佛説阿彌陀経 

2020.1.31

 

姚秦三藏法師鳩摩羅什奉詔譯
ようしん さんぞう ほうし くまらじゅう ぶっ しょう やく

姚秦(後秦)の三蔵法師、鳩摩羅什が詔を奉じて訳す

如是我聞 一時佛 在舍衛國 祇樹給孤獨園
にょぜ がもん いちじ ぶつ ざい しゃえこく ぎじゅ ぎっこ どくおん
是の如く我は聞いた、一時、仏は、舍衛國 の祇樹給孤獨園 に在して
私はこのように聞きました、ある時、仏は、舍衛國 の祇樹給孤獨園 におられて

説明 舍衛國 は、コーサラ国の首都、シュラーヴァスティ

説明 祇樹給孤獨園 「孤独な人に食を給する長者」の園 は、略して、祇園精舎

與大比丘衆 千二百五十人倶 よ だい びくしゅ せんにひゃくごじゅうにん く
大比丘衆 千二百五十人と、倶なりき
大比丘衆 千二百五十人と、ご一緒でした

皆是大阿羅漢 衆所知識 かい ぜ だいあらかん しゅ しょ ちしき
皆、これ、大阿羅漢にして、衆の知識する所なり
皆、大阿羅漢で、大衆に知られている方々です

長老舍利弗 摩訶目犍連 摩訶迦葉  ちょうろう しゃりほつ まか もっけんれん まか かしょう
長老シャーリプトラ(舎利弗)、マハーマウドガリヤーヤナ、マハーカーシャパ

摩訶迦旃延 摩訶倶絺羅 離婆多 周利槃陀伽
まか かせんねん まか くちら りはた しゃり はんだか
マハーカーティヤーヤナ、マハーカウシティラ、レーヴァタ、シュッディパンタカ、

難陀 阿難陀 羅睺羅 憍梵波提 賓頭盧頗羅墮
なんだ あ なんだ らごら きょうぼん はだい びんず るはらだ
ナンダ、アーナンダ、ラーフラ、ガヴァーンパティ、バーラドヴァージャ、

迦留陀夷 摩訶劫賓那 薄拘羅 阿㝹樓駄 かるだい まか こうひんな はっくら あぬるだ
カーローダーイン、マハーカッピナ、ヴァックラ、アニルッダ

如是等 諸大弟子 にょぜ とう しょだい でし
是の如き等の諸大弟子なり
このような諸々の大弟子と共におられました

并諸菩薩摩訶薩 文殊師利法王子 びょう しょ ぼさつまかさつ もんじゅ しりほう おうじ
ならびに諸々の菩薩摩訶薩、すなわち、法の王子マンジュシリー、

阿逸多菩薩 乾陀訶提菩薩 常精進菩薩
あいった ぼさつ けんだかだい ぼさつ じょうしょうじん ほさつ
救道者アジタ、救道者ガンバハスティン、救道者ニティヨーディユクタ、

與如是等 諸大菩薩 及釋提桓因等 無量諸天 大衆倶 
よ にょぜ とう しょ だい ぼさつ ぎゅう しゃくだい かんいん とう むりょうしょてん だい しゅ く
かくの如き等の諸の大菩薩及び釋提桓因(天帝インドラ等、無量の諸天、大衆と倶なり

爾時佛告 長老舍利弗 にじ ぶつ ごう ちょうろう しゃりほつ
その時、仏は、告ぐ、長老舍利弗に
その時、仏は、長老シャーリプトラに、お告げになりました

從是西方 過十万億佛土 有世界 名曰極樂
じゅう ぜ さいほう か じゅうまんのく ぶつど う せかい みょう わつ ごくらく
是より西方、十万億の仏土を過ぎて世界有り、名づけて極楽と曰う
これより西方、十万億もの仏国土を過ぎて、世界がある、名づけて極楽と言う。

其土有佛 號阿彌陀 今現在説法 ご ど う ぶつ ごう あみだ こん げんざい せっぽう
其の土に仏有す、阿弥陀と号す、今、現に在して説法したまう。
その国土に佛がおられて、阿弥陀と号す、今現在、説法されている

舍利弗 彼土何故 名爲極樂 しゃりほつ ひ ど がこ みょう い ごくらく
舎利弗、彼の土を何が故に名づけて極楽と為すや
シャーリプトラよ。かの佛国土を、何故に、極楽と名づけるのでしょうか。

其國衆生 無有衆苦 但受諸樂 ご こく しゅじょう む う しゅく たん じゅ ょらく
其の国の衆生は衆の苦有ること無く但諸の楽のみを受く
その国の民衆は、衆の苦 有ることなく、但し、諸々の楽しみを受けるのです。

故名極樂 こ みょう ごくらく 故に、極楽と名づく

又舍利弗 う しゃりほつ また、シャーリプトラよ。

極樂國土 七重欄楯 七重羅網 七重行樹
ごくらく こくど しちじゅう らんじゅん しちじゅう らもん しちじゅう ごうじゅ
極楽国土には七重の欄楯・七重の羅網・七重の行樹あり
極楽国土には、七重の欄楯(欄干のような石垣)、七重の羅網(とりあみ)、七重の行樹(並木)があります

皆是四寶 周帀圍繞 是故彼國 名曰極樂
かい ぜ し ほう しゅう そう い にょう ぜこ ひ こく みょう わつ ごくらく
皆是れ四宝をもって周匝し囲繞せり。是の故に彼の国を名けて極楽という。
みな、これ四宝(金・銀・青玉=瑠璃・水晶)であまねく取り囲む。この故に、彼の国を極楽と名づけるのです。

又舍利弗 う しゃりほつ また、シャーリプトラよ。

極樂國土 有七寶池 八功水 充滿其中
ごくらく こくど う しっぽう ち はっ くどく すい じゅうまん ご ちゅう
極楽国土には七宝の池有り。八功徳水其の中に充満せり、
極楽国土には、七宝の池があり、八功徳の水が、その中に充満しています。

説明 七宝=金・銀・青玉=瑠璃・水晶・赤真珠・碼碯・琥珀

説明 八功徳=澄浄・清冷・甘美・軽軟・潤沢・安和・飢渇を除く・健康増進

池底純以 金沙布地 ち てい じゅん に こん しゃ ふじ
池の底には純ら金沙を以て地に布けり。
池の底には純ら金の砂が布かれている。

四邊階道 金銀瑠璃 玻瓈合成 しへん かいどう こん ごう るり はり ごう じょう
四辺に階道あり。金・銀・瑠璃・玻璃をもって合成せり。
四辺に階段道があり、金・銀・瑠璃・玻瓈(水晶)から合成している

上有樓閣 じょう う ろうかく 上に楼閣あり

亦以金銀瑠璃 玻瓈硨磲 赤珠碼碯 而嚴飾之
ふく い こん ごん るり はり しゃこ しゃく しゅ め のう に ごん じき し
亦金・銀・瑠璃・玻璃・硨磲・赤珠・碼碯を以て而も之を厳飾せり。
また金銀瑠璃 玻瓈硨磲 赤珠碼碯で以て、しかもこれを厳飾している。

池中蓮華 大如車輪 ち ちゅう れんげ だい にょ しゃりん
池の中に蓮華あり、大車輪の如し。
池の中の蓮華は、大きい車輪のようです

青色青光 黄色黄光 赤色赤光 白色白光 微妙香潔
しょうしき しょうこう おうしき おうこう しゃくしき しゃくこう びゃくしき びゃくこう み みょう こう けつ
青き色には青き光、黄なる色には黄なる光、赤き色には赤き光、白き色には白き光ありて、微妙香潔なり。微妙な香りで清潔なり

舍利弗 極樂國土 成就如是 功莊嚴 しゃりほつ ごくらく こくど じょうじゅ にょぜ くどく しょうごん
舎利弗、極楽国土には、是の如きの功徳荘厳を成就せり。
シャーリプトラよ。極楽国土には、このような功徳荘厳が成就されています

又舍利弗 彼佛國土 常作天樂 黄金爲地 う しゃりほつ ひ ぶっこくど じょうさ てんごく おうごん い じ
又舎利弗、彼の仏の国土には、常に天楽を作す。黄金を地と為す。
また、シャーリプトラよ。かの佛国土は、天の音楽をかなで、台地は黄金でできている。

晝夜六時 而雨曼陀羅華 ちゅうや ろくじ に う まんだらけ
昼夜六時に曼陀羅華を雨らす。
一日六回、曼陀羅華の雨が降りそそぎます。

説明 昼夜六時は、晨朝(じんじょう)、日中、日没の、昼三時と、初夜、中夜、後夜の夜三時を合わせたもの。

其國衆生 常以翆 各以衣裓 盛衆妙華
ごこく しゅじょう じょうい しょうたん かくい え こく じょう しゅ みょうけ
其の国の衆生、常に清旦を以て、各衣裓を以て衆の妙華を盛れて、
その国の民衆は、常に清々しい朝に、おのおの花を盛る器をつかって、もろもろの妙華を盛り、

供養他方 十万億佛 即以食時 還到本國 飯食経行
くよう たほう じゅうまん のくぶつ そくい しきじ げんとう ほんごく ほんじき きょうぎょう
他方の十万億の仏を供養し、即ち食時を以て本国に還り到り、飯食し経行す。
他国の十万億の仏を供養し、食事の時に本国に還り到って、ご飯をたべ、経行します。

説明 一定の場所を歩いて往復すること。座禅による足の疲れや眠気を取り戻すために行う。

舍利弗 極樂國土 成就如是 功莊嚴
しゃりほつ ごくらく こくど じょうじゅ にょぜ くどく しょうごん
舎利弗、極楽国土には是の如きの功徳荘厳を成就せり。
シャーリプトラよ。極楽国土には、このようにすぐれた性質の荘厳が成就している。

復次舍利弗 彼國常有 種種奇妙 雜色之鳥
ぶじ しゃりほつ ひこく じょう う しゅじゅ きみょう ざつき し ちょう
復た次に舎利弗、彼の国には常に種々の奇妙なる雑色の鳥有り。
また次に、シャーリプトラよ。かの国には、常に、種々のめずらしい雑色の鳥がいます。

白鵠孔雀 鸚鵡舍利 迦陵頻伽 共命之鳥
びゃっこう くじゃく おうむ しゃり かりょう びんが ぐみょう しちょう
白鵠・孔雀・鸚鵡・舎利・迦陵頻伽・共命の鳥なり。
白鵠(白い鵝鳥)・孔雀・鸚鵡・舎利(シャーリカ)・カラヴィンカ・共命の鳥(命々鳥)です。

是諸衆鳥 晝夜六時 出和雅音  ぜ しょ しゅちょう ちゅうや ろくじ すいわ げおん
是の諸衆の鳥、昼夜六時に和雅の音を出す。
このもろもろの鳥は、一日六回、優雅な声で合唱します。

其音演暢 五根五力 七菩提分 八聖道分 如是等法
ごおん えん ちょう ごこん ごりき しち ぼだい ぶん はっしょう どう ぶん にょぜ とうほう
其の音五根・五力・七菩提分・八聖道分、是の如き等の法を演暢す。
その声は、五根・五力・ 七菩提分・八聖道分などのような法を教える。

説明 五根は、悟りを得るための機根。信根・精進根・念根・定根・慧根

説明 五力は、信力・信仰、精進力・努力、念力・憶念、定力・禅定、慧力・智慧

説明 七菩提分は、悟りに役立つ七つ。択法覚支・精進覚支・喜覚支・軽安覚支・捨覚支・定覚支・念覚支

説明 八聖道分は、正見、正思惟、正語、正業、正命、正精進、正念、正定。八正道

其土衆生 聞是音已 皆悉念佛念法念僧
ご ど しゅじょう もんぜ おんに かいしつ ねんぶつ ぶつねん ぽうねんそう
其の土の衆生、此の音を聞き已りて皆悉く仏を念じ法を念じ僧を念ず。
その国の民衆は、この声を聞き終わって、みな、ことごとく仏を念じて、僧を念じるのです。

舍利弗 汝勿謂此鳥 實是罪報所生
しゃりほつ にょ もつ い し ちょう じつ ぜ ざい ほう しょ しょう
舎利弗、汝此の鳥は実に是れ罪報の所生なりと謂うこと勿れ。
シャーリプトラよ。おまえは、この鳥は、実にこれ、罪の報いとして(鳥に)生れたのだと言ってはいけない。
 

所以者何 彼佛國土 無三惡趣
しょい しゃが ひ ぶつ こくど む さん あくしゅ
所以は何ん、彼の仏の国土には三悪趣無ければなり。
なぜなら、かの仏国土には、三悪道(地獄・餓鬼・畜生)がいないからです。

舍利弗 其佛國土 尚無三惡道之名 何況有實
しゃりほつ ご ぶつ こくど しょう む さん あくどう し みょう が きょう う じつ
舎利弗、其の仏の国土には、尚三悪道の名無し。何に況んや実有らんや。
シャーリプトラよ。その、仏国土には、三悪道の名すら無いのです。言うまでも無く、実体も無いのです。

是諸衆鳥 皆是阿彌陀佛 欲令法音宣流 變化所作
ぜ しょ しゅ ちょう かいぜ あみだぶつ よく りょう ほう おん せん る へんげ しょさ
是の諸の鳥は皆是れ阿弥陀仏の法音を宣流せしめんと欲したまう変化の所作なり。
このもろもろの鳥は、みな、これ、阿弥陀仏の法を説く声を広めようと欲して、仏の不思議な力で作りだされたものです。

舍利弗 彼佛國土 微風吹動 諸寶行樹 及寶羅網 出微妙音
しゃりほつ ひ ぶつ こくど み ふう すいどう しょ ほう ごう じゅ ぎゅう ぼう ら もう すい み みょうおん
舎利弗、彼の仏の国土には微風吹動し、諸の宝行樹及び宝羅網微妙の音を出す。
シャーリプトラよ。かの仏国土には、微風が吹いて、もろもろの宝行樹および宝で飾られた網は、微妙の音楽が流れています。

譬如百千種樂 同時倶作 ひにょ ひゃくせん じゅがく どうじ く さ
譬えば百千種の楽を同時に倶に作すが如し。
たとえば、百千種の楽を同時にかなでるようなものです。

聞是音者 皆自然生 念佛念法念僧之 心
もんぜ おんしゃ かい じねんしょう ねんぶつ ねんぽう ねんそう し しん
是の音を聞く者は皆自然に念仏・念法・念僧の心を生ず。
この声を聞く者には、みな、自然に念仏・念法・念僧の心が生じます。

舍利弗 其佛國土 成就如是 功莊嚴
しゃりほつ ご ぶつ こくど じょうじゅ にょ ぜ くどく しょうごん
舎利弗、其の仏の国土には是の如きの功徳荘厳を成就せり。
シャーリプトラよ。かの仏国土には、このようにすぐれた性質の荘厳が成就しているのです。

舍利弗 於汝意云何 彼佛何故 號阿彌陀
しゃりほつ お にょ い うん が ひ ぶつ が こ ごう あみだ
舎利弗、汝が意に於て云何。彼の仏を何が故ぞ阿弥陀と号する。
シャーリプトラよ。おまえはどう思うか。かの仏を、何故に、阿弥陀と号するのだろうか。

舍利弗 彼佛光明無量 照十方國 無所障礙 是故號爲阿彌陀
しゃりほつ ひ ぶっ こうみょう む りょう しょう じっ ぽう こくむ しょ しょうげ ぜ こ ごう い あみだ
舎利弗、彼の仏の光明は無量にして十方の国を照らすに障碍する所無し、是の故に号して阿弥陀と為す。
シャーリプトラよ。かの仏の光明は無限であり、十方の国を照らして妨げられることが無い。ゆえに、阿弥陀と言うのです。

又舍利弗 彼佛壽命 及其人民 無量無邊 阿僧祇劫 故名阿彌陀
う しゃりほつ ひ ぶつ じゅみょう ぎゅう ご じんみん むりょう むへん あ そう ぎ こう こ みょう あみだ
又舎利弗、彼の仏の寿命及び其の人民も無量無辺阿僧祇劫なり、故に阿弥陀と名く。
また、シャーリプトラよ。かの仏の寿命およびその民衆の寿命も、無限で、果てが無く、極めて長い。故に、阿弥陀と名づけます。

説明 阿僧祇劫。一阿僧祇は、十の百四十乗、一劫は、極めて長い時間をあらわす単位

舍利弗 阿彌陀佛 成佛已來 於今十劫
しゃりほつ あみだぶつ じょうぶつ い らい お こん じっ こう
舎利弗、阿弥陀仏成仏已来、今に十劫なり。
シャーリプトラよ。阿弥陀仏が、成仏して以来、今、十劫という長い時がたちました。

又舍利弗 彼佛有無量無邊 聲聞弟子 皆阿羅漢
う しゃりほつ ひ ぶつ う む りょう む へん しょう もん で し かい あらかん
又舎利弗、彼の仏に無量無辺の声聞の弟子有り、皆阿羅漢なり。

非是算數 之所能知 諸菩薩衆 亦復如是
ひ ぜ さん じゅ し しょ のう ち しょ ぼさつ やく ぶ にょ ぜ
是れ算数の能く知る所に非ず、諸の菩薩衆も、亦復是の如し。
これ、数を数えても、数え尽くせません。もろもろの菩薩衆も、またまた、同じです。

舍利弗 彼佛國土 成就如是 功莊嚴
しゃりほつ ひ ぶつ こくど じょうじゅ にょぜ く どく しょうごん
舎利弗、彼の仏の国土には、是の如きの功徳荘厳を成就せり。
シャーリプトラよ。かの仏国土には、このようにすぐれた性質の荘厳を成就しているのです。

又舍利弗 極樂國土 衆生生者 皆是阿鞞跋致
う しゃりほつ ごくらく こくど しゅじょう しょ う じゃ かい ぜ あ び ばっ ち
又舎利弗、極楽国土に衆生生るる者は皆是れ阿鞞跋致なり。
また、シャーリプトラよ。極楽国土に、民衆として生まれたものは、みな、これ不退転であり、

説明 阿鞞跋致 は、アヴァイヴァルティカ の音写で、不退転、既に得た地位を失わない の意

其中多有一生補處 其數甚多 非是算數 所能知之
ごちゅう た う いっしょう ふ しょ ご しゅ じんた ひ ぜ さん じゅ しょ のう ち し
其の中に多く一生補処有り。其の数甚だ多し、是れ算数の能く知る所に非ず、
その中に多く、一生補処(菩薩の最高位)がいます。その数は、甚だ多く、これ、数を数えても、数え尽くせません。

説明 一生補処 は、ただ一生涯の間のみこの迷いの世界に縛られるだけで、次の生涯には仏となることができる

但可以無量無邊 阿僧祇劫説
たん か い むりょう むへん あ そう ぎ こう せつ
但し無量無辺阿僧祇劫を以て説く可し。
ただ、それを説くには、無限の時間を以ってすべきであります。

説明 阿僧祇 は、無数、1056又は、1064。劫 は、非常に長い時間。

舍利弗 衆生聞者 應當發願 願生彼國
しゃりほつ しゅじょう もんじゃ おうとう ほつがん がんしょう ひこく
舎利弗、衆生聞かん者は応当に発願し彼の国に生れんと願うべし。
シャーリプトラよ。衆生聞者は、まさに思い立ってかの国に生まれることを願うべきです。

所以者何 得與如是 諸上善人 倶會一處
しょい しゃが とく よ にょぜ しょじょう ぜんにん く え いっしょ
所以は何ん、是の如きの諸の上善人と倶に一処に会うことを得ればなり。
理由は何か。このようなもろもろの立派な人とともに、みな一か所(浄土)であいまみえることができるからです。

舍利弗 不可以少善根 福因緣 得生彼國
しゃりほつ ふか いしょう ぜんごん ふくとく いんねん とくょう ひこく
舎利弗、少善根福徳の因縁を以ては彼の国に生るることを得可からず。
シャーリプトラよ。わずかな良い徳を積んでも、かの国に生まれることはできない。

舍利弗 若有善男子善女人 聞説阿彌陀佛 執持名號
しゃりほつ にゃくう ぜんなんし ぜんにょにん もん せつ あみだ ぶつ しゅう じ みょうごう
舎利弗、若し善男子・善女人有りて、阿弥陀仏を説くを聞いて、名号を執持すること、
シャーリプトラよ。もし、善男子・善女人がいて、阿弥陀仏の名号を説くの聞き、その名号を心にとどめ、

若一日 若二日 若三日 若四日 若五日 若六日 若七日 一心不亂
にゃくいちにち にゃくににち にゃくさんにち にゃくしにち にゃくごにち にゃくろくにち にゃくしちにち いっしん ふらん
もしくは一日・若は二日・若は三日・若は四日・若は五日・若は六日・若は七日、一心不乱ならん。
一日二日でも、三日四日でも五日でも六日でも、あるいは七日でも、一心不乱であるならば、

其人臨命終時 阿彌陀佛 與諸聖衆 現在其前
ごにん りんみょう じゅうじ あみだ ぶつ よ しょ しょうじゅ げんざい ごぜん
其の人命終る時に臨みて、阿弥陀仏諸の聖衆と與に其の前に現在したまう。
その人の命が終わるときに臨んで、阿弥陀仏は、もろもろの聖衆(声聞と菩薩)とともに、その前に現われてくださるでしょう。

是人終時 心不顛倒 即得往生 阿彌陀佛 極樂國土
ぜにん じゅうじ しん ぶてんどう そくとく おうじょう あみだぶつ ごくらく こくど
是の人命終る時、心顛倒せず。即ち阿弥陀仏の極楽国土に往生することを得。
この人の命終わるとき、心は、転倒しない。命が終わってすなわち阿弥陀仏の極楽国土に往生することができるのです。

舍利弗 我見是利 故説此言
しゃりほつ が けん ぜ り こ せつ し ごん
舎利弗、我是の利を見るが故に此の言を説く。
シャーリプトラよ。私は、この利益を知っているので、この言葉を説くのです。

若有衆生 聞是説者 應當發願 生彼國土
じゃくう しゅじょう もんぜ せっしゃおうとう ほつがん しょうひ こくど
若し衆生有りて是の説を聞かん者は応当に発願して彼の国土に生るべし。
『もし、民衆がいてこの説を聞くならば、まさに、あの仏国土に生まれようと、願いを起こすべきです。

舍利弗 如我今者 讚歎阿彌陀佛 不可思議功
ししゃりほつ にょが こんじゃ さんだん あみだぶつ ふかしぎ くどく
舎利弗、我今阿弥陀仏の不可思議功徳を讃歎するが如く、
シャーリプトラよ。私が、いま、阿弥陀仏の不可思議の功徳を称賛するように、

東方亦有 阿閦鞞佛 須彌相佛 大須彌佛 須彌光佛 妙音佛 如是等 恒河沙數諸佛
とうぼう やくふ あ しゅく び ぶつ しゅ み そう ぶつ だい しゅ み ぶつ しゅ み こう ぶつ みょうおん ぶつ にょぜ とう ごう が しゃ しゅ しょぶつ
東方にも亦、阿閦鞞仏、須弥相仏、大須弥仏、須弥光仏、妙音仏、是の如き等の恒河沙数の諸仏有して、
東方にもまた、アクショービア、メール・ドヴァジャ、マハー・メール、メール・プラバーサ、マンジュ・ドヴァジャなどの恒河(ガンジス川)の砂の数ほどの諸仏がおり、

各於其國 出廣長舌相 偏覆三千大千世界
かくお ご こく すい こう じょうぜつ そう へん ぶ さんぜん だい せん せかい
各其の国に於て、広長の舌相を出して遍く三千大千世界に覆いて、
おのおの、その国において、 広長の舌相を出し、あまねく三千大千世界を覆い、

説明 舌相、仏の舌は広く長くてその顔面を覆うとされていて、舌が鼻を覆えば、説く言葉に虚言が無いと信じられていました。

説誠實言 汝等衆生 當信是稱讚 不可思議功 一切諸佛 所護念経
せつ じょう じつ ごん にょ とう しゅじょう とう しん ぜ しょう さん ふかぎ くどく いっさい しょぶつ しょご ねん ぎょう
誠実の言を説きたまう、汝等衆生、当に是の称讃不可思議功徳一切諸仏所護念経を信ずべしと。
この誠実の言をお説きになる、『汝ら民衆よ。まさに、この阿弥陀仏の不可思議の功徳を称賛する、一切の諸仏に念じ護られていると名づける経を信ずるべきだ』と。

舍利弗 南方世界 有日月燈佛 名聞光佛 大焰肩佛 須彌燈佛 無量精進佛 如是等 恒河沙數諸佛
しゃりほつ なんぽう せかい う にちがつ とうぶつ みょうもん こうぶつ だいえん けんぶつ しゅみ とうぶつ むりょう しょうじん ぶつ にょぜ とう ごう が しゃ しゅ しょぶつ
舎利弗、南方世界にも日月燈仏、名聞光仏、大焔肩仏、須弥燈仏、無量精進仏、是の如き等の恒河沙数の諸仏有して、
シャーリプトラよ。南方世界に、ヤショー・プラバ、マハー・ルチ・スカンダ、メール・プラディーパ、アナンダ・ヴィーリヤなどの恒河(ガンジス川)の砂の数ほどの諸仏がおり、

各於其國 出廣長舌相 偏覆三千大千世界 説誠實言 汝等衆生 當信是稱讚 不可思議功 一切諸佛 所護念経
かく お ご こく すい こう じょう ぜつ そう へんぶ さんぜん だいせんせかい せつ じょう じつごん にょとう しゅじょう とうしん ぜ しょうさん ふかしぎ くどく いっさい しょぶつ しょご ねんぎょう
各其の国に於て、広長の舌相を出して遍く三千大千世界に覆いて、誠実の言を説きたまう、汝等衆生、当に是の称讃不可思議功徳一切諸仏所護念経を信ずべしと。
おのおの、その国において、広長の舌相を出し、あまねく三千大千世界を覆って、この誠実の言を説きなさる、『汝ら民衆よ。まさに、この、阿弥陀仏の不可思議の功徳を称賛する、一切の諸仏に念じ護られていると名づける経を信ずるべきだ』と。

舍利弗 西方世界 有無量壽佛 無量相佛 無量幢佛 大光佛 大明佛 寶相佛 淨光佛 如是等 恒河沙數諸佛
しゃりほつ さいほうせかい う むりょうじゅ ぶつ むりょうそう ぶつ むりょうどう ぶつ だいこうぶつ だいみょうぶつ ほうそうぶつ じょこうぶつ にょぜとう ごうが しゅ しょぶつ
舎利弗、西方世界にも無量寿仏、無量相仏、無量幢仏、大光仏、大明仏、宝相仏、浄光仏、是の如き等の恒河沙数の諸仏有して、
シャーリプトラよ。西方世界に、アミターユス(無量寿)、アミタ・スカンダ(無量のかたまりを持つ者)、アミタ・ドヴァジャ(無量なる幢幡を持つ者)、マハー・プラバ(大いなる光輝ある者)、マハー・ラトナ・ケートゥ(大いなる宝の幢を持つ者)、シュッダ・ラシュミ・プラバ(清らかなる光線のある者)などの恒河(ガンジス川)の砂の数ほどの諸仏がおり、

各於其國 出廣長舌相 偏覆三千大千世界 説誠實言 汝等衆生 當信是稱讚 不可思議功 一切諸佛 所護念経
かくお ごこく すいこう じょうぜつそう へんぷ さんぜん だいせん せかい せつじょう じつごん にょとう しゅじょう とうん ぜしょう さん ふかぎ くどく いっさい しょぶつ ごねん ぎょう
各其の国に於て、広長の舌相を出して遍く三千大千世界に覆いて、誠実の言を説きたまう、汝等衆生、当に是の称讃不可思議功徳一切諸仏所護念経を信ずべしと。
おのおの、その国において、広長の舌相を出し、あまねく三千大千世界を覆って、この誠実の言を説きなさる、『汝ら民衆よ。まさに、この、阿弥陀仏の不可思議の功徳を称賛する、一切の諸仏に念じ護られていると名づける経を信ずるべきだ』と。

舍利弗 北方世界 有焰肩佛 最勝音佛 難沮佛 日生佛 網明佛 如是等恒河沙數諸佛
しゃりほつ ほっぽう せかい う えんけんぶつ さいしょうおん ぶつ なんそ ぶつ にっしょう ぶつ もうみょう ぶつ にょぜ とう ごうが しゃ しゅ しょぶつ
舎利弗、北方世界にも焔肩仏、最勝音仏、難沮仏、日生仏、網明仏、是の如き等の恒河沙数の諸仏有して、
シャーリプトラよ。北方世界に、マハー・ルチ・スカンダ(大いなる炎のかたまりを持つ者)、ヴァイシヴァーナラ・ニルゴーシャ(その音があまねく鳴響いている者)、ドゥンドゥビ・スヴァラ・ニルゴーシャ(その音声が太鼓の響きごとき者)、ドゥシプラダルシャ(襲いがたき者)、アーディティア・サンバヴァ(太陽から生まれた者)、ジャーリニー・プラバ(網のようにひろく覆う光明ある者)、プラバーカラ(光を放つもの、太陽)などの恒河(ガンジス川)の砂の数ほどの諸仏がおり

各於其國 出廣長舌相 偏覆三千大千世界 説誠實言 汝等衆生 當信是稱讚 不可思議功 一切諸佛 所護念経
かく お ごこく すいこう ちょうぜつ そう へんぷ さんぜん だいせん せかい せつじょう じつごん にょとう しゅじょう とうしん ぜしょう さん ふかしぎ くどく いっさい しょぶつ しょご ねん ぎょう
各其の国に於て、広長の舌相を出して遍く三千大千世界に覆いて、誠実の言を説きたまう、汝等衆生、当に是の称讃不可思議功徳一切諸仏所護念経を信ずべしと。
おのおの、その国において、広長の舌相を出し、あまねく三千大千世界を覆って、この誠実の言を説きなさる、『汝ら民衆よ。まさに、この、阿弥陀仏の不可思議の功徳を称賛する、一切の諸仏に念じ護られていると名づける経を信ずるべきだ』と。

舍利弗 下方世界 有師子佛 名聞佛 名光佛 達摩佛 法幢佛 持法佛 如是等 恒河沙數諸佛
しゃりほつ げほう せかい う ししぶつ みょうもん ぶつ みょうこうぶつ だつまぶつ ほうどうぶつ じほうぶつ にょぜ とう ごうが しゃ しゅ ょぶつ
舎利弗、下方世界にも師子仏、名聞仏、名光仏、達摩仏、法幢仏、持法仏、是の如き等の恒河沙数の諸仏有して、
シャーリプトラよ。下方世界に、シンハ(獅子)、ヤシャス(名声)、ヤシャハ・プラバーサ(名声という光輝ある者)、ダルマ(法)、ダルマ・ダラ(法を保つ者)、ダルマ・ドヴァジャ(法の幢幡を持つ者)などの恒河(ガンジス川)の砂の数ほどの諸仏がおり、

各於其國 出廣長舌相 偏覆三千大千世界 説誠實言 汝等衆生 當信是稱讚 不可思議功 一切諸佛 所護念経
かく お ごこく すい こう ちょうぜつ そう へんぷ さんぜん だいせんせかい せつじょう じつごん にょとう しゅじょう とうん ぜしょう さん ふかしぎ くどく いっさい しょぶつ しょご ねん ぎょう
各其の国に於て、広長の舌相を出して遍く三千大千世界に覆いて、誠実の言を説きたまう、汝等衆生、当に是の称讃不可思議功徳一切諸仏所護念経を信ずべしと。
おのおの、その国において、広長の舌相を出し、あまねく三千大千世界を覆って、この誠実の言を説きなさる、『汝ら民衆よ。まさに、この、阿弥陀仏の不可思議の功徳を称賛する、一切の諸仏に念じ護られていると名づける経を信ずるべきだ』と。

舍利弗 上方世界 有梵音佛 宿王佛 香上佛 香光佛 大焰肩佛 雜色寶華嚴身佛 娑羅樹王佛 寶華佛 見一切義佛 如須彌山佛 如是等 恒河沙數諸佛
しゃりほつ じょうほう せかい う ぼん のん ぶつ しゅくおう ぶつ こうじょうぶつ こうこう ぶつ だいえんけんぶつ ざっしき ほう けごんしんぶつ しゃらじゅおう ぶつ ほうけ とくぶつ けん いっさい ぎぶつ にょ しゅみさんぶつ にょぜ とう ごうが しゃ しゅしょぶつ
舎利弗、上方世界にも梵音仏、宿王仏、香上仏、香光仏、大焔肩仏、雑色宝華厳身仏、娑羅樹王仏、宝華徳仏、見一切義仏、如須弥山仏、是の如き等の恒河沙数の諸仏有して、
シャーリプトラよ。上方世界に、ブラフマ・ゴーシャ(梵天の音声ある者)、ナクシャトラ・ラージャ(星たちの王)、インドラ・ケートゥ・ドヴァジャ・ラージャ(帝釈天の幢幡の王)、ガンドーッタマ(最上の香りある者)、ガンダ・プラバーサ(香りの光輝ある者)、マハー・ルチ・スカンダ(大いなる炎のかたまりを持つ者)、ラトナ・クスマ・サンプシピタ・ガートラ(身体が宝の花で飾られた者)、サーレーンドラ・ラージャ(樹王サーラの王)、ラトノートパラ・シリー(宝の蓮華のように美麗な)、サルヴァールタ・ダルシャ(一切の意義を見る者)、スメール・カルパ(須称山のごとき者)などの恒河(ガンジス川)の砂の数ほどの諸仏がいて、

各於其國 出廣長舌相 偏覆三千大千世界 説誠實言 汝等衆生 當信是稱讚 不可思議功 一切諸佛 所護念経
かくお ごこく すいこう ちょうぜつそう へんぷ さんぜん だいせん せかい せつじょう じつごん にょとう しゅじょう とうしんぜしょう さん ふかしぎ くどく いっさい しょぶつ しょご おんぎょう
各其の国に於て、広長の舌相を出して遍く三千大千世界に覆いて、誠実の言を説きたまう、汝等衆生、当に是の称讃不可思議功徳一切諸仏所護念経を信ずべしと。
おのおの、その国において、広長の舌相を出し、あまねく三千大千世界を覆って、この誠実の言を説きなさる、『汝ら民衆よ。まさに、この、阿弥陀仏の不可思議の功徳を称賛する、一切の諸仏に念じ護られていると名づける経を信ずるべきだ』と。

舍利弗 於汝意云何 何故名爲 一切諸佛 所護念経
しゃりほつ お にょ い うん が がこ みょうい いっさい しょぶつ しょご ねんぎょう
舎利弗、汝が意に於て云何、何が故ぞ名けて一切諸仏所護念経と為す。
シャーリプトラよ。お前の心においてどう思うか。どういうわけで、一切の諸仏に念じ護られていると名づける経と名づけるのか。

舍利弗 若有善男子善女人 聞是諸佛所説名 及経名者 是諸善男子善女人 皆爲一切諸佛 共所護念 皆得不退轉 於阿耨多羅三藐三菩提
しゃりほつ にゃくう ぜんなんし ぜんにょにん もんぜ しょぶつ しょせつ みょう ぎゅう きょう みょうじゃ ぜ しょぜんなんし ぜんにょにん かいいっさい しょぶつ ぐしょ ごねん かいとく いっさい しょぶつ ぐしょ ごねん かいとく ふたいてん お あのくたら さんみゃく さんぼだい
舎利弗、若し善男子・善女人有りて、是の諸仏の所説の名及び経の名を聞かん者は、是の諸の善男子・善女人、皆一切諸仏と共に護念する所と為り、皆阿耨多羅三藐三菩提を退転せざることを得。
もし、善男子・善女人がおり、この、諸仏の説くところの阿弥陀仏の名およびこの経の名を聞くとするならば、このもろもろの善男子・善女人は、みな、一切の諸仏に念じ護られているところとなり、みな、この上なく正しい悟りより退転しないようにしようとするためであります。

是故舍利弗 汝等皆當 信受我語 及諸佛所説
ぜこ しゃりほつ にょとう かいとう しん じゅ が ご ぎゅう しょぶつ しょせつ
是の故に、舎利弗、汝等皆当に我が語及び諸仏の説きたまう所を信受すべし。
これゆえに、シャーリプトラよ。おまえたちは、まさに、私の語および諸仏の説くところを信受するべきです。

舍利弗 若有人 已發願 今發願 當發願 欲生阿彌陀佛國者
しゃりほつ にゃくうにん いほつがん こんほつがん とうほつがん よくしょう あみだぶつ こくしゃ
舎利弗、若し人有りて已に発願し、今発願し、当に発願して阿弥陀仏国に生れんと欲はん者は、
シャーリプトラよ。もし、人がいて、願いを起こそうとする人、もう起こした人、またはいまから起こす人、阿弥陀仏の国に生まれようと欲すれば、

是諸人等 皆得不退轉 於阿耨多羅三藐三菩提 於彼國土 若已生 若今生 若當生
ぜしょにんとう かいとく ふたいてん お あのくたら さんみゃく さんぼだい お ひ こくど にゃく いしょう にゃく こんじょう にゃく とうしょう
是の諸の人等、皆阿耨多羅三藐三菩提を退転せざることを得て、彼の国土に於て、若は已に生れ、若は今生れ、若は当に生れん。
このもろもろの人ら、みな、この上なく正しい悟りから退転しないようにすることができ、かの国土において、もしはすでに生まれ、もしは今生まれ、もしはこれから生まれるでしょう。

是故 舍利弗 諸善男子善女人 若有信者 應當發願 生彼國土
ぜこ しゃりほつ しょぜんなんし ぜんにょにん にゃう しんじゃ おうとう はつがん しょうひ こくど
是の故に舎利弗、諸の善男子・善女人、若し信ずること有らん者は、応に発願して、彼の国土に生るべし。
このゆえに、シャーリプトラよ。もろもろの善男子・善女人とは、もし道理を信じるものがあるならば、かの仏国土に生まれようとともに願いを起こすべきです。

舍利弗 如我今者 稱讚諸佛 不可思議功 彼諸佛等 亦稱説我 不可思議功 而作是言
しゃりほつ にょが こんじゃ しょうさん しょぶつ ふかしぎ くどく ひしょ ぶつ とう やくしょう せつが ふかしぎ くどく に さ ぜ ごん
舎利弗、我今諸仏の不可思議功徳を称讃するが如く、彼の諸仏等も、亦我が不可思議功徳を称説して、是の言を作さく、
シャーリプトラよ。私は、いま、諸仏の不可思議の功徳を称賛するように、かの諸仏らも、また、わが不可思議の功徳を称説して、こうおっしゃいます、

釋迦牟尼佛 能爲甚難 希有之事  しゃかむにぶつ のう い じんなん け う し じ
釈迦牟尼仏、能く甚難希有の事を為し、
 『釈迦牟尼仏は、よく、甚難で希有の事を成し遂げられました。

能於娑婆國土 五濁惡世 劫濁 見濁 煩惱濁 衆生濁 命濁中 得阿耨多羅三藐三菩提
のう お てゃば こくど ご じょく あくせ こう じょく けん しょく ぼんのうじょく しゅじょうじょく みょうじょくちゅう とく あのくたら さんみゃく さんぼだい
能く娑婆国土の五濁悪世、劫濁・見濁・煩悩濁・衆生濁・命濁の中に於て、阿耨多羅三藐三菩提を得て、
すなわち、よく、現実世界の五濁の悪世である劫濁(時代の穢れ。社会悪)・見濁(思想の穢れ)・煩悩濁(精神的悪徳がはびころこと)・ 衆生濁(人間が心身ともに弱くなり質的に低下すること)・命濁(寿命が縮まること)の中において、この上なく正しい悟りをえて、

説明 五濁=末世に生ずる避けがたい五種の穢れ、

爲諸衆生 説是一切世間 難信之法
い しょ しゅじょう せつぜ いっさい せけん なん しん し ほう
諸の衆生の為に、是の一切世間難信の法を説くと。
諸々の衆生のために、信じがたい法を説かれました。これ、甚だ成し難きことなのです」

舍利弗 當知 しゃりほつ とうち  舎利弗、当に知るべし、

我於 五濁惡世 行此難事 得阿耨多羅三藐三菩提
が お ごじょく あくせ ぎょうしし なんじ とく あのくたら さんみゃく さんぼだい
我五濁悪世に於て此の難事を行じ阿耨多羅三藐三菩提を得て、
私は五つの濁りの悪世において、この難事を行い、「この上鳴く正しい覚り」を得て

爲一切世間 説此難信之法 是爲甚難
い いっさい せけん せつ し なん しん し ほう
一切世間の為に、此の難信の法を説く、是れ、甚だ難しと為す。
一切の世間のために、この難信の法を説きました、これは、非常に難しかったのです。

佛説此経已 舍利弗 及諸比丘 一切世間 天人阿修羅等 聞佛所説 歡喜信受 作禮而去
ぶっせつ し きょうい しゃりほつ ぎゅう しょ びく いっさい せけん てんにん あしゅら とう もんぶつ しょせつ かんぎ しんじゅ さ らい に こ
仏此の経を説き已りたもうに、舎利弗及び諸の比丘、一切世間の天人・阿修羅等、仏の説きたまう所を聞き歓喜信受し礼を作して去りにき。
仏、この経を説き終えると、シャーリプトラ及び諸々の修行僧たち、一切の世間の神々、心霊、人々は、仏が説くことを聞き、歓喜して、信受し、礼をして去って行きました。

 

 

 

     

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