The Japan Times  To our readers (2020) 

2022.03.27

ジャパン・タイムズは、2020年3月20日に、慰安婦 (comfort woman)戦時労働 (wartime labor)

という記述に関する内部審査の結果を公表しました。

ANNOUNCEMENTS

To our readers: Internal review of 'comfort women' and 'wartime labor' descriptions
https://www.japantimes.co.jp/2020/03/20/announcements/to-our-readers/

以下に、原文と対訳を表示します。

In November 2018, The Japan Times published an Editor’s Note announcing the paper’s decision to change its description of “comfort women” and “forced labor.”
2018年11月に、ジャパンタイムズは、公表しました|編集者のノートとして|新聞の決意を発表するために|慰安婦と強制労働という記述を変更するという|。

However, the revised descriptions involving Japan’s contentious wartime issues were inadequate.
しかし、更新された記述|日本の論争中の戦時問題に関わる|、は、不適切でした。

The note triggered criticism and confusion regarding The Japan Times’ editorial policy, as well as spawning false speculation that the paper made the changes due to political pressure.
このノートは、引き起こしました|批判と混乱を|ジャパンタイムズの編集方針と、新聞は政治的圧力によって変更したという誤った憶測を引き起こしたことに関する|。

The Japan Times has categorically denied this.
ジャパンタイムズは、断乎として、これを否定しました。

In response, The Japan Times promised to conduct a thorough review of the description and announce its conclusions.
これに応えて、ジャパンタイムズは、約束しました|この記述の完璧な審査を行ないその結果を発表することを|。

As we conducted our internal review involving senior editorial managers and staff,
我々は、実施するにあたり|内部審査を|上級編集マネージャや、スタフを参加させて|、

we adhered to the following four principles to guide discussions:
我々は、順守しました|以下の4つの原則を|議論を導くために|:

● To regard the issues as a violation of human rights;
見做すこと|問題を|人権の侵害であると|;

● To examine these issues objectively from various perspectives by reviewing a variety of reference materials and historical records;
審査すること|これらの問題を客観的に|様々な観点から|様々な参考資料や歴史記録を再検討することにより|;

● Be open to the idea of revising our current description if it could be improved upon; and
受け入れること|我々の現在の記述を見直す考え方を|、もし、記述が改良できるのであれば、

● To be concise and accurate
簡潔で、正確であること。

After rigorous internal discussion,  厳格な内部議論の後

The Japan Times editorial leadership unanimously agreed
ジャパンタイムズの編集局指導部は、全員一致で、合意しました、

to further revise the paper’s description of “comfort women,”
更に見直すことを|新聞の「慰安婦」の記述を|、

but maintain our description of “wartime labor.”
しかし、「戦時労働」の記述は、継続することを。

This was presented to and reviewed by all editorial staff.
この合意は、編集スタッフ全員に提示され、レビューされました。

It is as follows: 以下の通りです。

‘Comfort women’ 「慰安婦

Previously, The Japan Times described “comfort women” simply as “women who were forced to provide sex to Japanese soldiers before and during World War II.”
以前、ジャパンタイムズは、記述しました|「慰安婦」を|単に、「第二次対戦の前と中に日本兵に強制的にセックスを提供させられた女性」であると|。

However, this could mislead some to think that all comfort women were taken by the Japanese military and forced to provide sex.
しかし、この記述は、誤解させるかもしれません|すべての慰安婦は日本の軍隊に連れて行かれ、セックスを提供するように強制されたと|。

This is not accurate.  これは、正しくありません。

The experiences of comfort women in different regions before and during World War II varied greatly.
慰安婦の経験|様々な地域での、第二次大戦前と中の|、は、非常にさまざまです。

In an attempt to better reflect this fact,  この事実をより良く反映させる試みとして

The Japan Times in November 2018 revised its description of comfort women as “women who worked in wartime brothels — including those who did so against their will — to provide sex to Japanese soldiers.”
ジャパンタイムズは、2018年11月に、訂正しました|慰安婦の記述を|戦時の売春宿で、日本兵にセックスを提供した女性 (意志に反してそうさせられた女性も含めて)|。

In hindsight, the revised description was flawed.
後から考えると、この訂正された記述には、欠陥がありました。

First, it suggests we intended to downplay the suffering of these women.
最初に、この記述は、示唆しています|これらの女性の苦悩を軽視するよう意図していることを|。

Second, it also suggests that the majority willingly became comfort women.
第二に、この記述は、示唆しています|大多数が、進んで慰安婦になったことを|。

Both were not what we intended. 両方とも、私達が意図したことではありません。

To address this shortcoming,  この欠点に対処するために

our baseline description of the comfort women henceforth will be changed to
慰安婦の基本的な記述説明は、今後、以下のように変更します、

“women who were forced or coerced into Japan’s wartime brothel system under various circumstances, including abduction, deception and poverty.”
「女性たち|強制または強要された|日本の戦時売春宿システムに|様々な環境下で|誘拐、だまし、貧困などを含む|」

A shorter description will be  短縮した記述は、

“women who suffered under Japan’s military brothel system before and during World War II.”
「女性たち|日本の戦時売春宿システムで苦しんだ|第二次大戦の前と間に|」

‘Wartime labor’ 「戦時労働

Previously, The Japan Times described all workers from the Korean Peninsula mobilized for wartime labor collectively as “forced laborers.”
以前、ジャパンタイムズは、記述しました|朝鮮半島から戦時中に動員されたすべての労働者をまとめて「強制労働者」と|。

However, this was misleading  しかし、これは誤解をまねきます、

because the recruitment method and working conditions varied greatly.
何故なら、動員の方法や、労働条件は、大きく変化しているからです。

Three types of Korean workers were mobilized for wartime labor:
3つのタイプの朝鮮人労働者が、戦時労働として動員されました。

Those hired by Japanese companies under the boshū (recruitment) system
日本の会社に雇われた人達|募集システムのもとで|

Workers recruited — in some cases forcefully — from Korea under the kan-assen (government-coordinated) system
募集された労働者達(ある場合は強制的に)|朝鮮から官斡旋システムによって|

Those forced to work under the chōyō (conscription) system who faced imprisonment of up to one year or a fine if they refused to comply.
徴用システムのもとで働くように強制された人達、彼らは、徴兵を拒否すると最高1年の収監または罰金を課せられました

All three types of workers were compensated,  3タイプとも、給料は払われました

but remuneration varied and some were not paid.
しかし、俸給額はさまざまで、払われない人もいました。

Those recruited under the boshū and kan-assen systems were later forced to provide labor under the chōyō system.
募集や官斡旋システムで雇われた人達も、後に、徴用システム下での労働を提供するよう強制されました。

To better reflect this fact,  この事実をよりよく反映するために

The Japan Times in November 2018 revised its general description of all three types of workers to “wartime labor” or “wartime laborers.”
ジャパンタイムズは、2018年11月に、改訂しました|3つのタイプすべての記述を、戦時労働、戦時労働者とするように|。

After further review, we have decided to maintain this description,
更なる検討の後、我々は、この記述を継続することとしました、

although The Japan Times recognizes the need to quote historical compensation claims and court rulings verbatim.
しかし、ジャパンタイムズは、理解しています|歴史的な保証要求やcourt rulings を文字通りに引用する必要性を|。

The Japan Times continues to be committed to fair, accurate and transparent journalism.
ジャパンタイムズは、引き続き、公正で、正確で、透明なジャーナリズムにコミットします。

The Japan Times Executive Editorial Committee   ジャパンタイムズ編集執行委員会

 

 参考のために、2018年11月30日にジャパンタイムズが公表した『編集部からのお知らせ』の和訳を

以下に示します。

 これは、山岡鉄秀さんの翻訳によるものです。

過去、ジャパンタイムズは誤解を招く可能性がある表現を用いてきました。

第二次世界大戦前と戦中に日本企業に雇用された労働者について、『強制労働』という言葉が使われていました。

しかしながら、労働環境や、雇用の経緯が多様である為、今後はそれらの労働者を『戦時労働者』と表現することにします。

同様に、『慰安婦』は、『第二次大戦前と戦中に、日本軍に性行為を強要されていた女性達』と表現していましたが、

慰安婦の経験は戦時中、地域によって大きく異なるため、本日より、『慰安婦』を、

『自ら望まなかった者も含み、戦時下の娼館で日本兵相手に性行為を提供していた女性達』

と表現することにします。

 

 

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