朝日新聞社説 東京五輪の年に 旗を振る、って何だろう (2020.01.11) |
2023.09.06
朝日新聞デジタル版で、上記社説を読むことができます。
(社説)東京五輪の年に 旗を振る、って何だろう
https://www.asahi.com/articles/DA3S14322936.html
朝日新聞も、韓国の主張にくみして、旭日旗を振ることに異論を唱えていますので、
ここに、全文を表示して、分析したいと思います。
あなたはこれまで旗を振ったことがあるだろうか。
運動会の応援やスポーツ観戦、あるいはイベントやデモに参加したとき……。
いったい旗とは何か。米国では、星条旗をこう表現するそうだ。「あなたの信じるすべてのものになりうるだろう」
今年は東京五輪が開かれる年である。多くの人が多くの旗を掲げる機会がありそうだ。メダルを胸に旗を誇らしげに見上げる人もいるに違いない。
そんな年の始まりに、少しだけ考えてみたい。そもそも人はなぜ、旗を手にするのか。
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人類に代わって「猿」が支配する世界を描いたSF映画「続・猿の惑星」(1970年)には、2種類の旗が登場する。
ゴリラの兵たちが行軍で掲げるピンクと黒の旗と、平和デモをするチンパンジーたちが手にしていた白い旗だ。
ゴリラの将軍は叫ぶ。
「我々軍人の聖なる義務は武力でかの地を占領し、我々の旗を掲げることだ」
もちろん現実には「猿」や動物が旗を掲げるようなことはない。それは人間だけの特別な行為なのだから。
人はいつから旗を使い始めたのか。諸説あるようだが、紀元前11世紀ごろの中国、周の時代が始まりとも言われる。最古とされる旗は白色で、やはり軍を動かす際に使われたらしい。
起源がどうあれ、旗は集団のシンボルとされてきた。
近年では、宗主国の権威の象徴として植民地支配に利用され、それに対抗する動きにも使われた。モザンビークの国旗には自動小銃カラシニコフが描かれている。独立闘争をたたえ、「あらゆる手段で国を守る」との決意の表れだという。
集団の歴史が込められた旗は団結のパワーとなり、その掲揚が巨大な興奮を与えてきた。
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一方で、見る人が代われば、それは激しい憎悪の対象にもなりうる。例えば2001年の米同時多発テロの直後、自由の象徴として米国各地にあふれた星条旗。その同じ旗が、米軍の攻撃で多くの市民が死傷したアフガニスタンなどでは暴力と理不尽さのシンボルとされた。
特定の集団への憎しみが高まれば、旗は集団の代わりに辱められ、燃やされる。
米国では1980年代、星条旗を焼いた男性が逮捕されたが、最高裁で無罪になった。判決は、この男性の行動も、憲法が定める「言論の自由」にあたるとした。
「私は自由を大切に思う。旗を燃やす自由でさえ、その権利を誇りに思う」。いまは亡き米歌手のジョニー・キャッシュは、ヒット曲「みすぼらしい星条旗」を歌う際、そう観客に語りかけたそうだ。
「日の丸」に対しても、複雑な感情を抱く人々がいる。
戦後75年が過ぎても、そうした人々から見れば、日の丸を掲げる行為そのものが、侵略戦争の暗い記憶を呼び起こすものにほかならない。
東京五輪で旭日(きょくじつ)旗を振るのを禁止すべきだ――。最近、韓国の人々からは、そんな声も伝えられる。旭日旗は旧日本陸海軍の旗であり、いまも海上自衛隊の自衛艦旗である。
日本政府は「(旭日旗が)政治的主張だとか軍国主義の象徴だという指摘は全く当たらない」と反発している。
そう簡単に言い切れるものだろうか。
昨年のラグビーW杯の観客席でも一部で旭日旗が振られた。わざわざ国際競技の場に持ち込む人の目的は何だろう。快く思わない人たちがいることがわかっている旗を意図的に振る行為に、「政治的主張」はないといえるのだろうか。
旗がまとう背景や、使う人の意図によって旗は色々な意味を映す。受け止める人次第で見え方が正反対になることもある。
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ニューヨークの国連本部に行くと、ずらりと並んだ国旗の列に圧倒される。地球上には何と多くの国家があるのかということを旗の存在が教えてくれる。
国だけではない。多様な枠組みでの組織や集団、もっと言えば、様々な主張や考え方も旗は代表している。
例えばレインボーフラッグに込められた意味は、平和や愛、性的少数者の権利保護など。英諜報(ちょうほう)機関MI6は近年、この旗を本部に掲げた。あらゆる人材を歓迎するとのメッセージと受け止められたそうだ。
五輪で旗を掲揚するのも、分断や対立をあおる目的ではないはずだ。東京五輪での行動計画には「共生社会の実現をめざす」とある。国別対抗が注目されがちな五輪だが、他者を認める機会としても意識したい。
なぜ、旗を掲げるのか。五輪を前に一人ひとりが立ち止まり、自由に考えてみるのはどうだろう。歴史を学ぶ、他者を尊重する、平和の尊さを発信する。旗の数だけ、それぞれの思いがあっていい。
必要以上にながながしい文章ですが、要するに、
快く思わない人たちがいることがわかっている旗を意識的に振る行為には、政治的主張があり、許されない。
韓国の人々が、東京五輪で旭日旗を振るのを禁止すべきと言っている。
旭日旗は、旧日本陸海軍の旗であり、いまも海上自衛隊の自衛艦旗であるからである。
従って、東京五輪で旭日旗を振ることは、許されない。
ということであり、 この論法に従えば、
米国の星条旗は、米軍の攻撃で多くの市民が死傷したアフガニスタンなどでは暴力と理不尽さのシンボルとされていて、快く思わない人が大勢いることが分かっているので、
米国の星条旗こそ、五輪で振ることは許されない
という結論になると思います。
韓国の人々が、東京五輪で旭日旗を振るのを禁止すべきと言っている ことこそが、政治的主張なのであって、
政治的主張の正当性について吟味すべきであることを、朝日新聞は、ごまかしています。
朝日新聞は、旭日旗に関して、もう一つ、ごまかしていることがあります。
それは、朝日新聞の社旗が、旭日旗に極めて、酷似していることです。
ウィキペディアの「旭日旗」の項目に、旧日本軍の旗と、自衛隊の旗が示されています。
旧陸軍軍旗 旧海軍 軍艦旗 陸上自衛隊旗 海上自衛隊旗
朝日新聞の社旗は、夏の高校野球のとき、甲子園球場で、羽ばたいているのを見ることができますが、
朝日新聞の下記の頁でも、見ることができます。
1879年、朝日新聞が創刊したときは4ページだったニャ
朝日新聞社小史 ストーリーズ (1) 創刊
https://www.asahi.com/corporate/guide/outline/shorthistory/14504588
朝日新聞社旗(左 大阪、右 東京)
これは、地平線から朝日が顔をのぞかせるイメージの旗ですが、
これは、旭日です。
朝日新聞が、朝日は、旭日ではないと主張しても、朝日は、旭日です。
なぜ、韓国の人達は、朝日新聞の社旗を見ても、反発しないのでしょうか。
韓国の人達は、一体、何に、反発しているのでしょうか?
ウェブを検索すると、こんな写真も、みつかります。
https://twitter.com/ButlerMetabolic/status/1424735421892759552
また、朝日新聞は、戦争の責任を旧日本軍にのみ押し付けていますが、
新聞こそ、戦争を煽ったことは、隠すことのできない事実です。
朝日新聞も、自ら、下記のようなタイトルの記事を発表していますが、
戦争賛美へ転換した朝日新聞 目を背けた真実とあおった「空気」
https://www.asahi.com/articles/ASR5R46TKR5BULZU001.html
有料記事なので、私は、本文を読んでいません。
朝日新聞は、世論をけん引しようと、いろんな主張を行いますが、
考察不足で、放ったブーメランが、戻って来て自分に当たるというケースが非常に多くあります。
朝日新聞に限らず、イデオロギーを振りかざす主張は、うのみにせず、疑念をもつことが必要です。
ご意見等がありましたら、think0298(@マーク)ybb.ne.jp におよせいただければ、幸いです。
ホームページアドレス: https://think0298.stars.ne.jp