go away, the Counselor would not come to you. Whereas if I go, I will send him to you.

説明 来(きた)らじ も 来(きた)るまじ も、共に、打消推量、打消意志ですが、まじ の方が、より強い打消しに使われるようです。

08 かれ来らんとき、世をして罪につき、義につき、審判(さばき)につきて、過(あやま)てるを認めしめん。
彼が来るであろう時、この世をして、罪について、義について、審判について、過ちを認めさせましょう。

And when he has come, that one will refute the world concerning sin, and concerning righteousness, and concerning judgment;

09 罪に就きてとは、彼ら我を信ぜぬに因りてなり。 罪についてとは、彼等は私を信じないからです。
concerning sin, because they do not believe in me;

10 義に就きてとは、われ父にゆき、汝ら今より我を見ぬに因りてなり。
罪についてとは、私が父に行き、あなた達が今から私を見ないからです。

concerning righteousness, because I am going to the Father and you will be observing me no longer;

11 審判(さばき)に就きてとは、此の世の君さばかるるに因りてなり。
審判についてとは、この世の
支配者が裁かれるからです。
and concerning judgment, because the ruler of this world has been judged.

12 我なほ汝らに告ぐべき事あまたあれど、今汝ら得耐へず。
私はなおあなた達に告げるべき事があまたあるが、今あなた達はとても耐えられない。

"I have many things yet to say to you, but you are not able at the present time to bear it.

説明 え耐えず の え は、辞書を引くと、品詞は副詞です。 え知らで は、まったく知らないで の意となります。

13 されど彼すなはち真理の御霊きたらん時、汝らを導きて真理をことごとく悟らしめん。かれ己より語るにあらず、凡(おほよ)そ聞くところの事を語り、かつ来らんとする事どもを汝らに示さん。
しかし彼すなわち真理の御霊が来るであろう時、あなた達を導いて真理をことごとく悟らせるでしょう。彼は自分勝手に語るのではない、およそ
彼が聞くところの事を語り、かつ来ようとする事々をあなた達に示すでしょう。
But when that one comes, the Spirit of truth, he will guide you in all the truth. For he will not speak from himself, but rather, whatever things he hears he will speak; and he will report to you the things that are coming.

14 彼はわが栄光を顕さん、それは我がものを受けて汝らに示すべければなり。
彼は私の栄光を現わすでしょう、それは彼が私のものを受けてあなた達に示すでしょうからです。

That one will glorify me, because from mine he will take, and report it to you.

15 すべて父の有(も)ち給ふものは我がものなり、此の故に我がものを受けて汝らに示さんと云へるなり。
すべて父が持ち給うものは私のものです、この故に、「
彼が私のものを受けてあなた達に示すでしょう」と言ったのです。
Everything the Father has is mine; this is how I said, 'from mine he will be taking, and report it to you.'

16 暫くせば汝ら我を見ず、また暫くして我を見るべし』 暫くするとあなた達は私を見ない、また暫くして私を見るでしょう』
"A little while, and you will be observing me no longer; and another little while, and you will see me."

17 ここに弟子たちのうち或者たがひに言ふ『「暫くせば我を見ず、また暫くして我を見るべし」と言ひ、かつ「父に往くによりて」と言ひ給へるは、如何なることぞ』
ここに弟子達のうち或る者が互いに言う『「暫くすると私を見ない、また暫くして私を見るでしょう」と言い、かつ「父の所に行くので」とおっしゃったのは、どういうことだ』

Then some of his disciples said to one another, "What is this that he is saying to us, 'A little while, and you will not be observing me; and another little while, and you will see me'? And, 'because I am going to the Father'?"

18 復いふ『この暫くとは如何なることぞ、我等その言ひ給ふところを知らず』
また言う『この暫くとはどういうことだ、私達はそのおっしゃることが分からない』
They kept saying therefore, "What is this 'little while'? We don't know what he is saying."

19 イエスその問はんと思へるを知りて言ひ給ふ『汝ら「暫くせば我を見ず、また暫くして我を見るべし」と我が言ひしを尋ねあふか。
イエスは彼等が問おうと思っているのを知って言い給う『あなた達は「暫くすると私を見ない、また暫くして私を見るでしょう」と私が言ったことを尋ね合うのか。

Jesus knew that they were wanting to query him, and he said to them, "Is it this you are deliberating among yourselves about, that I said, 'A little while and you will not be observing me, and another little while and you will see me'?

20 誠にまことに汝らに告ぐ、汝らは泣き悲しみ、世は喜ばん。汝ら憂ふべし、然れどその憂は喜悦(よろこび)とならん。
誠に誠にあなた達に告げる、あなた達は泣き悲しみ、世は喜ぶでしょう。あなた達は憂うでしょう、しかしその
憂いは喜びとなるでしょう。
Truly, truly I say to you, You will weep and lament, and the world will be cheered. You will be in pain. But your pain will be turned into joy.

21 をんな産まんとする時は憂あり、その期いたるに因りてなり。子を産みてのちは苦痛をおぼえず、世に人の生れたる喜悦によりてなり。
女は子を産もうとする時は憂いがある、その時が来るからです。子を産んで後は苦痛を覚えない、世に人が生まれた喜びによってです。

In the case of the woman about to give birth, she has pain, because for her the hour has come. But when she has delivered the child, no longer is she mindful of the distress, because of the joy that a human being is brought forth into the world.

22 かく汝らも今は憂あり、されど我ふたたび汝らを見ん、その時汝らの心よろこぶべし、その喜悦を奪ふ者なし。
Thus you also, now you do have pain; but I will see you again, and your hearts will be cheered, and your joy, no one is taking away from you.
このようにあなた達も今は憂いがある、しかし私は再びあなた達を見ましょう、その時あなた達の心は喜ぶでしょう、その喜びを奪う者はいない。

23 かの日には汝ら何事をも我に問ふまじ。誠にまことに汝らに告ぐ、汝等のすべて父に求むる物をば、我が名によりて賜ふべし。
かの日にはあなた達は何事をも私に問わないでしょう。誠に誠にあなた達に告げる、あなた達が父に求める物すべてを、父は私の名によって
お与えになるでしょう。
And in that day you will not query me at all. Truly, truly I say to you: whatever you will ask the Father in my name, he will grant it to you.

24 汝ら今までは何をも我が名によりて求めたることなし。求めよ、然らば受けん、而して汝らの喜悦みたさるべし。
あなた達は今までは何をも私の名によって求めたことはない。求めよ、さらば受け取るでしょう、そしてあなた達の喜びは満たされるでしょう。

Up to now you have not asked anything in my name; ask, and you will receive, so that your joy may be full.

25 我これらの事を譬(たとへ)にて語りたりしが、また譬にて語らず、明白(あらは)に父のことを汝らに告ぐるとき来らん。
私はこれの事を譬えにて語りましたが、また、譬えでは語らず、明白に父の事をあなた達に告げる時が来るでしょう。

"These things I have spoken to you in allegories; an hour is coming when I will no longer speak to you in allegories, but I will tell you about the Father plainly.

26 その日には汝等わが名によりて求めん。我は汝らの為に父に請ふと言はず、
その日にはあなた達は私の名によって求めるでしょう。私はあなた達の為に父に請うとは言わない、

In that day you will make requests in my name, and I am not saying to you that I will make request of the Father on your behalf.

27 父みづから汝らを愛し給へばなり。これ汝等われを愛し、また我の父より出で来りしことを信じたるに因る。
父が自らあなた達を愛し給うからです。これあなた達が私を愛し、また私が父から出て来たことを信じたからです。

For the Father himself likes you, because you have liked me, and have believed that I came forth from God.

28 われ父より出でて世にきたれり、また世を離れて父に往くなり』
私は父から出てこの世にきました、また世を離れて父の所に行くのです』

I went forth from the Father and have come into the world; I am taking leave of the world, and going my way back to the Father."

29 弟子たち言ふ『視よ、今は明白に語りて聊かも譬をいひ給はず。
弟子たちは言う『見よ、今は明白に語っていささかも譬えをおっしゃらない。
His disciples are saying, "There, now you are talking with clarity and not speaking any allegory.

30 我ら今汝の知り給はぬ所なく、また人の汝に問ふを待ち給はぬことを知る。之によりて汝の神より出できたり給ひしことを信ず』
私達は今、あなたがご存じないところはなく、人があなたに問うのをお待ちにならないことを知っています。これによりあなたが神から出てこられたことを信じます』

Now we know that you know all, and with you there is no need that someone query you. By this we believe that you have come forth from God."

説明 問うを待たない とは、意味の取りにくい文です。英文は、人があなたに問う必要がない となっていて、聖書の多くの翻訳も

    そうなっていまが、フランシスコ会訳の聖書では、人が何をお尋ねしたいか、言ってもらう必要がない となっています。

31 イエス答へ給ふ『汝ら今、信ずるか。 イエスは答え給う『あなた達は今、信じるか。
Jesus answered them, "For now you believe.

32 視よ、汝ら散されて各自おのが所にゆき、我をひとり遺すとき到らん、否すでに到れり。然れど我ひとり居るにあらず、父われと共に在(いま)すなり。
見よ、あなた達が散らされて、各自自分の場所に行き、私を一人残す時が来るでしょう、否、すでに来ました。しかし私は独りいるのではない、父が私と共にいらっしゃるのです。
Behold, an hour is coming, and indeed has come, that you will be scattered apart, each to his own, and me you will have abandoned, alone. Yet I am not alone, because the Father is with me.

33 此等のことを汝らに語りたるは、汝ら我に在りて平安を得んが為なり。汝ら世にありては患難あり、されど雄々しかれ。我すでに世に勝てり』
これらの事をあなた達に語ったのは、あなた達が私にいて平安を得るためです。あなた達はこの世にあっては苦難があります、しかし雄々しくありなさい、私はすでに世に勝ちました』
"These things I have spoken to you, that in me you may have peace. In the world you do have tribulation; but be of good cheer: I have overcome the world."

  

第17章

01 イエスこれらの事を語りはて、目を挙げ天を仰ぎて言ひ給ふ『父よ、時来れり、子が汝の栄光を顕さんために、汝の子の栄光を顕し給へ。
イエスはこれらの事を語り終わり、目を挙げて天を仰いで言い給う『父よ、時が来ました、子があなたの栄光を現わそうとするために、あなたの子の栄光を現わし給え。
Jesus spoke these things, and when he had lifted up his eyes to heaven, he said: "Father, the hour has come; glorify your Son, so that the Son may glorify you;

02 汝より賜はりし凡ての者に、永遠の生命を与へしめんとて、萬民を治むる権威を子に賜ひたればなり。
あなたから頂いたすべての人に、永遠の命を与えさせようとして、万民を治める権威を子にお与えになったからです。

inasmuch as to him you have granted power over all flesh, so that to all flesh that you have given him, he may grant to them eternal life.

03 永遠の生命は、唯一の真の神にいます汝と、汝の遣し給ひしイエス・キリストとを知るにあり。
永遠の命は、唯一の真の神であられるあなたと、あなたがお遣わしになったイエス・キリストを知ることにあります。
And this is eternal life: to know you, the only true God, and the one whom you have sent, Jesus Christ.

04 我に成さしめんとて汝の賜ひし業を成し遂げて、我は地上に汝の栄光をあらはせり。
私になさせようとしてあなたがお与えになった業を成し遂げて、私は地上にあなたの栄光を現わしました。

I have glorified you upon the earth, having finished the work which you have given me to do.

05 父よ、まだ世のあらぬ前に、わが汝と共にもちたりし栄光をもて、今御前にて我に栄光あらしめ給へ。
父よ、まだこの世がある前に、私があなたと共に持っていた栄光をもって、今御前にて私に栄光をあらせ下さい。

And now, Father, glorify thou me, along with yourself, with the glory which I used to have along with you, before the existence of the world.

説明 世のあらぬ前 は、世がある前 と訳しました。前出の 成らぬ前 や、転ばぬ先の杖 と同様と、解釈しました。

06 世の中より我に賜ひし人々に、われ御名をあらはせり。彼らは汝の有(もの)なるを我に賜へり、而して彼らは汝の言葉を守りたり。
世の中から私にお与えになった人々に、私は御名を現わしました。彼等はあなたのものであるのを、私にお与えになりました、そして彼等はあなたの言葉を守りました。
"I have made known your name to the humans of the world that you have given to me. They had been yours, and you gave them to me, and they have taken your word to heart.

07 今かれらは、凡て我に賜ひしものの汝より出づるを知る。
今彼等は、あなたが私にお与えになったものすべてがあなたから出たことを知っています。

Now they are persuaded that all the things you have given to me are indeed from you;

08 我は我に賜ひし言葉を彼らに与へ、彼らは之を受け、わが汝より出でたるを真に知り、汝の我を遣し給ひしことを信じたるなり。
私はあなたが私にお与えになった言葉を彼等に与え、
彼等はこれを受け、私があなたから出てきたことを真に知り、あなたが私をお遣わしになったことを信じたのです。
for the sayings which you gave to me I have given to them, and they accepted and knew for sure that I came forth from you, and they believed that you had sent me.

09 我かれらの為に願ふ、わが願ふは世のためにあらず、汝の我に賜ひたる者のためなり、彼らは即ち汝のものなり。
私は彼等の為に願います、私が願うのは世のためではなく、あなたが私にお与えになった者のためです、彼等はすなわちあなたのものです。

I am making request concerning them; not concerning the world am I making request, but only concerning those whom you have given to me. For they are yours;

10 我がものは皆汝の有、汝の有は我がものなり、我かれらより栄光を受けたり。
私のものは皆あなたのもの、あなたのものは私のものです、私は彼等から栄光を受けました。

indeed everything of mine is yours, and of yours is mine. And I am glorified in them;

11 今より我は世に居らず、彼らは世に居り、我は汝にゆく。聖なる父よ、我に賜ひたる汝の御名の中に彼らを守り給へ。これ我等のごとく、彼らの一つとならん為なり。
今から私はこの世におらず、彼等は世におり、私はあなたの所に行く。聖なる父を、私にお与えになったあなたの御名の中に彼等を守り給え。これ私達のように、彼らが一つとなるためです。

yes, no longer am I to be in the world, yet they are in the world, and I am coming to you. O holy Father, keep them in your name, that flesh that you have given to me, so that they may be one, just as we are one.

12 我かれらと共にをる間、われに賜ひたる汝の御名の中に彼らを守り、かつ保護したり。其のうち一人だに亡びず、ただ亡(ほろび)の子のみ亡びたり、聖書の成就せん為なり。
私が彼等と共にいる間、私にお与えになったあなたの御名の中に彼等を守り、かつ保護しました。ひのうち一人だに滅びず、ただ亡びの子のみ亡びました、聖書が成就するためです。

While I was with them, I kept them in your name, that flesh that you have given to me, and I stood guard, and not one of them met destruction, except the Son of Destruction, so that the scripture may be brought to completion.

13 今は我汝に往く、而して此等のことを世に在りて語るは、我が喜悦(よろこび)を彼らに全(まった)からしめん為なり。
今は私はあなたの所に行きます、しかしこれらの事をこの世にあって語るのは、私の喜びを彼等のなかに完璧にさせるためです。

"But now I am coming to you, and I am speaking these things in the world, so that they may have in them my joy brought to completion.

14 我は御言葉を彼らに与へたり、而して世は彼らを憎めり、我の世のものならぬごとく、彼らも世のものならぬに因りてなり。
私は御言葉を彼等に与えました、しかし世は彼等を憎みました、私がこの世のものでないように、彼等もこの世のものでないからです。

I have given them your word, and the world has hated them, because they are not of the world, just as I am not of the world.

15 わが願ふは、彼らを世より取り給はんことならず、悪より免れさらせ給はんことなり。
私が願うのは、彼等をこの世からお取り出しになることではありません、悪から免れさせ給うことです。

I am not asking that you take them out of the world, but that you keep them from the evil one.

16 我の世のものならぬ如く、彼らも世のものならず。 私が世のものでないように、彼等も世のものではない。
They are not of the world, just as I am not of the world.

17 真理にて彼らを潔め別ち給へ、汝の御言葉は真理なり。 真理にて彼等を清め別ち給え、あなたの御言葉は真理です。
Sanctify them in the truth; your word is truth.

18 汝われを世に遣し給ひし如く、我も彼らを世に遣せり。 あなたが私を世にお遣わしになったように、私も彼等を世に遣わしました。
Just as you sent me into the world, I also have sent them into the world.

19 また彼等のために我は己を潔めわかつ、これ真理にて彼らも潔め別たれん為なり。
また彼等のために私は自分を清め別ちます、これは真理のために彼等も清め別たれる為です。

And on their behalf I sanctify myself, so that they also may be ones sanctified in truth.

20 我かれらの為のみならず、その言葉によりて我を信ずる者のためにも願ふ。
私は彼等のためだけでなく、その言葉によって私を信じる者のためにも願います。

"And not concerning these only am I making request, but also concerning the ones who through their word believe in me,

21 これ皆一つとならん為なり。父よ、なんぢ我に在(いま)し、我なんぢに居るごとく、彼らも我らに居らん為なり、是なんぢの我を遣し給ひしことを世の信ぜん為なり。
これは皆が一つとなるためです。父よ、あなたは私にあり、私はあなたにいるように、彼等も私達にいるためです、これはあなたが私をお遣わしになったことを背が信じるためです。

that they all may be one. Just as you, Father, are in me and I in you, so let them also be in us, so that the world might believe that you sent me.

22 我は汝の我に賜ひし栄光を彼らに与へたり、是われらの一つなる如く、彼らも一つとならん為なり。
私はあなたが私にお与えになった栄光を彼等に与えました、これは私達が一つであるように、彼等も一つとなる為です。

The glory which you have given to me, I also have given to them, so that they may be one, just as we are one:

23 即ち我かれらに居り、汝われに在し、彼ら一つとなりて全くせられん為なり、是なんぢの我を遣し給ひしことと、我を愛し給ふごとく彼らをも愛し給ふこととを、世の知らん為なり。
すなわち私は彼等におり、あなたが私にあり、彼等が一つとなって完璧にさせられるためです。是はあなたが私をお遣わしになったことと、私をお愛しになったように彼等をもお愛しにななることとを、世が知るためです。

I in them, and you in me, so that they may become fully developed into one, that the world may know that you sent me, and that you have loved them just as you loved me.

24 父よ、望むらくは、我に賜ひたる人々の我が居るところに我と共にをり、世の創(はじめ)の前(さき)より我を愛し給ひしによりて、汝の我に賜ひたる我が栄光を見んことを。
父よ、望むことには、私にお与えになった人々が私がいる所に私と共におり、
世の初めの前から私をお愛しになったことにより、あなたが私にお与えになった私の栄光を見るであろうことを。
"O Father, that flesh that you have given to me, I desire that where I am, they might also be along with me, so that they may behold that glory of mine, which you have given to me, for you loved me before the foundation of the world.

25 正しき父よ、げに世は汝を知らず、されど我は汝を知り、この者どもも汝の我を遣し給ひしことを知れり。
正しい父よ、本当に世はあなたを知らない、しかし私はあなたを知り、この者どももあなたが私をお遣わしになったことを知りました。

"O righteous Father, indeed the world has not known you, but I have known you, and these have known that you sent me.

26 われ御名を彼らに知らしめたり、復これを知らしめん。これ我を愛し給ひたる愛の、彼らに在りて、我も彼らに居らん為なり』
私は御名を彼等に知らせました、またこれを知らせましょう。これは私をお愛しになった相が、彼等にあって、私も彼等にいる為です』
And I have made known to them your name, and will do so in the future, so that the love with which you have loved me might always be in them, and I also in them."

    

第18章

01 此等のことを言ひ終へて、イエス弟子たちと共にケデロンの小川の彼方に出で給ふ。彼処(かしこ)に園あり、イエス弟子たちとともども入り給ふ。
これらの事を言い終えて、イエスは弟子達と共にケデロンの小川のかなたにお出でになる。そこに園があり、イエスは弟子達と共々お入りになる。

After he said these things, Jesus went forth with his disciples to the other side of the wadi Kidron, where there was a garden, into which he himself went, and also his disciples.

02 ここは弟子たちと屡々(しばしば)あつまり給ふ所なれば、イエスを売るユダもこの所を知れり。
ここは弟子達としばしばお集りになる所ですので、イエスを売るユダもこの場所を知っていました。

And Judas, the one betraying him, knew the place, because Jesus had often met there with his disciples.

03 かくてユダは一組の兵隊と祭司長・パリサイ人等よりの下役どもとを受けて、炬火(たいまつ)・灯火(ともしび)・武器を携へて此所にきたる。
こうしてユダは、一組の兵隊と祭司長・パリサイ人等からの下役達を
引き連れて、松明・灯火・武器を携えてここに来ました。
Judas therefore, after taking the cohort and some guards, from the high priests and from the Pharisees, comes there, with lamps and torches and weapons.

04 イエス己に臨まんとする事をことごとく知り、進みいでて彼らに言ひ給ふ『誰を尋ぬるか』
イエスは自分に起ころうとする事をことごとく知り、進み出て彼等に言い給う『誰を探しているか』

Then, aware of all the things coming upon him, Jesus went forward, and he says to them, "Whom are you seeking?"

05 答ふ『ナザレのイエスを』イエス言ひ給ふ『我はそれなり』イエスを売るユダも彼らと共に立てり。
答える『ナザリのイエスを』 イエスは言い給う『私がそれです』 イエスを売るユダも彼等と共に立っていました。
They answered him, "Jesus the Nazarene." He says to them, "I am he. And Judas the one betraying him is also standing there with them.

06 『我はそれなり』と言ひ給ひし時、かれら後退(あとしざり)して地に倒れたり。
『私がそれです』とおっしゃった時、彼等は後ずさりして地に倒れました。

When therefore he said to them, "I am he," they moved away backward, and fell to the ground.

07 ここに再び『たれを尋ぬるか』と問ひ給へば『ナザレのイエスを』と言ふ。
ここに再び『誰を探して
いるか』とお問いになったので 『ナザレのイエスを』と言う。
Again therefore, he asked them, "Whom are you seeking?" And they said, "Jesus the Nazarene."

08 イエス答へ給ふ『われは夫なりと既に告げたり、我を尋ぬるならば此の人々の去るを容(ゆる)せ』
イエスは答え給う『私がそれであると、既に告げました、私を探しているのなら、この人々が去るのを許せ』
Jesus answered, "I told you that I am he. If therefore it is me you are seeking, allow these to go their way."

09 これさきに『汝の我に賜ひし者の中より、われ一人をも失はず』と言ひ給ひし言葉の成就せん為なり。
これは先に『あなたが私にお当た尾になった人の中から、私は一人をも失わない』とおっしゃった言葉が成就するためです。

In order that the word which he had said would be fulfilled: "Of those you have given me, I have not lost even one."

10 シモン・ペテロ剣をもちたるが、之を拔き大祭司の僕を撃ちて、その右の耳を斬り落す、僕の名はマルコスと云ふ。
シモン・ペテロは剣を持っていたので、これを抜き大祭司の僕を撃って、その右の耳を切り落とす、しもべの名前はマルコスと言います。

Then Simon Peter, having a sword, drew it and struck the servant of the high priest, and cut off his right ear. And the name of the servant was Malchus.

11 イエス、ペテロに言ひ給ふ『剣を鞘に收めよ、父の我に賜ひたる酒杯は、われ飮まざらんや』
イエスはペテロに言い給う『剣を鞘に収めなさい、父が私にお与えになった酒杯は、私が
飲まないことがありましょうや』
Jesus therefore said to Peter, "Put the sword in the sheath. The cup which the Father has given me, am I not to drink it?"

12 ここにかの兵隊・千卒長・ユダヤ人の下役ども、イエスを捕へて縛り、
ここにかの兵隊・千人隊長・ユダヤ人の下役達は、イエスを捕らえて縛り、

Then the cohort and its chiliarch and the guards from the Jews took Jesus prisoner and bound him,

13 先づアンナスの許に曳き往く、アンナスはその年の大祭司なるカヤパの舅(しうと)なり。
まずアンナスの所に引いて行く、アンナスはその年の大祭司であるカヤバのしゅうとです。

and they led him to Hananiah first, for he was father-in-law of Caiaphas, who was high priest for that year.

14 カヤパはさきにユダヤ人に、一人、民のために死ぬるは益なる事を勧めし者なり。
カヤバは、先に、ユダヤ人に、一人が民のために死ぬのは利益であることを勧めた人です。

And Caiaphas was the one having advised the Jews that it was expedient that one man die instead of the people.

15 シモン・ペテロ及び他の一人の弟子、イエスに従ふ。この弟子は大祭司に知られたる者なれば、イエスと共に大祭司の庭に入りしが、
シモン・ペテロおよびもう一人の弟子は、イエスにたがう、この弟子は大祭司に知られていた者なので、イエスと共に大祭司の庭に入りましたが、

And Simon Peter was following Jesus, along with another disciple. And that other disciple was known to the high priest, and he entered with Jesus into the courtyard of the high priest,

16 ペテロは門(かど)の外に立てり。ここに大祭司に知られたる彼の弟子いでて、門を守る女に物言ひてペテロを連れ入れしに、
ペテロは門の外に
立ちました。ここに大祭司に知られていたかの弟子が出てきて、門を守る女に物言ってペテロを連れ入れたところ、
but Peter had stopped outside, at the door. The other disciple therefore, who was known to the high priest, went out and spoke to the doormaid, and brought Peter in.

17 門(かど)を守る婢女(はしため)、ペテロに言ふ『汝も彼の人の弟子の一人なるか』かれ言ふ『然らず』
門を守る女中は、ペテロに言う『あなたもかの人の子の弟子の一人ですか』 彼は言う『違う』
Then the maidservant, the doorkeeper, says to Peter, "You are not also one of this man's disciples, are you?"
He says, "No I am not."

18 時寒くして僕・下役ども炭火を熾(おこ)し、その傍らに立ちて煖(あたた)まり居りしに、ペテロも共に立ちて煖まりゐたり。
時は寒くて僕・下役達は炭火をおこし、その傍らに立って暖まっていて、ペテロも共に立って暖まっていました。

And the servants and the guards stood by a fire they had made, for it was cold, and they were warming themselves. So Peter also was with them, standing and warming himself.

19 ここに大祭司、イエスにその弟子とその教とにつきて問ひたれば、
ここに大祭司は、イエスとその弟子とその教えとについて問うたので、

The high priest, then, questioned Jesus, about his disciples and about his teaching.

20 イエス答へ給ふ『われ公然(おほやけ)に世に語れり、凡てのユダヤ人の相集(つど)ふ会堂と宮とにて常に教へ、密には何をも語りし事なし。
イエスは答え給う『
私は公に世に語りました、すべてのユダヤ人の相集う会堂と宮殿にて常に教え、密かには何も語ったことはない。
Jesus answered him, "I have spoken openly to the world. I always taught in a synagogue or in the temple, where all the Jews come together, and not said any of it in secret.

21 何ゆゑ我に問ふか、我が語れることは聴きたる人々に問へ。視よ、彼らは我が言ひしことを知るなり』
どうして私に問うのか、私が語ったことは聞いた人々に問いなさい。見よ、彼等は私が言ったことを知っています』

Why ask me? Ask the ones who have heard what I spoke to them. You see, they know what things I said."

22 かく言ひ給ふとき、傍らに立つ下役の一人、手掌(てのひら)にてイエスを打ちて言ふ『かくも大祭司に答ふるか』
こう言い給うとき、傍らに立つ下役の一人が、手のひらにてイエスを打って言う『こんなにも大祭司に答えるのか』

As he was saying these things, one of the guards standing by gave Jesus a whack, saying, "Is that how you answer the high priest?"

23 イエス答へ給ふ『わが語りし言葉もし悪しくば、その悪しき故を証せよ。善くば何とて打つぞ』
イエスは答え給う『私が語った言葉がもし悪ければ、その悪い理由を証しなさい。良いのならどうして打つのか』
Jesus answered him, "If I spoke wrongly, testify to the wrong; but if acceptably, why are you hitting me?"

24 ここにアンナス、イエスを縛りたるままにて、大祭司カヤパの許に送れり。
ここにアンナスは、イエスを縛ったままで、大祭司カヤバの所に送りました。

(Hannaniah had sent him to Caiaphas the high priest bound, you see.)

25 シモン・ペテロ立ちて煖まり居たるに、人々いふ『汝も彼が弟子の一人なるか』否みて言ふ『然らず』
シモン・ペテロは立って暖まっていましたが、人々は言う『あなたも彼の弟子の一人ですか』 否定して言う『違う』

And Peter was standing and warming himself. They said therefore to him, "Are you not also one of his disciples?"
He denied it and said, "No I am not."

26 大祭司の僕の一人にて、ペテロに耳を斬り落されし者の親族なるが言ふ『われ汝が園にて彼と共なるを見しならずや』
大祭司の僕の一人で、ペテロに耳を切り落とされた者の親戚の人が言う『私はあなたが園で彼と一緒にいるのを見たではないか』

One of the servants of the high priest, who was a relative of him whose ear Peter had cut off, says, "Did I not see you with him in the garden?"

27 ペテロまた否む折しも鷄鳴きぬ。  ペテロはまた否む、おりしも鶏が鳴きました。
Again therefore, Peter denied it, and immediately a rooster crowed.

28 かくて人々イエスをカヤパの許より官邸にひきゆく、時は夜明なり。彼ら過越の食をなさんために、汚穢(けがれ)を受けじとて己らは官邸に入らず。
こうして人々はイエスをカヤバのもとから官邸に引いて行く、時は夜明けでした。彼等は過越しの食事をするために穢れを受けまいとして自らは官邸には入りません。

They then are leading Jesus away from Caiaphas toward the Praetorium; and it was very early. And they entered not into the Praetorium, so that they would not be defiled but rather might eat the Passover.

29 ここにピラト彼らの前に出でゆきて言ふ『この人に対して如何なる訴訟をなすか』
ここにピラトは彼等の前に出て行って言う『
この人に対してどんな訴訟をなすのか』
So Pilate came outside to them. And he says, "This man? You are bringing what kind of charge against him?"

30 答へて言ふ『もし悪をなしたる者ならずば汝に付(わた)さじ』
答えて言う『もし悪をなしたものでなければあなたに渡しますまい』
They answered, and said to him, "If he were not doing wrong, we would not have brought him over to you."

31 ピラト言ふ『汝ら彼を引取り、おのが律法に従ひて審け』ユダヤ人いふ『我らに人を殺す権威なし』
ピラトは言う『あなた達は彼を引き取り、自分の律法に従って裁け』 ユダヤ人は言う『私たちに人を殺す権威はありません』

Pilate therefore said to them, "You take him, and you judge him according to your law."
The Jews said to him, "For us it is not lawful to execute anyone."

32 これイエス、己が如何なる死にて死ぬるかを示して言ひ給ひし御言葉の成就せん為なり。
これは、イエスが
自分がいかなる死にて死ぬかを示しておっしゃった言葉が成就するためです。
So the word of Jesus would be fulfilled, which he had spoken indicating by what means of death he was going to die.

33 ここにピラトまた官邸に入り、イエスを呼び出して言ふ『汝はユダヤ人の王なるか』
ここにピラトはまた官邸に入り、イエスを呼び出して言う『あなたはユダヤ人の王ですか』

So Pilate went back into the Praetorium, and summoned Jesus, and he said to him, "You are the king of the Jews?"

34 イエス答へ給ふ『これは汝おのれより言ふか、將(はた)わが事を人の汝に告げたるか』
イエスは答え給う『
これはあなたが自分から言うのですか、はたまた(ひょっとして)私の事を人があなたに告げたのですか』
Jesus answered, "From yourself are you saying this, or have others spoken to you about me?"

35 ピラト答ふ『我はユダヤ人ならんや、汝の国人(くにびと)・祭司長ら汝を我に付(わた)したり、汝なにを為ししぞ』
ピラトは答える『私はユダヤ人なのか、あなたの国人や祭司長達があなたを私に渡したのだ、あなたは何をなしたのか』

Pilate answered, "Am I a Jew? It was your people and your chief priests who handed you over to me. What have you done?"

36 イエス答へ給ふ『わが国はこの世のものならず、若し我が国この世のものならば、我が僕ら我をユダヤ人に付さじと戰ひしならん。然れど我が国は此の世よりのものならず』
イエスは答え給う『わたしの国はこの世のものではない、もし私の国がこの世のものならば、私の僕達は私をユダヤ人に渡すまじと戦ったでしょう。しかし私の国はこの世からのものではない』

Jesus answered, "My kingdom is not of this world. If my kingdom were of this world, my servants would have fought so that I not be handed over to the Jews. But in fact191 my kingship is not from here."

37 ここにピラト言ふ『されば汝は王なるか』イエス答へ給ふ『われの王たることは汝の言へるごとし。我は之がために生れ、之がために世に来れり、即ち真理につきて証せん為なり。凡て真理に属する者は我が声をきく』
ここにピラトは言う「ならばあなたは王ですが」 イエスは言い給う『私が王であることはあなたの言う通りです。私はこの為に生まれ、この為にこの世に来ました、すなわち真理について証しする為です。すべて真理に
属する人は私の声を聞く」
Pilate therefore said to him, "So then you ARE a king." Jesus answered, "You are saying that I am a king; I, for this reason have been born, and for this reason have come into the world: to testify to the truth. Everyone on the side of truth hears my voice."

38 ピラト言ふ『真理とは何ぞ』 かく言ひて再びユダヤ人の前に出でて言ふ『我この人に何の罪あるをも見ず。
ピラトは言う『真理とは何か』 こう言って再びユダヤ人の前に出て言う『私はこの人に何の罪があるとも見えない。
Pilate says to him, "What is truth?" And with that said, he went out again to the Jews, and says to them, "I find in him no causa capitalis.

39 過越のとき我なんぢらに一人の囚人を赦す例あり、されば汝らユダヤ人の王をわが赦さんことを望むか』
過越しの時に私はあなた達に一人の囚人を許す慣例がある。ならばあなた達はユダヤ人の王を私が許すことを望むか』
But there is a custom with you that I release to you one prisoner during the Passover. Would you therefore have me release to you the king of the Jews?"

40 彼らまた叫びて『この人ならず、バラバを』と言ふ、バラバは強盗なり。
彼等はまた叫んで『この人ではない、バラバを』と言う、バラバは盗賊です。
They then shouted back, saying, "Not this man, but Barabbas!" Now Barabbas was a bandit.

   

第19章

01 ここにピラト、イエスをとりて鞭うつ。  ここにピラトはイエスを捕らえて鞭打つ。
At that time therefore, Pilate took Jesus and scourged him.

02 兵卒ども茨にて冠冕(かんむり)をあみ、その首にかむらせ、紫色の上衣をきせ、
兵卒達は茨にて冠を編み、その首にかぶらせ、紫色の上着を着せ、

And the soldiers, after weaving a wreath of thorns, set it on his head, and threw a purple robe around him.

03 御許に進みて言ふ『ユダヤ人の王やすかれ』而して手掌(てのひら)にて打てり。
御許に進んで言う『ユダヤ人の王安かれ』しかし手のひらにて打ちました。

Then they were approaching him and saying, "Hail, O king of the Jews," and giving him slaps in the face.

04 ピラト再び出でて人々にいふ『視よ、この人を汝らに引出す、これは何の罪あるをも我が見ぬことを汝らの知らん為なり』
ピラトは再び出て人々に言う『見よ、この人をあなたたちの前に引き出す、これは何の罪があるかを私が見出さないことを
あなた達が知らないためである』
And Pilate went outside again, and says to them, "Look, I am bringing him out to you, so that you will know that I find no causa capitalis in him."

05 ここにイエス茨の冠冕(かんむり)をかむり、紫色の上衣をきて出で給へば、ピラト言ふ『視よ、この人なり』
ここにイエスが茨の冠をかぶり、紫色の上着を
着て出てこられたので、ピラトは言う『見よ、この人だ』
Jesus came outside therefore, wearing the crown of thorns and the purple robe. And Pilate says to them, "Behold the man."

06 祭司長・下役どもイエスを見て叫びいふ『十字架につけよ、十字架につけよ』ピラト言ふ『汝ら自らとりて十字架につけよ、我は彼に罪あるを見ず』
祭司長・下役達はイエスを見て叫んで言う『十字架につけよ、十字架につけよ』 ピラトは言う『あなた達は自ら引き取って十字架につけよ、私は彼に罪があることを見出さない』

When therefore the chief priests and their officers saw him, they shouted out, saying, "Crucify! Crucify!"
Pilate says to them, "You take him yourselves and crucify him. As for me, I do not find causa capitalis in him.

07 ユダヤ人こたふ『我らに律法あり、その律法によれば死に当るべき者なり、彼はおのれを神の子となせり』
ユダヤ人は答える『私達には律法がある、その律法によれば死に当たるべき者です、彼は自分を神の子としました』

The Jews answered him, "We have a law, and according to that law, he deserves to die because he called himself the son of God."

08 ピラトこの言葉をききて増々おそれ、  ピラトはこの言葉を聞いて増々怖れ
When therefore Pilate heard this information, he was more afraid,

09 再び官邸に入りてイエスに言ふ『汝は何所よりぞ』イエス答をなし給はず。
再び官邸に入ってイエスに言う『あなたはどこから(来たのか)』 イエスは答えをされません。
and he entered the Praetorium again, and says to Jesus, "Where are you from?" But Jesus did not give him an answer.

10 ピラト言ふ『われに語らぬか、我に汝を赦す権威あり、また十字架につくる権威あるを知らぬか』
ピラトは言う『私に語らないのか、私にあなたを許す権威があり、また十字架につける権威があることを知らないのか』

Pilate then says to him, "To me you are not speaking? Do you not know, that I have authority to free you, and I have authority to crucify you?"

11 イエス答へ給ふ『汝上より賜はらずば、我に対して何の権威もなし。この故に我を汝に付(わた)しし者の罪は更に大なり』
イエスは答え給う『あなたは上から頂いていないなら、私に対して何の権威もない。この故に私をあなたに渡した者の罪は更に大きい』

Jesus answered, "You would have no authority over me if it had not been given you from above. Because of this, the one who handed me over to you has the greater guilt."

12 ここにおいてピラト、イエスを赦さんことを力(つと)む。されどユダヤ人さけびて言ふ『汝若しこの人を赦さば、カイザルの忠臣にあらず、凡そおのれを王となす者はカイザルに叛くなり』
ここにおいてピラトはイエスを許そうと努力する。しかしユダヤ人は叫んで言う『あなたがもしこの人を許せば、カイザルの忠臣ではない、およそ自分を王とする者はカイザルに叛くのです』

From this point on Pilate tried to free him; but the Jews shouted out, saying, "If you release this man, you are no friend of Caesar! Everyone calling himself a king is opposing Caesar."

13 ピラトこれらの言葉をききて、イエスを外にひきゆき、敷石(ヘブル語にてガバタ)といふ所にて審判の座につく。
ピラトはこれらの言葉を聞いて、イエスを外に連れ行き、敷石(ヘブル語でカバタ)という所で審判の座につく。

When therefore Pilate heard these words, he brought Jesus outside, and he sat down on the judgment seat, at a place called The Pavement, but in Hebrew called Gabbatha.

14 この日は過越の準備日にて、時は第六時ごろなりき。ピラト、ユダヤ人にいふ『視よ、汝らの王なり』
この日は過越しの準備日にて、時は昼の12時頃でした。ピラトは、ユダヤ人に言う『見よ、あなた達の王である』
And it was Preparation for the Passover, about noon. And he says to the Jews, "Behold, your king."

15 かれら叫びていふ『除(のぞ)け、除け、十字架につけよ』ピラト言ふ『われ汝らの王を十字架につくべけんや』祭司長ら答ふ『カイザルの他われらに王なし』
彼等は叫んで言う『殺せ、殺せ、十字架につけよ』 ピラトは言う『私はあなた達の王を十字架につけるべきなのか』 祭司長達は答える『カイザルの他に私達の王はいない』
They then shouted out, "Away with him! Away with him! Crucify him!" Pilate says to them, "Shall I crucify your king?" The chief priests responded, "We have no king but Caesar."

16 ここにピラト、イエスを十字架に釘(つ)くるために彼らに付せり。 彼らイエスを受取りたれば、
ここに
ピラトはイエスを十字架につけるために彼等に渡しました。彼等はイエスを受け取ったので、
At that time therefore he handed him over to them, to be crucified. They took Jesus therefore.

17 イエス己に十字架を負ひて、髑髏(されかうべ)(ヘブル語にてゴルゴダ)といふ所に出でゆき給ふ。
イエスは自ら十字架を背負って、髑髏(ヘブル語でゴルゴダ)という所に出て行き給う。

And carrying the cross by himself, he proceeded forth, to what is called the Skull Place, which in Hebrew is pronounced Gulgolta,

18 其所にて彼らイエスを十字架につく。又ほかに二人の者をともに十字架につけ、一人を右に、一人を左に、イエスを真中に置けり。
そこで彼等はイエスを十字架につける。また他に二人の者を共に十字架につけ、一人を右に、一人を左に、イエスを真ん中におきました。
where they crucified him, and with him, two others, one on this side and one on the other, and Jesus in the middle.

19 ピラト罪標(すてふだ)を書きて十字架の上に掲ぐ『ユダヤ人の王、ナザレのイエス』と記したり。
ピラトは罪状札を書いて十字架の上に掲げる『ユダヤ人の王、ナザリのイエス』と記しました。

And Pilate also wrote a notice and put it on the cross, and it was inscribed: "JESUS THE NAZARENE, THE KING OF THE JEWS."

20 イエスを十字架につけし所は都に近ければ、多くのユダヤ人この標(ふだ)を読む、標はヘブル、ロマ、ギリシヤの語にて記したり。
イエスを十字架につけた場所は都に
近いので、多くのユダヤ人はこの札を読む、札はヘブル、ロマ、ギリシヤの言語で記されていました。
Many of the Jews therefore read this notice, because the place where Jesus was crucified was close to the city, and it was written in Hebrew, in Latin, and in Greek.

21 ここにユダヤ人の祭司長らピラトに言ふ『ユダヤ人の王と記さず、我はユダヤ人の王なりと自称せりと記せ』
ここにユダヤ人の祭司長達がピラトに言う『ユダヤ人の王とは記さないで、私はユダヤ人の王であると自称したと記せ』
The chief priests of the Jews therefore were saying to Pilate, "Do not write 'The King of the Jews,' but rather: 'He SAID, I am King of the Jews.'"

22 ピラト答ふ『わが記したることは記したるままに』  ピラトは答える『私が記したこと記したままに』
Pilate answered, "What I have written I have written."

23 兵卒どもイエスを十字架につけし後、その衣をとりて四つに分け、おのおの其の一つを得たり。また下衣を取りしが、下衣は縫目なく、上より惣て織りたる物なれば、
兵卒達はイエスを十字架につけた後、その衣を取って四つに分け、各々その一つを貰いました。また下着を取りましたが、下着は縫い目がなく、上からすべて織ったものなので、

The soldiers then, when they crucified Jesus, took his garments and made four shares, a share for each soldier, plus the tunic. For the tunic was seamless, woven continuously from the top through the whole.

24 兵卒ども互にいふ『これを裂くな、誰がうるか鬮(くじ)にすべし』これは聖書の成就せん為なり。曰く『かれら互にわが衣をわけ、わが衣を鬮にせり』兵卒ども斯くなしたり。
兵卒達は互いに言う『これは裂くな、誰が売るかくじにしよう』 これは聖書が成就するためです。曰く『彼等は互いに私の衣を分け、私の衣をくじにした』 兵卒達はこのようにしたのです。
They said therefore to one another, "We should not tear it, but cast lots as to whose it shall be." So that the scripture would be fulfilled, "They divided my garments among them; and cast lots over my clothing," those things therefore the soldiers did.

25 さてイエスの十字架の傍らには、その母と母の姉妹と、クロパの妻マリヤとマグダラのマリヤと立てり。
さてイエスの十字架の傍らには、その母と母の姉妹と、クロバの妻マリヤとマグダラのマリヤが立ちました。

And near the cross of Jesus stood his mother, and his mother's sister; and the Mary belonging to Clopas, and the Magdalene Mary.

26 イエスその母とその愛する弟子との近く立てるを見て、母に言ひ給ふ『をんなよ、視よ、汝の子なり』
イエスはその母と愛する弟子が近くに立っているのを見て、母に言い給う『女よ、見よ、あなたの子です』

Jesus therefore, seeing his mother and the disciple whom he loved standing near, says to his mother, "Dear woman, behold your son."

27 また弟子に言ひ給ふ『視よ、汝の母なり』この時より、その弟子かれを己が家に接(う)けたり。
また弟子に言い給う『見よ、あなたの母です』 この時から、その弟子は彼女を自分の家に
引き取りました。
Then he says to the disciple, "Behold, your mother." And from that time on, that disciple took her into his own home.

28 この後イエス萬の事の終りたるを知りて、――聖書の全うせられん為に――『われ渇く』と言ひ給ふ。
この後イエスは凡ての事が終わったのを知って、 聖書が成就するために 『私は喉がかわく』と言い給う。
Jesus, knowing that after these things, all things were now completed, next says, "I am thirsty," so that the scripture would be fulfilled.

29 ここに酸(す)き葡萄酒の満ちたる器あり、その葡萄酒のふくみたる海綿をヒソプに著(つ)けてイエスの口に差附(さしつ)く。
ここに酸っぱいブドウ酒が満ちている器がある。ひの葡萄酒を含んだ海綿をヒソプにつけてイエスの口に差し出す。
A container full of vinegar was sitting there, so after sticking a sponge full of the vinegar around a hyssop stem, they held it out to his mouth.

30 イエスその葡萄酒をうけて後いひ給ふ『事畢(をは)りぬ』遂に首をたれて霊をわたし給ふ。
イエスはそのブドウ酒を受けて後言い給う『事は終わった』遂に首を垂れて霊をお渡しになる。

When therefore he had received the vinegar, Jesus said, "It is finished." And after he bowed his head, he gave up his spirit.

31 この日は準備日なれば、ユダヤ人、安息日に屍体を十字架のうへに留めおかじとて(殊にこの度の安息日は大なる日なるにより)ピラトに、彼らの脛(はぎ)ををりて屍体を取除かんことを請ふ。
この日は準備日なので、ユダヤ人は、安息日に死体を十字架の上に留めておくまいとして(ことにこの度の安息日は大いなる日であるので)ピラトに、彼等の
足を折って、死体を取り除くことを願い出る。
The Jews therefore, since it was Preparation Day, asked Pilate that their legs be broken and they be taken away, so that the bodies would not remain on the cross during the Sabbath; for that day was great among Sabbaths.

32 ここに兵卒ども来りて、イエスとともに十字架に釘(つ)けられたる第一の者と他のものとの脛を折り、
ここに兵卒達が来て、イエスと一緒に十字架に付けられた第一の人と他の人の足を折り、
The soldiers came therefore, and broke the legs of the first one, and of the other crucified with him,

33 而してイエスに来りしに、はや死に給ふを見て、その脛を折らず。
そしてイエスの所に来ましたが、もはや死んでおられるのを見て、その足は折らない。
but when they came to Jesus they realized he was already dead, and did not in his case break the legs.

34 然るに一人の兵卒、鎗(やり)にてその脅(わき)をつきたれば、直ちに血と水と流れいづ。
しかし一人の兵卒が、槍でその脇を突きましたら、直ちに血と水が流れでる。

But one of the soldiers pierced his side with a spear, and immediately there came out blood and water.

35 之を見しもの証をなす、其の証は真なり、彼はその言ふことの真なるを知る、これ汝等にも信ぜしめん為なり。
これを見た人は証言する、その証は真実です、彼はその言う事が真であめことを知る、これはあなた達にも信じさせる為です。

And the one who has seen has borne witness, and his testimony is reliable, and he knows that he is saying something true; so you may believe.

36 此等のことの成りたるは『その骨くだかれず』とある聖句の成就せん為なり。
これらのことが成就したのは『その骨は砕かれない』とある聖書の句が成就するためです。
And these things happened so that the scripture would be fulfilled: "Not a bone of it shall be broken."

37 また他に『かれら己が刺したる者を見るべし』と云へる聖句あり。
またほかに『彼等は自分が刺したものを見るでしょう』と言っている聖書の句もある。
And again, another scripture says: "They shall look upon him whom they have pierced."

38 この後、アリマタヤのヨセフとて、ユダヤ人を懼れ密にイエスの弟子たりし者、イエスの屍体を引取らんことをピラトに請ひたれば、ピラト許せり、乃ち往きてその屍体を引取る。
この後、アリマタヤのヨセフといってユダヤ人を恐れ密かにイエスの弟子だった者が、イエスの死体を引き取りたいことをピラトに請うたので、ピラトはゆるしました、すぐに行ってその死体を引き取る。

And after these things, Joseph from Arimathea, who was a disciple of Jesus, but secretly because of the fear of the Jews, made request of Pilate that he might take the body of Jesus; and Pilate consented. He went therefore, and took his body.

39 また曾て夜御許に来りしニコデモも、沒藥(もつやく)・沈香(ぢんかう)の混和物(あはせもの)を百斤ばかり携へて来る。
またかつて夜に御許に来たニコデモも、没薬と沈香を混ぜた物を百斤ほど携えて来る。
And Nicodemus, the one who earlier had come to Him by night, came as well, carrying a mixture of myrrh and aloes, about a hundred pounds.

40 ここに彼らイエスの屍体をとり、ユダヤ人の葬りの習慣にしたがひて、香料とともに布にて卷けり。
ここに彼等はイエスの死体を取って、ユダヤ人の葬式の習慣に従って、香料と共に布で巻きました。

They then took the body of Jesus, and bound it in linen cloths, with the spices, as is the burial custom with the Jews.

41 イエスの十字架につけられ給ひし所に園あり、園の中にいまだ人を葬りしことなき新しき墓あり。
イエスが十字架におつれられ
になった場所に園があり、園の中に未だ人を葬ったことがない新しい墓があります。
And there was in the place where he was crucified, a garden, and in the garden a new tomb, one in which no one had ever yet been laid.

42 ユダヤ人の準備日なれば、この墓の近きままに其所にイエスを納めたり。
ユダユ人の準備日なので、この墓の近いがままに、そこにイエスを納めました。
So, since it was Preparation for the Jews, and because the tomb was close at hand, that is where they laid Jesus.

   

第20章

01 一週のはじめの日、朝まだき暗きうちに、マグダラのマリヤ墓にきたりて、墓より石の取除けあるを見る。
週の初めの日、朝まだ暗いうちに、マグダラのマリヤは墓に来て、墓から石が取り除けてあるのを見る。

And on the first day of the week, very early while still dark, Mary the Magdalene is coming to the tomb; and she sees the stone having been removed from the tomb.

02 乃ち走りゆき、シモン・ペテロとイエスの愛し給ひしかの弟子との許に到りて言ふ『たれか主を墓より取去れり、何所に置きしか我ら知らず』
すぐに走って行き、シモン・ペテロとイエスのお愛しになったかの弟子の所に来て言う『誰か主を墓から取り去ってしまった、何処に置いたのか私達にはわからない』
She runs therefore, and goes to Simon Peter and to the other disciple, the one whom Jesus loved, and she says to them, "They have taken the Lord out of the tomb, and we don't know where they have put him."

03 ペテロと、かの弟子といでて墓にゆく。  ペテロとかの弟子は出て墓に行く。
Peter therefore went out, and the other disciple also, and they were going toward the tomb.

04 二人ともに走りたれど、かの弟子ペテロより疾く走りて先に墓にいたり、
二人は共に走ったけれど、かの弟子はペテロより速く走って先に墓につきました、

And the two were running together; and the other disciple ran faster ahead, and came to the tomb first.

05 屈みて布の置きたるを見れど、内には入らず。  屈んで布を置いているところを見るが、中には入らない。
And after stooping down, he sees the linen cloths lying there. He did not enter inside, however.

06 シモン・ペテロ後れ来り、墓に入りて布の置きたるを視、 シモン・ペテロは遅れて来て、墓に入って布が置いていると所を見て
Then comes Simon Peter also, following behind him. And he entered into the tomb, and he observes the linen cloths lying there,

07 また首(かうべ)を包みし手拭(てぬぐひ)は布とともに在らず、他のところに卷きてあるを見る。
また首を包んだ手拭いは布と一緒にはなく、他の所に巻いてあるを見る。

and also the sweat cloth which used to be on his head, except not lying with the linen cloths, but folded up in one place apart.

08 先に墓にきたれる彼の弟子もまた入り、之を見て信ず。  先に墓に来たかの弟子もまた入り、これを見て信じる。
Then at that time the other disciple entered, the one who had arrived to the tomb first; and he saw and believed.

09 彼らは聖書に録したる、死人の中よりその甦へり給ふべきことを未だ悟らざりしなり。
彼等は聖書に書かれている、死人の中から彼が蘇りになるでょうことを悟っていなかったのです。

For they did not yet understand the scripture that he had to rise from the dead.

10 遂に二人の弟子おのが家にかへれり。  ついに二人の弟子は自分の家に帰りました。
The disciples then went back to their own homes.

11 然れどマリヤは墓の外に立ちて泣き居りしが、泣きつつ屈みて墓の内を見るに、
しかしマリヤは墓の外に立って泣いていましたが、泣きつつ屈んで墓の中を見るに、

But Mary stayed with the tomb, and there she stands, outside, weeping. As she thus was weeping, she stooped down into the tomb,

12 イエスの屍体の置かれし所に、白き衣をきたる二人の御使、首の方にひとり足の方にひとり坐しゐたり。
イエスの死体の置かれた場所に、白い頃もを着た二人の御使い、首の方に一人、足の方に一人、座っていました。
and she beholds two angels in white, one sitting at the head and one sitting at the foot of where the body of Jesus had been lying.

13 而してマリヤに言ふ『をんなよ、何ぞ泣くか』マリヤ言ふ『誰かわが主を取去れり、何所に置きしか我しらず』
そしてマリヤに言う『女よ、何で泣くのか』 マリヤは言う『誰かが私の主を取り去りました、何処に置いたが私は知りません』
And they say to her, "Woman, why are you weeping?" She says to them, "They have taken my Lord away, and I don't know where they have put him."

14 かく言ひて後に振反れば、イエスの立ち居給ふを見る、されどイエスたるを知らず。
こう言った後に振り返ると、イエスが立っていらっしゃるのを見る、しかしイエスであることが分からない。
When she had said these things, she looked toward the rear, and beholds Jesus having been standing; and she did not realize that it was Jesus.

15 イエス言ひ給ふ『をんなよ、何ぞ泣く、誰を尋ぬるか』マリヤは園守(そのもり)ならんと思ひて言ふ『君よ、汝もし彼を取去りしならば、何所に置きしかを告げよ、われ引取るべし』
イエスは言い給う『女よ、何で泣く、誰を探しているか』 マリヤは園丁だと思って言う『あなた、あなたがもし彼を取り去ったのなら、どこに置いたかを言ってください、私が引き取りましょう』

Jesus says to her, "Woman, why are you weeping? Who are you looking for?" She, thinking he is the gardener, says to him, "Sir, if it is you who took him, tell me where you put him, and I will get him.

16 イエス『マリヤよ』と言ひ給ふ。マリヤ振反りて『ラボニ』(釈けば師よ)と言ふ。
イエスは『マリヤよ』と言い給う、マリヤは振り返って『ラボニ』(訳すと 師よ) と言う。
Jesus says to her, "Mary." She when she turned around, says to him in Hebrew, "Rabbouni!" (which means Teacher).

17 イエス言ひ給ふ『われに觸(さは)るな、我いまだ父の許に昇らぬ故なり。我が兄弟たちに往きて「我はわが父すなはち汝らの父、わが神すなはち汝らの神に昇る」といへ』
イエスは言い給う『私に触るな、私はまだ父の所に戻っていないから。私の兄弟達の所に行って 「私は私の父すなわちあなた達の父、私の神すなわちあなた達の神に昇る」と言え』

Jesus says to her, "Do not cleave to me, for I have not yet ascended to the Father; but go to my brothers, and tell them: 'I am ascending to my Father and your Father; to my God and your God.'"

18 マグダラのマリヤ往きて弟子たちに『われは主を見たり』と告げ、また云々(しかじか)の事を言ひ給ひしと告げたり。
マグダラのマリヤは行って弟子達に『私は主を見ました』と告げ、また
これらの事をおっしゃったと告げました。
Mary goes, announcing to the disciples, "I have seen the Lord," and also announcing those things he had said to her

19 この日すなはち一週のはじめの日の夕、弟子たちユダヤ人を懼るるに因りて、居るところの戸を閉ぢおきしに、イエスきたり彼らの中に立ちて言ひ給ふ『平安なんぢらに在れ』
この日、すなわち週の初めの日の夕べ、弟子達はユダヤ人を恐れるので、いる場所の戸を閉じておいたのに、イエスが来て彼等の間に立って言い給う『平安があなたたちにあれ』

Then, when it was evening on that first day of the week, with the doors locked where the disciples were, because of the fear of the Jews, Jesus appeared, and stood in their midst. And he says to them, "Peace be with you."

20 かく言ひてその手と脅(わき)とを見せ給ふ、弟子たち主を見て喜べり。
こう言ってその手と脇をお見せになる、弟子達は主を見て喜びました。
And when he had said this, he showed them both his hands and his side. Therefore the disciples rejoiced, seeing the Lord.

21 イエスまた言ひ給ふ『平安なんぢらに在れ、父の我を遣し給へるごとく、我も亦なんぢらを遣す』
イエスはまた言い給う『平安があなた達にあれ、父が私をお遣わしになったように、私もまたあなた達を遣わす』
Then Jesus again said to them, "Peace be with you. As the Father has sent me, so also I send you."

22 かく言ひて、息を吹きかけ言ひ給ふ『聖霊をうけよ。 こう言って、息を吹きかけて言い給う 『精霊を受けなさい
And having said this, he blew,205 and says to them, "Receive the Holy Spirit.

23 なんじら誰の罪を赦すとも其の罪ゆるされ、誰の罪を留むるとも其の罪とどめらるべし』
あなた達は誰の罪を許してもその罪は許され、誰の罪を留めてもその罪は留められるでしょう』

Whose ever sins you forgive, they are forgiven them; whose ever you retain, they are retained."

24 イエス来り給ひしとき、十二弟子の一人デドモと称ふるトマスともに居らざりしかば、
イエスがいらっしゃった時、十二弟子の一人デドモと称しているトマスは一緒にいなかったので、

But Thomas, one of the Twelve, the one who was called the Twin, was not with them when Jesus came.

25 他の弟子これに言ふ『われら主を見たり』トマスいふ『我はその手に釘の痕を見、わが指を釘の痕にさし入れ、わが手をその脅に差入るるにあらずば信ぜじ』
他の弟子が彼に言う『私達は主を見ました』 トマスは言う『私はその手に釘の痕を見、私の指を首の痕に差し込み、私の手をその脇に差し込むのでなければ、信じまい』

So the other disciples were telling him, "We have seen the Lord." But he said to them, "Unless I see in his hands the mark of the nails, and put my finger into the place from the nails, and put my hands into his side, there is no way I will believe."

26 八日ののち弟子たちまた家にをり、トマスも共に居りて戸を閉ぢおきしに、イエス来り、彼らの中に立ちて言ひ給ふ『平安なんぢらに在れ』
八日後弟子達はまた家にいて、トマスも共に居て戸を閉じていたのに、イエスが来て、彼等の中に立って言い給う『平安があなた達にあれ』
And after eight days, his disciples again were inside, and Thomas with them. Jesus is appearing, even though the doors were locked. And he stood in the midst, and said, "Peace be with you."

27 またトマスに言ひ給ふ『汝の指をここに伸べて、わが手を見よ、汝の手をのべて、我が脅にさしいれよ、信ぜぬ者とならで信ずる者となれ』
またトマスに言い給う『あなたの指をここに伸ばして、私の手を見なさい、あなたの手を乃゛して、私の脇に差し込みなさい、信じない者とはならないで信じる者となりなさい』
Thereupon he says to Thomas, "Bring your finger here, and see my hands, and bring your hand and put it into my side, and do not be unbelieving, but believing."

28 トマス答へて言ふ『わが主よ、わが神よ』  トマスは答えて言う『私の主よ、私の神よ』
Thomas responded and said to him, "My Lord and my God."

29 イエス言ひ給ふ『汝我を見しによりて信じたり、見ずして信ずる者は幸福(さいはひ)なり』
イエスは言い給う『あなたは私を見たので信じました、見なくて信じる者は幸いです』
Jesus says to him, "Because you have seen me, you have believed. Blessed are those believing without having seen."

30 この書に録さざる外の多くの徴を、イエス弟子たちの前にて行ひ給へり。
この書に書き記していない他の多くの徴を、イエスは弟子達の前で行いになりました。

While therefore Jesus did also do many other signs in the sight of his disciples which are not written in this book,

31 されど此等の事を録ししは、汝等をしてイエスの神の子キリストたることを信ぜしめ、信じて御名により生命を得しめんが為なり。
しかしこれらの事を書き記したのは、あなた達をしてイエスが神の子キリストであることを信じさせ、信じて御名により命を得させるためです。
these have been written so that you might believe that Jesus is the Christ, the Son of God, and that believing, you might have life through his name.

       

 第21章

01 この後、イエス復テベリヤの海辺にて己を弟子たちに現し給ふ、その現れ給ひしこと左のごとし。
この後、イエスはまたテベリヤの海辺で自身を弟子達に現わし給う、そのお現われになったことは、次のようである。

After these things, Jesus revealed himself another time to his disciples, on the Sea of Tiberius. And this is how he revealed himself.

02 シモン・ペテロ、デドモと称ふるトマス、ガリラヤのカナのナタナエル、ゼベダイの子ら及びほかの弟子二人もともに居りしに、
シモン・ペテロ、デドモと称えるトマス、ガリラヤのカナのナタナエル、ゼベダイの子達および他の弟子二人が共に居ましたが、
Simon Peter, and Thomas called the Twin, and Nathaniel from Cana of Galilee, and the sons of Zebedee, and two other disciples of his, were together.

03 シモン・ペテロ『われ漁獵(すなどり)にゆく』と言へば、彼ら『われらも共に往かん』と言ひ、皆いでて舟に乘りしが、その夜は何をも得ざりき。
シモン・ペタロが『私は漁に行く』と言うので、彼等は『私達も共に行きましょう』と言い、皆出て船に乗りましたが、その夜は何も得ませんでした。

Simon Peter says to them, "I am going to fish." They say to him, "We are also coming with you." They went, and embarked in the boat. And throughout that night, they caught nothing.

04 夜明の頃イエス岸に立ち給ふに、弟子たち其のイエスなるを知らず。
夜明けの頃イエスが岸にお立ちになりますが、弟子たちはそれがイエスであることが分かりません。

And now that it is turning morning, Jesus had stood at the shoreline. However, the disciples have not realized that it is Jesus.

05 イエス言ひ給ふ『子どもよ、獲物ありしか』彼ら『なし』と答ふ。
イエスは言い給う『子達よ、獲物はあったか』 彼等は『ない』と言う。

Jesus therefore says to them, "Children, have you no fish?" They answered, "No."

06 イエス言ひ給ふ『舟の右のかたに網をおろせ、然らば獲物あらん』乃ち網を下したるに、魚おびただしくして、網を曳き上ぐること能はざりしかば、
イエスは言い給う『船の右の側に編みを下ろせ、そうすれば獲物があるでしょう』 すぐ網を下ろしましたら、魚がおびただくいて、網を引き上げることができなかったので、

And he said to them, "Cast the net into the area to the right of the boat, and you will find something." They cast it therefore, and they were not strong enough to retrieve it, because of a fullness of fish.

07 イエスの愛し給ひし弟子、ペテロに言ふ『主なり』シモン・ペテロ『主なり』と聞きて、裸なりしを上衣をまとひて海に飛びいれり。
イエスがお愛しになった弟子がペテロに言う『主です』、シモン・ペテロは『主です』と聞いて、裸だったので上着をまとって海に飛び込みました。
So that disciple whom Jesus loved says to Peter, "It is the Lord." When therefore Simon Peter heard that it is the Lord, he fastened his cloak around himself, for he was stripped for work, and he threw himself into the lake

08 他の弟子たちは陸を離るること遠からず、僅(わづか)に五十間ばかりなりしかば、魚の入りたる網を小舟にて曳き来り、
他の弟子達は陸から離れることが遠くなく、
わずかに50間ばかりだったので、魚の入った編みを小舟で引っ張って来て、
(for they were not far from shore, but only about two hundred cubits away), while the other disciples came in the boat, towing the fish net.

09 陸に上りて見れば、炭火ありてその上に肴あり、又パンあり。
陸に上がってみると、炭火があってその上に魚があり、パンがあります。
As they get down therefore onto the beach, they see a fire of coals established, and fish lying on it, and bread.

10 イエス言ひ給ふ『汝らの今とりたる肴を少し持ちきたれ』 イエスは言い給う『あなた達が今採った魚を少し持ってきなさい』
Jesus says to them, "Bring some of the fish which you have now caught."

11 シモン・ペテロ舟に往きて網を陸に曳き上げしに、百五十三尾の大なる魚満ちたり、斯く多かりしが網は裂けざりき。
シモン・ペタロが船に行って網を陸に引き上げますと、153匹の大きな魚で満ちていました、こんなに沢山でしたが網は裂けませんでした。

Simon Peter therefore got up, and dragged the net to the beach, very full of fish, of them; and though there were so many, the net was not torn.

12 イエス言ひ給ふ『きたりて食せよ』弟子たちその主なるを知れば『汝は誰ぞ』と敢へて問ふ者もなし。
イエスは言い給う『来て食べなさい』 弟子達はそれが主であることを知って『あなたは誰ですか』とあえて問う者はいない。

Jesus says to them, "Come, eat breakfast." And not one of the disciples got up the courage to challenge him, "Who are you?" For they knew it was the Lord.

13 イエス進みてパンをとり彼らに与へ、肴をも然なし給ふ。
イエスは進んでパンをとり、彼等に与えて、魚をもそうなさいました。
Jesus comes, and he takes the bread and distributes to them, and the fish likewise.

14 イエス死人の中より甦へりてのち、弟子たちに現れ給ひし事、これにて三度なり。
イエスが死人の中から蘇って後、弟子達にお現われになったこと、これで三度です。

This was now the third time Jesus had revealed himself to the disciples after having risen from the dead.

15 かくて食したる後、イエス、シモン・ペテロに言ひ給ふ『ヨハネの子シモンよ、汝この者どもに勝りて我を愛するか』ペテロいふ『主よ、然り、わが汝を愛する事は、汝知り給ふ』イエス言ひ給ふ『わが羔羊(こひつじ)を養へ』
このように食事した後、イエスはシモン・ペテロに言い給う『ヨハネの子シモンよ、あなたはこの人たちより勝って私を愛しますか』ペテロは言う『主よ、そのとおりです、私があなたを愛することは、あなたがご存じです』 イエイは言い給う『私の仔羊を養いなさい』

When therefore they had eaten breakfast, Jesus says to Simon Peter, "Simon son of John, do you love me more than these?"
He says to him, "Yes, Lord, you know that I love you." He says to him, "Feed my lambs."

16 また二度いひ給ふ『ヨハネの子シモンよ、我を愛するか』ペテロ言ふ『主よ、然り、わが汝を愛する事は、汝、知り給ふ』イエス言ひ給ふ『わが羊を牧(か)へ』
また二度目言い給う『ヨハネの子シモンよ、私を愛するか』 ペテロは言う『主よ、そのとおりです、私があなたを愛することは、あなたがご存じです』 イエスは言い給う『私の羊を
飼いなさい』
Again, he says to him a second time, "Simon son of John, do you love me?" He says to him, "Yes, Lord, you know that I love you." He says to him, "Pastor my sheep."

17 三度いひ給ふ『ヨハネの子シモンよ、我を愛するか』ペテロ三度『われを愛するか』と言ひ給ふを憂ひて言ふ『主よ、知りたまはぬ所なし、わが汝を愛する事は、汝識り給ふ』イエス言ひ給ふ『わが羊をやしなへ。
三度目言い給う『ヨハネの子シモンよ、私を愛するか』 ペテロは三度『私を愛するか』とおっしゃるのを憂いて言う『主よ、あなたにご存じないことはありません、私があなたを愛することは、あなたはご存じです』 イエスは言い給う『私の羊を養いなさい
He says to him the third time, "Simon son of John, do you love me?" Peter was hurt that he said to him the third time, "Do you love me." And he says to him, "Lord, you know all. You know that I love you." Jesus says to him, "Feed my sheep."

18 まことに誠に汝に告ぐ、汝若かりし時は自ら帯(おび)して欲する所を歩めり、されど老いては手を伸べて他の人に帯せられ、汝の欲せぬ所に連れゆかれん』
誠に誠にあなたに告げる
、あなたは若かった時は自分で帯をしめて欲するところを歩きました、しかし老いてからは手を伸ばして他の人に帯をしめられて、あなたが欲しない所に連れて行かれるでしょう』
Truly, truly I say to you: When you were younger, you would dress yourself, and walk around where you wanted; but after you have become old, you will stretch out your hand, and someone else will dress you, and lead you somewhere you will not want."

19 これペテロが如何なる死にて神の栄光を顕すかを示して言ひ給ひしなり。斯く言ひて後かれに言ひ給ふ『われに従へ』
これはペテロがどんな死で神の栄光を現わすかを示しておっしゃったのです。こう言って後彼に言い給う『私に従いなさい』

This he said signifying by what kind of death he would glorify God. And having said this, he says to him, "Follow me."

20 ペテロ振反りて、イエスの愛したまひし弟子の従ふを見る。これはさきに夕餐(ゆふげ)のとき御胸に倚りかかりて『主よ、汝を売る者は誰か』と問ひし弟子なり。
ペテロは振り返って、イエスがお愛しになった弟子が従ってくるのを見る。これは先に夕食のとき
み胸によりかかって『主よ、あなたを売る者は誰ですか』と問うた弟子です。
Peter turned around, and sees the disciple whom Jesus loved following, that is, the one who in the supper had leaned back onto His chest and said, "Lord, who is the one betraying you?"

21 ペテロこの人を見てイエスに言ふ『主よ、この人は如何に』
ペテロはこの人を見てイエスに言う『主よ、どうなるでしょうか』
So when he saw this one, Peter says to Jesus, "Lord, and what about him?"

22 イエス言ひ給ふ『よしや我、かれが我の来るまで留るを欲すとも、汝になにの関係あらんや、汝は我に従へ』
イエスは言い給う『もし私が、彼が私が戻って来るまで留まっていることを欲するとしても、あなたに何の関係がありましょうか、あなたは私に従いなさい』

Jesus says to him, "If I want him to remain until I come, what is that to you? You follow me."

23 ここに兄弟たちの中に、この弟子死なずと云ふ話つたはりたり。されどイエスは死なずと言ひ給ひしにあらず『よしや我、かれが我の来るまで留るを欲すとも、汝になにの関係あらんや』と言ひ給ひしなり。
ここに兄弟達の間に、この弟子は死なないと言う話が伝わりました。ししイエスは死なないとおっしゃったのではありません『もし私が、彼が私が戻って来るまでとどまっていることを欲するとしても、あなたに何の関係がありましょうか』とおっしゃったのです。
This therefore is the word that got out to the brothers: that that disciple would not die. But Jesus had not said to him that he would not die; rather, "If I want him to remain until I come, what is that to you?"

24 これらの事につきて、証をなし、又これを録しし者は、この弟子なり、我等はその証の真なるを知る。
これらの事について、証しをて、またこれを記した者は、この弟子です、私達はその証しが真であることを知っています。

That disciple is the one who is bearing witness to these things, and the one who wrote these things; and we know that his testimony is true.

25 イエスの行ひ給ひし事は、この外なほ多し、もし一つ一つ録さば、我おもふに世界もその録すところの書を載(の)するに耐へざらん。
イエスが行いになった事は、この他にもなお多い、もし一つ一つ記せば、私が思うに世界もその書き記した書物を収めきれないでしょう。
And there are also many other things that Jesus did, which if written in detail, I reckon not even the world itself would be able to hold the books that would be written.

   

 

 

     

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